相馬岳北稜

2021/11/14 (日) 晴
メンバー:きよ(L・記録)、わだ、せきも

星穴岳へ登った翌日、同じく妙義山の相馬岳北稜へ行ってきました。
相馬岳北稜は妙義山のバリエーションルートの中でも有名なルートで、12の小ピークを越えながら進むルートです。
各ピークはP1〜P12と表記され、特徴的なものからいつの間にか通過しているものまで様々な様相を見せてくれます。

ルート自体は非常に長く、今回は入山地点に戻ってくるまで11時間ほどかかりました。
ルートファインディングや懸垂下降、基本的なクライミング能力を必要とし、岩稜歩きや細尾根などバリエーションルート入門として総合的な能力が試されるルートとなっています。

4:30 入山
真っ暗な中わずかな踏み跡を見つけ入山します。

真っ暗だったため、下山後の写真

ヘッドライトの光を頼りに急登を登っていきます。

5:05 あたご社看板
突如現れるあたご社の看板は倒木に隠れ気味だった。

あたご社が何なのかは結局わからないままだった。

6:24 御来光
丁度開けた場所へ登り上がったらご来光がお出迎えしてくれました。

御来光が綺麗

6:44 P4-P5のコル
P4までは他の小ピークをいつの間にか通過し、P4-P5のコルも通過。

深い切れ込み

6:59 P5
尾根沿いに進んでいくとP5で行き詰まります。

P5の行き詰まり

行き詰まったところから数m戻ると、西側斜面に赤いテープが貼ってあるのでここから下降します。

数m戻ると赤テープがある
下降はそれほど悪くないのでフリーで

コルへ降りたったら、P6へはⅡ〜Ⅲ級程度のクライミングポイントがあるので、フリーで登っていきます。
ホールドは豊富なので特に苦労することはなく突破。

P6へはフリーで

P6へ登った後、さらに進むとまた行き詰まります。
付近を探すと懸垂下降の支点があるのでP6-P7のコル方面へ向けて下降します。

P6の下降点
P6-P7のコルへの下降中

P7へはⅢ級程度のクライミングでロープを出して登ります。
終盤が泥と腐った潅木だらけで非常に悪いく嫌らしいルートでした。

P7への登り出だし部分はホールド豊富
P7への登り上部は乾いた泥壁

8:30 P7
しばらくは快適な尾根歩きを経て、P11へ。

P7から先は快適な尾根歩き
ハサミ岩と奥に相馬岳

9:25 P11
P11のピークは急登の先にあり、ピーク付近に懸垂下降の支点があります。
古い残置しかなかったので捨て縄を新たに足してコル方面へ下降。

P11の下降点は古い残置しかなかった

P12へはⅤ級程度のクライミングだが、鎖が下がっています。
支点は古いハーケンが2本打ってあるだけなので、キャメロット#1を極めて登ります。

P12へのクラック。

鎖は細い木に巻いてあったのであまり体重をかけない方が良さそうでした。

10:39 P12
P12からは微妙な踏み跡を辿っていきます。

昨日登った星穴岳が見えます。

しばらく尾根沿いに進んでいくとまた行き詰まるので、左手側を見ると下降点があります。

下降点は分かりやすいが終了点が分かりにくい

懸垂下降の終了点は最初のテラス部分で、それより下部の開けたところまで降りると登り返す羽目になってしまうので注意。
テラス部から先に微妙な踏み跡があるのでそこをトラバースします。

ここをトラバースする

トラバースからは明瞭な踏み跡と岩稜を進んでいき仙人窟の手前のアーチの上に出てくるので頑張って降ります。

アーチ上部から降りる際、変な場所から降りてしまったため少し怖かった。

11:54 仙人窟

仙人窟から

仙人窟で休憩を取り、ハサミ岩方向へ。

ハサミ岩付近までは微妙な踏み跡をルーファイしていきます。
ハサミ岩は基部を向かって左側の岩を乗り越えて巻きます。(一度右側を巻こうとして失敗)

ハサミ岩を越えると明瞭な踏み跡が続き相馬岳までひたすら歩きます。

13:19 相馬岳
数多の苦難を乗り越えて、ついに相馬岳へ登頂!

相馬岳山頂へ!やったね!

帰りは旧国民宿舎裏妙義方面への波線ルートから下山します。

登ってきた相馬岳北稜が見える

下山途中でかっこいい天然額縁を発見!

かっこいいよね

15:07 旧国民宿舎裏妙義へ下山
少し休憩し、車をデポした取り付きまで1時間ほど歩いて戻りました。

 

バリエーションルートの入門ルートにしては非常にボリューミーで、色々な力を試すことができる満足のいく山行になりました。
2日間、妙義の奇岩群に触れ合え幸せな時間を過ごすことができました。