八ヶ岳 小同心クラック

  • 場所:八ヶ岳 小同心クラック
  • 日程:平成27年10月3日~10月4日
  • メンバー:サイトーL・アベ代表・かおり(記録)

10月2日 22:00 西大宮駅集合のはずが、電車トラブルが相次ぎ、私が30分も遅刻。

不吉な予感。おおらかなアベさんは笑顔で迎えてくれる。サイトー氏に助手席を任せ後部座席で起きていようと思ったが寝てしまった…

深夜1:00過ぎ美濃戸口着。そこからダートの悪路をアベさんの四駆がグイグイ登る。すぐに赤岳山荘駐車場に到着。まだ深夜なので駐車場は数台の車のみ。良い場所をみつけテントを張り就寝。

 

10月3日 晴天☀ (赤岳山荘駐車場~赤岳鉱泉~小同心クラック~横岳~硫黄岳~赤岳鉱泉)

5:00 起床。5:25出発。途中朝食をとりつつも7:00に赤岳鉱泉に到着。テント設営を済ませる。

7:35 赤岳鉱泉を小同心へ向け出発。硫黄岳方面の登山道よりすぐに大同心への分岐がある。緑のロープをくぐり、目の前にそびえる大同心基部へ。

①「大同心への分岐。緑のロープをくぐる。道標有り」①「大同心への分岐。緑のロープをくぐる。道標有り」

②「分岐の道標。緑ロープの横にある。」②「分岐の道標。緑ロープの横にある。」

踏み跡も明瞭だが、最初の沢筋を少しあるくと左側の山道への分岐がある。見逃し注意。

大同心基部で、装備を装着し小同心へ向け右へトラバース。

③「大同心の基部。これから左へトラバース」③「大同心の基部。これから左へトラバース」

④「背景は大同心の側面。あれを登る人がいるのか・・・」④「背景は大同心の側面。あれを登る人がいるのか・・・」

先行パーティも無く。後ろを振り返ると北アルプスの端までクッキリと見渡せる。絶景である。

9:00 小同心の基部につき、アベさんがリードで登り始める。

私は、この時すでにかなり緊張していてトイレの回数と心拍数がヤバい。

西面なので、日が当たらず寒い。

ガッチガチに緊張している私とは反対にアベさんはスイスイ登る。真横のサイトー氏の冷たい視線が・・・

1ピッチ目 : チムニー手前のビレー点で切ってもらう。支点あり。

2ピッチ目 : チムニーを抜け、その上部で切る。支点あり。

草付きを歩く。

3ピッチ目 : 横岳頂上直下の壁で、パーティによってはザイルを出さない人もいるようだが、私がいるのでザイルをだしてもらう。ホールド・スタンスともにあるが、高度感がすごい。

10:25小同心の頭着

⑤「小同心の頭にて。震える手でポチリ」⑤「小同心の頭にて。震える手でポチリ」

ホールドはしっかりしていて、とくにもろい所は無い。

11:00頃 横岳の頂上(2829m)にダイレクトに突き上げるので、一般登山客から「どっから来たの?」と驚かれた。緊張してて口が回らない為、格好よく答えられないが。

頂上で、装備を外し硫黄岳へ向かう。

初めて行く硫黄岳だがすごい横殴りの風に、ヘロヘロになっていた私はかなりダメージを受けた。硫黄岳の点在するケルンにすがり付きながらなんとか頂上へ。そうそうに退散し、下山する。

12:00 赤岩の頭で大休止。快晴無風。横岳山頂が嘘のように穏やか。

⑥「赤岩の頭付近。快晴無風.涅槃仏の様なアベ氏と赤岳」⑥「赤岩の頭付近。快晴無風.涅槃仏の様なアベ氏と赤岳」

⑦「大同心の様な頭部フォルムのサイト氏と北アルプスの絶景」⑦「大同心の様な頭部フォルムのサイト氏と北アルプスの絶景」

13:30 赤岳鉱泉着。下山するか?との声にどうしても一泊したいと主張。ゆっくり宴会の準備。

ビールで乾杯し、阿弥陀から赤岳・大同心を眺めつつ宴会。

 

10月4日 晴天☀ (赤岳鉱泉~赤岳山荘駐車場~諏訪湖の温泉(片倉館)~帰京)

5:00 起床。ゆっくり準備し、景色を担当して7:30テント場を出発。

8:50 赤岳山荘駐車場に到着。

諏訪湖畔の温泉片倉館により、食事をして帰路へ。

念願の外岩ルートを触ることが出来ましたが、練習不足・度胸不足・勉強不足をかみしめ落ち込んでの帰京。もう少し頑張りますので、また懲りずにおつきあいくださいませ。

お二方、本当にありがとうございました。

八久和川

・目的地:八久和川

・日程:2015年9月19日~23日(前夜発4泊5日)

・メンバー:こば、ハギ、つりし、エビ、キム、アズ

 

9月18日(金)

20時都内集合。車に2台に分乗し、東北道から村田JCT経由月山IC付近

9月19日(土)

