幕岩 山行ご報告      吉田 佳代
期  日  1998年12月20日(日)
メンバー  阿部 功、吉田佳代、小塚君(保善高校)
 
 挑戦したくてたまらなかった岩登りにご一緒頂けるということで期待に満ち溢れて湯河原に向かい、阿部さんと人見先生の教え子である小塚君と合流しました。(当初二朗さんも行かれる予定でしたがご不幸があった為に本日はご欠席です)
 
 タクシーに乗って幕山公園に行くともうたくさんの人が思い思いに岩登りをされていてどきどきしてきました。初心者向けの岩は人がいっぱいだった為に別の岩を探して進みます。が、実はそれまで平坦な道に色々なパターンの岩があるのかなぁとばかげたことを考え、岩に到着するために山を登るのだということを思いつきもしなかったため、足早に登られていく阿部さんと続く小塚君についていけなくて見失わないように登るのが精一杯の状態になってしまいました。
 
 阿部さんがいくつか岩を見て場所を選定して下さったのですが「ここはどうかな」と仰った岩を見ても、登れるのか登れないのかさっぱり判別つきません。が、とにもかくにも上の奥の方で練習を始めることになりました。まずはトップロープの張り方や結び方などを教えて頂きつつロープを張り、ハーネスへの結び方・確保の仕方など実践を踏まえながら次々と教えて頂きます。
 
 この後とりあえず小塚君が最初に挑戦されましたが、2つ目のピン(というのでしょうか)のあたりからどんどん難しくなっているようで、何度も何度も失敗しつつもかなり登ったのですが、結局登り切ることができませんでした。次に私の番ですが見ると登るとでは大違いということを身をもって体験することになりました。結論から申しますと1つ目のピン?が胸の高さに来るくらいまでしか行きつけなかったのです。力のなさを実感しました。片足(指?)で立つことができないのです。そして手も岩を掴んでいられなくて我慢の限界が来てしまうのです。何度も何度も落っこちて悔しくて悔しくて仕方ないのですが、最終的にはもうダメだとあきらめて下ろして頂きました。そして阿部さんがすいすいと軽やかにかつ慎重に登っていかれますが、やはり上の方では苦労されたようです。小塚君の二度目の挑戦では粘って粘って粘ってとうとう登り切り思わず敬服してしまいました。そして私はやっぱりダメでした。
 
 お昼をはさんで同じ岩の右側のルートに挑戦することになりました。こちらは本当に難しいらしく阿部さんは上の方でリタイヤ。小塚君も途中でリタイヤ、もちろんのこと私は2歩目さえ上がらない悲惨な状況になりました。この時点で「そうだ、今日は確保の練習に来たんだ」などと考え始めました。いずれにしてもこのルートでは皆、登り切ることができず場所を移動することになりました。まだ人が溢れている中を阿部さんが岩を探して下さり「これなら行けるだろう」と仰って下さった皺?がいっぱいある岩に登ることになりました。ここではトップロープを張らず、阿部さんが登って下さって上での確保という状態で登りました。まずカラビナを取り付けながら、阿部さんがすいすい登られます。そしてロープを下ろして頂いて小塚くんがこれまたすいすいと登っていかれます。最後に私が登ったわけですがここはなんとか登り切ることが出来ました。とてもとても嬉しくなってしまいました。その後そのまま下ろして頂いたものの下り方がまずく、あちこちぶつけながら到着。最後に阿部さんがご自身でするすると下りてこられ、本日は終了ということになりました。そして未成年の小塚くんもいらっしゃることですので電車の中での小さな乾杯をしながら湯河原を後にしました。
 
 情けない結果に終わりましたが、それだけにとても悔しい思いを幕岩に残してきましたので、また是非挑戦したいと思います。そして基礎知識はきちんと習得しなければならないと感じ、本を見ながら少しづつでも練習しようと思いました。しかしながらやっぱりとても楽しくて最高の気分での初めての岩登りでありましたことを報告させて頂きます。本当にありがとうございました。