阿弥陀北稜(積雪期)

2019/3/9(土)
メンバー:こば(L)、うえ(記録)
行程:
6:10〜8:05-8:40行者小屋〜9:40ジャンクションピーク〜10:10第1岩稜〜10:40第2岩稜〜11:50阿弥陀岳山頂〜12:15下山開始〜13:00中岳のコル〜13:30-14:00行者小屋15:30下山

6:10
登山口で前泊してスタート。
南沢登山道はすでに明るく、程よく雪がつき歩きやすい。
新調した4本爪スパイクが快適だ。
雪がついて歩きやすい
阿弥陀岳が顔を覗かせる

8:05
行者小屋に到着。
アイゼンを履いてビーコンチェックしたり身支度を整える。我々以外に4、5パーティいたが、我々と同じ阿弥陀北稜にアタックした人達はいなかった。

8:40
阿弥陀岳の登山道方面に歩き出す。
赤岳方面への分岐と、水場の分岐を通り過ぎて、中岳沢を目指す。
顕著な沢型に出たら、左岸の樹林帯に入る。ここが北稜の枝尾根で、尾根伝いにひたすら急登だ。
この辺りはトレースはバッチリで全く迷わなかった。樹林がまばらになってくると、第1岩稜がよく見える。

9:40
ジャンクションピークで小休止。
先行の1組が付けてくれたトレースを辿っていたが、彼らがこのあたりで撤退したため、ちょっとしたラッセルになった。
傾斜はますます急になるが、第1岩稜がよく見えるので迷わなかった

10:10
第1岩稜取付き

一段登った辺りにビレイポイントが見えたので、左に少し回り込んだ所の凹角から登ることにした。
ここはロープを出さずフリーで登ったので緊張…思い返すとロープを出してもよかったかもしれない。
ビレイポイントで一息ついて、そこからは右側の簡単な斜面をフリーで登る。
あっという間に第2岩稜だ。

10:40
第2岩稜取付き

ビレイポイントがあったのでロープを出した。
右側のピナクルを目指して一段上がり、そのあと左側に移り登っていく…
幸い暖かかったので、薄手の手袋になって雪からガバホールドを掘り出しながら登った。
私にとってはじめての雪山での登攀。簡単なのだが、自分のアイゼンと手の感覚に自信が持てず緊張した。
残置の中間支点はとくになかったので、ピナクルや灌木にスリングをかけて利用した。
短い岩稜を乗り越して、ナイフリッジを少し歩くと灌木帯で30mロープがいっぱいになった。ここでピッチを切り、こばさんを上げる。

11:15
2ピッチ目

こばさんには申し訳ないのだが、2ピッチ目は5mほど終わってしまった。
50mロープならば繋げていけただろう。
細い灌木がある平らな雪面で、腰がらみで上げてもらい、ロープを閉まって雪稜を詰めた。
太ももくらいのラッセルで、なかなか疲れる。先頭交代しながら登った。

11:50
阿弥陀岳山頂に登頂
360度完璧な展望に、100点満点の快晴!
八ヶ岳は日本山岳の中心じゃないかと思ってしまうくらい、北・中央・南アルプスも、上越の山々も東北の山まで見渡せた。
風もさほど強くなく、気持ちよかった。

12:15
下山開始
いったん北稜側を戻ってから、中岳のコルを目指して稜線を下る。
この日は北西稜方面には踏み跡があるが、中岳方面にはトレースがなかった
西側は中岳沢、東側はきれ落ちてる細尾根の急な下りだ。雪を崩さないように慎重に下る。
夏道の鎖とハシゴを降りたあたりでようやくトレースが出てくるが、どうやら赤岳方面から来て引き返したもののようだった。
下から見るとかなりの絶壁感がある。ある意味北稜よりも緊張した。

13:00
中岳のコル
当初は登り返して文三郎ルートで下る予定だったが、中岳沢を降ることにした。
まだ雪が腐ってないとはいえ、気温は上昇中なので、雪崩に注意を払いつつ素早く降りた。

13:30〜14:00
行者小屋
南沢ルートの雪はかなり溶けている。木の上からも雪がさらさら降ってきて綺麗だ。
後半は泥混じりになったので、アイゼンを脱ぎスパイクに履き替えてサクサク降った。

15:30
駐車場に到着。
快晴・無風でとても良い条件だったので楽しい登攀ができた。
これが寒かったり、ガスって視界がなかったりすると全く難易度は変わるのだろうと思う。
こばリーダー、ありがとうございました!