割引沢山行記録

山行報告(141019 割引沢~ヌクビ沢~三嵓沢右俣)

【行程】

10月18 日(土) 赤羽駅 発14:30 ― 桜坂駐車場下、夕方着。

10月19 日(日) 起床5:00、駐車場 発 6:30 ― 割引沢~ヌクビ沢~三嵓沢右俣~ニセ巻機山12:00(直登組)、高巻組と合流12:40、下山開始13時~(登山道)~15時前 駐車場

【メンバー】

コバ(L)、エビ(SL)、イタ、ハギ、アズ、キム兄(記)

【報告】

10/18土曜日

赤羽駅に集まってイタさんの車一台で出発。まだ明るいうちに桜坂駐車場付近の空き地に到着。4-5テンを張ってその前で車座になり宴会開始。たき火がないから寒い。コバ隊長が用意してくれた前菜はおやきなど、メインディッシュはトマトカレー。

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小柄な女性が多いのでテントはスカスカだったが、何故かコバ隊長とキムは外で寝る。放射冷却して寒いが、満天の星は見事だった。

10/19日曜日

五時ころ起床、雲一つない好天だがやはり冷え込んでいる。お湯だけ沸かして各自食事を摂る。俺のコンビニのカップみそ汁は熱源としては一過性らしく身体は全く温まらない。カップラーメン派を横目で羨望する。

桜坂駐車場に移動すると朝っぱらから満車状態。少し戻って路肩に駐車した。好天で紅葉の時期なので混むのも当然か。

沢の準備を整え、登山道へ。過去の記録にある入渓点が不明瞭でウロウロしてしまう。結局分からず登山道が沢と交わるところまで行って、入渓。

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大きく開けた雄大な沢だ。しばらくは登山道とちらほら交わったり平行したりしながら進む。一般登山道もスラブがあったりして結構大変。

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この時期、水は冷たくできれば濡れたくない。いや触りたくもない。ドボンなんてとんでもない。飛沫と闘いながらも何とかびしょ濡れにはならずに滝をクリアしていく。

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上部の日向に出ると暑いくらいで上着を脱ぐ。沢はどんどん狭くなってくる。ぷちゴルジュを登るのは面白いが目の前に冷たい水がジャージャー流れて少々ヒルむ。

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トドメはここ。絶対濡れないと登れない小滝。無邪気なお子様チーム(エビ・アズ・キム)は登ったが、大人チーム(コバ・イタ・ハギ)は左の明確なトレースを高巻く。

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直登お子様チームはその後もどんどん現れる小滝でメチャ楽しむ。濡れて手がかじかむ前に登らないといけない制限時間付きRC。

一方高巻オトナチームはなかなか沢に戻れない。かなりスリルのあるスラブなどに出くわすも、お子様チームがロープを持って行ってしまったので、無駄に苦労する。

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お子様チーム、沢を詰め挙げると真っ青な空と雄大な山並みが美しい。巻機山

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そのままちょっとした笹を漕いだだけで登山道に出る。ニセ巻機山のピークを踏んだりしながら待つこと40分。携帯電話もつながり、高巻オトナチームと無事合流。

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下りは一般登山道。美しいブナ林などを眺めながら秋の山を満喫、ニセ巻機の風格が見事だった。

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巻機山山行記録

巻機山

2014年11月1~2日

メンバー:コバ(L)つかみ(記)

11/1(土) 桜坂駐車場(8:30)—巻機山避難小屋(11:30)

11/2(日) 避難小屋(7:30)—巻機山頂上—米子沢の頭手前コル—避難小屋(12:00)

—桜坂駐車場(14:30)

紅葉が真っ盛りの秋の三連休。織姫伝説が伝わる、巻機山へと向かう。

麓の塩沢町は古くから機織が盛んで、巻機山を機織や養蚕の神として崇拝してきた。そして山中で機を織っている美女を見かけたという伝説も伝えられている。ほんとかどうか首を傾げてしまうが、頂上付近はなだらかな山肌を覗かせ、当に女性的な雰囲気に包まれる。

初日は雨でのスタートだった。桜坂駐車場から巻機山頂上(1967m)まで、標高差1373m、距離は7.9キロ。8時半頃スタートし、12時には巻機山避難小屋に到着。雨に濡れた体は冷え、とにかく寒かった。ガスを炊き、暖かいお茶(酒)を体に流し込み、シュラフに半分包まりながら・・のんびり過ごした。

しばらくすると、若者3人組のパーティが来た。昼飯を食べ、元気に下山していった。夕方近くになると年配2人組のパーティも来た。こちらは物静かで泊まりだ。あまりにも大きなザックなので、何処から何処へ向かうのか気になったが挨拶以外の言葉は交わさなかった。避難小屋は大きく二階部分もある。年配の2人は二階に陣をとり、私たちは一階部分。お互い気を使わずに過ごすことが出来た。今回始めてビールを持参した。足りずにコバさんが作って来てくれた葡萄ウイスキーを頂く。つまみも焼いたり煮たり、ここが避難小屋だと言う事を忘れてしまうぐらい、立派なものだ。飛び跳ねるベーコンの脂がコバさんのシュラフに降りかかる。まったく気にしてない。私はまだその聖域まで達していないので、羨ましかった。いつか慣れるのだろうか?それとも永遠に気にし続ける人でいるのだろうか?大事なことは直に忘れ、こんなちっちゃいことを鮮明に覚えている。自分で言うのもなんだが、この先大丈夫なのだろうか・・。

