南八幡平 葛根田川周遊

●期間:2018年9月15日~17日
●メンバー:はぎ(L)、つりし、ワダ、エビユミ(記)
●行程:中ノ又沢→スズノマタ沢→稜線→大沢森→中ノ又沢(下降)→葛根田川(下降)大石沢→戸繁沢→稜線→蟹場温泉
●天候:15日 晴れ、16日 晴のち曇、夕方~明け方にかけて雨、17日 曇のち快晴
●装備:ロープ6.5mm×30m、タープ、沢装備

■15日(土)

6:00 東京出発(新幹線)。田沢湖からタクシーで林道入口まで行く。
10:30 林道歩き。
12:30 入渓。中ノ又沢
美しいナメが続く。天気も良く、水面がきらきらと眩しい。
この日の行動時間は短め。キノコを採ったりしながら、ゆっくりと静かな沢歩きを楽しむ。

15:00 明通沢出合付近で幕営。
夕食は鍋と、収穫したキノコのアヒージョ的なものをいただく。

■16日(日)

7:00 出発。スズノマタ沢

10:00 稜線に出る。
ここから中ノ又沢を下降する予定だったが、時間短縮のためこのまま登山道を歩く。
大沢森を過ぎ、二つ目のピーク手前あたりから下り、中ノ又沢に入る。
中ノ又沢(下降)→葛根田川(下降)

16:00 大石沢出合付近で幕営。
薪を集め、タープを張っていると、ぱらぱらと雨が。
夕食はタープの下で。道中で収獲した舞茸のカレーと、舞茸ごはん。
夜中から明け方にかけて雨が強くなるが、朝には止んでくれた。

■17日(月)

7:00 出発。大石沢→戸繁沢
戸繁沢に入ったあたりから、徐々に人の気配を感じるようになる。
分岐を間違える人が多いためか、標識がかかっている場所がいくつかあった。

11:00 稜線に出る。蟹場温泉分岐。ここから登山道を下る。
12:30 蟹場温泉に到着。
※注意、蟹場温泉にはビールが売っていない(日本酒はある)

★おまけ

つりし氏の発見した見事な舞茸。
天然の舞茸の香りと食感に感動。

マチガ沢および谷川岳東南稜

日程:2018/10/28
メンバー:ウエ(L)、コバ、キム兄(記)
コース:マチガ沢~東南稜~谷川岳~天神尾根~ロープウェイ
装備:沢装備(ラバーソール)、クライミングギア(使用したもの:ロープ50mx2、ヌンチャク9本…残置支点が多いので沢山使った、カム#1…残置支点の少ない4ピッチ目で使用。なくてもOK)

前日(10/27、土曜日)北稜祭

当日(10/28、日曜日)

05:00土合山の家出発。ロープウェイ駐車場は紅葉目的の観光客のためにリザーブされており、6:30からしか開かない。そのため数十メートル手前の無料駐車場に案内される。

05:25出発。

05:55マチガ沢出合。右岸側の登山道に入る。

06:35見晴らし台(入渓地点)到着。先行パーティを確認。

06:55沢に降り、沢装備になって出発。広く明るく、沢っぽくない沢だ。

07:55ゴルジュ地帯到着。最初のゴルジュ、コバ隊員が取り付く。左岸の4m位上部にピトンとぼろスリングが見えたのでこれがルートと考え登ったが、ピンから落ち口に向かってトラバースするところが渋い。最初フリーA0で乗りきれるかと思ったがどうしても怖い。諦めてロープを出すことにする。ぼろ古いピトンが役に立つか怪しいものだが心強い。甘いホールドに半ばぶら下がるようにして突破。沢パートでロープを出したのはここだけ。ゴルジュ地帯では他のパーティーは高巻きしていたが、沢沿いの方が早いし岩も安定してるよう。

09:10四の沢出合。水量の多い四の沢(写真左の影)を左手に見て右の本沢を進む。

09:50東南稜取り付き。好天に恵まれ、眺めが良い。背後は武尊山。その向こうには皇海山や日光白根も見える。

10:10クライミング装備に換え、出発。リードは全てウエリーダー。

1ピッチ目(35m)

ビレイ地点からも見える下部で既に核心を迎える。左上するクラックと右の壁面が濡れ、ヌメり、冷たく、とても気持ちが悪い。おまけにいつからあるのかわからない残置シュリンゲもヌルヌルするがA0以外に登る術が見つからない。核心部を無理やり抜けると手が冷たくてしばらく動けなかった。

2ピッチ目(45m)

パッと見、左のヌルヌルゴルジュと右の乾いたクラック、真ん中のヘツり気味の左上ルートがありそう。ウエリーダーは右のクラックから取り付いた。その後、左へやや下降気味にトラバースして左の沢型から右上して行った。フォローのキム兄は沢型に降りたロープを辿ってまたヌルヌルルートを気持ち悪く登り、コバさんは右のルートをトラバースなしで直登した(これが正解だったようだ)。

