鳳凰三山縦走
エビ
期日:2011年8月13日〜14日
参加者:ミナト(CL),みどり(SL),エッケン,カト,エビ
8月13日(曇り、夕方小雨)
8:30甲府駅集合→(タクシー)→9:00夜叉神峠登山口→10:30夜叉神峠→10:40夜叉神峠小屋→11:55杖立峠→13:30苺平→14:00南御室小屋[幕営](17:40夕食、19:00就寝)
8月14日(晴れのち曇り)
(4:00起床)5:30南御室小屋発→6:30砂払→6:50薬師岳小屋→7:10薬師ヶ岳→7:50観音ヶ岳→9:10地蔵ヶ岳→(オベリスク)→10:00地蔵ヶ岳発→10:45鳳凰小屋→11:30五色ノ滝→12:05白糸ノ滝→(ドンドコ沢)→15:00青木鉱泉(入浴)→16:30青木鉱泉発→(タクシー)→17:00韮崎駅着[解散]
8月13日
私にとっては3度目となるテント泊、先週の雲取山に引き続きジャンボテントが重い。今回は初めて記録を任され、荷物も重いが気も重い。かなり久しぶりの山行だというエッケンさんは1週間前に調整のため伊豆ヶ岳を山行し、ストック・サポートタイツ・アミノ酸等頼れるものには全て頼るという、大先輩だが共感を覚える。欧州帰りのカトさんはもはやベテランの貫禄、山に対して常に堅実でまっすぐな印象。欧州前に丹沢でボッカにも付き合っていただいた(それから私の苦行は始まったような・・・)。今回紅一点のみどりさんは、マイナー組の仲間で同期。私にとって始めてのテント泊だった上高地散策でも一緒で、テキパキしていたのが印象的だった。そして今回の山行リーダーは私にジャンボテントを持たせる犯人でマイナー組の隊長でもある超人ミナトさん。泊まり山行のリーダーを務めるのは初めてというのは意外だった。
甲府駅武田信玄像の前で集合、鈍行電車で来た4人は改札手前で会う。各々買い物や食事を済ませて、特急で来たカトさんも揃い全員集合。予約をしていたタクシーに乗り込む。運転手を含め10人乗れるジャンボタクシー、今回は運転手含め6人なので広々だ。運転手の話だと本日は山に向かう乗客は少ないとのことだったが夜叉神峠登山口駐車場に着くと乗用車がたくさん駐車してある。タクシーを降りると、暑い・・・。夜叉神峠登山口を出発、歩いていると汗ばむが樹林帯の中は涼しい、虫も少なく快適だ。展望のない樹林帯が続く、歩く順番は先頭がみどりさん、続いてエッケンさん、カトさん、私、ミナトさんの順で進む。みどりさんは一定のペースで進み歩きやすい。幕営地「南御室小屋」に到着、既に何組かのテントがあったが、スペースはまだずいぶんある。しかしテントはジャンボ、広めのスペース且つ雨を警戒して少し高台を探し、奥の方に場所を確保、スムーズに設営。水汲みなどを済ませても時間にゆとりがある。(南アルプスの天然水飲み放題、冷たくて美味しい)とりあえず・・・呑み始める。カトさんとエッケンさんの出した肴はなんだか高級品、食べてみる、美味し!ついつい呑みたくなるが普段からあまり酒を呑まない私はテント泊でも食事を済ませて後は寝るだけとなってから少し呑んで酔ったらそのまま寝たいので我慢。そのまままったりとした時間を過ごして、気付くと夕方になっており、トイレと水汲みにテントを出るといつの間にかすごい数のテントが設営されている。一人用のテント(ツェルト?)も目立つ。そして皆外で食事の用意や食事を始めている。もどって食事の準備を始める、夕飯はみどりさん担当のカレーだ。大先輩Aさんは既にほろ酔いで今回カレーの作り方を覚えるとメモを取り始めるが野菜を切ったあたりでメモが止まる。無事にカレーを作り終えて食す、美味し!ニンジンが苦手な大先輩Bさんも満足気。再び呑み始める。酔った大先輩Aさんを追いかけるように大先輩Cさんも酔い始める。大先輩Cさんは普段から山のことにを親切にとても詳しく教えてくれる。この日は山(&恋愛?)の技術面よりも精神面について様々なことを教わる。有意義な時間を過ごし、20時頃就寝。大先輩Cさんは「星が見たい」と言いシュラフを手に外へ。しばらくしてイビキが聞こえる。夜に様子を見に行くと、すやすやと眠っていて枕元にはウィスキーのビンだけが・・・、スバラシイ!