アルコールのせいか、到着直後は寒かったが、就寝時は寒さ感じず熟睡。

翌朝5時半まで深い眠りに就いた。

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前日の雨のおかげで空気が澄んでおり、近隣の山々が綺麗に見える。念願叶って八海山頂上部分の、ギザギザを見ることが出来た。帰省する新幹線からは見ることが出来なかった場所だった。また一歩、想いが塗りつぶされていく。

来年には越後三山行って・・谷川の馬蹄形も、国境稜線も・・。いやいや来年の前に雪の白根山、皇海山・。次から次へと、山への意欲で話は尽きない。

コバさんは、独自の色を持った人なので、雑誌や山行本などに、毎度登場するものはノーサンキュー。有名な山は山でも、ルートやつなぎ方など独自のものに変える。それに喋りが上手く、どの山行も興味がそそわれて仕方がない。

今回もまさにそうだった。当初は、白毛門からスタートし、朝日岳から藪漕ぎで進み、巻機山へ。藪で全身ボロボロ状態で挑み・・やっとこさっとこ抜けて・・そこには雄大な草原が!池塘が点在しすばらしい展望!いっぺんに苦労が吹き飛ぶ・・何なんだこの充実感、爽快感、達成感、感、感、感じる大自然、感じる~!が待っていた。このような展開を描いた山行計画だった。

しかし、天候が悪化し初日が雨。そのあともどうなるか、不安定な予報。ましてや藪漕ぎ経験なしの同伴者。思案した結果、巻機山に的を絞った井戸尾根コースのピストン。が、しかし、王道コースでは終わるわけがない。朝日岳を繋ぐ稜線上での藪漕ぎ体験付だ。

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さあ、それでは藪漕ぎについて。久々に両足に激痛の走る程の筋肉痛を与えてくれた藪漕ぎ。初体験であった。字の如く藪の中を歩く、ではなく漕ぐのである。具体的には平泳ぎの手つき、時には握り締めかきわける。足はラッセル時に負けず劣らずの腿上げ。踏みつけても藪は必死に起上る。こちらもパワー全開で踏み倒す。しかし容易ではない。腰まですっぽり埋まる。時には全身すっぽり埋まってしまう。先頭をコバさんが進んで行く。その後をぴったり付いて行けば、いくらか楽なんだろうけど、すぐに遅れを取ってしまう。まごまごしていると藪に囲まれ、コバさんを見失う。何度か「コバさーん」と叫ぶ。ちゃんと待ってってくれる。しかし、打ち付ける藪に何度も負けそうになる。ぶつぶつ唱える。精神的に安定していると「よっこいしょ、~よっこいしょ」イライラしてくると「くっそー、何なのよ!」テンションがあがってくると「ファーイト、ファイト」こんな感じだ。

それでも、これでもか、これでもか・・藪は続く。笹を見ていると・・

(あーここは新潟、笹団子が名物。これだけ笹がある。余るほど笹がある。かつて笹団子を作り出した先人はこんな藪を歩き、笹団子たるものを思いついたのだろうか・・。決して好かれないだろう藪笹。だけども、笹団子の生みのきっかけかも知れない。そっかー。凄いんだ、この笹。)

そんなこと想像していたら、ちょっこっとだけ、愛おしく感じたりもした。

石楠花地帯に突入。市になると石楠花が売られている。何千円もするものもある。そんな石楠花を踏みつけている。(あーいけないんだ、いけないんだ〃)

ハイマツがちらちら現れる。(ちょっと、じゃま、なんでこんなところに、生えてんだ!)など等・・藪では笹、石楠花、ハイマツが、ひしめき合っていた。

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進むにもかなりの時間をかけてしまっているのに、何度も靴紐が解けてしまう。藪に靴紐が引っかかるのだ。そう、藪ではスパッツは必要不可だったのだ。何度縛り直したか数えられない位、縛りなおした。一回につき3分程度はかかった。すくなくても30分は無駄にした。それに、どんなに雨の中を歩こうが濡れなかったパワー靴が、びしょ濡れになった。あ~、恐るべき藪道であった。

米子沢ノ頭手前のコルまで行き、また巻機山へと戻った。4時間半の藪漕ぎであった。楽しい?否、辛かった。だけども藪漕ぎ山行、また行きたい。やりたい。挑戦したい。時間の許す限り藪漕ぎを楽しんだ。思いっきりはじけ、心底楽しんでいるコバさん。反対に辛い思いに支配される私。それなにに嫌いになれない藪漕ぎ。コバさんに影響されたからだと思う。楽しい感情が伝染されるのだ。辛いが快感に変化する。山に対していつも楽しそう。楽しんで、楽しいを伝染する。コバさんは不思議な人だ。気分が乗らず低迷していても、コバさんにかかれば、弾けること間違いなし。

地図を一度もみようとも、広げようともしなかった愚か者ですが、最後まで見捨てず、また色々な事を教えて頂き感謝いたします。朝日岳から巻機山までの果てしなく続く藪漕ぎ山行。来年の紅葉の時期、トライしたいと思います。

一味違う、新感触の山行ありがとうございました。

以上

虎毛沢山行報告

山行報告(140920-22 湯の俣沢遡行~赤湯又沢下降~虎毛沢遡行~虎毛山)

