蛭が岳山行記録

山行報告(150110-11 蛭ケ岳南稜)

蛭が岳山行記録 2015年01月10日

【行程】

1月10 日(土)

小田急新松田駅 7:30集合 ― タクシー ― 寄大橋 8:00 ― コシバ沢 9:30 ― 稜線 10:40 ― 下りはじめ 11:00 ― 休憩 11:20 ― 熊木沢出合 12:30 ― 行動終了 14:00 ― ビバーク地設営14:20

1月11 日(日)

起床 5:00 ― 出発 7:50 ― 蛭ヶ岳山頂 10:30 ― 下山開始 11:00 ― 姫次 12:40 ― 東野バス停 15:10

【メンバー】

コバ(L)、つりし、ハギ、エビ、キム兄(記)

【報告】

1/10土曜日

小田急新松田駅に集まり、5名のため2台のタクシーで移動。料金は1台4300円程度。何だか寒い。丹沢を少々見くびっていたようだ。

コシバ沢までは雨山峠に向かって歩く。最初は林道、そのうち寄(やどりき)沢沿いを歩く。地形図では右岸がメインだが出水が多いのか実際は左岸沿いが多い。細かい枝沢が多く惑わされるがコシバ沢には結局道標が設置されていた。

コシバ沢は涸れた沢のようで、沢の詰め上げをしているかのようだった。標識には「危険」とあったが確かにガレて不安定な石場を進まなくてはならないし、陽の当たり始めた右岸の東斜面からはしばしば落石が発生していて確かに一般向きではなかった。

蛭が岳1
蛭が岳1

稜線に出る可能性を探るため、まずつりしさんが右斜面に上がる。その後、コバ隊長が左斜面を偵察、ハギさんが続く。残るエビさんとキムは最後まで詰め上げて一般登山道に出た。詰め上げ組が早かったが、旧登山道は左斜面にあり、こちらが正解のようだった。

少し登って北面を下る分岐、そこからはまた今は使われていないルートを行く。所々不明瞭ではあるが、踏み跡と思しき箇所もある。

 

蛭が岳2
蛭が岳2

読図しながら進むが、簡易な案内やテープなどに惑わされる。結局予定と異なるルートを辿ってしまった。

少々遠回りはしたが予定通り熊木沢へ。ここまで来ると正面に目標の蛭ヶ岳がどどぉーんと見える。1日目はできるだけこの山に迫っておきたい。

 

蛭が岳3
蛭が岳3

蛭ヶ岳南稜の取りつき近くまで行き、ビバークすることにした。露を凌ぐためタープを張るが風が強くて難儀する。結局沢から少し林に入った風の弱い場所で何とか落ち着いた。この日は星がキレイであったがその分放射冷却が厳しく、厳冬期用のシュラフを用いても外寝は寒かった。

明朝、予定通り5時に起きるも慣れないビバークで手際が悪く、朝食を済ませるまでにずいぶん時間がかかってしまった。行動開始までに1時間以上オーバーして出発。南稜は予定通り登るが、下山の臼ヶ岳南尾根は行程が長いので見直さなければならないかも知れない。

南稜は取りつきに○印があった。その後はやはり不明瞭な個所が多いが、基本は尾根であるので、ぐいぐいと登ってゆく。朝は寒かったが急登に加え日当たりのよい南斜面ですぐに温まる。高度が上がるにつれて景色がどんどん変わってゆく。振り返ると昨日越えた鍋割峠やその向こうに相模湾、箱根や伊豆の山々も。

 

蛭が岳4
蛭が岳4
蛭が岳5
蛭が岳5

最後まで急登は続いた。頂上直下は事前情報通り崩落していて注意を要する。やっと雪を見かける。しかし野バラの棘が散在していて痛い!隊員の悲鳴(や罵声)が響く…

 

蛭が岳6
蛭が岳6

そんなこんなで頂上に辿り着く。我々の進路は一般路ではないので柵を乗り越えての蛭ヶ岳登頂。頂上には数パーティーがいた。今回の山行、初めて会う他パーティーである。

理想的には9:00着であったが出発の遅れで10:30着、エスケープを余儀なくされる。塔ノ岳経由大倉尾根も検討したが、バリッバリに凍っているわけでもない、との情報の北面から下山することに決定。コースタイムは一番短い。

 

蛭が岳7
蛭が岳7

軽アイゼンを持っていないメンバーもいたので、ゆっくり慎重に下山。積雪は姫次(ひめつぎ)までだと思っていたが、さすがは北斜面、結構下まで雪は残っていた。

東野バス停に下山すると、1日2本しかないバスが1時間後に来るという。丁度、とばかりに目の前の旅館の食堂でビールを飲みながらバスを待った。

蛭が岳8

以上