畳岩(2017年)

メンバー

コバ(L)、ウエ(記)

行程

2017/9/30 7:00上高地〜9:15岳沢小屋〜11:00取り付き〜13:30ピナクル基部で迷う〜15:30ルンゼに入る〜16:30ガレ尾根〜17:10登山道〜17:30コブ尾根の頭BP
2017/10/1 →飛騨尾根

2017/9/30

夏場の悪天続きで2回も延期になっていましたが、ついに念願の晴天の穂高へ。
初日の畳岩は縦走スタイルで登攀します。

岳沢小屋に向かう登山道より。写真中央が天狗沢。右側のスラブ帯が今回目指す畳岩です

岳沢小屋で水2Lを補給して取り付きへ出発! ザックが重く肩にのしかかります…。
天狗沢に向かう登山道の途中から、雪渓の切れ目に降ります。登山道を外れた途端ガレガレの岩場で私は緊張。アルパインチックなムードになってきました。

岳沢小屋から天狗のコルへ向かう登山道。中央緑の大岩の辺りが取り付きです
登山道を外れて雪渓を目指します。緊張のガレ沢歩き
雪渓の割れ目に降ります
雪渓上のルンゼ登る予定ですが…近くから見るとかなりの高低差
雪渓の割れ目を通り取り付きへ

その後、ピナクルを目指してルンゼを登りますが、ここもボロボロで落石の恐れあり。慎重に慎重に…
何気なく引っ張った巨大な岩の塊がごっそり剥がれる! 緊張の瞬間でした。
ルンゼよりも右手に一段上がったスラブ状が岩が硬くフリクションも良いので、ルンゼとスラブを行き来しながら登りました。

ルンゼ沿いは岩がボロボロだったので、右側から巻きつつ登りました
奥に見える異教徒ピナクルを目指します
右手には階段状のスラブ。こっちは登りませんでした。

ピナクル直下を右手前から左奥に回りこむハズでしたが、傾斜が厳しいので断念。
ロープを出して、ピナクルの手前を左方向に3ピッチほど大トラバースすることになりました。
アプローチシューズでのトラバースはかなり怖い…。
潅木で支点を作り懸垂下降。ピナクルの左側を見ると…ガレ沢を挟んで向こうに天狗沢の登山道が見えます。ピナクルの左に行ってしまうと畳岩を外れてしまうことがわかったのでした。

ピナクルの基部あたり。傾斜がきつくなってきたので直上を断念。ここを1段上がったあと、基部を左にトラバースしました
トラバースしたら天狗沢のすぐ近くまで来てしまい、ルーファイミスと気付きました

結局、クライミングシューズに履き替えてスラブを登って行くことになりました。
たしかにクライミングシューズならフリクションが効くので、なんとか登れます。
ロープを出してトラバースした区間をそれぞれフリーソロで戻り(ここまでで1時間のロス)、さきほど断念した傾斜のきついスラブを登りました。

クライミングシューズに履き替え、ピナクルの右側基部まで戻り直上開始。13:30頃でした
広大なスラブの中にぽつん
ピナクルを振り返る

重荷でバランスが崩れ、体力消耗…必死にコバさんの背を追っていきました…。
しかもスラブ帯はあっという間に終わり、再びグズグズのガレ場に突入です。今度は右上のルンゼを目指し進みます。

楽しかったスラブ地帯はあっという間に終わり…次は正面奥のルンゼを目指します

コバさんはルンゼの中を登りますが、ガレ場恐怖症の私は比較的硬い左側壁を登りました。
ボルダー的な動きが多くて楽しんでしまいましたが、行き詰まってコバさんにお助け紐を出してもらうこと1、2回…。
このルンゼは長く感じましたが、抜けた後のガレた斜面はさらに長い!!

ルンゼに突入。取り付き付近のルンゼよりは岩が硬いものの落石に要注意です
振り返る
前穂が美しい

ルンゼを抜けて、左斜めに上がりながら縦走路を目指します。このとき時刻は既に16:30過ぎ…西日です。
私は体力の限界でしたが、コバさんに叱咤激励されながら1時間半ほどかけて何とか登り、ようやく縦走路に合流しました。

30分ほど歩き、17:30頃コブ尾根の頭に到着!
先客が2組もいたので、一番狭いスペースにツェルトを張りました。
強風は夜になるにつれだんだん治まってきて、0度くらいでしたが夏用シュラフ+厳冬期防寒具でなんとか眠れました。

2日目 飛騨尾根につづく