【コース】

19 日(金)亀戸駅出発21:00 ― 25 時頃、鶴巣PA 泊

20 日(土)鶴巣PA 発5:00 ― 下山ポイントに自転車をデポ ― 湯の俣沢入渓点(650m)8:05 ― 登山道 ― 稜線(1100m)赤湯俣沢下降点 ― 二俣 ― 野営場(700m付近)15:45

21 日(日)野営場 8:00 ― 虎毛沢出合(530m)― 野営場(700m付近)13:00

22 日(月)野営場6:50 ― 虎毛山(1432m)― 赤倉沢林道終点13:00

【メンバー】

コバ(L)、エビ、キム兄(記)

【報告】

9/19金曜日-0日目

21時、亀戸駅に3人集まってコバ隊長の車で出発。24時過ぎ、エビさんが運転を交代して鶴巣PAで仮眠。

9/20土曜日-1日目

早朝、再び走り出し下山ポイントの赤倉沢林道終点に折り畳み自転車を組んでデポ、草むらに隠す。さらに湯の俣温泉へ。湯の俣沢に入渓(8:05)。

入渓点で既に熱い枝沢が流れ込んでいる。今夜の風呂が楽しみだ。噂のナメ床はのっけから始まった。なんと歩きやすいのだろうか。

いかにも水で磨かれた、という感じの河床は曲線的で美しい。(ナメばかりではないのだが普通の箇所は写真がない…)

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今回、3つの沢(湯の俣沢・赤湯又沢・虎毛沢)を歩いたがそれぞれ特徴があった。1つ目の湯の俣沢の特徴はこの幾何学模様。

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コバ隊長がヒラタケを少し獲得するも、シロウト目に分かるキノコは割ると根元が黒いツキヨタケ(毒)ばかり…

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最後は少し藪を漕いで、稜線に出る。(10:30)

 

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しばらく歩いてアプローチ地点を発見、5分休憩。(11:10)

下降してゆくとすぐに沢が始まった。ミズコブが所々に見つかったので捕集し、不要な葉を剥きながら歩いていると危ないことに気づいた(今更)ので、立ち止まって処理することに。結果的に5分休憩。(12:00)

 

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しかし良い天気だ。キラキラ光る明るい沢を歩くのは気分が軽い。

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と、なだらかな沢を平和な気分で歩いていると、突然の落石!そしてガサガサッという音を立てて大きな動物が顔を出す。熊!? ギャー!! ・・ん? カモシカだった。

 

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なんだカモシカかよ、と気を抜いた途端、故意か無意識かこいつがドカドカ大きな石を沢に落としてくる。どうやら歓迎されていないらしいのでソソクサと逃げる。

2番目の赤湯又沢の特徴は、温泉。13:35到着。

 

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あとは飲料水確保のための枝沢と野営場を見つければいいのだが中々見つけることができず、結局温泉から離れてしまった。(エビさんが腕だけ浸かったのみ)

沢から少し上がった草地にまあまあ平らな場所を見つけ、腰を据える。(15:45)

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酒とコバ隊長の手料理でゆっくり心と体を休める。一応食担の私は得意の手抜き料理(ミネストローネ)でお茶を濁す。

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9/21日曜日-2日目

2日目の行程は短い。6:00起床、8:00出発。引き続きの赤湯又沢は今日も平和に流れている。

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間もなく後ろから男女2人のパーティーが来た。夕べは温泉に泊まったという。「ドロドロでした・・」と聞いて、無理に入らなくても良かったナ、と安心。

なおも進んでゆくと、虎毛沢との出合。

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この沢に温泉は無いようで、水が澄んでいる。3つ目のこの沢の特徴は、造形と色と模様が美しい河床。目が覚めるこの白さ。

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地元のオジサン2人連れが下ってくる。夕べは舞茸とイワナをサカナに飲んだという。「舞茸なら右岸側のナラの木に生えてるよ!」とのこと。周囲はブナやミズナラの森。我々も寄り道して探してみるも、そんな簡単に見つからない。(10:20)

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広い河原歩きや峡谷もある変化に富んだコースをのんびりと楽しみながら進んでゆく。水がきれいだから思わず泳ぐコバ隊長。

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ここで突然キム、持っていたホールドが抜け、どぼん。

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この後、ぷちゴルジュなどで難所を迎える。フェルト靴の2人どぼん。落ちてからのリカバリーも難しい。三者三様のルートでじわじわ攀じっていく。必死の余り、しばし「・・・ 」無言状態が続く。ちらっと見ると他の二人もぷるぷるしながらセンチ単位で進んでいる。登り終えた後、あの静けさを思い返して三人で爆笑した。

その他の歩きやすいナメでは、美しい青い河床や赤い虎毛を眺めながらのんびり歩いた。

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野営地決定。(13:00)

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9/22月曜日-3日目

最終日は5:00起床、6:50出発。

 

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今日も平和な沢あるき、 ・・と思いきや、

 

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すげー倒木の嵐。その後はキムの登りが不安なため2回ほどロープを出してもらいつつ沢を詰め(9:00)、稜線に出る(9:30)。虎毛山頂上に至ったのは、10:10。

 

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頂上直下の高層湿原をしばし散策し、10:50下山開始。

 

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フェルト底が大変滑るようでコバ隊長は苦労を強いられる(エビさんはゴム底、キムは履き替えた。)。慎重に下る本隊から離れ、キムが先行する(11:40)。

キム下山(12:40)、ここから激チャリで車を回収し、すでに下山して待っていた本隊と無事合流した(13:30)。お疲れ様でした~。

(この後、蔵王の野口ペンションへ。新旧の山の話を伺い、大変なおもてなしを頂きました。若手も一度宿泊することをオススメします!)

