尾瀬 中ノ岐小淵沢

日程:2018年6月30日

メンバー:こば(L)、うえ、ささじー、わだ(記)

コースタイム:前夜泊 7:54大清水駐車場~8:32小淵沢橋~9:20入渓~13:35小淵沢田代~15:00尾瀬沼ビジターセンター~16:20一ノ瀬休憩所~16:40大清水駐車場

出発時、雲の合間から青空が半分、見える。これから晴れることを期待し出発。快調に整備された林道を歩くが、何故か一瀬休憩所に到着。乗り合いタクシーの運転手に不思議に思われつつ、大清水駐車場に戻り、改めて右側の奥鬼怒林道を歩き始める。日差しも強くなり、既に汗だくである。

入渓し、すぐに小ぶりのナメ滝やナメ床が現れる。日差しにより黄金色の川底が良い感じでテンションがあがる。来てよかったと思う。

幅広のナメ床を歩く

スダレ状6m滝で本日、初めてのロープにつき緊張しつつ登る。

スダレ状6m滝

スダレ状の15m滝、見上げるような高さの滝に少し不安。トップロープで確保して貰い左岸から登るが、苔でぬめる岩にホールド、スタンスがわからずてこずる。水をかぶりながら登る方が、ぬめらないことに気づきなんとか登る。水の冷たさが気持ちいい。

スダレ状15m滝、右壁を登る
スダレ状15m滝、見上げると高い

 

スダレ状15m滝、ロープを使って左側から登る

先行している釣り師がいたので魚が逃げてしまわないように、静かに歩く。我々の目の前で40cm程のイワナを釣りあげる。既に10匹以上釣りあげていた。これだけ滝があってもイワナは遡上するようだ。

階段状の連瀑帯、高度感のある滝であるが、ホールド、スタンスを探しながら登るのが楽しい。

階段状の連瀑帯、3段5m滝・スダレ状2段10m滝

5mナメ滝、右壁から登る。

5mナメ滝

最後の3条10m直滝は、水量が多く直登は難しい。右の巻道はもろく、落石を起こさないよう静かに登らなくてはならない。

その後はだんだん水量が少なくなり、ササヤブをかきわけつつ、稜線を目指す。左岸の沢を使うと稜線は近いが小渕沢田代に立ち入りとなるため、右岸の本流を最後まで詰め、登山道に合流した。小渕沢田代はワタスゲが満開、貸し切り状態の中、沢靴から登山靴に履き替えをした。

小淵沢田代のワタスゲ

2度目の沢登りで、ついていくだけで精一杯、同行のメンバーに感謝。歩行技術、体力は勿論のこと、地図読み、ロープ作業、ギアの扱い方等、身につけなければならないと感じた。

男鹿山塊 大蛇尾川西俣~東俣下(沢登)

平成29年7月8日〜10日
メンバー:つりし(L)、こば、きむにい

エメラルドグリーンの淵、野生化したニジマス、先人たちが愛したクラシックルート大蛇尾川
はなかなか手ごわかったですが、とても綺麗なスケールの大きな沢でした。

1日目

アプローチ(車) 王子4:00→東北自動車道那須塩原ICを経て大蛇尾林道の送電線下P6:30着

6:50発 送電線下あたりまではフィットでもなんとか通行できるが、ここから上が悪いので諦めて駐車、車高の高いRV車なら歩きが30分は短縮できる。

取水口までの道は多少崩壊気味なとこもあるが明瞭であり迷うことはない、しかし水場が出るのは最後のほうなので注意。

8:40 取水口の橋を渡ったところが入渓点、エメラルドグリーンの流れが美しい。
二俣(西、東)まではゴーロ歩きが延々と続き飽きる

10:45 二俣到着、素晴らしい幕営適地があちこちにある。
途中会った釣り師はここをベース基地して釣り歩くということ。

11:10 本日最初の核心、ヤギ滝は下段8m上段8mの二段滝、右岸を最初トラバースする、記録によると残置シュリンゲにぶら下がり通過するとあるが残置なし泡立つ水の中にスタンス、カム0.4を決め左手でバランスをとりながら水中のスタンスを探りあて突破。
トラバース終了地点から右岸のガレバを登っていくと残置の古いトラロープが垂れ下がっている、しかし結び元が確認できなかったので使わず、滝上の高さまで上がってからトラバースしようと足を置いた50cm真四角の岩がごそっといきなり落ちる。
左手は岩から離れたが右手が1cmくらいの枝を握っていたので50cmほどでかろうじてとどまる、落ちれば5m以上、かなり焦る。。

