日程:2018年9月22日(土)~24日(月)
メンバー:つりし、ハギ、ツノ、こば(記)
1日目
当初つりしさんとハギさんの2人でお盆に計画していた黄瀬川。前線の通過による天候悪化のため一旦中止となっていました。
再チャレンジということで今回の山行となりました。
しかし今回も初日は複数の低気圧が通過し荒れ模様。どうなることが不安を抱えながらの出発でした。
朝一番の新幹線で一路七戸十和田駅へ向かいます。七戸十和田には現在東北在住のツノさんが車で待っていてくれるという。何とも都合の良いアプローチ。しかし仙台を過ぎたあたりから雨脚が強くなってきます。予想通り七戸十和田は雨。車に乗り込みとりあえず猿倉温泉へ向かう。途中車窓から眺める奥入瀬の流れはコーヒー色。全員テンションさがりまくり。
猿倉温泉に着くとツノさんの車から何とウエルカムビールが。。。あーあと思いながらも手の施しようがない空を眺めながら一杯。
つりしさんは酸ヶ湯で温泉入ろうなどと言い出す始末。ツノサンもまんざらではない。そんなことしたら今日は無くなってしまうのでハギさんが抵抗。またとりあえず黄瀬川の林道に向かうバスに乗ることにしました。
奥入瀬の激しい眺めを見下ろしつつもとりあえず林道終点までは行こうということで出発。
きのこの収穫だけが期待の星なのですが、これもなかなか見つからない。びしょびしょになりながら松見の滝に向かう分岐についてしまいました。
分岐を入ってすぐのところ、右手に良さそうなテンバを発見。落ち葉が敷き詰められたブナの森にタープを張って焚火の準備をはじめます。実はここまで水を調達せずに来てしまいました。つりしさんとハギさんで谷っぽい所を少し降りて水を調達。黄色い水でしたが沸かせば飲めるでしょということでOK。
タープと焚火があるともうここは最高のテンバ。ツノさん持参の牛タンに癒されながら楽しい夜になりました。なんと夜半には月が出て、夜中には星もみえましたよ。
2日目
朝5時ごろ起床、青空。水は引いたのか。不安いっぱいで流れに向かいます。テンバから谷側を見て右手にちょっとした谷型があります。昨日水を汲んだところですね。今日は全く流れていません。これを辿って降りて行きます。途中泥が滑りやすいですが、ちょっとした藪を抜けるとあっさりと入渓点に到着。なんと平水?
谷の奥に差し込む日の光が水面に反射して旅の幸先を祝福しているよう!やったー!
しばらくゴーロっぽい沢歩きが続きますが、一時間も歩くと岩盤が発達して来て小さな滝が現れ始めます。多くの記録にもある通り滝の取付きや淵では微妙なへつりが続き楽しませてくれます。
きれいな釜を持った滝や、高さ100m近くあるのではないかと思われるスラブから落ちる滝。景観も素晴らしい。
へつりの緊張感も楽しくてしょうがないのですが、実は知らないうちにツノさんは何度か沈没した模様。休憩の度に荷物を全出しして乾かしていました。(そのくらいで乾くかあ?)
昼前頃、黄瀬川随一美しいという黄瀬松島に到着。灌木を乗せた巨大な岩がナメの上にいくつも立ち、たしかに松島の様でもあります。ここで昼飯。日の光が温かくてもう動きたくない。
さて今日のテンバは黄瀬沼に分かれる支流の出合付近ということ。素晴らしいテンバがあるとのうわさに皆わくわくしながら遡行していきます。出合の少し手前に広い河原を発見。増水したら厳しそうですが、居心地は良さそう。ここが天国のテンバではとひとしきり盛り上がりますが、つりしさんは気に入らなさそう。まだもっといい最高のテンバが有るはずだと先に進みます。少し歩くと出合。地形図ではこの先は両岸が迫ってきて良いテンバは期待薄に見えます。
出合にメンバーを残し、テンバハンターのつりしさんは更に上流を目指します。待つこと15分くらい。上流からゆっくり近づいてくるつりしさんが両手で大きな○を。さすが!っと全員でつりしさんが指し示すテンバへと向かいます。さて、テンバに足を踏み入れたハギさんがひところ「これが最高のテンバですか?」
実はこのテンバ、広くて平坦なのですが、地面は泥土質なのでした。ツノサンも気になるのかタープの下にシダ類の葉などをたっぷり敷き詰めていました。まあこんなこともあります。
3日目
とうとう今日はハイライト黄瀬沼に向かいます。
黄瀬沼へ向かう支流はのっけから藪沢。こんなたくさんの水流があるのに両側から藪が覆いかぶさってきます。ここからはある意味東北の沢の本領発揮です。
藪を抜けると突如として湿原が現れ視界が開けます。黄瀬沼です。
草紅葉が綺麗で遠く森の紅葉も始まっています。
さあここから下山。点線ですが一般道とのこと。最初はちゃんと木道もあります。
湿原地帯を抜けるまではある程度木道が有ったりして歩きやすいのですが。。。
森を抜けると凶悪な藪との戦いになります。確かに踏み跡はしっかりしています。藪漕ぎを少しでも楽にするためか笹をテープで縛ってくれたりしています。しかしとても点線とはいえ道の印を地図に書いてはいけない藪道でした。
<一般道にあった黄瀬沼への案内「恨み節がいくつも刻まれてます」>
2時間ほど藪を漕いで本当の登山道に合流。ここからは美しい森の中を猿倉温泉まで下ります。
初日の悪天はありましたが変化の多い楽しい沢でした。
そして僕としては初めての新幹線山行。帰りの盛岡で焼き肉、電車の中でも地酒で宴会。いやー堪能しました。