3ピッチ目(45m)

岩の真ん中にハイマツの株が鬱陶しい。ロープ通りに行けば左だが被り気味で難しい。無理、と思い右から登ったが当然ロープはハイマツに引っかかる。ハイマツの上部でセルフを取り、グルっと引っかかったロープを外そうともがくが一向に成果が上がらない。結局自分の8の字をほどいてロープを回収し、結びなおす。最初からそうすれば良かったと反省。

4ピッチ目(30m)

左にトラバースする踏み跡が見える。ここで終了することも可能なようだが折角だからもう1ピッチ行くことに。稜線がすぐそばで登山客の姿がはっきり見える。こちらを見て、「ロッククライミングがどうのこうの…」と話声まで聞こえる。岩は少し登ると一度下り、大きく跨いで次の岩に移る箇所があり、最後にちょっと緊張させてくれる。最後は草と低い灌木地帯をクライミングシューズのまま少し歩く。

14:00オキの耳到着。白毛門、朝日岳方面の紅葉が美しい。

14:15沢靴に履き替えて、下山開始。

15:40天神平ロープウェイ到着。

20:30風呂は入らず、コンビニトイレで着替え、関越道でちょいちょい渋滞に会いながら帰京。

飛騨尾根(2017年)

メンバー

コバ(L)、ウエ(記)

行程

2017/9/30 →畳岩
2017/10/1 7:00下降〜8:30トラバース開始〜10:00T2基部〜12:00T2〜12:40山頂〜13:00下山開始〜14:10天狗のコル〜15:30岳沢小屋15:45〜17:20上高地

2017/10/1

5:30起床、7:00出発。
この日はαルンゼから下降開始します。
αルンゼはジャンダルムの西穂側の基部なのでわかりやすく助かります。

コブの頭から飛騨尾根

手前の谷状のルンゼ(αルンゼ)を下降します。
上の出っ張りがT1、下のピナクル状がT2。私たちはその下のT3から取り付く予定です。C尾根と呼ばれる支稜がαルンゼ側から合わさるあたりです。

ジャンダルムの西穂側の基部よりαルンゼを下降

見た目は滝谷並みのすごい傾斜ですが、岩は想像以上に安定していました。
右岸(ジャンダルム側)の側壁沿いに慎重に降りていきます。
小滝の落ち口には残置支点がありましたが、最初の2つはクライムダウンで、3、4つめは懸垂で降りました。


4つめの小滝を降りると、ジャンダルム方面に先行記録と似た風景が見えました。
ここでハーケンを打ちセルフをとり、登攀準備を整えて1P目(リード:コバさん)スタート。

4つめの小滝を降りたところから、飛騨尾根方面を眺めます
1P目から取り付きを振り返るとこんなかんじです

飛騨尾根に向かってトラバース開始。1P目はピナクルが2つ並んだ辺りを目指します。
2P目(リード:ウエ)のトラバースで、だいたい飛騨尾根の近くまできました。

2P目でこの尾根を越えて飛騨尾根に近づきます

3P目で飛騨尾根T3付近に合流し、T2基部の稲妻クラックが見えるあたりでピッチを切ります。

この辺りで飛騨尾根T3に乗ったような…

稲妻クラックが核心という前情報だったので、4P目のリードもコバさんに交代しました。
ですが、難なく超えて順調に登っていきます。(以降のピッチはすべてツルベ)

T2基部からの登り。ココが核心という情報があったので、リードをコバさんに交代しましたが…ホールド豊富、フリクション抜群!

4P目〜7P目(T2までの登り)は切れたリッジで快適な登攀でした。360°北アルプスの絶景が広がります。槍を見ながらのクライミングは最高の気分!!

T2周辺はとにかく楽しい

7P目は屈曲を避けるために、短めにT2上でピッチを切りました。

T2を振り返る。遠目ではテラスに見えたT2ですが、実は馬ノ背リッジでした

8P目は馬の背で90°方向転換して、T1の基部までクライムダウンします。
9P目はT1への登りでかなりの傾斜ですが、岩が安定していてホールド豊富で楽しい!

ジャンダルムの基部まで移動の後、10P目でジャンダルム山頂まで簡単な岩稜登りをします。
登りきったら少し歩いて、12:40頃山頂に到着。
ジャンダルムの山頂にアルパインで突き上げるのはとっても気持ちが良いものです。

達成感を噛みしめる余裕もなく、予定を1時間以上押していたので大急ぎで下山しました。西穂方面に向かう縦走路も、天狗沢の降りもなかなか辛かったです…。

必死の思いで17:20頃、上高地に下山しました。
2日間で畳岩と飛騨尾根を登攀。
私にとっては行動時間が長く、体力的な課題は感じましたが、天気に恵まれた充実した山行でした。

1日目の畳岩はこちら