筆者20年来愛用のカジタックス |
山ヤの魂と昔から言い表わされているように氷雪上では必要欠くべからざる装備。ただ頻繁に使用するために消耗も激しいので耐久消費財として認識するのがよいと思う。
用途は、ステップカッティング、確保支点、滑落停止、バランスの保持等々枚挙にいとまがないほどで、詳しく話していると本が一冊できてしまうくらいなので詳しいことはその手の本を読むなり、諸先輩方に聞いて欲しい。
実際に登山用品点にいくとサイズ、形状ともに多くの種類があり、選択に戸惑うことだろう。
初心者が主に縦走に使用するのならば長めの方が杖代わりになったり、スコップの柄としても重宝するのでよいと思う。人によっては長い物は邪魔であると言い切るが、最初は大は小を兼ねるということもあり、登山内容によって使いにくくなってきたらそれなりの物を買い足せば良い。ピックが急にカーブしていたり複雑な形状をしているものはそれぞれの用途に特化しているので若干使いにくいことと思うのでシンプルな形状の物が良いだろう。
どういう物を使おうと、形状やブランドにこだわらずに体の一部になるように訓練することが重要。どんなにいい道具を持っていても使いこなせなくてはただの凶器にすぎない。自分を傷つけることもある。どんな道具にでも言えることだが、体の一部になるくらいまで練習を積まないとピッケルを持つ資格がないといっても過言ではない。
山以外で持ち歩くときには危険防止のため、とがった部分にはプロテクターをつけて、ザックには取り付けないで持ち歩くこと。通常の人間は後方に視界が効かないので、電車の中等では尖った部分は隠していてもぶつかったり引っ掛かったりして非常に危険である。ピッケルは刃物であることを認識するように。