次の核心部、7m滑滝は滝の左側を空荷で登る、残置ハーケンはあるが、茶色い苔がヌルヌル度満点スタンスも細かい、ハーケン2本目を掛けてから一歩上がるのが核心、長い時間逡巡したが最後は「頼むから滑らないでくれ~!」祈りながら、左手をレイバック気味にしヌメヌメした斜めのバンドに足を押し付けあがる、たわしが欲しかった。
あとで記録を見ると、錆びているハーケンにぶら下がっているボロボロのシュリンゲを掴んで上がるのがどうやら正解らしいが・・

厳しい滝を超えるとこんなようなところが次々と出てきて綺麗で癒される

14:00 1050m幕営適地 時間は早かったが事前の情報によるとこの上は幕営適地が少ないということだったので、ここを今夜の宴会場とする。(この決定、あとにものすごく後悔した)
時間もたっぷりあるので、この付近の釜で竿を出すが釣れず、遡行していても魚止めから上は魚の気配がない。
早々に宴会開始。

2日目

6:30 幕営地発

のっけから本日も良い雰囲気の渓相が次々現れる。

7:30 昨日の幕営地から1時間、左岸に良い幕営地、目の前がせせらぎになっており気持ちよさそう。
裏が3m位の岩場なのが少し気になるが昨日の幕営地から1時間ほどなのでここにしたほうが良かったと
後悔。

7:40 大滝出現 左に曲がり結構な勢いで水流が落ちていて、
記録では左岸を小さく巻くとあるが、この水流で左岸に行けない(行く気がおきない)。
水流が切れた滝の左側にも登れそうなラインはあったが、例の茶色のヌルヌル満点苔がびっしり
なので右岸を少し戻った乾いた岩と草付混じりのルートを行くことにした。

下から見ると、なんとかなりそうなラインだとみんな思った。
しかしいざ取りついてみるといきなり1mほどの大岩が剝れ、我々の近くにどっかーん、
いやー危機一髪、直接当たらなくても、ロープを巻込んだりしたらリードしているこばちゃんはただでは済まなかった。
その先のリードも厳しそう、岩はグラグラ、植生は草で支点にならず、今日はトップを代わってほんとうに良かった。
で、なんとか滝上の樹林帯にトップアウト。滝上から見ると滝横には汚いトラロープがぶら下がっている。
この沢は昔から登られているクラシックルート、あまり良い気持ちはしないが残置を素直に使ったほうが安全なのかも、そしてルートを外すと昨日のヤギ滝もそうだったように岩が浮いてて剝れやすく危険である。

でやっとこ大滝を超えると、こんな美しい渓相に変わり我々に微笑みかけてくる。
こばちゃん曰く「この沢はまるで悪女のようだ」と

11:40 1430m地点 左岸からの枝沢を利用して尾根を越える

水が無くなると笹薮が濃くなるが、沢型を探しながら行くと薄くて歩きやすい。
鞍部直下は笹だけでなくやっかいなシャクナゲ等がぽつぽつ出てくるので、できるだけ避けながら藪を漕ぐ

14:00 1850m鞍部到着 獣の気配にロケット花火を数発打ち上げる
写真は鞍部からの下り、藪は濃いものの下りだと登りの数倍楽である。

東股を下降、西俣に比べて暗い

途中いろいろ探したが、幕営適地がない。

18:00 時間も遅くなってしまったので1230m付近の左岸に仕方なく幕営する。
西俣と違い魚は良型があちこちにいたが、疲れたので釣りより宴会を優先する。
明日は降るだけだからと、しこたま酔っぱらってキムニイとロケット花火でタープ中央の穴に通せるか競いファイントラックの服に穴をあける。

3日目

7:10幕営地発

東俣を下降6回くらい懸垂した、一か所樋状滝で懸垂したら下が深い釜であったので、空中で仮固定しシュリンゲでバックアップをとってから振り子懸垂で脱出する。
そして一か所では10mくらい懸垂しロープを引いたら20cmの岩がロープとともに落ちてきたが、ヘルメットを被っていたため奇跡的に無傷、降りる前に気にはなっていた石、ロープ周りの石は懸垂する前に除けとくか、ロープを引く真下には入らないことは沢では基本・・まったく反省。

暑いので、釜を泳ぎクールダウン水温がちょうどよく気持ちいい

12:20 取水口着
コバルトブルーの淵で黄色のマイクロビキニを着て浮輪で優雅に浮かんでいるスタイルが良い人発見、
少しどきどきしながら「こんにちは」と声を掛けると男であった。
うーん、最後まできてこの落ち、やっぱりこの沢は侮れん!

