うーん てごわいぞ ----2011年夏 小室川谷遡行感想----

  

部長

期日:2011年7月23日〜24日
参加者:なお(CL)、つりし(SL)、部長、ハギ、グッチー


7月23日
奥多摩駅7:50タクシーで三条新橋 林道を歩いて 9:15 小室川入渓 3:00 BP着 たき火宴会 
7月24日
6:45入渓 2:10大菩薩稜線 3:00上日川峠 バスで天目温泉 反省会 
タクシーで甲斐大和 中央線で帰京


 3級の沢ということで経験者だけの沢登りとなりました。急遽参加を決めた私ですが、快く参加させて頂きました。私とグッチーは「3級」ということだけで少しビビッていました。感想はやはり厳しかった、のひと言。また、なおはぎつりしの沢トリオの力量にあらためて感服しました。記録係ですが、それどころではなかったので、テクニカルレポートは集会でお願いします。私の領分は宴会部長ですのでその報告を。
 難しい高巻きやロープで確保してもらいほうほうの態で難所を過ぎBP適地に到着。さっそくテント設営。言われなくとも皆さん枯れ木を集める。部長は少し傾斜した広場に石を組んでかまどを築く。なおはそこに太い木を並べ火床を作る。この間つりしは下の釜で今夜のつまみを釣るべく奮闘中。小枝を重ねて着火剤をのせて隊長の火入れ式。勢いよく燃え上がり皆さん笑顔がはじける。ダムにぶち込んでおいたビールが冷えごろだ。つりしが釣果を早く持ってきてくれないかな。なおは小枝を削って長い串を5本作って待つ。やがてつりしは面目なさそうに言い訳がましく帰ってくる。小振りオンリーワン。まあ、いいじゃないか。とりあえずカンパーイ。沢音につつまれた我らだけの世界。かたぎの世界ではない。やくざ渡世、夢のような現世。
 釣果が少ないことを予想しタンパク源を隠し持ってきていた。部長と釣り師がベーコンのブロックを供出。串にその厚切りを突き刺し、火にかざして丁寧に育てる。少し焦げたところをアフアフ、ビールをくいっ。ハギはかじっては吠えビールを飲んではすすり泣き、鼻水と口元から涎をたれ流してニターリ。キュウリサラダを前菜に作ってくれた心優しいハギちゃん、今は肉食系野獣と化し恍惚の雄叫びを上げている。
 グッチーは傍らでトマト煮の洋風鍋作り。キャベツを切り、ホールトマトで煮込み、コンビーフをぶち込み塩胡椒で味を整える。調理のうんちくを語りたいところだがまだその自信がなさそうだ。我が会では最近イタメシだの、プロバンス風だの、洋風が流行しているようだ。部長はたき火で点ける煙草がウメンだよと、どうでもいい能書きを語り、ひたすらもらい酒をすすっている。3時過ぎから盛り上がり、腰が痛くて足を投げ出し寝たきりぐい飲み。夏の夜は長い。
 なおはたき火となると本能が目覚めるらしく、枝を次々にくべたき火を盛大化し沈静化する気配はない。たき火主催者の座を決して他に譲ろうとしない。念のため、ここは非日常の沢中であり、市井で放火癖があるのでは断じてない。つりしの格安ベーコンも串焼きにしてかぶりつき、大きな笑い声が渓谷に響く。休憩時につりしは魚肉ソーセージを囓って何か変だと言っていた。聞けば今年のシーズンに入ってから1月間以上もずっと入れっぱなしだったという。苦い味で少し粘りけがあったともいう。そんなバカ話をしつつ鍋をかき回す。そろそろ食べごろ。そのスープに添えたフォアグラのパテを塗ったフランスパンも心憎い。ロマンスグレーグッチー同様、おしゃれでとてもおいしい。オンリーワン塩焼きも皆さんで仲良く一口ずつ食べて釣り師つりしの面目を施す。
 燃え上がるたき火、各自で作った石の座席とテーブル、虫もいない快適なサイト。枯れ枝はたっぷりだが、酒量には限りがある。ホラ話に花をさかせ愛をささやき合い、話が途切れたら炎をみつめて棒でたき火を突けばよい。9時頃テントにもぐる。せっかくのごちそうを河原に吐く者が一名。
緑が眩しい素敵な沢です さっそく岩をよじ登ります
釜で一泳ぎ すばらしいプライベートプールです

 二日目の遡行はさらに見応え充分でした。悪い高巻き・RFあり、難しい登攀あり、の厳しい遡行でした。ピンをハンマーで打ちたくてしかたないつりし、下山時間を気にするなお、このへんのカラミというか人間模様も愉快でした。さらに大雨も降り出して緊張感を募らせました。前夜の品行が悪かった部長が詰めでバテバテでした・・・上日川峠到着、15:30甲斐大和行きバス。天目温泉を目指して喉を乾燥させ、核心部その2、現地反省会に向かいました。
たき火を囲んだなれの果てですが 爽やかな滝に二日酔いもスッキリ
気合い一発、登ります ハーケンを打ちたくて仕方ないつりしさん