5:00起床-7:30八久和ダム着-8:00発-12:00フタマツ徒渉点-18:00BP (10h)

林道終点には庄内ナンバーの車が3台くらい既に駐車している。特に駐車スペースと言えるものはなく、沿道に停める。大分藪が濃く、山の深さと先行きの厳しさを感じさせる。準備を整えて出発したのは8時過ぎ。雨が降ったりやんだりの怪しい天気。林道はすぐに踏み跡に変わり、藪をかき分けながら最初の目標地点フタマツ徒渉点を目指す。左岸からいくつもの沢が入り込むが橋などは当然なく、そのたびに谷に降りまた登り返す。踏み跡はしっかりしている。

途中マイタケ採りの地元の方に出会うと、なんとザック一杯のマイタケ。手提げにも3つほどのマイタケが!フタマツまでの間で採ったという。まだ人があまり入っていないようなのでカクネあたりではたくさん採れるだろうとの情報。丁度青空が頭上に広がりこれからの天気の回復をイメージさせ、メンバーの気持ちは高まる。

フタマツ徒渉点に到着したのは12時ごろ。大きなブナの木に「フタマツココ下る」のナタメ。付近にはテープも。谷に降りる踏み跡もあり、注意していれば間違えることは無いだろう。急な斜面を灌木と笹を頼りに比較的浅い流れとなった八久和本流に降りる。水は若干濁って流れの力も強そう。念のためロープを出して渡り、対岸にある小さな流れ込みに沿って右岸の台地上に上がる。

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フタマツ徒渉点以降踏み跡はあいまいになってくる。テープを頼りに先に進むが次第になかなか見当たらなくなる。踏み跡らしきものもなくなる。しばらく行くと横沢出合の先あたりで谷に阻まれ一旦本流におりることにする。雨足も次第に強くなり、増水も心配になってくる。

谷の対岸から小尾根を少し上がると何となく踏み跡があるように見えるので辿るが、すぐ不鮮明になり結局本流を行くことにする。本流はヘツリと徒渉を擦り返しながら先に進むことが出来る。よく見ると所々に先行者の踏み跡が砂浜に残されている。

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基本的にルートとして間違っていないとの自信を得る。左岸側を遡行中、高い岩が両岸に立ちはだかり、白く激しい水流を吐き出しているゴルジュに遭遇し行詰まる。右岸にはカクネ道があるはず。何としても対岸に渡りたいが、チャレンジむなしく流されて戻ってきてしまう。やむなく左岸を樹林帯まで上がり大高巻を決意。時間も16時を過ぎているため比較的安全な場所でビバークすることとした。

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9月20日(日)

3:00起床-7:00BP発-11:00懸垂下降点-12:00長沢出合BP (5h)

雨の中のビバークはツラい。3時ごろから誰ともなく声を掛け合い始める。やはり皆なかなか寝付けなかった様子。雨は夜通し降り続け、まだ時おり強く降る。下を覗くと八久和本流の流れは心なしか昨日よりも強くなっている。メンバーの疲労と安全を考慮し、しっかり明るくなる7時ごろを待って行動開始することと、この日のテン場をカクネ沢先の長沢出合付近に決定。この時点で日程の関係から中俣沢までの完全遡行断念が決定した。

地形図で見るかぎりここを越えれば一旦比較的なだらかな斜面となる。雨も次第に弱くなり回復の兆しがある。灌木を頼りに降りていくとそこには平坦な森が広がっていた。すると先頭から悲鳴に似た歓声が聞こえる。なんとマイタケだ。株の直径30センチ以上。重さにして2キロはありそうな大物だ。その後もナメコやヒラタケを確保。ようやくメンバーのテンションが上がってきた。

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本流を覗くと対岸にカクネ沢らしい大きな沢が滝をかけて出合っているのが見える。地形図ではこの先に広い台地が広がっている。傾斜のきつい斜面をトラバースしながら、比較的深い谷が前方をふさいだところで、下降点を探るために小羽が本流の際まで偵察に降りる。ブナの木につかまって下をのぞきこむと、降りることが出来そうだ。40mロープで懸垂下降し、11時ごろようやく本流に帰ってくることが出来た。

ここから先は広い河原歩き。昼過ぎには長沢出合に到着し、長沢を少し入ったところに良い河原を見つけ今日のテンバとする。天気は回復し次第に青空の面積が大きくなっていく。昨夜のビバークで濡れた衣類や荷物を河原中に広げて乾かしながら、テントとタープを張ってのんびり過ごす。イワナの釣果は無かっが、付近には大きなコブのついたミズがたくさんあり、フキも取れたのでマイタケと合わせて盛大な宴会となった。

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9月21日(月)

4:00起床-6:00BP発-12:00茶畑沢-17:00平七沢出合BP (11h)

朝4時起床。まず全員の体調を確認する。23日の下山をマストとすると岩屋沢から一般の登山道を登って天狗角力取山から大井沢温泉への下山しか選択肢はない。万が一今日中に岩屋沢まで届かなくても22日中に天狗小屋まで上がれれば何とかなるだろう。

