朝日連峰

日程:2016年8月11~14日
メンバー:ツノダ(L)、軍曹、ママ、アトム、つかみ(記)

朝日連峰は山形県と新潟県の県境にまたがる東北屈指の山岳地帯。その規模は南北60km、東西30kmにも及ぶ。今回は、泡滝ダムから古寺鉱泉へ下降するルート約32km。5人のメンバーで2泊3日、ゆっくりと進む大人の山旅である。

(11日)古寺駐車場6:00→泡滝駐車場8:10…8:40出発→七つ滝吊り橋10:40…11:40出発→大鳥小屋キャンプ場13:00(幕営)
(12日)大鳥小屋キャンプ場5:20→以東岳9:20…10:20出発→狐穴小屋12:40→寒江山14:05→竜門避難小屋15:20(宿泊)
(13日)竜門小屋4:40→西朝日岳6:30→大朝日避難小屋8:10…大朝日岳8:30…大朝日避難小屋出発9:10→一服清水9:35→古寺鉱泉13:45→古寺駐車場13:50

記録:

11日。昨夜、東京を出発し山形自動車道の月山湖PAでリーダーのツノダさんと合流。眠い体に鞭打って、もうひと頑張りと古寺駐車場へと向かった。翌朝、5時起床。ママさんが朝食にサンドイッチを作ってくれた。2時間ほどしか寝ていないので寝ぼけ半ばに食べられるかな~、と思い気や・・ひと口いただくと美味しい!なんだ、このパンは!みな、残さず食べた。リーダーもメロンを出してくれた。初日からなんとも豪勢な朝食だった。そう、この後に続く食事も縦走とは思えない程、豪華だった。
ゴールとなる古寺駐車場にツノダ車を泊め、スタートとなる泡滝駐車場へアトム車で向かった。駐車場から登山口は目と鼻さき、いよいよ出発。大鳥池迄、コースタイムが3時間ほど。急な登りもなく、楽々と七つ滝吊り橋にさしかかる。時間もあるので、大休憩をとる。釣り竿持参のリーダーと軍曹さんが釣りを始める。1時間ほど釣り糸を垂らすが、無念に終わった。

写真1七つ滝吊り橋
写真2イワナ釣り

暑い日差しがブナの木の隙間を照らす。癒される沢の音を聞きながら、大鳥キャンプ場到着。整地されたキャンプ場は申し分ない環境。水は惜しむことなくジャバジャバと24時間放水。トイレも綺麗だし、沢もながれている。テントを張り終えると、早速リーダーと軍曹さんは2回目の釣りへと出掛けた。その他のメンバーも自由に過ごした。空を直視できないぐらい、天気がいい。芝生の上に寝っ転がる至福のひと時。しばらくするとイワナを釣った二人が戻り、みんなで調理を始める。イワナは三匹。一つは塩焼き。あとはムニエル。やはり新鮮は格別だ。フレッシュサラダにビール。それとママさんが、カレーを作ってくれた。専門店で嗅ぐような匂いのカレー。まさか山で食べるとは、想像もしなかった。標高千メートルの上空で、日が暮れるまで楽しんだ。

写真3大鳥キャンプ場
写真4フリータイム

12日。大鳥池から以東岳まで標高差800mを一気に登り詰める。急登コースと穏やかコース。時間にして1時間ほど違いがある。計画通りオツボ峰経由の穏やかコースを歩く。しかし、結構な勾配だった。4時間弱で到着したが、頂上でしばしの大休憩をとる。眺めは最高だ。昨日に続きの晴天。眼下に大鳥池。峰から除く麓の奥には日本海。そして飯豊連峰や月山、鳥海山など東北の山々が見える。

写真5大鳥池

さあ、穏やかな稜線を歩く。小さなアップダウンを繰り返しながら、竜門避難小屋まで約5時間ほどかけて・・ゆっくりと休み休み、進む。

写真6どこまでも続く稜線

竜門避難小屋は賑わっていた。収容人数50名とあるが、板場がほぼ埋まっていたのでそのぐらいいたのかも知れない。やはりお盆休みだけある。持ち場のスペースを確保するため、リーダーが現場を仕切ってくれた。わずかな陣地だが快適さを司る大事なこだわり。お隣さんと丸く収まった。山では色々な場面に遭遇する。そのつど、適切な対応が要求される。
外で宴会を始める。この日は私の作る麻婆茄子だ。定番の料理だがちょっと味を変えてみた。
優しい先輩たちはみな美味しいと食べてくれた。今夜は流星群が夜空を駆け巡る知らせ。アトムさんと夜中に起きて観察しようと約束。しかし、二人とも熟睡。起きることはないまま朝を迎えた。

写真7一日の終わり

13日。いよいよ、朝日連峰最高峰の大朝日岳へ向かう。この日も抜群の天気。穏やかな、東北の山々をみながらの稜線歩きが続く。真夏だが、早朝は少し肌寒いぐらいの風が吹く。一本とりながら、衣類を調節する。小屋を後にしてから、ゆっくり歩くこと2時間弱、西朝日岳に到着。それから進むこと1時間半大朝日避難小屋到着。三階建ての小屋。三階部分の窓には格子がない。冬に備えての設計なのかもしれない。
ザックをデポし、頂上へ。混雑もなく20分ぐらいで到着。変わらぬ景色を堪能。大朝日岳東側斜面をスキーで滑り下りた先輩の話を聞き驚いた。かなりの急斜面である。厳冬期、こんなコースを滑り下りるなんて、まるで映画の世界だ。最高なんだろうな。

写真8大朝日岳
写真9大朝日からの眺め

大朝日岳から古寺鉱泉へ向かう。土曜日とあってか、登ってくる人と何度もすれ違う。小朝日岳をトラバースでまく。特別危険な箇所もない。この下山道はとにかく水が豊富である。銀玉水、三沢清水、一服清水。冷たくて美味しい水だ。携帯している水を摂取しなくても、途中の水場の補給で十分だった。約4時間半かけて古寺鉱泉に到着。標高は582m。やはり暑い。稜線上は汗をかいているのだが、涼しかった・・・。
こうして、2泊3日にわたる朝日連峰の縦走を終えた。

蔵王

合宿には、まだ続きがある。
14日。朝日連峰を楽しんだ翌日、蔵王へ向かった。昨夜合流した、かおさんも一緒だ。軍団に一段と賑わいが増した。蔵王ハイラインの終点まで行くと駐車場になっている。2~3分で展望台に到着。そこから御釜を眺めながら蔵王連峰の最高峰、熊野岳に向かう。ここは一般の観光客で賑わう、ハイキング道だ。太陽に照らされた御釜は、吸い込まれそうな美しいエメラルドグリーンに輝いていた。写真をとったり遊んだりしながら、40分位で到着。穏やかな景色が広がる。ここ蔵王はスキー場にもなっている。ゲレンデを眺めながら、樹氷を想像した。次はスキーにチャレンジしよう。遊び心が止まらない。他のメンバーも個々に色々な想いに心染められていたと思う・・・。高山植物の女王コマクサを眺めながら下山し駐車場へ。混雑していた。やはり有名な観光地、大勢の人が訪れていた。

写真10蔵王の御釜

本格的な登山、観光地巡り、ペンションでのくつろぎ、ドライブ、釣り、遊び、大笑いと内容が盛りだくさんの2016年夏合宿。贅沢な大人の旅・・感謝、感謝である。