養老沢

・日程:2025年3月1日

・メンバー:モト(L)、ササジ、ヤオ

・コースタイム:山の駅 喜楽里(9:20)―熊野神社(11:40)―山の駅 喜楽里(12:40)

こんにちは、ヤオです。

今回行ってきた養老沢は、千葉県・養老渓谷のすぐ近くの、遡行時間2時間弱のお手軽な沢です。

ほんの1週間前に厳冬期八ヶ岳の極寒を体験したばかりなのですが、ヒルが出ないうちにということで、かなり早い沢初めになります。

予報では暖かくなりそうですし、あまりがっつり浸かる場所も無さそう、と、個人的にはとても楽観的に構えていましたが、さて実際は・・・。

6:30 王子発

週末、千葉方面はゴルフ客が多く混雑するらしいので、沢の遡行時間は短いですが朝早めの出発。

八ヶ岳に引き続きササジさんに車を出してもらいました。

8:40 山の駅 喜楽里着。開店は10時らしいです。

トイレを済ませ、入渓場所を探しつつ少し暖かくなるのを待ちます。

可愛い猫。近づくと逃げられました。

9:20 入渓。

喜楽里のすぐ目の前にある遠見の滝から入渓。

養老沢では本来計10個のトンネルを通ることになるのですが、私たちは初っ端から水に浸かることを忌避し、水深の深そうな初めの一部をカットしました。

なので↑これは、正規ルート上では3つ目のトンネル。

入渓してすぐのところ。倒木だらけで進みにくいので、少し巻きます。

9:40 沢筋に戻って少し進むと、間もなく4つ目のトンネル。

トンネルの中はヘッデン必須です。

外の光が差し込む画はとても綺麗ですね。

9:55 5つ目のトンネル。

ここも綺麗。

地味に深いので、右側をへつって通過しますが、この辺けっこう岩が脆い。

ずり落ちつつもずぶ濡れは回避しました。

それで、問題の寒さについてですが、思った通りというか、思ったよりずっと暖かかったです。

水は冷たかったですし深いところで足の付け根あたりまで浸かりましたが、やはりだいぶ気温が上がったおかげで凍えることは無く、とっても快適に歩けました。

10:00 6つ目のトンネル。ほんとにトンネルだらけです。

ちなみにこのトンネル、すぐ横にもう一つ穴があったのでそちらも入ってみました。

が、人一人ぎりぎり通れるくらいの細さで通り抜けられるかも分からないうえ、横にも上にもこんな感じでゲジゲジ?がうようよしていたので引き返しました。

メインのトンネルの方は楽々通過。

通り抜けた先には穴は見当たらなかったので、おそらく横道は途中で終わっていたのでしょう。引き返してよかった。

7つ目、8つ目は短いです。

綺麗なナメ①

トンネルだけではない、こういう見どころもあって、飽きない沢です。

10:40 9つ目。これも短いです。

綺麗なナメ②

しばらくリラックスして歩いていると、突然何かに驚いた様子のササジさん。

何やら二重で驚いているよう。

後ろを歩く私とモトさんはワンテンポ遅れて気づきましたが、目の前にイノシシとシカの死骸が転がっていました。

どちらも新しそうで、虫はたかっていましたが綺麗に身が残っています。

野生のイノシシも、骨になる前の死骸も見るのは初めてで、不謹慎かなと思いつつ嬉々としてスマホを向けパシャリ。でもここには載せないでおきます。

それにしても、どうしてシカとイノシシが同じ場所で死んでいたのでしょう。

遡行中に猟師の方にお会いしたり、銃声が聞こえたりしたので、これももしかしたら人の手によるものだったのかも?