9/23火曜日-4日目(おまけ)

起床・朝食(7:30)。出発(9時過ぎ)。北とぴあ到着(14時過ぎ)。

かもしか山行(奥多摩)

かもしか山行(奥多摩)

2014年10月17~18日

メンバー:サイトー(L)・みどり・たかたか・ケン・ミチ(記)

武蔵五日駅22時30分、かもしか山行メンバー五人が次々に集合。

同じ電車に乗っているはずなのに、会わなかった。(もしも、会えていたならば・・)

奥多摩方面はほとんど行った事がない。鉄道に関して疎い者にとっては、中央線の複雑な種類に困惑される。各駅・快速・中央特快。青梅特快に通勤快速・通勤特快。わけが分からない。事前に武蔵五日市までのルートを調べ印刷物を持参していたにも関わらず、はやめに新宿に到着。せっかちで、我慢出来ず、予定よりも早い電車に乗った。

混雑していた。当然座れない。車内は週末のざわめきとお酒の匂い。そして、あまり聞き取れないアナウンス。途中で通勤快速乗り継ぎの案内だ。

予定より早めに乗車した電車より、予定していた電車が先に立川へと到着する。

(あっつ・・)焦った。ただ乗り換えればよいだけの話しなのに焦った・・・。

快速の停まる駅?通勤快速は何所で?時間は間に合うのか?・・新宿から乗り換えた国分寺駅迄、そのことしか頭になかった。確認方法はチラチラ映る車内のTV画面だけだった。やはりスマートホーン、ネット見放題に変えた方がよさそうだ・・。

無事に、国分寺で乗り換え、立川駅に予定通り着くことが出来た。

ここから先は、初めて利用する五日市線だ。

仲間のK氏がこの付近に住んでいる。どんな所かなーと窓を覗いてみるも真っ暗でよく分からない。ただ、月2回ある集会に王子からここまで足を運んでいる。そう思うと、思わず合唱。

何だかんだで、集合場所駅に到着。改札を出るも誰も居ない。オロオロしかけた直後、サイトーさんが登場。一気に安心した。これが冒頭の(もしも、会えていたならば・・)に繋がる。メンバーと合流できていたら、長い間、緊張せずいられた。

まーしかし、緊張と引き換えに、ちょっとした冒険を味わうことが出来たのだった。

さて、本題のかもしか山行。

メンバー全員が揃い、タクシーにて登山口になる、白木野バス停へ。

タクシーに五人。体格、体重順だと完全に私は3人乗車の後部座席と思っていた。しかしながら、肩幅順ということになり、それでも後ろに乗り込もうとしたら前の席になった。しかし、(あっ・・)納得。彼女はスレンダーだが、私よりうんと肩幅はたくましい。そして羨ましい。何故ならば、目指す憧れの容姿を具えている。それだけじゃない、

「タフ」である。優しい顔をしているが、多少のことでは根をあげない。

タフに関しては、彼女のみならず、北稜の女子はみなタフである。ガッツがある。

よく飲むし、食べるし。何所でも寝れるし、はしゃぐし。そしてよく喋るし、笑うし。そう、何でもありだ。想い出していたら、可笑しくなってきた。そんな事を思いながらタクシーに揺られるのであった。

30分程で到着。

準備を整え、柏木野出発。

熊除けの鈴をチリンチリンならし、わいわい騒ぎながら歩いた。民家が数件あり、その音に反応してか犬が、ワンワン吠え出した。民家地帯が遠くなるまで、音は休止。寝ているであろう、時間帯。「皆様、ご迷惑をおかけいたしました。」

反省しながら、歩いていくと、徐々に町の明かりポツリと遠くに見える樹林帯の中。鈴はもちろん、大音量で歩きたくなるほどの、静けさ。ケンちゃんを先頭に、私、みどりさん、たかちゃん、サイトーさん。一番後ろを歩くサイトーさんだけが、かもしか経験者である。

先頭を歩くケンちゃんはつい先週、ハセツネCUPでこのルートを走っている。奥多摩山域71.5km。気の遠くなる距離だ。24時間以内に到着すればよいとの事だが、それをナント12時間でゴール。快挙である。来年も参加するとのこと。凄い。本来ならばスイスイ進みたいであろうに、私たちに足並みを揃えてくれた。つま先歩行。これまた凄い。次なるレースに向けての筋肉強化。本格派アスリート。「さあ、ケンちゃんに続け!」と、テンションはあがっていく、のであった。

出だしは元気が良かったが、徐々に静かになり、ついに沈黙。蛇行歩行状態。眠いのだ。思考回路ゼロ。足先が二重、三重に見える。感覚がない。歩き始めて4時間半。浅間峠で、私はついにダウンした。申し訳と思いながらもベンチで横になった。20分位寝た。寒い中、ほかのメンバーは快く見守ってくれた。お陰で、体力が回復した。さあ、行くぞ!と張り切って出発はしたものの、2時間足らずで、またもやダウン。笛吹峠で、バタンキュ~。枯れ枝の上に倒れ込んだ。みどりさんが、サイトーさんの上着を私に掛けてくれたのを最後に、記憶が途切れている。20~30分深い眠りについてしまった。