食事と準備を整えて6時出発。大分水量が減っている。昨日までとはだいぶ様相が違い、穏やかな八久和川だ。

最初のうちは河原歩きのような状態で徒渉を繰り返しながら歩を進める。時に胸までつかる水は冷たく、早く太陽がさしてくれるのを願うばかりであった。芝倉沢が出会うあたりから少し両岸が立ってくる。まだ7時前。流れの急な場所で僕らが徒渉を躊躇していると後から3人パーティーが追い付いてきた。オツボ沢を目指しているという。僕らが躊躇していたところを何の躊躇も無く飛び込んで渉っていく。「これが沢を専門とする会か」と感心していたが、僕らも何とかしなければならない。地形図を見ると自分たちがいる右岸の上には台地上の地形が小国沢手前600mあたりまで続いている。「この時間飛び込むのはツラいよ。」の一言で巻きを決定。近くの藪から上方に向かうとあっさりと台地上に乗る。比較的歩きやすい。やがて傾斜がきつくなり本流に降りる地点を探す。かなり高さはあるが沢床は浅いようだ。ロープを2本つないで懸垂。

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ここからは岩床の発達した明るい渓相で、時折飛び込みや泳ぎを伴う徒渉もあり、ロープで後続を引いてみたりとなかなか楽しい。太陽も高く上がり、冷たい水を浴びても寒さはあまり感じなかった。小赤沢を過ぎ、左岸から茶畑沢が3mほどの沢を伴って合流すると、その先で両岸が切り立ってくる。同時に沢幅は狭くなり水の勢いも増してくる。ヘツリを繰り返して進むが、その先に一目見て明らかに突破できない急流が現れる。ここは右岸から巻く。明瞭な巻き道があり小さく巻くことが出来た。途中急流を上から覗き、「これが大ハグラ石滝じゃないか」と言うことになるが、高さはなく、大きな岩の急流で、やはりとても滝とは見えない。

これを越えると大きな深い淵に出くわす。右岸側はつるっと磨かれた壁。とても取り付けない。左岸側には谷に向かって倒れこむようにそびえる大きな板状の岩が。当然こちらも水線には近づけない。自然プールってやつ?左岸を高巻くように登ってみるがその先は急に落ち込んでいてとても沢床には降りられない。岩の切れ目に降りられそうなところもあるが、当然その下は深い淵が続き遡行を続けられそうには見えない。仕方がないので一旦引き換えし、手前のルンゼから樹林帯へ入り高巻を試みる。しかしここも八久和。ある程度上がったらトラバースで越えて行こうとするも、どんどん上に追いやられていく。さすがにこれ以上はというところで斜めに下降していくことにする。少し進んだあたりに小さな谷があり、ここも20m以上ありそうなのでロープを2本繋いで懸垂下降。ここですでに16時。

10自然プール?

対岸に渡り少し行くとまたしても大きな淵が現れる。これが自然プール?他のメンバーは「どうせ深いんだろ」と見切りをつけ左岸をさっさと巻いていく。自分は何となく途中までは足が付きそうなので様子を見に行ってみる。しかし少し進むとすぐに足が着かなくなり泳ぎを強いられる。最初のうちは右岸の壁を伝って何とか前に進むが、止まって見える水面も実はなかなかの水流の強さである。もう少しというところで右岸をあきらめ、泳いで左岸に渡ることを決意する。上流を向いて平泳ぎで全力で泳ぐも全く前には進まない。なんとか左岸にたどり着き、手当たり次第にホールドを探り、ようやく上陸することが出来た。精根尽き果てたとはこのことか。

これが最後の淵となり、その先は河原となる。時間は既に5時を回っている。すぐ先が平七沢のはずだ。20分ほど歩くと左岸から流入している沢が見える。その近く、一段上がったところに砂浜状の平地があり、ここを今日のテンバとした。

 

9月22日(火)

5:00起床-14:00天狗小屋

この日は行程が短い予定のため5時起床のんびり出発。岩屋沢までは特に難所もなく1時間足らずで到着。あとは一般道で稜線に上がるだけ。

 

たくさんの記録を何度も読んで乗り込んだ八久和だったが、1日目にして自分たちが試されたような気がした。多くの完全遡行記録の裏には分厚い蓄積があるのだということが行ってみて初めて理解できた。もっともっと経験を積んで、次はもっと八久和を楽しみながら完全遡行してみたい。メンバーの皆様お疲れ様でした。次もまた付き合ってね。(記こば)

2015年GW 春合宿穂高

• 場所:穂高
• 日程:平成27年5月3日~5月6日
• メンバー:かおり(L・記録)・イタ・トン + 先発隊サブL・笹田・カトー
• 記録
5月3日 晴れ ☀ (新宿駅発あずさ1号~松本駅~新島々駅~(バス)上高地~徳澤)

