北アルプス烏帽子岳~船窪岳~針ノ木小屋~扇沢

【山行記録】60周年記念山行(北アルプス烏帽子岳~針ノ木小屋~扇沢)

日程:8月7日夜発~8月10日

行程:烏帽子岳~針ノ木小屋~扇沢

メンバー:サイトー

お詫びがあります。

今回雨風ひどく写真を撮る事が出来ませんでした。

申し訳ありません。

87

22時 自宅

3時 大町 

60周年記念山行の北アルプス中部を担当する役目を仰せつかり休暇と仕事を調整してみるが、なかなか上手くいかない。日程は3日。それなら北アルプスで一番不遇な縦走路である烏帽子から針ノ木を歩きたい。参加募集をしてみるが、どうも一人みたいだ。う~ん、寂しすぎる。最も苦手な単独行だ。修行僧の精神で行くしかない。でも寂しい。と考えていたが、いよいよ出発の日となってしまった。

車に乗り込む前に天気予報をチェック。なんと台風が接近中だ。かなり天気は悪いらしい。出だしから不吉。とりあえず車で現地に向かう。がしかし、な、なんとガス欠。しかも高速道路である。大至急JAFを呼び、どうにかこうにか大町に到着。やはり凶だ。とりあえず寝る事にする。

88日 

430分 大町

6時    高瀬ダム 

8時    烏帽子小屋着

830分 烏帽子小屋発

11302459

13時   船窪小屋

430分タクシーに1人(やはり寂しい)で乗り込む。天気は今にも降り出しそうな怪しい雲行きだ。高瀬ダムで朝食をとり6時出発。平坦路からブナ立て尾根にはいった途端雨が降りだす。やばい。帰りたい。でも行かないと。まさに修行僧サイトーだ。100歩歩いては5秒休むを繰り返し、なんとか2時間で小屋に到着。30分程休憩。雨は激しく視界は10メートルぐらい。意を決して行動開始。歩くにつれ風も強くなる。烏帽子を過ぎたあたりからザレ場や鎖場がでてくる。視界はないし、雨風強いし、誰にも会わない。とりあえず船窪小屋まで行けば会話ができるぞ、と思い必死のスピードで歩く。休憩無しで2459峰到着。なんの感動もわかない。なぜならパンツや靴まですべてビショビショだからだ。しかも霧がすごく視界23メートルだ。10分程休み転げ落ちるように船窪小屋到着。本来ならテント泊だが、台風のため小屋泊とする。人生ではじめての小屋泊である。ワクワク、ウキウキ。しかも宿泊客は自分と長野県警の隊員2名。小屋はランプの小屋で、とても素朴で温かいおもてなしで感動しっぱなしでした。感謝感謝。でも窓の外は横殴りの雨。あ~、でも明日はアベ隊と合流出来るので、やる気が少しづつ出てきた。20時就寝、布団なので爆睡でした。

89

530分 船窪小屋

545分 七倉岳

620分 北葛岳

740分 蓮華岳

8時    針ノ木小屋

9時    アベ隊合流

430分起床。外はなにも見えない。雨風も強く外に出るのはかなりの勇気が必要である。昨日の残りのおにぎりを食べ出発。昨日のコースに比べたらあまり悪い箇所はなく、天気はよくないが、スピードアップでわき目もふらず進む。昨日同様ピークの写真すら撮れる状況ではない(申し訳ありません、この縦走では1枚も撮る事ができませんでした)精神的にまいっていると遭難しかねない天候である。視界がないためピークも突然にやってくる。針ノ木小屋まで休憩無しで歩く。今日もパンツ、靴はビショビショである。でもアベ隊と合流するので、気持ちは楽である。時間があるので小屋から迎えに行く。小一時間ぐらい下った所で待っていると、雪渓を3人で登ってくるパーティが見える。ヤッター、本隊だ。手を振り全身を振った。やはり登山は仲間と登るのが良い。合流がとても楽しく一人ウキウキしてしまった。合流後の評細はタカタカさんの記録を参考にしてください。

810

5時 針ノ木小屋

7時 大沢小屋

8時 扇沢

天気予報では本日台風が通過する予定らしい。本来なら本隊と種池まで行動を共にする予定だったが、台風のため針ノ木雪渓を下山する事にする。小屋で本隊の無事を祈りつつ朝日での再会を約束し、下山の途につく。雪渓はとても悪く、視界が数メートルでしかも踏み跡が消えてしまい、2回ルートを見失う。かなりあせる。小屋まで登り返して翌日下山した方がよいかなとも考えた。だがなんとか野生の勘で雪渓から脱出。この3日間で一番緊張した。あとはゆっくり扇沢まで無事に感謝しながら歩を進めた。