白毛門沢 遡行

ぺがさす

期日:2007年9月2日
参加者:孝の方だよ、ハギ、ぺがさす


白毛門登山口(9:00)〜ハナゲの滝(9:33)〜白毛門沢出合〜タラタラのセン〜大岩(11:58)〜白毛門頂上(14:00)(14:30)〜白毛門登山口(16:34)


前夜9時に田端で待ち合わせ、関越自動車道で水上まで行く。水上の道の駅に着き、ビールで乾杯し寝る。しかし実はドックショー前夜で、夜中には花火、早朝から犬の鳴き声が響く睡眠には不適な場所であった(らしい)。僕は熟睡したかったので車の中で寝た。

朝起きるとどんより曇り。朝飯を食べ、車で土合橋に向かう。橋の横の草地に車を停め、7時頃土合橋を渡って登山道にはいる。だがこれが間違い。よく地図をみなかったので、湯檜曽川を遡行してしまう。なんかおかしいと思いながらずるずる進んでしまい、気づいた時は芝倉沢まで来ていた。急いでもどって再出発。これで2時間ロス。

かなり時間をロスしたので今度は間違えないように慎重に地図をみて進む。白毛門の登山道に入ると、登山道と別れるような明瞭な踏み跡があり、それをだとると東黒沢の堰堤の上に入渓できる。最初は何段ものナメ。すたこら先を急ぐ。前方にわらじをはいた先行者が現れるが、この人たちはかなり慎重にナメをへつっていた。「なんでそんなに慎重なのだろう?」と思いながらさくっと抜いていく。と思った所でツルっと滑ってドボン&ウォータースライダー。5mほど流されて止まる。「なにこれ、ツルツルじゃん!」 そう、スラブ状の岩にコケが生えてヌメヌメツルツルなのだ。こんなに滑りまくる沢登りは初めてでかなり緊張して進む。

そのうちハナゲの滝が現れる。20mを滑る滝は確かに圧巻。水流の左を登り、途中で巻き道に入る。ガイドブックでは上部は水量によっては結構危険とあったからだ。ハナゲの滝を過ぎると、程なく白毛門沢出合いに着く。先行者はそのまま東黒沢にすすむが、我々は左から合流する白毛門沢に入る。

いくつか滝を順調に登るとF1(10m)が現れる。どう登ったのかよく覚えていない。多分岩が滑るので巻いたのだと思う。
15mタラタラのセンは直登は(我々には)無理。左から大きく巻く。巻き道もかなり急斜面で木を頼りに腕力で登り、小沢を二つトラバースしたのを確認し、下に下りる。すぐに6m滝が現れる。今度は右から巻く。草の斜面を慎重にトラバース、笹+木のブッシュに突っ込みかなり登る。踏み跡をたどるように登ってきたつもりだが途中で不明瞭になり、最後はガシガシ強引に沢音の方にトラバース。幸運にも沢に問題なく降りられ、目の前には大岩があった。どうやら20mナメ滝も巻いてしまったようだ。残念だがしょうがない。前日の雨で岩が滑るので今回はまあしょうがないということにする。

ちょっと休憩し先にすすむ。ここからだんだん沢の規模が小さくなってくる。ここからは何度も二俣が現れるので遡行図を見ながら道を間違えないように進む。途中の三股を間違えないように正面ではなく右に入る。この辺りから傾斜がつき急登になる。小滝が何度も出るがどれも階段状で登りは(滑るのを気をつければ)問題ない。だが何度も傾斜がきつい滝が現れるのでかなり疲れる。

傾斜が急のまま源頭部の様相を呈してくる。どんどん登ると水流はかなり減り、スラブ帯に突入。前日の雨のせいかかなり広範囲にぬれており一歩一歩慎重に登る。周りにあった樹林は消え、草地になっているため、高度感あり、滑ったら下まで落ちそうで結構怖い。恐怖感で動けなくなったり、いきづまったらザイルが必要になるような場所だ。スラブ帯上部に比較的大きなスラブ岩があり、その右がルンゼ状になっていて、ここを見つけた時はホッとした。明らかな踏み跡があり、それを忠実にたどる。足場があるので恐怖感はないが、落ちたらヤバそう。根気良くつめていくと最後は笹道になり、白毛門頂上から3m位しか離れていない場所にドンピシャに出る。

頂上で一服し、下山に移る。途中ハプニングあるも、2時間ほどかかって下山。途中、登ってきた滝や沢筋が見え、感慨深い。
(登ってきた沢筋を下山道から眺める)

反省点
1)入渓時は慎重に地図で判断し場所を間違えないように!

2)茶苔のついたスラブ状の岩はかなりヌメヌメで滑る。ヌメる岩は僅かな窪みを拾ったり、平らな場所に慎重に足を置くようにする。いままでいかにフリクションに頼って足を置いていたのかがわかった。

3)核心部は基本的に巻いたが、巻き道のルートファインデングが重要。巻いている最中にどの辺りまで登ってきているのかわかるといいのだが。。。

4)上部スラブでは高度感あるので、人によってはザイルが欲しくなるだろう。草つきに逃げると滑るのでかえって危険。天気がよく岩が乾いていれば快適に登れると思う。