西丹沢沢旅 記録

  • 場所:西丹沢 モロクボ沢~地蔵平~菰釣山~大栂~浅瀬
  • 日程:平成27年5月2-4日
  • メンバー:こば(L、記)、えび、みどり

行程図行程図

2日(土)晴れ

新松田駅発7時20分のバスに乗る予定が人の多さにびっくり。1時間立ちたくないのでタクシーにする。西丹沢自然教室の先の林道ゲートまで9700円。9時前に入渓。

最初のうちは河原歩き。30分ほどで大きなF1が現れる。直登する人もいるそうで、真夏の暑い日ならばシャワーを浴びながらのクライミングが楽しいかもしれない。今回はまだ濡れたくないので1段目を上がったところで左の壁からチムニー上の岩場を登る。F1を越えるとしばらくナメや小滝が続いて水晶沢の出合となる。沢が左に大きく回り込む広い河原状の場所での合流のため、何となくまっすぐ行くと水晶に入ってしまいそうになるので注意が必要。

OLYMPUS DIGITAL CAMERAモロクボ沢F1

OLYMPUS DIGITAL CAMERAチムニーから顔を出す。

水晶沢出合からはまたしても単調な河原歩きが30分以上続く。しかしモロクボ沢は後半に入ってまた急に楽しくなる。水量は少なくなるがナメ床や小滝が連続し最後まで飽きさせない。最後は適当なところで左岸側に詰め上げて登山道に出る。

OLYMPUS DIGITAL CAMERAとても明るい渓相

OLYMPUS DIGITAL CAMERA小さな滝が続く

OLYMPUS DIGITAL CAMERAモロクボ沢の頭

登山道を畦ヶ丸の方に少し行くとモロクボ沢の頭に着く。少し畦ヶ丸側に降りたところが戸沢への下降点。明るく開けた落ち葉の斜面をサクサク音を立てて下っていく。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA下降開始

OLYMPUS DIGITAL CAMERA新緑の中に花が咲く

OLYMPUS DIGITAL CAMERA戸沢の下降は意外と滝も多く楽しませてくれる。

戸沢が赤沢と合流しバケモノ沢と名前を変えるあたりでビバークをすることにする。まだ明るいがこの先谷が狭くなるため安全を見る。タープを張り食事の支度をする。途中で摘んできたミズをつまみながら酒を飲む。沢の音、鳥のさえずりが何とも春を感じさせてくれる。夜中目を覚ました時に鹿が鳴いていたような気がした。

3日(日)晴れ

5時起き、6時40分発。バケモノ沢の下降は楽しい。2m~5m位の滝がいくつもかかるが高巻きをするほどではない。ネットの記録を読むと3段20m位の滝があるとのことだったが、気が付かずに降りてしまった。急に沢が開けると堰堤があり、左岸側に林を抜けていくと林道に出る。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA小滝1

OLYMPUS DIGITAL CAMERA小滝2

OLYMPUS DIGITAL CAMERA小滝3

OLYMPUS DIGITAL CAMERA堰堤手前の明るい林で休憩

地蔵平から林道を歩き白水沢には市がかかるところで再入渓。この沢も最初は河原歩き。フジモク沢の右股に入ると滝も増え変化に富んだ渓相に変わる。滝を登り、へつり、時々釜に浸かる。午前中とはいえ気温は高く暑い。水もそんなに冷たくなので濡れても気持ちがいい。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA滝が続く

OLYMPUS DIGITAL CAMERAへつって

OLYMPUS DIGITAL CAMERAまた攀じる

詰めは避難小屋のあたりから派生する尾根に向けて藪を漕ぐ。まだ春のためか去年の笹は折れやすく頼りにならない。30分ほど藪漕ぎ急登をこなして尾根上に上がる。菰釣避難小屋には11時前に到着してしまった。予定では避難小屋泊だったがこれではあまりに早すぎる。水場も遠いことから、ここは先に進み大栂の先で谷に降りてビバークすることにした。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA菰釣避難小屋

大栂までは以前水の木沢を遡行するときにたどっているので全く問題なく到着。しかし辿ってみるとこの先の地図読みがなかなか難易度が高い。要所々々にはテープがあり迷わない様にはなっているが、注意が必要。

織戸峠は昔は峠として機能していたであろう名残か、少し道らしいはっきりとした踏み跡が付いている。ここを左側に下降。なかなか急斜面で細かな砂利でガレている。谷底に到着するとすぐに水が出てくる。これで谷が開けてくればビバーク適地が見つかるはず。期待して進むと左から水量の多い沢が合流し、明るい平地が出現する。今夜も最高のテンバ。4時近くなってしまったので急いでタープを張る。丹沢の沢旅最後の夜を楽しみながら眠りについた。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA菰釣山から大栂に向けて尾根を下る。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA今日のテンバ

4日(月)晴れ

天気図では西から低気圧が接近し昼過ぎには天気が崩れてきそうな雰囲気なので、尾根に戻るのはやめて沢を下ることにする。そう長く下らずとも林道が出てくるはずで、早い下山を選択した。というか昨日下降したグズグズのガレ場を登りたくなかっただけか?

しかしこの法行沢と言うやつもなかなか綺麗。高巻きを余儀なく所もあるがなかなか楽しい。谷の上を通る橋をくぐるとすぐに大きな堰堤が現れる。下をのぞくとまだ楽しそうな沢が見えるがどうもこの堰堤を越えるのは手間がかかりそうということで林道に上がることにする。遡行時間1時間弱。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA OLYMPUS DIGITAL CAMERA小滝が連続する

まだ8時前。ここからは長い長い林道歩きになってしまった。浅瀬の林道ゲートを越えて丹沢湖バス停到着が10時30分。橋のたもとにある落合館は入浴可。3日分の汗をさっぱりと洗い流し丹沢を後にした。