御嶽駅〜登山口(7:48)〜惣岳山(8:52)〜岩茸石山(9:34)〜黒山(10:58)〜棒の嶺(11:28/11:54)〜岩茸石(12:17)〜白谷沢登山口(13:25)
待ちに待っていた後立縦走はちっとも待っていなかった台風のせいで流れ、フラストレーション最高値。「近場でいいから回復した天気の合間に山に」と、暑いのは覚悟で急遽御嶽〜名栗湖まで行くことになった。蒸し暑いから沢に行きたい所だけどそれは無理だから仕方ない。
御嶽山から高水三山に登る人は少ないんだろうか?一緒に下車した人は皆御岳に向かうバス停に並んでしまい、惣岳山への登山口に向かったのは私たち2人だけ。登り出すとすぐさま汗が吹き出す。特に展望もなく、淡々と登り続けると神社のある展望のない惣岳山に到着。この時点で上から下まで汗まみれで、私の脳みそはもう風呂と着替えとビールのことで一杯になる。いかんいかん、これからまだ先長いのに。
岩茸石山は見晴らしが良く、ついで乾いたベンチがあって休むのに最適。惣岳山はじめっとしていてあまり休む気にはなれなかった。というより汗で気持ち悪くて座れなかったのだが。ここからは黒山〜棒の嶺に向かう尾根をずっと見すかすことができた。あそこまで行けば目指す風呂まであと少し(ちょっと違う)。それでも台風のおかげというべきか、この時期だというのに景色はスッキリとしていて気持ちがいい。都心のビル群がはっきり見え、そのさらに向こうに東京湾まで見える…気がして、暑さがまぎれた。
黒山までは思ったよりアップダウンがあった。やっと着いたぁと喜びたかったのだが、なんだか愛想のない山頂。休むならこの先でと、早々に先を目指す。最後は丸太階段。上までずっと続いているのを見てしまってから見なかったことにしてひと頑張りすると、棒の嶺山頂に到着。広くて気持ちのいい山頂で大休止となった。この時期だから山頂にいる人も多くはない。これがいい時期だと人で溢れて場所取りも大変なんだろう。ここからは関東平野の更に遠くまで、筑波山の2つのピークも見て取れた。この景色は暑い中頑張ったご褒美、虫との攻防戦の傍ら満ち足りた気分で鑑賞した。
このままのんびりと下って終わるかと思われたが、避けようと思っていた白谷沢コースを登ってくる人が結構いる。話を聞くと、当然増水はしているようだけど、「大変でした」といいつつ元気そう(ゲンナリしていない)なので’’大丈夫じゃないか?’’と、このコースは前から気になっていたこともあり、白谷沢コースを下山にとることにした。
多分普段より大分増水しているのだろう、途中からは「いかにして靴を濡らさないで渡渉するか」を至上命題としての水上アスレチックになった。もちろん取り組みは真剣、汗ダクで歩いていたことなどすっかり忘れて熱中する。
気付けば沢から離れ始めていて、離れたと気付くと思い出したようにまた汗が出てきた。「もう終わりか」とぺがさんは残念そうだった。
最後はさわらびの湯で汗を流し、念願のビールとうどん。幸せを噛み締める。
「暑いハイキング」に終わらず、最後に涼しい思いができてよかった。