○期日:2016年7月9日〜10日
○メンバー:コバ(CL)、みどり、トヨタ、ハギ(記)
○行程:
9日…白毛門登山口(8:50)〜白毛門沢出合(9:45)〜1040二俣(11:40)〜丸山乗越(12:55)〜ウツボギ沢出合(14:05)〜幕場(14:30)
10日…幕場(7:00)〜右俣出合(7:55)〜1520二俣(10:25)〜笠ヶ岳下鞍部(11:15)〜白毛門山頂(12:00/12:25)〜白毛門登山口(14:55)
○記録:
【9日】
分かっていた。分かっていたけど、雨だといまいち気分は乗らない。夕方から回復して明日は晴天との天気予報にみんなで気持ちを盛り上げて出発、白毛門登山口右側の道を歩き堰堤上から入渓。
雨だけども、白い岩盤はやっぱり綺麗だ。ああ、晴れてればなぁという言葉を道すがら幾度となく吐き出すことになった。
出発から30分でハナゲの滝。2箇所、明瞭な巻きの入り口があり、今回は上側の入り口から巻いた。少し歩くと白毛門沢出合。
以降ナメ床とナメ滝の繰り返しになり、晴れてればなぁ、晴れてればなぁと唱えながらも雨の中楽しく遡行。東黒沢は数年前に来たことがあるが、こんなに綺麗な沢だったけか。小滝もでてくるがどれも簡単に登れる。
ワンシーズン分のナメを半日で歩いたんじゃないかと思うほど、ナメにすっかり毒気を抜かれてしまった。やっとこ水がちょろちょろになり、スカイラインが低くなってくる。最後の二俣状から一度踏み跡ぽい所へ入って行くが、あまりはっきりしなかったので、コバLの取った右の沢型を忠実に詰めた後に踏み跡をたどる方が正解だったか。ともあれ薄い薮なので苦労することはない。先行したコバさんの笛を追うとすぐに平らな所に出て(丸山乗越)、北へ方角を定めて緩やかにくだれば、またすぐに小さな小さな窪に出会う。ほどなく小沢になり、ウツボギ沢の枝沢に合流した。何箇所か後ろ向きで降りるところはあったが、問題なし。
1時間ほどでウツボギ沢に出て、幕場を探して30分ほど付近をウロウロする。広河原は4人並んで寝れるサイズのタープをテンションかけて張れるほどしっかりした木がなくて却下。宝川の対岸まで見に行ったが、結局、水面からの高さはあまりないが、快適そうなウツボギ沢の河原に張ることにした。
話に聞くとおり周辺には薪が少ない。宝川まで遠征したり、広河原に残されたものを頂いたりして、なんとか集まった。濡れた薪からの着火にチャレンジしてみたが、やっぱり私には難しく、そしてきっと根気も足りなかった。
雨の中出掛けたコバさんが岩魚をゲット。ミズとフキ、ヒラタケちょっぴり、それらを平らげ、焼鳥、カレーとなるころにはお腹も一杯。ごちそうさまでした。ツエルトを持ってきていたが、全員タープの下で寝た。
【10日】
昨日の夕方に止むはずの雨は結局、朝までダラダラとしつこく残っていた。
しばらく穏やかな沢歩き。ウツボギ沢の最大15mくの字滝は右から巻く。一段上がり、右から入る枝沢の端を登り、途中から薮に入りトラバースすると、滝上すぐの所にすんなりと導かれる踏み跡がついている。
この滝の上はぐっと空が広くなり気持ちがよい。
このへんでようやく完全に上がったらしい雨に暑苦しい雨具を脱ぎサッパリ、注がれはじめた日差しにさらに気をよくした。
ナメ、ナメ滝、ナメ、小滝、という渓相がこれでもかと続いていく。大分沢幅も狭くなってきたなと思うと、向こうに美しい小滝が現れる(沢幅に対して結構立派)、の繰り返しで、「まだ続くの!」とみんな嬉しい悲鳴。
1520の二俣は左、そのあとは沢型を水のある方へと忠実に詰めていく。水はかなりの所までなかなか枯れなかった。
笹が被さったトンネル状の窪のどん詰まりから一段あがり、すぐそこの稜線を目指す。なんとなく跡ができているので軽くかき分けるだけで簡単に前に進み、頭が笹の上に出てからは右手には笠ヶ岳から下ってくる登山道が見えるようになり、方角も間違えようがない薮漕ぎ1級。ふりかえれば皆もにこにこ楽しそう。窪から上がって10分もしないうちに、ちょうど笠ヶ岳から下りきった鞍部に出た。
そのままのんびり歩を進め、一の倉沢のビュースポットではあそこが○稜で△稜でというトヨタさんとコバさんの会話についていけず首をかしげ、沢山の人でにぎわう白毛門でのんびり装備を片す(のんびりしすぎて気がついたらみんなパッキング完了していた。ごめんなさい)。白毛門の下山は…やっぱりうんざり。ピストンでハイキングの人が大半のようだったが、こちらは片道でお腹一杯である。みどりさん曰く「午前中の綺麗な沢の記憶が薄れちゃった」、本当に本当にその通りだ。
…でも、思い起こせばやっぱり綺麗な癒し沢でした。
〈メモ〉
コバさんはアクアステルスで難なくだったが、全体的にはぬめっている所が多いような感じはしたので、慣れてない人ならフェルト靴使用が無難だと思う。