尾白川 鞍掛沢~乗越沢

【日程】2021年8月28-29日
【メンバー】こば(L)、ささじ、もつお(記)
【行程】
・8/28:白州観光尾白渓谷駐車場
・8/29:矢立石駐車場…入渓(7:30)…鞍掛山コル(11:30)…日向山(13:00)…矢立石駐車場(14:30)

●8/28:白州観光尾白渓谷駐車場

前日夕方頃集合し、こばさんの車で道の駅はくしゅうへ向かう。ここで前泊とする予定だったが、スーパーマーケットが併設されており、人も多そうだったので「白州観光尾白渓谷」の駐車場で、この日は一泊とした。トイレもあって、広々とした駐車場であった。

●8/29:矢立石駐車場…入渓(7:30)…鞍掛山コル(11:30)…日向山(13:00)…矢立石駐車場(14:30)

翌日は4時に起床し、矢立石駐車場へ向かう。前日夜から入っている登山客もいるようで、狭い駐車スペース(10台程度は駐車可能)が、そこそこ込み合っていた。

5時頃から行動開始し、すでに廃道のようになっている道を1時間半程度歩く。途中トンネルが3本ほどあったので、事前にヘッドライトを携行していたが、この日はとても天気が良かったため、暗くて歩きにくいことはなかった。

トンネル

3つ目のトンネルを超えて、少し進んだところで、谷底へと垂れているフィックスロープがある。ここから降下となるが、若干急であり足場はよくない。

降下開始

7時15分入渓、ここで装備を整えて遡行を開始する。遡行を初めて比較的早い段階で、夫婦の滝が現れる。ここは滝の左側を登るが花崗岩のツルツルな岩肌で、フェルトソールの私は、かなり苦戦をしながらお助けロープを出してもらい、冷や冷やながらなんとか登ることができた。逆にラバーソールは激効きのようであった。

夫婦滝

その後もツルツルのナメを登りつつ、この沢の美しさに酔いしれる。空は青く、白い岩肌、グリーン色の沢。こばさんが言っていたが、とてもやさしい沢である。

やさしい沢

順調に行程を進められていたため、途中、釜で泳いだり(ささじさんは飛び込んでいた)したが、この日は気温も高く、ずぶ濡れの状態で風に吹かれても心地よいくらいであった。途中テント場となりそうな箇所がいくつかあり、のんびりと山中一泊を入れてもよさそうだ。ただ、この行程の中では魚影はみられなかった。

休憩を取りながらナメの滝をいくつも超えた後、9:30頃に鞍掛山方面へと登る分岐の滝(5~6m×2段)が右側に現れる。

分岐

ここを登ったあたりから、アザミが現れ始めるが、ガイド本に書かれている「アザミ地獄」というほどではなかった。ただ、チクチクして少し痛い。滝を2,3超えると、つめの様相を見せ始め、気づくとあたりは笹原となっていた。

11時半ころ、鞍掛山のコルに到着。ここで装備を外し、日向山へ向かう。ここから日向山へはほぼほぼ通常登山道と変わらず、道はわかりやすく迷うことはなかった。こばさんはキノコを採取しつつ、都度都度説明をしてくれたが、残念ながら私にはほとんど区別することはできなかった。

13時ころ突然道がひらけて、真っ白な日向山が目の前に広がる。正に「天空のビーチ」と言われるだけあって、本当に白く砂浜を歩いている感覚になる。

天空のビーチ

ここから歩いて10分ほどで日向山頂上に到着する。頂上には他の登山客もちらほら見受けられ、手軽なハイキングコースとなっているためか、丈の長いスカートで来ている人もいた。ここで3~40分程度休憩し下山を始める。結構沢で遊んでいたので、下山が思ったよりもきつく、車を止めていた駐車場についた時には、かなり足がガタついていた。

帰りは事故渋滞に巻き込まれ、予想以上に時間がかかった。

***

一言でフレンチのフルコースのような沢山行でした。廃道、白と緑の渓相、笹草のつめ、天空のビーチ。誰かにおすすめの沢を聞かれたら、ここを教えてあげたくなる、そんな沢でした。

こばさん、ささじさんありがとうございました!