気になりますが、今さら確認のしようもありません。先に進みます。

10:55 最後のトンネル。

このトンネルを抜けると沢はほとんど終わり。あっという間です。

登り口を探しつつ歩きますが、ここで一時的に私が先頭になり、結果見事に登り口を見逃して沢線を突き進みます。地図読めていないのがバレバレ。

すぐにササジさんが止めてくださり、少し引き返してこちらが目的の登り口。

この沢唯一のクライミングできるポイントです。素敵なカチがありました。

あまり難しくはないですが滑るので、スポットがいないと少し怖かったかもしれません。

滑ると言えばこの沢、全体通してところどころ滑りやすくて、ラバーソールのササジさんは特によく滑っていました。

フェルトは便利なものだと少し感心。

詰めも短いですが急登。ちょっと怖い。木の根っこを掴みながら登っていきます。

11:40 詰め上がって伊保田集落が見渡せる場所に到着。

ここで装備解除します。暑いのでレインも脱ぎます。半袖でも良いくらい。

今回辛かったのは寒さより花粉でしたね。途中から私はくしゃみ連発、モトさんもずっと鼻をかんでいて、忌々しい花粉の季節の到来を感じる沢歩きでした。

ここから車道に出て、40分くらい歩いて喜楽里に戻ります。そうして戻ってきたのはまだ12時半頃。

東京に帰って解散したのは?・・・確か、21時頃。

少しだけ千葉観光するつもりが、ここも行きたいそこも行きたいと言っているうちにこんな時間になってしまいました。

お二人とも遅くまでお付き合いいただきありがとうございました。

沢とは関係ないので詳細は割愛して、写真だけ。

粟又の滝。登れますかね。

濃溝の滝。朝、光の差し方によってはもっと綺麗に見えるらしいです。

濃溝の滝近くのカフェに、可愛いジブリ空間。

これを見て“ヤドリギ”の名前が出なかったのが悔しい。

鹿野山九十九谷展望台や江川海岸潮干狩場なんてところも寄りましたが、期待した景色は見られず。

個人的には行けただけでそれなりに満足です。

ササジさん、今回もたくさん運転していただき、ありがとうございます。

そしてモトさん、とっても面白い沢に連れて行ってくださり、ありがとうございました。

おわり。

南八ヶ岳 赤岳・硫黄岳

・日程:2025年2月22日~24日

・メンバー:サブ(L)、コバ、ウエ、ササジ、アサヌマ、ヤオ

・コースタイム:

[1日目]赤岳山荘駐車場(10:30)―赤岳鉱泉(12:30)

[2日目]赤岳鉱泉(6:30)―行者小屋(7:00)―赤岳(9:20)―地蔵ノ頭(10:30)―行者小屋(12:00)―赤岳鉱泉(12:30)

[3日目]赤岳鉱泉(6:00)―赤岩ノ頭(7:50)―硫黄岳(8:20)―赤岳鉱泉(9:50)―赤岳山荘駐車場(12:10)

今回初めて山行記録を書かせていただきます、昨年入会しましたヤオです。

山行記録を書くにあたり参考にこれまでの記録を読んでみようと思ったのですが・・・ほとんど無いじゃないですか。

書き手のいない山行記録に読み手がいるとも思えず、では何のために書くのかと少し疑問を覚えますが。

せめて自分の記憶に残すため、先日の南八ヶ岳登山について綴っていこうと思います。

※もともと山行記録を書くつもりで行っていなかったので、記載したコースタイムに多少のずれがあるかもしれません。今度からちゃんとメモしておきますね。

【1日目】

多くの登山者は八ヶ岳山荘駐車場から徒歩で登山口に向かいますが、私たちは登山口のすぐ近くの赤岳山荘駐車場まで車で入ったので、1時間ほどコースタイム短縮できました。

道を開けてくださる登山者の方々と、ガッタガタの林道を運転してくださるお二人に心の中で手を合わせます。

10:00 赤岳山荘駐車場より登山開始。

赤岳鉱泉まではなだらかな登り。ショートカットしつつ登ります。

途中、堰堤広場手前の駐車場でマムートジムニーを発見。かっこいい!

これ、赤岳鉱泉とマムートがコラボして誕生したジムニーらしいですね。ちなみに鉱泉の物資はここから歩荷で上げているそうで、小屋の方には頭が上がりません。

11:10 堰堤広場で一本。

12:30 赤岳鉱泉着。

初日の行程はここまで。アイスキャンディー近くのテン場を整地し、ササジさんが運んでくださったジャンボテントを張ります。

このnewジャンボ、とっても優秀で、余計なギア類やヘルメットは外に出しましたが、その他の荷物と大人6人が入ってもそれなりにスペースの余裕があります。

テントを張っている間に凍え切った私は、見かねたサブさんのお言葉に甘えて一足先に小屋のストーブで温まります。少ししたら荷物整理を終えた他メンバーも小屋にいらっしゃって、各々カレーやらもつ煮やら酒やら注文し一休み。

感動したのがこのジェットヒーター。汗や雪で湿った衣類も秒で乾く威力。

それに客室にあるコタツを見ると、もはやテントに戻る気は失せます。小屋泊したい。

しかし15時を過ぎれば小屋の開放スペースも使えないので、しぶしぶテントに戻ります。今回、ありがたいことに赤岳鉱泉で水を汲ませていただけたので、融雪はしません。

いつも通り持ち寄ったおつまみを食べつつ、お酒飲みつつ、団欒タイム。なんだかんだテントで過ごすこの時間が大好き。

ウエさんお手製のチョコサラミ。手作りのお菓子ほど嬉しいものはありません。

翌日の分もあるそうなので、明日はそれを楽しみに頑張って赤岳登って来ようと決めました。

18:00くらいに夕食準備開始。

コバさんが用意してくださったトマト鍋。

美味しかったです。

私の貧弱な語彙と味覚では大した食レポはできませんが、くたくたの野菜にベーコンと油揚げの旨味、ローズマリーの香り、これだけできっと美味しさは伝わるでしょう。

20時頃就寝。

(ちなみにジャンボテント、きゅうきゅうでしたが6人並んで寝られました。並び方を変えれば、もう少し余裕もできそうです。)

