表妙義 尾根縦走
村瀬みゆき
期 日
1996年11月23日(土)
パーティ
村瀬みゆき、大久保純、中村 孝
タイム
天候 晴れ
石門入口(10:30) ―― 中之岳 ―― 東之岳(11:30) ―― 相馬岳(14:00) ―― タルワキ
沢のコル(14:40) ―― 中間道(15:30) ―― 妙義神社(16:20)
雪訓のため空けてあった23日と24日がポッカリあいた。天気も良さそうだしこれはどこかへ行かなければバチがあたる。飲み会のときに「連絡します」と言った大久保さんの言葉を信じ、ひたすら電話の鳴るのを待った、待った、待った、……。金曜の夜10時を回っても何の音沙汰もないので、(明日は無理か?)とがっかりしかけたころ、やっと連絡がとれ、急きょ私の提案で、前から行ってみたかった表妙義へ行くことを決め、朝早いといやがる中村さんを無理矢理ひっぱって松井田まで行って来た。
松井田の駅前は文字どおり何もなく、妙義神社まであったはずのバスも廃止になっている。石門入口まで、偶然駅前に居た道の分からない東京のタクシーに、なんとか道を説明して乗せてもらう。山道用の特別料金はとられずに¥3350だった。
金洞山から白雲山にかけての茨尾根は、全行程約6時間。到着が遅く、日の短い今回は行ける所までということで出発。途中、両側がスッパリ切れおちたかなり高度感のある岩尾根の投降と岩場が何個所かあったが、どこにも太い鎖やロープがついている。なければないでホールドも豊富だし、ホントの岩登りならチョロイチョロイと思えるのだが、目の前にデンと鎖があると、どうしても頼ってしまって、手だけで登り降りしてしまったのがくやしい。
尾根からの見晴らしはたいへん良く、雪の着いた浅間や新潟県側の白い峰が見えた。めずらしくお菓子を豊富に持って来た中村さんが、ゆっくりしたがるのをせかして昼食を切り上げ、残りの道程を行く。岩場より枯れ葉のつもった道の下りがこわい。やたらすべる上、どこまでが地面なのか、よく分からない。また道も分かり難くなっていて、何度か迷った。
相馬岳の登りが私にはかなりきつく、しんどかった。相馬岳山頂で、全行程の2/3ほどのタルワキ沢からの中間道へ下山することにし、ゆっくりコーヒータイム。夕空に沈みゆく妙義のシルエットは、中国江南地方の山に似た風情がある。所々残る真紅の紅葉を愛でながら妙義神社へ。ここから暗くなった車道をひたすら松井田駅まで急いだが、途中酒屋かと思った店にはことごとく裏切られ、とうとう高崎まで“おあずけの犬”状態。高崎で名物だるま弁当とビールをお腹に入れると、とても静かで空いている車内は寝室に早変わりして、グッスリよく眠れた。