北横岳、蓼科山縦走

カト

期日:2009年7月18日 - 19日
参加者: みや(L)、ヨシ、カト

コースタイム
1日目:7月18日(土)
東京(宮下車)4:50=8:20ピラタスロープウエイ山麓駅9:00=山頂駅9:55−11:05北横岳−15:45双子池(幕営)

2日目:7月19日(日)
双子池5:00−5:50双子山−6:20大河原ヒュッテ−8:05赤谷分岐−8:15蓼科山荘8:40−9:05蓼科山山頂−9:45蓼科山荘−11:30御泉水ゴンドラ−11:40蓼科牧場=19:00東京


(1日目)霧、曇
 八ヶ岳連峰縦走のフィナーレだ。昨年9月にみやさんと麦草峠−高見石−黒百合平(幕営)−東天狗−硫黄岳−横岳−赤岳−キレット(幕営)−権現岳−編笠山と八ヶ岳連峰を北から南に、また、今年1月に笹田L他で渋の湯−東天狗−黒百合平(幕営)−高見石−茶臼岳−縞枯山−ピラタスロープウエイと連峰を南から北へと縦走した。
 今回は前回ゴールのピラタスロープウエイ山頂駅を出発点し、北横岳から蓼科山へと南から北への縦走を試みた。
 みやさんに家の前で拾ってもらう。中央道を順調に走り3時間30分でピラタスロープウエイ山麓駅に着く。山頂駅は9時過ぎに着く。霧が深いのでコーヒーを飲みながら10時まで様子を見ることにした。登山者は案外多く、どんどん外に出て行く。私達も重い腰を上げる。
 霧は濃いが先が全然見えないほどではない。風が強くないので助かる。霧の坪庭を横切り北横岳に着くが、霧と風がひどくなる。標識があったのでピークかと思い記録写真を撮ったが三角点。ピークはちょい先。記録写真の取り直し。ここが分岐で大岳経由双子池か亀甲池経由双子池かの選択を迫られる。風は強いが、天候は回復に向かっている。みやL大岳経由を選択する。もちろんヨシさん、私も同意する。しかしこれがとんでもないルートで後で少し後悔する。最初は普通の登山道だが、だんだん険しくなってくる。しかも急降下の中で鎖場や岩石帯になる。岩石帯は、天狗の路地と言われるところだが、地図よりずっと手前から岩場が始まり、長い時間岩から岩を飛ぶようにして進む。ヨシさんは大股開きに苦労する。大岩石を超えられず、みやLから岩に座って足を下に下ろせ、と指示が出ても「足がつかねえ・・」。盛んに足がもう少し長ければとぼやく。思わず昔の歌謡漫談で一世風靡した「♪金もいらなきゃ女もいらぬ〜私ゃもすこし背が欲しい〜」を思い出す。 しかし、苦あれば楽ありのごとく双子池手前の樹林帯はコメツガの原生林。霧に濡れたコケがむしてすばらしい風情を見せてくれる。やっとのことで雌池に出る。双子池ヒュッテの親父いわく「よく大岳経由で下りて来たな、このルートの下りは難しいのでほとんど上りに使ってるよ」。なるほどと納得。
 幕営地はヒュッテから10分ほどの雄池の砂浜。16時前ですでに場所がない。一番端の一人用テントにくっつけて張るが、すぐに文句を言われる。こちらは動けないので、一人用のテントの片側に少しスペースがあるので移動してもらう。晩飯はみやLの野菜一杯の中華。よく食いよく飲み9時頃就寝。

(2日目)曇、一時雨・霧
 朝方は少しガスがかかっている。6時前、双子池ヒュッテの横から双子山を目指す。樹林の中は感じなかった風が双子山の稜線に出たら強風で体が持っていかれそう。雨も強くなる。とりあえず大河原ヒュッテまで行ってエスケープを考えることにする。6:20大河原峠。ヒュッテで雨宿りし、天候の様子見とエスケープルート・方法を相談。そこに車で来た登山者から様子を聞くと、蓼科山に登れるかどうかは分からないが、蓼科山荘までは道はしっかりしているし、樹林帯なので風も大丈夫だろうとのアドバイスをもらう。40分ほど停滞し蓼科山荘に宿泊してもよい覚悟で出発。先に出た愛知県から来た二人組みの一人は、折角来たのだから蓼科山に行かねば損しちゃうよ、と言いながら出て行ったが、何となくトムラウシの事故を思い出す。遠くから来ているので気持ちは分かるが天気を気にしたり、場所の確認などする動作はまったくない。
 風雨の強い登りの樹林帯をいく。シラビソの林が風を防いでくれる。8時過ぎに蓼科山荘に着く。雨はやんだが風は相変わらず。霧も出ている。計画の下山ルートは南の女神茶屋に下るのだが、山荘のお兄さんにルートとバスの確認をする。安全策をとるなら北東の一般登山道で蓼科牧場に下るのが間違いない、バスの接続もよい、とのこと。アドバイスに従い、計画を変更しザックを小屋に預けて空身で蓼科山をピストンする。ピークは風と霧がひどく早々にして退散。この急勾配で岩石帯の45分は結構厳しい上り下り。
 エスケープした登山道からは小さな子供を含めて続々と登ってくる。こんな天候にもかわらず多くの登山者迎える蓼科山の人気が伺える。雨も上がり快調に下山し、七合目登山口を経て御泉水ゴンドラに乗り蓼科牧場に11:30無事下山する。ラーメンを食い、目の前のバス停からピラタス蓼科Pに行く。
 帰路は関越から帰る。途中佐久の近く温泉に入る。名前は忘れたが、400円の公営温泉。よい温泉でみやさんはよく調べたものだ。19時赤羽着。だが、帰りも早いので反省会を王子でやることにし、ザックを自宅に下ろして王子へ。みやさんは車を置いて反省ポイントの王子に集合。

 本山行はいろいろ勉強した。反省点は、大岳経由の双子池へのルートをよく調べていなかったこと。行動時間はさほどではないしハイキング感覚でいたことは確かだ。2000mを越える山を甘く見たらとんでもないことになる。よいこともある。地形図と磁石をこんなに多用した山行はない。また、エスケープをたえず念頭に入れて安全第一の山行に徹したことだ。
 リーダーのみやさんと同行のヨシさんに大変お世話になった。感謝したい。