14:30 駐車したところに到着、皆様お疲れ様でした。
なかなか充実感のある良い沢で、ヘロヘロになりました。

春合宿・涸沢

メンバー

サブ(L)、こば、うえ、ささじー、えびゆみ、たま(記)

行程

5月3日 5:20上高地9:40発~11:50徳沢~13:30横尾山荘
5月4日 8:15発~9:20本谷橋~11:25涸沢
5月5日 9:35発~10:30本谷橋~11:45横尾~13:30徳沢
5月6日 7:00発~8:05明神池~10:20上高地バスターミナル

5月2日

22時に毎日新聞社に集合
毎日アルペン号に乗り上高地へ

5月3日

早朝、上高地バスターミナル到着、雨がザーザーと降りそそぐ…
雨がおさまるまで食堂で珈琲を飲みながらまったり。
雨が止み目的地を涸沢から横尾山荘に変更。
横尾山荘は快適でした。

5月4日

3時起床 外に出ると風が強く雪が降りだし二度寝決定。
起きると小屋の前は雪景色に。
ゆっくりスタートで涸沢へ

風が強い中、テントを張る。
暇なので涸沢小屋見学へ、熱燗がたまらん
夜はちらっと星空が!

5月5日

外は幻想的な景色が!(真っ白で何も見えない)
予報通り天気が回復してきたが新雪30㎝や雪崩のリスク
が高いため北穂高は諦め下山開始。

徳澤園で昼から飲み始める。

5月6日

明神池を散策して嘉門次小屋で美味しいイワナ定食を食べました。

上高地のセンターでシャワーを浴びバスと電車を乗り継ぎ松本へ

北穂には登れませんでしたが楽しいメンバーと登れて良い思い出が出来ました。

丸山岳

日程:2018年5月3-6日
コース:窓明山登山口(桧枝岐村)~丸山岳への往復
メンバー:つりし(L)、ハギ、キム兄(記)

1日目(5/3)曇~少雨
06:00 駒込駅より車で出発。混んでいる東北道を早々に降り、下道中心に移動。
13:25 窓明山登山道より山行開始、登山道沿いにコシアブラ多い。涼しく快適な気温。初日なので汗をかかないようゆっくり前進。1300m以降は残雪多く、キックステップで進む。アイゼンは使わなかった。
(↓2h50m)
16:15 家向山の尾根の乗越
(↓45m)
17:00 1450m付近にて行動終了、幕営。収穫したコシアブラをツマミにしつつ夕食(ハギさん担当の鶏団子トマト鍋)。最終日用のビールをデポ。

2日目(5/4)晴~曇(濃いガス)~雪~晴
04:00 起床
05:15 出発、1時間後にアイゼンを装着。
(↓2h25m)
07:40 窓明山。南面の眺望よく三ツ岩岳が大きく見える。

やがて天候は悪化、ガスが濃くなる。丸山岳方面へヤブ漕ぎ開始。藪は薄くはないが、笹や灌木は直線的に生えており、下りはそれほど難しくない。藪を突破したところでこの日入山の単独男性に追い越される。昨日の我々の3時間半の行程を考えると物凄い速さだ。やがて東面に残雪が出て通常の雪上歩行となる。雪庇は融雪で丸く、踏みぬく危険性は低いが、亀裂が多く見られブロック雪崩の恐れがあるのでなるべく稜線よりに歩く。


(↓2h10m)
09:50 坪入山。進行方向に少しだけ藪在り。1754mピークは順調に通過するも、その次のピークから藪となる。藪の露で手袋とパンツが濡れ、雪も降りだし気分は沈む。やがて東面に残雪が出て通常の雪上歩行となるが、アップダウンの激しい稜線で進行は非常に遅い。

(↓4h10m)
14:00 ソロ男性のテントが張ってある高幽山を通過し、梵天岳へとの間の鞍部にて行動終了、幕営。この後急激に天候は回復し、にわかにテンションが上がる。景色を眺めながら外で酒を飲む。

夕食はテントに戻り、つりしリーダーのキムチ鍋。ここでソロ男性が丸山岳方面から帰ってくる。なんとテントに居たのではなく、この日のうちに丸山岳往復を完了してしまったという。明日は当然下山するだろうから、前代未聞の1泊プランである。世の中には凄い人が居るものだと感心する。夜は星が美しく、3人並んでテントから頭を出して星を眺めた。星座早見盤が役に立った。寒く、端に寝たメンバーは寝不足だった。

3日目(5/5)曇~晴
04:00 起床
05:30 不要な荷物をテントに残して出発、梵天岳(厳密にいうとピークは東に巻く)を経由しつつ前進。
(↓2h40m)
08:10 やや注意を要するトラバースから丸山岳に取りつく。ピッケルは使った方が良い。さらに急登を経て手前のピークへ、ここから隣の平坦な丸山岳の山頂へ。