「コーヒーどうぞ」そんな優しい、ケンちゃんの声で起こされた。サイトーさんがコーヒーを入れてくれた。あったかい。ありがたい。みなが心配してくれた。この先のルート、私の調子で進む様子。ほんと申し訳ない。二度のダウンで、自信がなくなっていたが、回復した感覚が走る。「三頭山までは行こう!行きましょう。」

思いやりに包まれながら、朝日を眺めながら一行は、三頭山へと目指した。

この時点でスタートから7時間が経っていた。

今回の「かもしか山行」とは、夜間眠らずに歩くことらしい。だから夜に強い人向け?と言う事ではない。体験して思ったことは、体力・気力を十分に備えていないと駄目だ。私以外のメンバーは、寝ることなく、勿論倒れることなどなかった。実力を思い知らされた。かもしか山行じゃない、トホホ山行だった。ほんと情けない。

タフな人になれるのだろうか・・そんな果てしない理想を抱いていると・・、幻か、いや目の前にいる。格好いい。たかちゃんだ。

昔TVでやっていた「キャッツ・アイ」というマンガの女怪盗。3人姉妹で次女の主人公に見えた。子悪魔的な怪しい雰囲気・・確かに似ている。スレンダーな体には、ストレッチの効いたぴったりの装い。小さめのリュック。そして極めつけはヘッテン。ライトが眩しい。忍ぶように歩く様は、まさに恋焦がれた、キャッツ・アイ。

かもしか、ならではの暗闇が、たかちゃんを通じて、憧れの原点を思い出させてくれた。

歩き始めてから約12時間。三頭山到着。見晴らしもよく雪化粧の富士山も見えた。山頂は広く観光チックだった。サイトーさんが持って来てくれたコーラーで乾杯。美味い!徹夜山行なのに、頑丈なメンバーは疲れが出てない。頂上にいる今朝、登ってきたかなと思われる綺麗な登山者に負けないほど、綺麗だ。

計画では、三頭山からヌカザス尾根を通り、小河内神社に向かうコースだった。

しかし、バス時間も考慮し檜原都民の森へ下山することに。通過した鞘口峠コース、通称ブナの路では49名のパーティとすれ違った。驚きだ。広い山頂もあれだけの人数が到着したら、街化してしまう。すれ違いで助かった。

そんな危機を回避し、無事下山。トータル13時間に及ぶ山行だった。

かもしか山行。暗闇を歩くわけだが、思ったより怖くなかった。月明かり、街明かり、そして、ケンちゃんのパワーヘッテンの明かりは大活躍。それに、メンバーが離れることなく終始一緒にいた。登山道もアップダウンの繰り返しだが、キツイ傾斜など差ほどなく、歩きやすかった。ただ、蛇行歩行を続ける、私の後ろを歩く、みどりさんには怖い思いをさせた。ごめんなさい。そしてみなさん、ありがとうございました。

また、次なるかもしか山行よろしくお願い致します。

錫杖岳登攀記

錫杖岳登攀記

2014年10月11日~12日

メンバー  角田 稔、阿部 功(記)

錫杖岳(2168m)は百名山の一つに数えられる笠ヶ岳(2898m)の南側に位置するが、なだらかな山容の笠ヶ岳には似つかわしくない急峻な岩稜である。

遥か前になるが、笠ヶ岳から剣岳に縦走した時初めて錫杖岳を目にした。その時異様に映ったことを覚えている。

今回は角田さんのお誘いに乗って、その錫杖岳へ行くことにした。

深沢さん曰く、アラカン(アラウンド還暦)ペアだそうだ。

錫杖岳の岩に関して言うと、現在休会中の湊さんと一緒に「注文の多い料理店」のルートを登ろうという予定だったのだが、思わぬ形で一つの夢が叶う事になった。

1錫杖岳全景
1錫杖岳全景

 

 

 

 

 

 

 

11日 ルート「注文の多い料理店」

大型の台風19号が接近しているので、週末はどうなるだろうと心配していたが、進みが遅く晴れの予想になったので、予定通り21時に隣町の角田邸を出発。

東松山ICから入って、上信越道経由し松本ICで降り158号線から新穂高温泉に到着。

AM2:00前にゴール出来た。

付近をウロウロして、ヘリポート横に駐車場を見つけてテント設営に取り掛かったのだが、テント用ポールを忘れるという大失態を演じてしまった。

これが原因で寝床は我が愛車が仮の宿となり、角田さんには申し訳ないが錫杖岳への出勤は駐車場からという羽目になってしまった。

駐車場の周りが騒がしくなり目を覚ます。軽い朝食を済ませAM6:30駐車場を出発。

対岸に渡るとすぐに登山道入り口があり、ポストに登山計画書を投函。

パートナーの角田さんはフルマラソンを3時間台で走る男、どんどん離されてしまう。またクライミングの知識も経験も彼の足元にも及ばない。

紅葉はしているものの10月とは思えない暑さである。山を一つ越えると錫杖岳の末端が見え始める。1時間30分ほどで錫杖岳の分岐に出る。さらに明瞭な踏み跡を辿って行くと30分ほどで基部に到着する。

 