谷川岳 東尾根

2021/6/20 (日) 雨のち曇り
メンバー:こば(L)、きよ(記録)

谷川岳の東尾根へ初心者向けのバリエーションルートに行ってきました。

天気予報ではみなかみ町は曇りのち晴れ予報でしたが、登山中は小雨や霧で晴れ間のない空模様でした。
谷川岳の気象は難しいですね。

岩は基本的に濡れていて滑りやすい状態でしたので一歩一歩確実に進みました。

4:50
谷川岳の駐車場で準備を終えて、マチガ沢出合へ向けてスタート。

5:13
マチガ沢出合の看板を横目に厳剛新道登山口へ到着。

▲厳剛新道登山口の看板
▲ガスの奥にそびえる谷川岳

厳剛新道を登っていきます。
前日に小雨が降っていて登山道が沢になっていないか心配していたましたが、小さな沢程度にしかなっておらず一安心。

6:00
第一見晴に到着。
ここで装備を整え小休止を取り、マチガ沢に下降します。
降りた先でアイゼンを装備できる場所があるかどうか不明なため、ここで軽アイゼンを装着します。

▲眼下に広がる雪渓がマチガ沢
▲結構な急斜面を下降するが、踏み跡も明瞭でロープは不要。

6:20
マチガ沢を登上開始。

▲雪渓に降り立った直後

雪渓を進み、大滝へ到達すると、大滝は少し露出していたのでアイゼンを外して登ります。

▲雪渓から大滝へ登った後にアイゼンを外す。

しばらく登るとまた雪渓が出てきたので再びアイゼンを履いて登ります。

▲すぐにまた雪渓が見えてきた。

6:42
シンセン沢出合に到着。
ここからは雪渓がなさそうだったのでアイゼンを脱いで進みます。

▲完全に雪渓はなくなっている。
▲結構な急傾斜で息が上がる。

右俣ルートを登っていきます。
かなりの傾斜の中、笹漕ぎと雨で滑りやすい岩を登っていきます。

▲草付きまでくるとあとは体力勝負。
▲もはや壁。

7:39
シンセン沢を登り詰め、シンセンのコルで小休止。
第二岩峰へ向けて進みます。

この辺から小雨と霧が交互に現れ、眺望は殆どなく、ただ目の前に現れる岩を登っていく作業になります。
傾斜は緩やかになるが、岩肌が濡れているので一歩一歩慎重に進むのに精神がすり減らされます。

8:00
第二岩峰
第二岩峰はコバさんがリードで登り、私がセカンドで登らせてもらいます。

岩峰の出だしにハーケンが1つ残置としてあるのみで、そこさえ越えてしまえば特に問題なし。

▲リードで登るコバさん

ビレイは安全を確保できる開けた場所で腰がらみのビレイをしていました。

その後もガスが晴れることもなくただひたすらに進みます。

▲ガスでどこがどこだか分からない。

この辺から風も強くなってきたので写真を撮る余裕もなくなってしまい記録があまり残ってません…。

途中の観倉台付近で雨のため岩場を避け右側に巻いた結果、ツルツル岩とドロドロ土の難所に突入してしまいました。
そこではロープを出すスペースもなかったのでお助け紐とカムで確保しながら登り、何とか突破。

ここから先頭を私に任せてもらい、ルートファインディングに苦戦しながらも何とか進みます。

10:04
ナイフリッジに到着
ツルツルのナイフリッジを慎重に進みます。

▲淵の部分を掴みながら進み、途中から右にも抜けられるようだった。

10:15
第一岩峰に到着。
ここでは私がリードし、コバさんをビレイします。
右奥の方に残置ハーケンがあったので、そこから若干ハング気味の岩を上がるルートを登っていきます。
ガバが多めですが、足元は滑りやすいです。
核心部を登ってすぐの場所で腰がらみでコバさんをビレイしたが、もう少し先にもっと開けて安全な場所があったので周りを見ないといけないなと反省。

▲第一岩峰の写真は取り忘れたので上から。

第一岩峰を越えれば最後にちょっとした崖を乗り越え、お食事中の登山客のすぐ脇を通り抜けオキの耳へ!

10:25
谷川岳 オキの耳到着

▲登頂!やったね!

オキの耳で小休止を挟んだ後、下山開始。
途中で雪渓があったので軽アイゼンを履きつつもあっという間に下山。

12:00
谷川岳ロープウェイ天神平駅 下山

今回の谷川岳東尾根では雪渓の歩き方や、ルートファインディング、岩のリード・ビレイなど学ぶことが多く大変勉強になる山行になりました。
特にルートファインディングはコバさんに頼りっきりになってしまっていたので、もっと精進しないといけないですね。