柳沢川右俣遡行

2016年9月10日〜11日
≪メンバー≫
ハギ(L)、いた、アトム、コバ、つかみ、キム、アベ

今年度入会のユイさんのために、ハギさんが企画した山行に加わった。
その主役のユイさんが、当日発熱のため急遽不参加になってしまった。
前夜送られてきたメール内容から、すごく張り切っていた様子が伺える。
遠足前に張り切りすぎて、当日熱を出してしまう可愛そうな小学生がいるが、同じ症状なのでしょうか?
真実はどうなのか聞いてみたい・・・。
主役不在でも山行は予定通り決行される。日曜日は雨の予報なので濡れることを覚悟したが、そこは北稜きっての晴れ女、いたさんの参加があったので、両日晴天に恵まれ楽しい沢登りが堪能出来た。

9月10日(土)
≪コースタイム≫
東武日光駅→(¥1500)→赤沼→(¥300)→西ノ湖入口
→11:00 柳沢出合→12:00 赤岩滝分岐→13:00 二股→13:40 2段15m滝→
14:40 テント場 22:00 就寝

 自家用車を使っての山行が多い自分にとっては本当に久しぶりの電車利用に、最初からとまどいがあった。車だと余分な物はトランクに置いておけばよいのだが、公共機関利用だとそうはいかない。ただ酒が飲めるという最大の利点があり、運転しない安心感もある。
初めて使う日光までの東武鉄道には、春日部駅から乗車。
最後尾に乗車したが、新今市駅で車両の切り離しがあり、日光駅まで行けるのは後2両だけだったのでラッキーだった。
予定時間で東武日光駅に到着。前を歩いて行くコバさんを発見。
改札口でみんなと合流。
湯元温泉行きのバスでJR組のいたさん、アトムさんと合流。運行バスの運転手さんは、「今年は大変緑が綺麗なので、すばらしい紅葉になるだろう。でも、紅葉時期は日光駅から中禅寺湖まで5時間掛かる。」との説明に、来て欲しいのか来て欲しくないのかとの疑問を感じた方も居たようだ。バスは「いろは坂」を登り赤沼で下車。
赤沼でバスを乗り継ぎ「西ノ湖入口」で下車。唐松林の遊歩道を赤岩滝方面に右折し40分ほどで沢の出合いに着く。

記録はユイさんが担当する予定だったらしいが、参加していない人に頼むこともできないので、急に参加させてもらうことになった自分が引き受けた。
赤岩滝分岐を左に入りしばらくすると、崩壊の激しい場所に出る。このところ続いた台風と大雨の影響によるものと思われる。いくつか枝沢が入り込んでいるが、何れもかなりの水量があり、土中に相当量の水を含んでいることが推察される。
右俣沢に入るとナメ床が現れる。これを見たいためにここまで来ていると思いたいが、今日の顔ぶれをみると、目的は別にありそうだ。
沢の終わりに素晴らしい平坦地があるらしく、そこで一泊するのが狙いのようだ。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA二俣付近のナメ

2ナメ滝

 2段15mの滝を右岸から高巻き、次のスダレ状15mは左岸を直登。途中ハイステップのところがあって、つかみさんにアドバイスすると、自分にとってはハイステップではないと言う。横に並んで足の長さを比較された。
スミマセン。余計なお世話でした。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA黒岩滝は右岸に巻道あり

4スダレ滝は右端を登る

 水の浸み出している最初の場所が今宵の宿営地になる。水路を挟んで両脇が平坦で、なるほど泊まりたくなる場所だと納得する。

5本日の目的地

 左側に焚き火の跡があり、我々もそこにタープを張る。
まだ陽は高いのだが、せっかちなメンバーが居て酒宴開始となる。
今日参加できなくなったつりしさんが「ユイさん、あいつらから守ることが出来なくて、ゴメン」と言ったとか、言わないとか諸説あるが、あいつらの中に自分は含まれていないと皆思っているようです。また、守ると言った本人も本当に守ってくれるのか怪しいと思っているのは私だけではありません。
そんなこんなで、持ってきた酒は全部飲み干していつもの通り就寝。

 

9月11日(日)
5:00 起床 7:00出発→7:50 稜線→9:00 2077m鞍部→10:40二股→
12:10 柳沢出合→13:20 西ノ湖入口バス停→13:50 赤沼→15:00 東武日光駅

鳥のさえずりで起床、だったら気持ち良かったのですが、鳥はどこにも居ません。
うるさい虫も見当たりません。みんな逃げてしまったようです。
そりゃそうだろう。
なかなか燃えない薪で煙はモウモウだし、キム兄は辺り中に毒をまき散らかすし、こうやって新人も毒に犯されていくんだろうな・・・。
たまにしか日本に居ないのに、この存在感はどうだ。これでずっと一緒にいられたら鬱陶しくなるのは想像に難くない。
朝食はアトムさん特製のパスタ。特製といっても麺を茹でて上に調味料を掛けただけの物だが、意外にいける。今日の降水確率はゼロパーセントらしく、良いほうに外れたことに感謝する。
テント場から1時間ほどで稜線に出る。不明瞭だが道らしき跡は確認できる。また、木に打ち付けられた目印もある。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA笹の稜線を進む

 笹が密集していて急な坂道は良く滑るし、笹に隠れて足元をすくう罠のような倒木もある。そういうのを割り引いても、静かな山は気持ちがいい。進行方向左側には中禅寺湖が映える。
ハギリーダーは地図とコンパスでルート確認に余念がない。リーダーは大変だね、ご苦労さん。
2077mの鞍部まで下降すると、すぐ左側に沢筋が見えるので、左沢へはそこから簡単に入渓できる。

7

左俣右沢と合流

 下降路は5mほどの滝で1回ロープを使ったが、その他はさほど悪場もなく無事二股まで帰着。バス停までの途中きのこ採取に没頭。白樺の流木に生えたムキタケ? 唐松林に生えたイグチなど秋の到来を感じさせる。
西ノ湖入口から赤沼までのバスで移動中、地元の中学生と思われるグループとすれ違う。みんなキラキラした目で手を振る。
ア~ァ、俺にも隣の方にもあんな時代があったはずだけど・・・

 最後に急な参加表明にも関わらず、暖かくメンバーに加えてくれたことに感謝申し上げます。

(記録 アベ)