既に大勢のクライマーが取り付いている。聞けば関西の労山主催の「登山学校の卒業山行」ということで、バスをチャーターして来ていると言う。川沿いにあったテント群は彼らが寝泊りしている物のようだ。ルートを確認しながら、今日は「注文の多い料理店」を登ることに決定。先行する3人パーティも登山学校の受講生で、リードしているのはガイドのようだ。

3P目が核心部のようなので、奇数ピッチを担当させて頂いた。

ビレィポイントにはピンが打ってあるが、ルート上は全てナチュラルプロテクションになる。そのためクライミングギアがずっしり重い。

長い待ち時間中、男女の外人が登ってきて迷っている様子だったので、トポを片手に下手くそな英語で説明してあげた。結局登るのを諦めて帰ったのだが「親切にしてくれて、ありがとう。」と言われ1Pのテラスで手を振って別れた。

待ち時間が長く、ポカポカしているので眠くなった。

2P目は角田さんがリード。出だしが以外に悪い。思い切って外に出ないとホールドがないのだが、高度感があるのでフンギリが必要だ。

2P目終了点間近のところで右へのトラバースになるが、しっかりしたホールドがなく振られる恐怖感が加わってメチャクチャ緊張する。

3P目はクラックを3mほど直上し、フレアした庇を越えるのだが、見ていると皆ここで手こずっている。やはりここでも相当待たされる。

庇の先端に#4キャメロットと#4フレンズを噛ませ、レイバックの体勢で思い切って外に出るが次のホールドがあまり良くない。側壁にスタンスがあるのでそこに立ちこんで、フレアしたクラックに左足を突っ込み、外れないでくれと祈る気持ちで乗り越す。

高度感が凄いが下を見ている余裕などない。何とか乗り越すと緩傾斜になるので、そこでカムを決めレスティングする。息が上がって左腕がよれて来ているので次のテラスまでがやたら遠く感じる。また大きなサイズのカムを使い切っているので、プロテクションポイントを探すのに苦労する。リッジにホールドを求め、最後はカブリ気味の岩を抱え乗り越すとようやくビレィポイントに到着する。

4P目角田さんリード。ここもクラック沿いにルートを取るのだが、ビレィ点間近のトラバースは浮石だらけで体重を掛けるのが怖い。

2注文の多い料理店4P目
2注文の多い料理店4P目

 

 

 

 

 

 

 

 

5P目クラックを直上して行くとブッシュ帯になり終了間近であることを感じさせる。6P目僅かに上がった所で混雑もしているので、ここで終了とする。同ルートを下降するのだが、ロープが何処まで届いているのか解らない。角田さんが先に下降してくれて有難かった。

 

50mロープ2回の懸垂下降で取り付き点に降りられる。エイト環が触れないくらい熱くなる。14:00道具を片付け駐車場まで戻る。岩場の基部から東側に西穂高岳、ジャンダルム、滝谷の景色が眺められ、白銀に変わる前の美しい景色に見入る。

3北アルプスの景色
3北アルプスの景色

 

 

 

 

 

 

 

 

約1時間30分で駐車場に着く。三つ峠並みの行程であるが、見えるのは富士山ではなくオレンジ色に染まりつつある槍ヶ岳の穂先が素晴らしい。

12日 ルート「左方カンテ」

AM5:00起床。昨夜食べきれなかった、野菜たっぷり(角田さん自家製)マーボー豆腐味ベースの煮込みうどんが朝食。まずくはないのだが微妙な味。

荷物を整理し、AM6:15出発。昨日と同じコースを辿る。途中渡渉した所に地蔵菩薩が祀られている。笠ヶ岳の麓にあるお地蔵さんなので。これが本当の「笠地蔵」かな、などと思いながら手を合わせる。

今日は無風快晴。昨日より暑く感じる。

「左方カンテ」取り付きで、昨日懸垂下降中に合流した2人組の男性ペアと出会う。

角田さんはすぐに仲良しになる。誰とでも仲良くなれる角田さんが羨ましい。

彼らは神奈川県の山岳会「カモの会」に所属しているとのこと。そのうちの一人は2回目の登攀だそうだ。

1P目角田さんリード途中、例の「登山学校の卒業山行」の一人が怪我をしたようで、県警ヘリが救助にやってきた。目の下で繰り広げられる救助活動を眺める。

その後参加者全員が下山したようで、山全体が静かになる。多分これが通常の状態なのだろう。

このルートも3P目が核心部で、傾斜はないがプロテクションが取りづらく、オポジションの体勢になるので初見では相当な勇気が必要だろう。

4P目凹角のルートを2P登ると「注文の多い料理店」のルートと合流し、そこで終了となる。若干の待ち時間はあって、予定より若干時間をオーバーしたものの、昨日と同じルートで懸垂下降をして終了となった。

4左方カンテ5P目をリードする角田さん
4左方カンテ5P目をリードする角田さん

 

 

 

 

 

 

 

 

私も下りの歩きは早いと思っていたが、角田さんには敵わない。それでも駐車場までは約1時間で降りた。一足早く降りた角田さんは橋の下の露天風呂に浸かってくつろいでいる。

女性らしき人も見えたので写真は控えた。

正直言ってこの山行は相当疲れた。腰は痛いし脛には新たな傷を沢山創った。

5.9のルート位楽しく登れるようになれたら、と思う。何処に行っても何をやっても宿題は減らない。

【ルート図 注文の多い料理店】

ルート図 注文の多い料理店


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【ルート図 左方カンテ】

 