夜行バスを使わない往路は初めてで、松本電鉄上高地線に乗るのが楽しみだった。
期待を裏切らない松本電鉄のローカルっぷりとサービスにテンションが上がる。
新島々駅にてバスに乗り換え。ゴールデンウィークとあってかなりの人混みだ。
上高地に入ると、登山客と散策の観光客で賑わっている。
12:20 入山届をだして、3人で安全を確認後歩き出す
14:30 徳澤園到着
夜から天候が崩れると予報が出ていて、地面が芝生の徳澤園のほうが快適だとイタさんの名判断により徳沢泊に決定。テントは沢山張られているが、快適な場所を見つけ、設営。
サルがたくさんいて、テントの食料を食べに来ているらしい。残飯やごみ処理に注意したい。
16:00 sa山さんに会う
夕食の準備中に、ヒョコっと現れた。いつものごとくちょっと含みのある笑みをニヤっと浮かべている。
3人で興奮して再会を喜ぶ。本人はすでに一杯やっているらしく、テレながら「娘夫婦を連れてきた」と徳沢に居る訳を言う。当たり前のように娘さん夫婦も引き入れ大宴会。

写真①「あれ…あっつ!!」写真①「あれ…あっつ!!」

5月4日 曇りのち雨☂ (徳沢~涸沢)

7:00 sa山さん一家に見送られながら、徳沢を出発する。
天気が崩れる予報だ。早めに上高地を目指す。
8:30 横尾通過
途中、アイゼンを装着しようかどうしようか迷いうあたりで、雨粒があたる。雨具とアイゼンを着用。
どんどん天気が悪くなり、視界が良くない。涸沢を臨む絶景が見えない。
間近まで行かないと鯉のぼりも見えなかった。
13:00 涸沢到着
風と雨の中、先発隊テントの目印を探す。しばし探した後で、受付の目の前に陣取ってくれていたのを発見。
雨足が強まる中で設営。テントの中までビショビショになり靴も脱げない。
3人で気持ちまで湿気ってしまう。トンちゃんは初めての涸沢で一番悲惨な春の雨である。
先発隊が優しく「こっちのテントに来い」と声を掛けてくれるが、しばし3人で固まり無言。
「明日も、こんな雨だったら・・・下山しますか?」と誰が先に言いだしたのだろう?3人で大きくうなずく。イタさんと「こんな悲惨なテン泊もあまり無いよね~」と妙なテンションで盛り上がる。
先発隊と相談し、ケッチボー宴会をその日に行う。昨日に引き続き大宴会。

5月5日 晴れ☀ (涸沢BC~奥穂高~涸沢BC)

テントの外で前穂北尾根隊の声がして、飛び起きる。見送りもしないで爆睡しているとは?!
万全の準備を整え、勇ましい出で立ちの仲間たち。月が明るく、北穂に影を映し出す幻想的な涸沢を背に歩き出した。
朝食はイタさん特製の餅入雑煮。美味しい。
7:00 明るくなり、雪の状態が良くなるのを待ちアズキ沢に向かう。
30~40分歩いた頃だったか、長野県警の方が駆け上って来た。道をあけて追い越してもらう。すぐに人だかりが見え、事故が有った事を耳にする。簡単な消毒薬とガーゼを持っていたため、声を掛けに行くが、すでに心肺停止状態で蘇生措置を40分以上施している。涸沢から医師も上がって来て、手伝えることは無いと。
仲間の所にもどり、状況を伝えて、登頂するか意志の確認をする。逡巡するが登るとの心強い返事が返ってくる。頼もしい。
事故者の無事を祈りつつ、呼吸を整えさらに歩行や態勢に注意して歩きはじめる。救助へリが来るからなるべく距離をとりたい。
11:00 奥穂高山荘到着
お互いの装備を確認し、いよいよ難所である奥穂高山頂を目指す。
山頂直ぐの鉄梯子は露出していて、しっかりと握れる。つづいてのルートは凍結していない岩を選びたいが落石を起こすので、その右サイドの雪面を行く。
前日の悪天候で下山した人が多いらしく、あまり人が居ない。自分たちのペースで歩くには丁度良い。
快晴・無風の最高コンディションの中奥穂高山頂へ。
12:30前日の悪天候が嘘のように、素晴らしい奥穂高山頂である。360度の絶景。
前穂頂上にいるサブちゃん・笹田さん・カトーさんと無線でつながる。
2パーティほど頂上にいた他の登山者も前穂との無線を一緒に喜んでくれる。
大休止の後、名残惜しいが下山を開始する。登り以上に気を使い、少しでも危ないヶ所はザイルを出し下山する。奥穂の小屋まで慎重に下山した後、日暮れも迫っていたので早々に涸沢に向けアズキ沢を下る。

写真②「イタさんの貫録とは対照的にトンちゃんが乙女ちっく。奇妙な3人組にも他の登山客は写真②「イタさんの貫録とは対照的にトンちゃんが乙女ちっく。奇妙な3人組にも他の登山客は

17:15 涸沢BC到着
無事に登頂できた喜びを仲間と喜ぶ。18:00頃前穂のサブ隊が追って無事に下山。全員で無事を喜び大宴会となる。

5月6日 晴れ☀ (涸沢BC~上高地~帰京)