【2日目】

4:00 起床。

朝食は私持参のペンネ。ワンゲル時代の定番朝食の一つで、スパゲッティよりよそいやすいからオススメです。

6:30 赤岳鉱泉発。

7:00 行者小屋着。見上げた大同心や阿弥陀岳は立派で、目標の赤岳は遠く見えます。

残念ながらササジさんはここで引き返してしまったのですが、その帰り道がなかなか大変だったようで、曰く、「通勤ラッシュみたいだった」と。

晴れの三連休、登山客が多いのは必然ですが、山の中であまりにも人が多いとなんというか少し、萎えてしまいます。

別れを惜しみつつ行者小屋を過ぎると、間もなく文三郎尾根の急登が始まります。

これがもう、笑っちゃうくらい急登で。だんだん前を歩く3人との距離が広がります。

そして赤岳の方を見ると主稜を登る人たち。普通に登るだけでいっぱいいっぱいな私には、ちょっと理解できない世界。

阿弥陀岳分岐からは分かりやすく風が強まり、さらに進むと核心の岩場に差し掛かります。

ここ、本当に怖かった。

死ぬとは思いませんでしたが緊張する場面が続きました。

道中、ずっと急かしもせず後ろについて、時々アドバイスをしてくださったコバさんには、感謝と尊敬の念に堪えません。本当に、大尊敬です。

9:20 赤岳着。快晴で風も強くなく、最高です。

一通り写真を撮り、山頂の景色にまだ後ろ髪引かれつつも長居していては流石に冷えるので、そそくさと下山開始。

山頂に着いたときって一番感動しますが一番絶望もします。

自分で登ってきた分、何が何でも自分で下りないといけないので。

10:20 風を凌げそうであまり凌げなかった赤岳展望荘の陰で一本。

下りは地蔵尾根から。これもかなりひやひやするポイントがいくつかありました。

びびってなかなか進めない私に合わせてずっと前後歩いてくださった先輩方には、本当に感謝しかありません。

12:00 行者小屋着。

12:30 赤岳鉱泉着。ほっとしました。

前日と違ってテントの中がとっても暖かかったのですが、前日同様15時まで小屋でのんびりします。

ワイングラスまでマムート仕様。

小屋にはロープの結び方を展示しているコーナーがあり、そこで少し、結びの確認という名の暇つぶしもしました。

バタフライノット、覚えておきます。

15時を過ぎてテントに戻ると、私としては困ったことに、皆さん昼寝を始めました。

暇を持て余した30分程度のお昼寝タイムのあと、この日もまたプチ宴会が始まります。

日本酒に詳しいサブさんと、ワインに詳しいコバさんで一時話が盛り上がりますが、私にはさっぱりなんの事やら分かりません。というか、たぶん誰が聞いても分からない。

でもマニアの話って面白いですし、何か一つでも、極められるものがあるのって本当に素敵だと思います。

2日目夕食はアサヌマさん持参のほうとう。かぼちゃの優しい甘さにほっこりします。

とっても美味しかったのですが・・・味噌をパック丸ごと持ってきたアサヌマさんに皆さん大ウケ。

軽量化の概念を捨て去った食材のチョイスには、一種の憧れを覚えます。

21時頃就寝。

【3日目】

4:00 起床。

余っていたうどんとカブ葉と、ウエさん持参のなるとで朝食。

山では貴重なたんぱく源、ありがとうございます。

6:00 赤岳鉱泉発。

諸事情によりサブさんとササジさんにはテントキーパーをお任せして、4人で硫黄岳に向かいます。

天気が心配でしたが、この日も朝は快晴。晴れているうちにサクッと登ってきましょう。

途中、木々の隙間から見える景色が、大同心が、あまりにも綺麗でつい足が止まります。

空と雪のコントラストが、とっても綺麗。

ただ、危ないところはありませんが、登りは今日も急登です。

酸素の薄さを感じつつ、頑張ってウエさんに付いていきます。

7:50 赤岩ノ頭着。

登る苦労は赤岳に遠く及びませんが、正直、赤岳に劣らない絶景です。目指す硫黄岳はもう目の前。

8:20 硫黄岳着。

こちらは少しガスがかかっていますがほぼ無風。硫黄岳は基本的に強風が吹くと聞いていたので、あまりに快適で驚きました。

山の神様に愛されたのは誰でしょうか。

山頂を満喫したら、あとは温泉を楽しみに下山するだけ。

赤岩ノ頭の雪庇、可愛いですね。

9:50 赤岳鉱泉着。

サブさんとササジさんはすでにパッキングを済ませていて、私たちがパッキングしている間にテント撤収してくださいました。

登山口まで、あと1時間半ほど、歩きます。

12:10 赤岳山荘駐車場着。

車で八ヶ岳山荘までもどり、J&Nで温泉入ってご飯食べて、解散です。

復路も運転、ありがとうございました。

改めまして、計画してくださったサブさん、お忙しい中、登らないのに車運転してくださったササジさん、死なないように見守ってくださったウエさん、コバさん、本当にありがとうございました。

おわり。