8月14日
翌朝、朝食はミナトさん担当の関西風うどん、美味し!揚げ玉が嬉しい。テントを片付けて出発、樹林帯を登る。砂払を過ぎ、岩を登って、薬師ヶ岳小屋に。そこからさらに少し登って薬師ヶ岳山頂に到着。稜線に出ると南の海を思わせるような青と白のコントラストが広がる、真っ青な空と土が白い砂?岩?に変わっているのだ。そして左側に圧倒的な存在感で北岳が手を伸ばせば届きそうな距離にある。逆側を見ると雲海の先に富士山。天国を感じさせるほど全てが完璧である。全員でしばしその光景に見とれる。その景観を眺めながら薬師ヶ岳山頂へ、再び見とれる。小さな登り下りを繰り返して、地蔵岳に到着。沢山の地蔵があるその先にオベリスクが見える、下山道は右。雲海から雲が生えるように少しガスる。地蔵の近くに荷を置いて、空身でオベリスクを目指すと登っている人が小さく見える。オベリスクは自分が思っていたよりも遥かに大きいことに驚く。ロープが下がっている大岩が二枚合わさった基部まで5人で登るが頂上には3人程しか立てるスペースがなく、既に二人ほど頂上にいるとのこと。まずカトさんが登り、続いてミナトさんが登る、他の3人は断念。高いところが苦手な私は見上げているだけで恐怖を感じて断念した。荷を回収して下山を開始、雲の中に入っていくため、天候に少し不安を感じたが、下山中1度も雨に降られることはなかった。天国を離れ現実に戻っていく下山道、ここから非常に長く険しい下りが始まることを知らずに私は景色を脳裏に焼き付ける。オベリスク頂上まで登った二人はもちろんのこと、基部までしか登らなかった3人も満足げな雰囲気。下山道では4つの滝が見られる、私は密かにそれも楽しみにしていた。しかしそのことを忘れさせるような本当に厳しい下りが続く、ようやく1つ目の滝「五色ノ滝」に到着。私はしばらくぜぇぜぇと息を整えながら水を飲み、皆より少し遅れて滝を見に行く。見えた瞬間に感動。滝そのものも迫力があり圧巻なのだが、そこに広がる景色・雰囲気が雄大ですばらしい。しばらく見とれて、再び厳しい下りを下って「白糸ノ滝」に到着。先ほどの「五色ノ滝」ほどの迫力はないがこれはこれですばらしい、疲れをひと時忘れさせてくれる。そしてまた険しい下山が続く、すれ違う急登を登る人達も我々以上に厳しい顔つきで、中には限界をむかえているような人もいた。途中振り返るとオベリスクが見えた。下から見上げると益々切り立って見えて、上からの眺めはさぞ良かったのであろうと思いミナトさんに尋ねると「ガスっていて、なにも見えなかった」とのこと・・・残念。残り2つの滝、鳳凰ノ滝・南精進ヶ滝もすばらしいのだろうが、山道から少し離れていることと疲れで見ずに通過。山道は南精進ヶ滝を過ぎてからようやく少し緩やかになトラバースになる。しばらく進むと人工物(ダムや工事跡)が見えてようやく着いたと思ったがそこからも地味になかなかの距離であった。途中崩れた場所があり、少し迂回。迂回路から見ると見事に土砂崩れの跡があった。そして念願の青木鉱泉到着。荷物は持ち込めず、外に置いて入浴。小さな湯船にシャワーもなかったが至福の一時。帰りは一般タクシーで韮崎駅まで行き、韮崎駅で解散。皆一様に稜線から見たすばらしい景観と下りの辛さを思い返しながら、また一緒に山行することを約束した。
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最高の天気、絶景が広がります |
広々した山頂 |