7:00 涸沢出発
晴天の中、惜しみつつ上高地にむけ下山開始。
何度も振り返りながら、青空の中雄大にそびえる奥穂を背を向ける。

写真③「無事に合宿最終日!ようやく全開の笑顔のメンバーと」

12:30上高地着
バスターミナルは登山者と観光客で賑わっていた。
バスの時間を確認し、チケットを取るとカトー氏・笹田氏以外の全員で温泉へダッシュ。
入浴時間はわずか10分ほどしか無かったが、汗だけでも落としたい面々は河童橋の人の山を越えて風呂へ。
往路と同じく新島々でバスを乗り換え松本へ。蕎麦を食した後、帰京。
今回も、穂高に来て無事に下山できたことを、仲間に感謝したい。

北アルプス 赤木沢~黒部五郎岳~双六岳

  • 場所:折立~赤木沢~黒部五郎岳~三俣蓮華~双六岳~新穂高温泉
  • 日程:平成27年9月19日~9月22日
  • メンバー:サブL・かおり(記録) + 合流:アトムL・トヨタ
  • 記録

 

 

9月18日 夜の新宿バスターミナル(新宿発~富山駅前)

シルバーウィーク前夜。富山電鉄の夜行バスをなんとか確保でき、3列シート居心地の良い夜行バスで富山駅へ向かう。仕事が切羽詰っていたサブLもなんとか間に合う。

 

9月19日 土砂降り☂ →☀ (富山駅~有峰口(タクシーにて)~折立~太郎山~薬師小屋)

 

AM5:30 富山駅に近づきバスのアナウンスで目を覚ますと、外は土砂降りの雨である。

駅が停留所に停まると、とりあえずオフィスビルの軒先に避難し、100mも離れていない富山電鉄の駅に行くのに雨具・ザックカバーを着用する…そして地下道を使う。

6:11 発の電鉄に乗り込み、雨を引き連れて有峰口へ。雨女の話題でもり上がりつつ、携帯で天気予報をチェックし、希望を見出そうとする女2人。

有峰口で予約していたタクシーに乗車。運転手さんに「なんで降っているのかね?」との疑問に苦笑い。

9:05 折立出発

雨具を着用して、樹林帯の中を登る。すごい人混みで40人近い団体が3組いた。

14:30 太郎山到着

樹林帯を抜けたあたりから、雨があがり、天気が回復。

太郎平について、トイレ休憩から戻るといっきに視界が晴れ、目の前に雲ノ平から水晶・薬師などの絶景が広がる。雨女な2人はあまりのお天気の回復っぷりに一生涯の運をここで使い切ってしまうのでは?と不安がる。テンションはMAXである。

赤や黄色に変わり始めた風景を楽しみつつ、薬師沢小屋へ下る。

3:30 薬師沢小屋到着

テント泊禁止のため、素泊まり。小屋は混雑の為、自炊は外でするように言われる。お天気も良いのでウッドデッキに陣取る。乾杯する直前サブLが床板を踏み抜く。釘が留っていない板の端に乗ったのだ。隣にいた男性達が美女の事よりビールの心配をする。サブLの足のケガよりビールが未開封だったことを喜ばれた。優しさには感謝。足も無事だし気を取り直して乾杯。最高に美味いサブLの夕食で大満足の一日が終了。

 

9月20日 晴天 ☀ (薬師沢小屋~中又乗越~黒部五郎岳~黒部五郎小屋)

 

5:20 薬師沢小屋わきの階段を下り、黒部川に入渓する。天気も良く、先頭を歩くサブLの後を何とかくっついていく。左岸へ右岸へと何度かわたると赤木沢の出合へ。

先行パーティを発見。後を追いそうになるが、サブLが「あれ?ここ赤木沢出合じゃん?」と左岸へ。どうやら、黒部川本流を詰める人たちのようだ。

その時、後ろから名前を呼ばれる。後続パーティの一人がサブLの友人でしばし盛り上がる。世間は狭い。

写真①「赤木沢出合。楽園です。」写真①「赤木沢出合。楽園です。」

天気も良く、気温が高いので寒さは無い。水は冷たいが。

順調に前を遡行するリーダーにピヨピヨとついていく。ちょこちょこお助け紐を出してもらい無事に大滝へ。

F7:大滝はザイルを出し高巻。

その後小滝とナメが続き、分岐へ。

資料①「汚い手書きですが、遡行図」

 

左右でしばし迷うが、磁石と周囲の状況で左側を詰める。

水が途切れる前に給水。登山靴に履き替え赤木岳と黒部五郎だけの間にある最低鞍部を目指す。

最後にほんの少しだけハイマツをこぐと、サブLのルーファイが神業で中俣乗越の標識の目の前に出る。

しかし、ここからが長く、黒部五郎岳の登り・小屋までの長~い道のり。私はバテた。

荷分けしてもらったにもかかわらず、黒部五郎岳頂上直下の急登がキツい。沢装備を全て捨てたいと本気で思った。頂上にようやくつくと、一面ガスがかかり眺望無し。五郎・・・つれないオトコだ・・・

