二子山 マルチピッチクライム(女性編) 

あつこ

期日:2011年11月13日
参加者:なお、ハギ、あつこ


 天気が好転した週末、念願の二子山へ。初日は孝の方だよさん・アベさんリードで登らせていただき、翌日は同ルートを女性3人で登るというのが今回の目標である。女性だけで登れるようにという、ありがたい計画だ。
 土曜は計画通りにオールセカンドで登らせていただき、晩の宴会ではルートやボルト位置、登る順番などを確認し合った。そして、1・2Pをなおさん、3・5Pをあつこ、4・6Pをハギさんリードで登ろうということになる。広めのテラスが多いため、必要に応じてロープを結び変えながら行けるだろうという心積もりだ。核心の3P目担当になり、不安もあるが期待が膨らむ。
 翌日、豪華朝食を済まして外に出ると、朝霧で地面が濡れていた。これは岩場も濡れているかと不安がよぎるが、嬉しいことに前日よりも乾いており、しかも一番乗り。これはいけると、そそくさとロープを装着し、9時登攀開始。荷物はセカンドが持ち、リードは空身で登ることにする。

 1P目:なおさんリード。浅い凹角を直上後、右手のレッジを乗り越すところが少し嫌らしい。なおさんは、アベさんからお借りしたフレンズで支点を取って、慎重に乗り越していく。その先は、立ち木のあるバンドをトラバースして大テラスまで。私はセカンドだが、朝一ということもあり、このピッチが一番緊張した。
 2P目:なおさんリード。クラックのあるフェイスを左上した後、4本目のボルト先で、カンテを1mほど右に回りこみ(1歩だけトラバース)、凹角に移動する。直上すると後が難しいと前日先行Pに教えていただいたのだが、この情報がなければ普通は直登してしまうと思う。移動先の凹角は登りやすく、バンド状の狭いテラスまで。テラスは3人でいっぱいのため、後続Pにはしばし下で待っていただく。
 3P目:あつこリード。ワイドクラック沿いに登り、クラック終了点からL字形の凹角を直上するルート。核心部に支点が少なく、フレンズが必要なのが難点。アベさんにお借りしてきたものの使用経験がないため、自分が設置したフレンズを信用できる気がしない。ただ、前日にセカンドで登らせていただき、大変都合の良い位置にボルトとスリングがあることがわかっているため、不安はあまりない。何とかなるだろうと、とりあえず登り始める。
 最初のクラック沿いには、ボルトやハーケン(古びたものが多いが)など、それなりに支点がある。また、石灰岩特有の地形で、内部が石柱状になった穴があり、スリングを通せる箇所が2箇所あった。1箇所は核心部の始まり付近にあったため、フレンズを使わずに行くことにする。L字形の凹角を、尻フリクションをフル稼働させたレイバックもどきで、ジリジリと登っていく。やはり難しく、1箇所ボルトを足場にしてどうにか突破。その先は易しい凹角のため、せっかくお借りしたフレンズを試しに使用してみた。これがカッチリ決まり、少し感動。広いテラスに出て、立ち木でビレーする。景色がすばらしく、また11月中旬とは思えない程のぽかぽか陽気で大変気持ち良い。
 4P目:ハギさんリード。大テラスから右→左と大きく回りこんでハングを抜けるルート。これまでセカンドは1人ずつ登っていたが、ここからは2人同時に登ることにする。これまた石灰岩特有なのだろうが、やけに滑る箇所があり、油断できない。広めのテラスまで。
 5P目:あつこリード。3P目を終えて、心持ち放心状態。前日も同じく抜け殻になっていたのだろう、ルートが全く思い出せず、きょろきょろとボルトを探しながら登る。スリングがたくさんかかった、3人でいっぱいの狭めのテラスまで。巨大な浮石があるので要注意。後続のリードが登ってくるが、狭いためテラス脇の凹角で待機していただく。
 6P目:ハギさんリード。安定した動きで流れるように登っていく。振り返るとローソク岩がかなり下に見えた。終了点でロープを外し、7P目を歩いて登って稜線へ。時刻は12:40。女性組登攀、大成功!皆笑顔がこぼれた。後続Pには何度か追いつかれたが、長時間待たせるようなことはなく、順調に登れたのではないかと思う。
 稜線で一服後、西岳を横目に登山道を下る。かなり急な上、日陰のため岩や地面が湿っており、非常に滑りやすい。木につかまりながらどうにか下ると、峠で孝の方だよさんとアベさんが迎えてくださった。中央稜以外のルートはかなり難しいらしく、帰りの渋滞も考慮して早めに撤収することにする。晩秋の美しい里山風景を車窓から楽しみ、温泉で汗を流し、秩父駅付近でおいしいお蕎麦を食べて、帰京した。

2P目リードのなおさん。高度感抜群です 3P目尻フリクションフル稼働のあつこ
6P目リードのハギさん。頂上まであと少し すばらしい眺望です

 女性だけでの登攀は今回が初めてで緊張しましたが、いざ登り始めるととても楽しく、また充実感がありました。いつも先輩方や男性陣につい頼ってしまい、不安な場所を自力で切り抜けることがあまりなかったため、今回はとても良い経験になりました。とても心配だったと思いますが、このような貴重な機会を作ってくださった先輩方、本当にありがとうございました。