北アルプス 霞沢岳 記録

  • 場所:霞沢岳
  • 日程:平成27年3月27日~3月29日
  • メンバー:タカタカ(L)・サイトー・かおり(記)
  • 記録

3月26日 晴れ ☀ (さいたま新都心駅~新島々駅駐車場)

前夜東京出発。木曜日の23時にさいたま新都心駅集合とあって、電車や駅は飲んで帰るサラリーマンの群れである。そんな中、雪山装備でモッサモッサと歩いて電車に乗る。早速さいたま新都心駅で酔っ払いに絡まれる・・・ピッケルさえ構えていれば楽勝なのだが、あいにくザックに固定されているので、駅員さんの所へ逃げ込む。恐るべし。
23:00 タカちゃんLに助手席を任せ、後部席で爆睡モードに入った私を乗せ、サイトー氏の愛車がさいたま新都心駅を出発。暗転。気が付いたら、新島々駅の駐車場だった。
3月27日 晴れ ☀ (新島々駅~釜トンネル~入山~幕営地点)

7:00 タクシーにて釜トンネル入り口へ。
のハズだったが、予約していたタクシーが来ない。タカちゃんLが手配していたタクシー会社に連絡を入れるがなしのつぶて・・・駅で地元タクシーの番号を確認し再手配。落ち込んでいる彼女がかわいそうと同情していたが、すぐに来たタクシーに乗り込んで後部席で私と爆睡していた所を見ると、無駄な心配をしたようだ。

8:25 釜トンを歩きはじめる。8:50釜トン出口。
アスファルトの見える道路を快調にあるき、土木事務所入り口の看板をLが発見。大正池手前の道路が大きくカーブした所にある。思ったより近い。土木事務所まで行かずに、手前の斜面を尾根目指して登る。サイトー氏に先頭を任せ、ツボ足で歩きはじめる。樹木が多く結構急な斜面を直登。左手に穂高・後方に焼岳・下方に大正池を望み、贅沢の極み。
途中、傾斜がキツく私が真っ先に音をあげアイゼンを装着。
大木をくぐり、ラッセルをし、急登にあえぎながら、テン場を探す。ちなみに、その苦労の大半をサイトー氏が担う。もちろん私達も先頭を交代した・・・・・・・・・・・が。
途中休憩を取りながら、テン場になりそうな平地を探すがあまり見つからない。タカリーダーの事前調査で目星をつけていた高度を過ぎてもまだ無い。

①大木くぐり「大木くぐり」

14:30 2100メートル地点で眺め・地形・風よけすべてをクリアする場所を発見!
春分の日を過ぎ日も長くなったおかげで、山行・宴会ともにリーダーの指示のもと長い宴会となる。西斜面のテン場は穂高・焼岳が赤く染まり、6時頃まで明るいし。

②テン場にて。後ろの白い山が焼岳「テン場にて。後ろの白い山が焼岳」

3月28日 曇り→晴れ (テン場~頂上~テン場)

4:30 起床 食事をし、ハーネスを着け出発準備。緊張しているタカリーダーと私は、昨夜の宴席が別人のように口数が少ない。

6:10 出発 テン場をすぎると急斜面が続く。踏み跡の無い雪の斜面を登る。岩場出現。サイトー氏を先頭にザイルを出す。セルフビレーを取っている最中に、、私がザックにサイドポケットに入れていた水筒を落とす。中にしまい忘れていた!ザイルで確保してもらい水筒を救出に向かうが時間ロスを反省。これでは豆狸と言われてもしょうがない。お豆だ。

③豆狸。水筒を救出して引きつり笑い「豆狸。水筒を救出して引きつり笑い」
④リーダーとナイフリッジ。この姿も慣れれば平気「リーダーとナイフリッジ。この姿も慣れれば平気」
⑤頂上直下。焼岳を望む「頂上直下。焼岳を望む」

岩場を登り、つぎにナイフリッジが出てくる。焼岳の頂上を同一目線で眺められる。難所を過ぎると、あとは頂上への緩やかな登りだ。お豆のくせに先頭を歩かせてもらう。まさに『僕の前に道はない 僕の後ろに道は出来る』だ。

⑥頂上へ「頂上へ」

9:50 登頂 360度の絶景。筆舌に尽くし難し。
タカリーダーも感激したのか、いつもはフルフェイスのマスクで日が沈むまで絶対に脱がない目出帽を脱いでの記念撮影。

⑦頂上と穂高とタカリーダー「頂上と穂高とタカリーダー」
⑧無事に登頂したサイトー氏の苦労がにじむ背中と焼岳「無事に登頂したサイトー氏の苦労がにじむ背中と焼岳」

太陽は少し隠れて、風が出ていた。風を避けて大休止。雪の風紋が美しい。ツバメが一羽大空を旋回している。私の隣ではタカリーダーが行動食のシリアルを雪の上にボロボロ落としながら食べている。
往路を戻る。途中越えてきた難所に注意しながら、テン場までもどる。
越えてきた岩場を懸垂下降で下る。残置するシュリンゲを設定するが、既製品しか持ち合わせていない私たちは、ここでもサイトー氏に現場指導を受ける。結ぶ方式であれば、結び目をほどいて、つなぎ合わせ長くも短くも出来る。教えが大変ありがたい。
ここで、初めて他のパーティに出会う。懸垂が終わるまで暫し待ってもらう間に、サイトー氏が話かける。どうやらカップルだったらしく、サイトー氏が少しソワソワしている。
最後にタカリーダーが懸垂下降で華麗に着地すると、カップルの女性が『地図とコンパスを落とした?』と。
親切にタカリーダーが落とした地図を拾って届けてくれたのだ。しかし驚くべきは1700m弱で落ちていたとの事。登り始めてすぐに落とした事になる。早っ。私も人の事は決して言えないが、リーダーもお豆予備軍か・・・?

12:10 テン場到着。このまま下山するかどうか協議するが、天気・設営地点・見晴・メンバーどれをとっても下山するのがもったいなく、もう1泊を霞沢岳の中腹で過ごす。本日も穂高・焼岳を照らす夕日が美しい。
3月29日 晴れ (テン場~釜トン~新島々~帰京)

4:30 起床 食事。昨日でピークを踏み、下山のみなのでタカリーダーと私は本来通りカシマシイ。
6:00 出発。休憩も長くとり、景色を惜しみつつ下ったつもりだったが、あっと言う間に着いてしまった。
7:35 下山終了。土木事務所入り口で装備を外す。携帯が通じるので、タクシーに電話する。
8:15 釜トンを抜け、人里に。

今回も、サイトー氏・タカリーダーには大変お世話になりました。最後まで抱腹絶倒な3日間でした。力量不足を怒らずに助けてくれたサイトー氏。段取りから宴会部長まですべてを頑張って手配して楽しませてくれたタカちゃん、深く感謝しております。

⑨最後に土木事務所入口看板前にてサイトー氏を嘲笑うお豆コンビ「最後に土木事務所入口看板前にてサイトー氏を嘲笑うお豆コン