時間も押しているので、早々に小屋へ向け急登を下る。

一瞬黒部五郎小屋が見えるが、すぐに見えなくなる。ここからが長い。アップダウンはそれほど無いが、疲労困憊の体には見えたはずの小屋が中々着かないのにはメンタル的にヤラレル。五郎小屋・・・つれないお方・・・

5:35 日暮れギリギリで到着。

テント場が溢れかえっていて、張れる場所が無い。暗くなって、何とかハイ松とクマ笹の上に張る。

受付を済ませてくれたサブLが「酒が売り切れていた!」と憤慨して帰ってくる。食事を済ませ、早々に就寝。

 

9月21日 晴天 ☀ (黒部五郎小屋~三俣蓮華岳~三俣蓮華小屋~鷲羽岳~三俣蓮華小屋)

 

4:00 起床。早々に体調不良を告げ、様子を見ながら出発してもらう。6:15 小屋出発。

途中、体調不良で大休止を取ってもらいつつ9:35 三俣蓮華小屋到着。

すでに、テント場がかなり埋まっており、アトム隊のスペースも確保。

サブLは黒部五郎小屋でアルコールが確保できなかった怒りを思い出したかのように、酒を調達する。やはりビールは品切れ。最後の一本だった赤ワインと日本酒を確保していた。

受付を済ませ大休止の後、本日の目的である水晶岳ピストンはあきらめ、目の前に格好良くそびえる鷲羽岳のみ登ることにする。

写真②「鷲羽池と落込むサブL。日焼止を忘れたLにキレる私。あんなに世話になったのに…写真②「鷲羽池と落込むサブL。日焼止を忘れたLにキレる私。あんなに世話になったのに…

快晴無風の中、鷲羽岳山頂で2時間近く休憩。絶景の中、ゆっくりとした時間を味わい至福。

後ろ髪をひかれつつ、三俣蓮華小屋に戻ると、小屋前でばったりアトム氏・トヨタ氏に会う。

アトム氏渾身の鍋料理に大盛り上がりとなる。

明日の予定である、槍ヶ岳の情報では大混雑でテント場・槍の穂先大渋滞とのこと。

一日早いが予定を変更し直接、新穂高温泉へ下山することにする。

 

9月21日 晴天 ☀ (黒部五郎小屋~三俣蓮華岳~三俣蓮華小屋~鷲羽岳~三俣蓮華小屋)

 

3:00 起床。6:00頃 テント場出発。

トイレが大混雑で、大変なことになっていた。

薬師沢小屋・黒部五郎小屋・三俣蓮華小屋ともに、過去にないくらいの収容人数らしくテント場も場所外に張っているテントがすごい。

写真③「小屋の前にあった張り紙。憎悪か愛のどちらかが芽生えそう」写真③「小屋の前にあった張り紙。憎悪か愛のどちらかが芽生えそう」

最高のお天気の中、三俣蓮華・双六と順調に登り、双六小屋から新穂高温泉に向けて下山。途中の鏡平小屋の池に移る逆さ穂高にしばし見とれる。長い下りだが4人で楽しく下る。

写真④「双六からの稜線で。後ろの槍の穂先は往復30分の所を4時間以上の大渋滞らしい…」

わさび小屋でサブ・アトム両リーダーが先行して車を取りに行ってくれる。大型連休の為駐車スペースが無く、ロープウェイで上がったところに駐車したらしい。どこもかしこも混雑している。

新穂高温泉で日帰り入浴し、仮眠をとり夜のすいている高速で帰京した。

サブLのおかげで、無事に遡行し縦走できたことに本当に感謝。また合流後重たい荷物を担いで生野菜を運んでくれたアトムL、トマトをふるまってくれたトヨタお姉さま、皆様に感謝感謝です。

八ヶ岳縦走

日程:2015年9月21日~23日

メンバー:いた・つかみ(記)

(一日目)

21日(晴れ)

新宿あずさ7:00→小淵沢8:54(タクシー15分程で到着)→富士見高原登山口9:25~編笠山13:40~青年小屋14:20(幕営)

秋の連休、天気は良好。大先輩イタさんと二人、富士見高原ゴルフ場脇の登山口からスタート。まずは編笠山へ。林道を進みながら、ポイント毎に看板標示があるので確認しながら進む。道迷いなく進める。日差しも柔らかで心地いい。そして終わることのないおしゃべりのせいか、あっという間に到着。

編笠山山頂は石場になっていて、そこから一気に下り青年小屋へ向かう。ゴロゴロした石の下り。雪があったらすーいすい、みたいな感じで下りられるのに。

約5時間の間・・振り返ると、ずーっと、しゃべりっぱなしだった。

青年小屋テン場にテントを設営。雨が降ってきてもよいようにとテントの周りに溝を掘る。作業を終えるころ、ポツポツと雨が降り出してきた。

(あー、ちょうど良かったー。だけど雨?明日はどうなるのー・・・)

明日は早いからとシュラフに潜るが、寝ている態勢でも話が始まった。

まだ、話し足りないのか?二人ともホント、元気であった。

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(二日目)

22日(晴れ)