ルート図 左方カンテ


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

焼岳から西穂高岳

行程
9/6日5:10沢渡岩見平駐車場-5:30釜トン前出発-6:15中の湯温泉宿前通過-6:40登山口到着6:50出発8:10- 9:20焼岳頂上9:30頂上発-10:30焼岳小屋-12:20槍見台-14:00西穂小屋

メンバー :Sa山

9/7日6;00西穂小屋-6:20丸山-7-10独標-7:40ピラミッドピーク-8:20西穂高岳9:30-9:40P1-
10:35間ノ岳-10:45合流-11:00間ノ岳-12:10西穂高岳-13:22独標-14:00西穂小屋14:30-15:30ゴンドラ乗り場-タクシー予約-アカンダナ駐車場へ-沢渡駐車場

記念山行の話が出た時、南アは歩いていないのでぜひ、行こうと思っていました。集会の都度、皆様は案を練り、光っていた、そんな中一人悶々としながら眺めていた。

焼岳噴煙
焼岳噴煙

3月西大嶺山スキーから帰り、家で床に座っていて立ち上がりぎわ、ぎっくり腰の様になる、それから4ヶ月、腰の周りの筋肉の緊張が取れず、夕方のジョギングも休んでいました。

7月下旬、伊豆ヶ岳ボッカ訓練を空身で同コースを歩き、翌週日光半月山5時間ほどのハイキングをして、翌々週、酉谷山、雲取山を歩きましたが、毎山行後は腰周り、背筋の緊張で朝はストレッチをしないと起き上がれ無い状態が続いています。

8月に入り夕方ジョギングを30分から40分続くようになる。4ヶ月体を動かして居ないと、体力は元に戻ってしまいます。8月下旬楢俣沢洗の沢、ゆる沢とのお誘いで、初日は3時間ほどの歩行、翌朝は昨夜の雨で増水の中での出発です。
笠ヶ岳山頂に着いたのは14時、そこから4時間の下山が良い体力作りになったようです。
これなら、西穂高岳まで行けると、9月6日、コースで残っていた中の湯から奥穂高岳に参加致しました。

焼岳小屋前後ろは焼岳
焼岳小屋後ろは焼岳

新しく買ったザックに、昔のテントを詰め込み、皆様に習い軽量化を試み釜トンネルからスタートです。

焼岳は、中の湯登山口から3時間、中尾温泉から3時間、上高地から4時間とアプローチが易しいく、山頂からは槍ヶ岳から穂高岳、笠が岳、双六岳、乗鞍岳と見渡せ、かつ上高地を眼下に見下ろす気持ち好いところです。

若い人も目立ち、高齢者も想像どおり大勢元気に登って来ています。(情報-焼岳登山口までは釜トンネルから旧道を1時間ほど登りますが、皆様タクシーで来ています、車の場合は20台ほど止まれますので、ここまで来て往復が多いです)焼岳小屋へは、奥穂、前穂、上高地の景色を楽しみながら降りてゆく。途中、湯気の出ている場所も有り、時折生暖かい温泉の気に包まれて歩く。

焼岳から見る焼岳小屋は山中の情緒ある佇まいに在り、穂高にいだかれ素晴しい宿泊所に見えるが、小屋に降りると景観もそこそこで期待半減。
そこから一気に尾根に向う。展望も無く、途中横倒しの笹茎を踏みながらの、尾根脇道歩行、滑ると笹薮の中に落ちてゆきそう、傾斜も有るやせ尾根で、のんびりムードで歩くには危ない、そんな登山道である、割谷山までは慎重に歩く。

西穂高テント場
西穂高テント場

尾根に出ると西穂小屋が目の前に見えるが経験判断の倍時間がかかる。
林の中のぬかるみを避けつつ歩き、その地帯を過ぎ登りきると上高地からの合流点、そこから10分ほどで西穂小屋に着く。

20張りほどで一杯のテント場だ、受付で場所を指定されるのだが「一杯なので隣のヘリポートでも良いですよ」テント場は朝8時撤収だが、ここは6時にはテント撤収との事。この案内のテキパキさ、着ている趣味、これでかかと落とし出来れば、誰かさんそっくり。でヘリポートに張ることにした。ヘリポートに張ったのは5張り、そのうち2張りは、翌朝は5cm程の水溜りの中となっていた。見通しが甘い。
小屋前で生ビールをあおり、小屋前のテーブルに同席し、宿泊客の食事順番待ちの人とツアー状況の話を聴いたりしながら、ポツポツ来るまで目の前の霞沢岳を眺めながら飲んでいた。
途中小屋の主から、明日の天気予報、穂高の解説があった、小屋から独標までとその先は岩の質が違う、らしい、独標までの岩は濡れてもフリクションは効くがその先は効かないとの事、岩質が違うと学者の調査結果だそうです。酔いにまかせ聞いていた。
携帯は、15時でバッテリー切れ、奥穂高岳隊の動向は分からない。

P1から雲の切れ間に槍ヶ岳が
P1から雲の切れ間に槍ヶ岳が

朝5時頃雨が上がり、6時出発、独標まではハイキングコース。独標からピラミッドピーク、西穂高岳へは岩陵歩きの技量が要る。西穂高岳まで来た人たちの9割はここから引き返す。ここから奥穂に向うツアーの人たちが居たが、前後をガイドが受け持ち、中の5人はビナ通しのコンテ?、一人バランスを崩すと、全員巻き込む。なんだかなー?

