日程:4月18-19日
参加者:笹田(L)、カト、さぶ
コースタイム
1日目(晴れ):美濃戸~赤岳鉱泉~行者小屋(幕営)
2日目(晴れのち雨):3:00起床 4:30行者小屋~文三郎~6:001P目取り付き~赤岳山頂~11:00行者~15:00 美濃戸
GW合宿のターゲットを前穂北尾根と決めてから、へなちょこリーダーを買って出たさぶは正直びびっていた。以前、夏に北尾根は踏んだことがあるのだが、緊張からか、お腹を壊し、登攀中コルというコルでマーキングするというよくある事態に。。
あれを、アイゼンで行くのかと思うと、またお腹がゴロゴロしてくる。 そこで、笹田師匠にお願いし、赤岳主稜を前トレーニングの場とした。 新宿からいつもの7時発のあずさ2号で旅立つ。車内で熟睡し、茅野駅からバスで、美濃戸へ到着。
南沢の方がアクセスは早いが、北沢の方が景色が綺麗なのと、アルコールを調達したい私のわがままで、赤岳鉱泉経由で行者まで。
アイスキャンディーが解けてしまったからか、赤岳鉱泉は半月前に角田さんとジョウゴ沢に来たときに比べると人がいない。
行者に到着したのが14時半。行者小屋も人が少ない。先客のお隣さんは、横浜の方らしい。
明日は阿弥陀の北西稜に行くとのこと。菊水のふなぐち一番しぼりの1リットル缶をヤッているのをみて、笹田さん、カトさんが
そんな缶あるの!!ってつっこんだら、飲みますか?となり、2人ともいきなり日本酒をごちそうになっている。 「物欲しそうにみてないでください!!記録に書きますよ!」と脅したら、私もご相伴にあづかり、晴れて共犯者に。。日本酒うまーい。
私たちも、さっそく、テントを設営し、ほどなく宴会。
山談義に花が咲き、あっという間に20時になる。楽しい時間がたつのは、早い、明日は3時起きだ。あわてて就寝。
3時起床、4時半すぎに出発。
笹田Lの指示の元、ロープは荷物になるからと、行者小屋から、コンテのセットで行く。
実は、今回、久しぶりの登攀になるので、笹田さんの後をついていき、
岩をアイゼンで登る感覚を呼び覚まそうという魂胆であったが
師匠は甘くなかった。1ピッチ目の核心部のみカトさんがリードし、後のピッチは全てさぶがリードすべしとの指令。
何たること。ドキドキしながら、文三郎を歩く。
行者小屋からほどなく行くと、顕著なチョックストーンへ文三郎からトラバーストレースがうっすらついていた。
ここが取り付き。
トラバース嫌いの私には、結構な斜面だが、雪が締まっているのでコンテで平気だろう、と笹田師匠の言葉で、私-カトさん‐笹田さんの
順に歩いていく。春合宿の五竜GⅡの取り付きのトラバースもかなりの急斜面だったが。。。怖くて、さぶはへっぴり腰。 チョックストーンにつくと、セルフをとって、この1ピッチはカトさんリード。1ピッチ目がこのルートの核心部。。。
のはずが、雪が解けているため、チョックストーンの下がくぐれる、めったにくぐる機会もないとのことで
チョックストーンをくぐるカトさん。2番手私、しんがりは笹田さんが勤めてくれる。
1ピッチ目はカトさんがピナクルにシュリンゲを掛けて、ビレイしてくれていた。
2ピッチ目からすべてリードせよとの仰せに従い、意を決めて、
右に岩を回り込むと、本来切るべき1ピッチ目の終了点がありその上にピンがある。なんだか、立っているよ~。
1ピン目をとって、2ピン目かけたところで、手詰まり。
師匠~。いけませーーん。カトさん、テンショーン。と情けない事に、早々に泣きが入る。 A0しつつ、一旦、取り付きに降りる。師匠が心配して岩を回り込んで様子を見てくれる。
こっちじゃない?ピンはないが、あきらかに岩の弱点をついていけそうなルートがピンの左に。
素人は目先にとらわれて悪い方に行くという見本品さぶ。
これならと持ち直して、再び、体を上げる。
たっているけど、フォールド、スタンス共に豊富だ。
ここからは、比較的問題なく上がる。2ピッチ目の終了点もしっかりしている。
3ピッチ目、記憶になし。。。
4ピッチ目。岩稜。立っている場所はあるが、ホールド・スタンス共に豊富。
ビレイをしながら、阿弥陀を見る。スカイラインが北西稜。テントのお隣さんも今頃のぼっているだろうか。
というか、文三郎尾根から丸見え。指をさしてこちらを見ている人もいる。
悪い事している訳じゃないとは思うが、結構、気まずい。
5ピッチ目、雪稜をゆく。ダブルアックス。しっかり締まっている。草付のところにシュリンゲがあったので
ランニングをとって、その上、もう少したった、雪稜を右の岩を巻くように上にあがるんだろうなと
行こうとしたところ、ザイル残りあと10メートルと笹田師匠からコールが。。。
残りのロープをまったく気にせずに行動してしまった。失敗。
回りをみても、支点がない。。。きっと、さっきランニングとった立木で切るべきだったんだろう。
そこまで下りるのがちょっと、立っていていやな感じだ。
少しさがったところに、灌木があったのであそこで取ろうと思って3メートルほど降りる。
取ろうとおもった木は下が抜けていて、役に立たない・・・。マジかー。。。
バケツを掘って、ピッケルを雪にバイルで打ち込んだら、雪が締まっているのでよく効く。
それでセルフをとって。座って腰がらみでビレイ。
6ピッチ目、岩を右に回り込むようにして、雪壁を上がる。ダブルアックスなので安心してあがれる。
雪壁終了の岩場にきちんとした支点があり。
7ピッチ目、こちらも一部立っていはいるが、スタンスホールド豊富な岩場。
終了点はペカペカのペツル2個あり。シュリンゲを通し、岩場なので、半マストでビレイ。
8ピッチ以降はコンテで上がる。ハーケンがあるので状況によりスタカットで行く場合もあるのだろう。
特に問題なく、岩場を上がる。
登山道に人がいるのが見える。あきらかに写真をとられている。。。これまた気まずい。
登山道で、お二人と握手。岩、雪共に、よい状態で登りやすく、充実したトレーニングが出来た。
たのしかった!!ありがとうございました!
計画どおり、赤岳山頂経由で文三郎に戻る。
赤岳頂上で写真を撮ってもらい
文三郎を降りる。とりつきあたりで雨が強くなる。
自分たちが登った稜線を確かめながら行者小屋に降りる。
雨の中、早々に撤収して、今度は南沢経由で下山開始。
ここで、笹田さん、カトさんはノーアイゼンで行くという。
私もイキがってノーアイゼンで下るが途中、凍結箇所が幾度となくでてきて
難儀する。しかし、危険個所はそうないので、訓練と思い、そのまま下る。えらい疲れた。。。先輩二人はスタスタ歩いていく。。。何が違うんだろうか。。。(涙
15時前のバスに飛び乗り、茅野駅の蕎麦屋で打ち上げして帰る。
帰りのあずさは無事にすわれたが、加藤さんが別の団体のご婦人と同席。
どうも、ハイキング帰りのようで、カトさんは、いたくこの御婦人に気に入られておモテになっていたことを最後に特筆しておこう。
GW合宿前のよい訓練になった。つきあってくれた先輩二人に感謝したい。