青年小屋5:00~権現岳6:40~キレット小屋8:15~赤岳10:40~硫黄岳14:00~夏沢峠14:45~箕冠山14:15~中山峠16:30~黒百合ヒュッテ16:40(幕営)

青年小屋から権現岳。昨日に引き続き、快調なトークと共に進む。

権現岳からは越えて来た編笠山が見えた。まんまるでかわいらしい。

行く手には赤岳、脇には阿弥陀岳や中岳。遠くには富士山とくっきり見える。

(さあ、今日はキレットがある。少し黙って歩かないと)

そんな誓いをたてていると、三人のトレランらしきお兄さんが登場。今朝登り始めたとのことだ。話をすると昨日は剱岳を登ってきたらしい。今日はこのまま蓼科へ下山する予定だと言う。なんてタフなんだろう。一人だけ少しやつれた感じにみえたが、大丈夫だろうか。その後、一度も姿をみることがなかったので、きっと完走したのだろう。

キレット開始の標のように、長い鉄はしごがある。混雑もなく待つことなく下りた。そのあと痩せ尾根を進む。さほど危険ではない。キレット小屋を抜けると赤岳の登りになるが、またもやしゃべりが続き、がむしゃらになることなく赤岳到着。連休ともあって山頂付近は混雑している。食事をとっている人が多い。中にはガスを炊いている人、お弁当。軽くパンやお握りなど様々。みなそれぞれの山を楽しんでいる。イタさんがご褒美にとマンゴープリンを持って来てくれた。そのプリンは何度か食べたことがあるにも関わらず、一段と美味しかった。まさにマウンテンマジック。

赤岳から天望荘まで一気に下り、横岳に向かい登り、また下って硫黄岳。一部鎖場などあるが、注意して進めば問題はない。見晴らしもよく、疲れなど吹っ飛んでしまう。止まぬ世間話。ピークに到着するたび感じる、あっという間。イタさんと夏沢峠もあっという間に到着。時間を感じさせない、まさにトークマジック。山ではいろんな不思議が起きるみたいだ。

ここから先、イタさんは本沢温泉~稲子湯へ。私は蓼科へ向かう。互いに無事を祈り抱き合って別れた。それまで地形図はぶら下げていたものの、エアリアマップはザックの中だった。折りたくなかったエアリアを折り曲げポケットへ。ここから先は一人だ。気合が入る。さあ、第二弾出発だ。イタさんが優しく見送ってくれた。

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目指す黒百合ヒュッテまでコースタイム2:35分。このままだと17時過ぎになる。

一人でテントを設営するのは初めてだ。急がないと。それに初のルート。道に迷わないかと不安を隠しきれない。イタさんからのアドバイス、「看板をしっかり確認すれば大丈夫よ」その言葉を何度も繰り返しながら看板とにらみ合い。無我夢中で進む。額から大粒の汗。手の先からも汗が飛び散る。どうやら努力が報われ17時前にはテン場に到着。受付を済ませ準備にかかる。時間が遅いせいもあってほとんどうまっていた。みな、宴会やら食事の準備をしている。場所柄か子供連れの親子とかも何組かいる。そんな家族の隣にテントを張る。以外にスムーズにいった。ビールを買いに行きテントの中へ。ゴクゴクと飲む。あー美味い!体をキュキュと揺らす。大量の汗を出し切ったこともあり、とにかく美味しい。しかし、相変わらず弱いのでその後はちびちび飲んだ。初の一人テント泊。テントの中は散らかし放題。寝ながらするめをかじり、手を伸ばせばなんだって取れる。いつもは自分の持ち物はコンパクトにしまい、足がつってしまうぐらい身動きに制限がつく。だが、一人テントはすごい。筋トレだって出来てしまう。快適。しかし、反省点もある。夕飯にレトルトカレーを温め頂く予定だったが、億劫になり中止。ただつまみを頬張りアルコールを流し込む。それも、横になったり、うつぶせになったりしながら。寒くなってきた。イタさんはどうしているのだろうか。寒いのに、大丈夫だろうか。「ツエルトがあるから大丈夫よ」そう言っていた。この寒さでツエルトだなんて、強い。心も体も強い。いつか私も真似できるだろうか。

 

(三日目)

23日(晴れ)

黒百合ヒュッテ5:00~高見石小屋5:30~丸山7:00~麦草峠7:45~大石峠8:10~茶臼山8:25~縞枯山9:55~雨池峠10:20~雨池山10:50~三ツ岳11:20~北横岳12:35~亀甲池13:30~天祥寺原13:45~蓼科山荘15:10~七合目15:55~蓼科牧場16:30

今日は長丁場である。黒百合ヒュッテから蓼科経由で下山。コースタイム10時間ちょっと。一番手にテン場を出発。分岐はもちろん、看板はことあるごとに確認。地図と照らし合わせ、コンパスを合わせる。入会して3年目でようやく覚えたコンパス使い。楽しい。ちゃんと向かう方向に矢印が向く。

