仙丈ヶ岳山行報告

南アルプス 仙丈ケ岳

【山行日】2014年12月27日~29日(2泊3日)

【メンバー】こば(L記)、エビ、

【行程】

12月27日 集合御茶ノ水(5:00)-戸台駐車場(9:00)-北沢峠長衛小屋(2:30)

12月28日 長衛小屋(5:30)-小仙丈ケ岳(9:00)-仙丈ケ岳(10:20)-長衛小屋(12:30)

12月29日 長衛小屋(6:00)-戸台駐車場(9:30)

【記録】

12月27日(晴れ)

これまで連日晴天が続いていたため、戸台の駐車場までは雪もほとんどなく順調。駐車場には管理人がいて計画書の提出を求められる。29日は低気圧の通過が予想され荒れ模様となるため、29日はどうするか聞かれた。朝悪天なら下山する旨答え出発した。

歩き始めはさほど雪は多くなく、むしろ河原が歩きにくい。何度か徒渉を繰り返しながら目の前にそびえる甲斐駒ケ岳に向かって歩みを進める。途中11:00頃角兵衛沢出合で休憩。ここは鋸岳へのアプローチ。4人くらいのパーティーが装備を整えていた。

 

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駒ヶ岳に向かって戸台川を歩く

12時前に丹渓山荘。八丁坂の登りとなる。森の中の急登でつづら折りの雪道を喘ぎながら登ると一時なだらかになり、また急登を詰め上げると大平山荘に出る。ここからはもうひと頑張りで北沢峠へ。峠を越したところの長衛小屋にテントをはる。水はテンバ脇を流れる北沢の水が使える。ただし上部に仙水小屋があるので念のため煮沸を忘れずに。ビール350mlは500円。生ビール大900円。おでんは鍋を持って行って自分で温めると400円。でテンバは1人500円。

2 テンバ
テンバ

12月28日(晴れのち雪)

計画では28日駒ヶ岳、29日仙丈ケ岳の予定であったが、29日の低気圧通過は確定的。エビちゃんが登ったことのない仙丈をターゲットとすることに決定。

朝から快晴で満天の星。4時起床。5時半出発。ヘッデンをつけ、林道わきの小さな橋を渡って登山道に取りつく。二合目までのショートカット道だが最初のうちは結構な急登。目覚めきっていない体には結構きつい。二合目でこもれび山荘からの道に合流する。しばらく上るとだんだん空が明るくなってくる。振り返ると駒ヶ岳とアサヨ峰のシルエットが見える。日が登るにしたがって徐々に表情を変えていく。写真には上手く取れなかったが、ピンクに染まるモルゲンロートの駒ヶ岳を見ることが出来た。

<写真2>

8時ごろ森林限界を越える。振り向くと駒ヶ岳が大きくそびえる。さすがに稜線に出ると風が出始める。雪はクラストしてアイゼンが良く効く。小仙丈下の急斜面にアイゼンを突き刺しながら登る。小仙丈に出るとようやく仙丈ケ岳が目の前に現れる。北側をスプーンでそぎ落としたような仙丈カールを纏う優雅な姿に一時目を奪われる。

<写真3,4>

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駒ヶ岳が赤く染まる
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森林限界を越えて

小仙丈からは快適な稜線漫歩。北岳を始めとした南アルプスから富士山、八ヶ岳、北アルプスや頸城の山々、仙丈の右奥には噴煙を上げる御嶽や中央アルプスまで望める。風もさほど強くなく、場所によっては無風。温かい太陽を浴びながら仙丈を目指す。一時間も登ると藪沢カールが望めるようになる。藪沢カールをいくつかのピークが取り囲む。その一番奥が仙丈ケ岳。手前のピークを巻くために、藪沢側のクラストした斜面にアイゼンを効かせながらトラバースしていく。落ちたらそのまま下まで行ってしまう斜面と時々強く吹き付ける風に少しビビりながら進んでいく。そしてついに頂上。時計は10時20分。

5 小仙丈から仙丈へ向かう
小仙丈から仙丈へ向かう
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一番奥が仙丈ヶ岳
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富士山と北岳

頂上からはまさに大展望。雲一つない空の下に銀色に輝く峰々が見渡せる。まるで日本で一番高い場所にいるような感覚。しかし風が強い。写真もそこそこにさっさと下山することにする。

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頂上
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頂上

下山も快適。目の前の駒ヶ岳がどんどん大きくなってくる。駒に向かって突き進む感じ。樹林帯に入ってからはシリセードも交えながらどんどん下り昼過ぎにはテンバ着。

やはり早すぎた。普通に登ると時間を持て余すと思い大分ゆっくり登ったつもりだったが下りが速すぎたか。とりあえず祝杯と言うことで小屋へ。鍋とガスを持っておでんを2人前注文する。おでんは7種8個も入って400円。これはずいぶん安いんでは?僕は生ビール、エビはコーラでとりあえず乾杯。外は快晴だが仙丈の方に少し雲がかかってきた。上部はガスか?ちょっと塩見隊のことが気になる。

おでんタイムの跡も時間がたっぷり余っているので仙水小屋まで軽く歩くことにする。沢沿いの緩やかな道。1時間弱くらいで小屋につく。仙水小屋の前には水場がある。湧水で一年中4度とのこと。うまい。

18時ごろテントで食事していると雪が降り始める。予想より早い。この時点で翌日朝からの下山が決定。爆弾になりかねない南岸低気圧の通過するさなかに駒を目指す気にはなれない。

12月29日

一晩で積もった雪は20センチくらいか。ただ気温は高い。テントの内側の結露も凍っていない。今日の昼くらいまで雪は降り続く見込みなので、暗いうちから下山開始。綺麗な雪の森を堪能した後長い河原歩き。前から結構な人数が登ってくる。明日からは晴天が続く。ちょっとうらやましかった。

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やせ尾根を下る

以上