独標から西穂高岳までの歩きで、濡れた岩のフリクションが効かず滑り安かった。これでは先が危ぶまれ、西穂高岳で戻ろうと思っていたが、時間も早いので1時間ほど待つと、岩も乾いて来たので、先に進む事にする。
P1に立つと、雲の間に、一瞬槍ヶ岳が見えた。前方に間ノ岳が立ちはだかる。その奥の天狗は霧の中に包まれている。3つほどピークを過ぎ、間ノ岳に着く。
途中のコルに遭難者の物だろうかザックが残置されていた。間ノ岳から見上げると雲の間に、天狗岳は聳え立つ。下に目を移すと、こちらに向っている登山者が数パーティー20名ほどが視野に入る、頂上から「ケッチボー」とコールを送る、が返ってこない。再度送るが反応が無い。この時間ここに来ていないのは、雨で再度中止したものと判断した。奥穂まで行くことにして先に進む、と「今の何ですか」と単独で岳沢から登って来たおじさんに疑問を持たせてしまったらしい。そこでコールの説明会。

間ノ岳から天狗岳
間ノ岳から天狗岳

間ノ岳を下山中、いしつかみさんと目が合ってしまった「どっかで見た」「誰だっけ」「あ、ケッチボだ」視界に入った反応が脳に届くのに時間がかかる。 つり師さん、コバさん、ハギちゃん皆元気に合流です、岩場なのでハグは無しですが、想定外の合流で感動です。

天狗の逆スラブの下りをツアーらしき人たちが停滞し降りて来るのが目に入る「もっと後から続いて来ますよ」との事で西穂高岳へ一緒に戻ることにする。混雑は嫌いです、今回鹿島槍ヶ岳から五竜岳に参加しますと、みどりちゃんと約束したのですが、キレット小屋が混んでいると云う事で、計画をこちらに変更しました。
地図上では3/4、時間では1/2まで歩いて来たのですが戻ることにする。先ほど厳しいなと、思った所も、登り下り逆になると、そうでも無い。独標から間ノ岳より、間ノ岳から独標に向ったほうがラクでした。

西穂高岳に着くと「皆さんどちらからですか」との質問「奥穂からです」「わーすごい」の反応。私も一員に見られたが、引き返して来ましたとは言えずニコッで聞き流す。朝方、西穂高岳に居たとき「ここから先は、力がないと行けないのです」との会話が耳に残る。

一昨年大晦日に西穂高岳に向った3人が帰りの西穂高岳下りで動けなくなり遭難しましたが、ザイルを出さずとも降りれる無理な斜面ではありませんでした。彼らは前日の雨に濡れ、夜間乾かせず次の日その足で向って、低体温で動けなくなったのが正解では無いでしょうか。
同様北陵山岳会は、上高地から入山したメンバーは前日雨の中でテント設営、次の日も雨から雪に変わった中を西穂小屋に到着、全身びしょぬれでした。当会は状況判断で西穂高岳行きを断念致しました。当日は気温も下がり、あの風雪で吹きっさらしの尾根を、途中ザイルを出したりして早朝から夕方までの行動は、きついでしょう。

西穂高岳から独標(一番左ピーク)
西穂高岳から独標(一番左ピーク)

西穂高岳からピラミッドピーク、独標、丸山へと降りるが、ピークをいくつも過ぎるがすんなり下山しない。丸山を越えやっと、小屋に近づいた。歩いていて、距離と時間のずれを感じた。これで暴風雨に見舞われたり、雪に吹雪かれてりすると、もっと感覚のずれが広がるでしょう、こまめに読図を、反省。
小屋で、休憩を取る。上高地から沢渡に下りる予定でしたが、一緒に新穂高に降りる事にする。
小一時間のくだり、途中少々の登り5箇所を過ぎたらゴンドラ乗り場に到着、観光客が多く来ている、さっさと並び下降、穂高の山並みが見えるらしいが、ゴンドラからはまだ一度も眺めた事がない。アカンダナ駐車場から沢渡まで送ってもらい、島々の湯に入りさっぱりして、解散。

この夏は何処へもいけず田舎に来ていた、天気を見て白山に行こうと用意はして来たが、前線が停滞してかんばしくない、そうこうしているうちに、栂海からの下山日、糸魚川下山口まで行って見る、予想より早い下山だ。思ったより皆様元気でした。よほど汚れて居たのでしょう1時間半も風呂から出てこないとの事、長丁場でしたからね。サイトーさんはその間に、泊駅前まで車を取りに行き帰って来ていました。その後も暇なので、東谷沢隊が新穂高に降りる予定なので向かうが、ニュースを見て、新穂高温泉には降りてこないと判断し、心の故郷、大町をぶらつきかえって来た。

そんな中最後に残っていてゆけそうなので参加しました。一日8時間の歩行での二日間でしたが、腰周りのこわばりは、相変わらず続いて居ます。気持ちは30代でしたが、体が規制を始めたようです、チョッカイも自制して、年相応に大人しくしましょ。
来年から無職になり遊び放題です、思いがけない状況がこれから増えてくると思います、騙し騙し行きます、お付き合いよろしく願います。