中山峠から高見石小屋までは、穏やかな登りですぐに着いた。何も食べずに出発したのでここでパンを食べた。これから出発するであろう、女子3人組がいる。話が盛り上がっている。そういえば、昨日テン場の受付をしてから誰ともしゃべってない。声をだしてない。イタさんと全行程分のしゃべりを尽くしてしまったかのように、静かだった。ちょっとしんみりしながら出発。

麦草峠。ここは登山口でもあってバスやタクシー、一般車の駐車場がある。苦労して歩いて来た分、がっがりする光景だ。(簡単にこれるんだなー、ここは・・・)そんな現場を通りすぎ、山の中に入って行く。北八ヶ岳地区に突入。大石峠を超え茶臼岳まで樹林帯を進む。展望はほとんどなし。茶臼岳から3-4分の所に見晴らし展望台がある。ザックを置いて行ってみた。行った価値あり。すばらしい展望だ。北アルプス・御岳山・中央アルプス・南アルプスが見えた。確認したく近くにいた人に尋ねた。しかし、あやふやでわからない様子だ。それならチャンスと説明し始めた。初めてだった。今までは逆に人を避けていた。何処から来たか。何処へどうやって行くのか。などきちんと把握出来ていなかった。だから避けていたのだった。だけど今回は違う。ちゃんと理解している。説明していると頷きながら耳を傾けている。得意になる。要らないことまでしゃべりだす。久々に声をだしている。だけど、しまった!20分以上時間を費やしてしまうのである。

茶臼岳から縞枯山までは緩やかな登り。山頂での展望はなく、雨池峠まで一気に下る。雨池峠でも近くの人に話しかけてしまい、ここでもロング休憩となってしまった。楽しさゆえか、はたまた、寂しさゆえか、よくわからない。だけど、この遊びの時間が後で、無念に変わるとは思いもしなかった。

雨池峠から雨池山は急登だ。そして三ツ岳に近づいてくると、ゴロゴロとした石が積み重なっている。隙間に落ちないように、転ばないように慎重に渡る。鎖場も登場してくる。ストックをしまい集中。展望はよかった。岩場を抜けると樹林帯。ぬけるとロープウェイ山頂からの道と合流。そこから北横岳までもうひと頑張り。ここまでくると疲れているのがわかる。足取りが重い。

北横岳山頂は広く大勢の人で賑わっていた。ゆっくりしたい所だが既に12時を回っている。少し焦ってきた。急ぎ足で亀甲池まで一気に下った。長かった。たった一時間ぐらいなのに、長く感じた。静かな亀甲池を楽しむことなく、足早に先に進む。ここからは地図をみながら慎重に、と思い気や、無い!地形図がない!どこかに落としたみたいだ。9枚綴りの地形図。一枚、また一枚と交換しながら7枚目まで来ていた。力強い味方だった。なのに、無い。右ポッケに手を当てる。このエアリアだけが頼り。絶対に無くせない。慎重に看板と地図をあわせながら進む。平坦な道を進み、ようやく最後の難関蓼科山登山口に着いた。

連休最終日、午後とあって人けがなくなっていた。閑散としていて淋しい。不安になってきた。日が暮れる前に下山できるだろうか。疲れてきている。道迷い大丈夫だろうか。弱気のまま樹林帯へ。しばらくすると干し上がった沢に出た。正解は沢を登り詰めるのだが、ここで間違ってしまった。沢を横切り無理やり樹林帯へ。怪しさ抱きながら進んだ。時間にして2-3分だが、長く感じた。やはり違う、直ちに引き返す。沢に出る。辺りを見渡す。何もない、どうしよう、なにもない・・あった!ちゃんと看板があった。すこし進むとピンクのテープも。疲れも忘れるぐらい一気に沢を登り、また樹林帯へ。しばらくすると二人組のパーティーに会う。嬉しくて話しかけてしまう。急き立てるように経緯を話す。悪い癖だ。後先考えずに思いつきで話す。聞いている方は理解しにくいだろう。全く迷惑な話だ。それでも、頷きながら聞いてくれた。寛大な二人に感謝。

ヘトヘトになりながら、蓼科山荘に到着。ザックをデポして登頂する予定だった。1時間はかかる。途中のおしゃべりや、寄り道がなければどうにかなったはず。しかし、時、既に遅し。15時を過ぎている。山荘に宿泊すれば登頂可能だが、麓のホテルを予約してある。温泉、ビール、ふかふかベット・・それに靴やマット洗いたい放題、テント乾かし放題。魅力たっぷりである。

蓼科山頂を断念することにした。どこからか(そうよ、無理しないで。不完全のほうが、格好いいんだから~)と、声が聞こえて来たような、そんな錯角を侵しながら下山。途中、七合目に蓼科牧場まで一気に行けるゴンドラが動いていた。どちらかと言うと利用派だが、今回はパス。最後まで自分の足で。七合目からはゴンドラの脇を下って行く。大草原。ススキが風に揺れている。思わず、写真をカッシャ。秋だ・・。

日が暮れる前に、無事下山。自立山行、なんとか完了!

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イタさん、ありがとうございました。

まだ数日しか経っていせんが、話したいことが山ほど。

また、ご一緒して下さい。