眺望はきくものの、頭上には暗雲が立ち込め、そそくさと下山を開始する。途中、男性3人組のパーティーとすれ違う。彼らのテントは坪入山から西へいくつかピークを越えた鞍部にあった。1日目そこまで進み、2日目に丸山岳までピストン、3日目に下山という行程で、天気さえ良ければ効率的なプランに思える。
(↓2h20m)
10:30 幕営地。テント撤収。
11:10 再出発、天候はどんどん快方に向かい、往路に見られなかった眺望を楽しむ。西には、3年前にこのメンバー+トヨタさんで縦走した裏越後三山が見える。
前方には平ヶ岳。ここに登頂したメンバーにもこの3人が含まれていた。また至仏山、燧ケ岳なども見える。


坪入山手前の藪は北側に巻いて通過した。視界の利かなかった往路にはできなかった回避策だ。
(↓5h00m)
16:10 坪入山を通過し、南東に伸びる緩傾斜の広地にて行動終了、幕営。天気は良いが風が強く、テント内で過ごした。夕食はキム兄担当の麻婆豆腐。この日も寒く、風上で寝たメンバーは寝不足。風の強い日はテント本体よりもフライの固定が重要で、風上のフライはピッケルで固定すべきと反省した。

4日目(5/6)晴
04:00 起床
05:50 出発、窓明山頂上付近の藪を避け、比較的緩やかな西面へとトラバース。結果的にはこちらも藪があり、それなりに苦労する。ただし、直進は往路では下りだったため、トラバースとどちらが良いかは比較できない。

(↓2h00m)
07:50 窓明山。
(↓2h20m)
10:50 途中、デポしたビールで休憩し、下山。

12:00 あずき温泉入浴後、帰路に着く。

16:30 事故情報を確認しつつ、渋滞をかいくぐり、連休最終日にも関わらず明るいうちに帰京。

三浦半島 大楠山

期日:2018年2月4日
場所:大楠山ハイク
メンバー:コバ(L)・いた・つりし・トヨ・キム・うえ・つかみ(記)
行程:逗子駅9:26発/9:56着~前田橋BS10:06発/11:18着~大楠山山頂11:50発/14:15着~衣笠公園発14:25/衣笠駅着15:00

大楠山(おおぐすやま)は、三浦半島最高峰241mとあまり高くない山だが三浦半島はもちろん、この日は東京湾や房総半島まで眺めることが出来た。
そして、関東100名山の100番目の山である。なんとも歯切れのよい、めでたいイメージを抱く山だ。今回はコバさんのリハビリ山行、復活ハイクだ。計画では前田橋から大楠登山口までと、2時間程度を予定していた。
しかし、結果的には足どり軽く、倍の4時間半程度の歩きとなった。

逗子駅前の2番バス乗り場から乗車。30分程揺られ前田橋前で下車。バス停向かい側の案内標識に従い前田川遊歩道を進む。徐々に川沿いの飛び石へと変化し沢登り感覚を味わえる。なんとも気持ちいい出だしだ。それもあっという間に終わり緩やかな登りが始まるが、残雪もなくこれまた、あっという間に山頂到着。
山頂は広く、展望台がある。そこからは360度の大パノラマが楽しめた。

気持ちのよい沢沿い歩き
山頂手前のレーダー観測
大楠山展望台
山頂からの景色

大楠山山頂から雰囲気のよい小路を下る。調子がよい。気持ちがよい。なんてったって楽しくなって来た。バス停には向かわず衣笠駅方面へと向かう。途中面白いコンクリートの橋があった。両端から押されたような変わった橋だった。

面白い橋
路を渡り衣笠公園へ

所処に標識があるのだが、少々わかりずらい。登山道や舗装道、大きな道路沿いを歩いたり渡ったりしながら、木の階段を登ると衣笠山公園に到着。展望台や木工の遊具などがある。この時期はまだ寒いので暖かくなってくると、子供たちでいっぱいになりそうだ。それにこの公園は、日本さくらの名所百選の一つで、沢山の桜の木で覆われている。春にはたくさんの人で賑わう場所である。

衣笠公園春の気配I春の気配II

衣笠公園から衣笠駅までは、迷うことなくわかりやすい。
しかし、駅に向かう途中に衣笠商店街を通る。ここでは何度も足が止まった。小さなレトロな感じが漂う商店街。店頭には美味しそうなおかずがあちこちに。店先には喉に潤いをもたらす看板メニュー。わずか数メートル進むのに時間がかかった。ちょっと進んで、立ち止まっての繰り返し。まるで核心部のようだった。

衣笠商店街

惜しみながらも一旦、衣笠駅に到着。
コバさんのリハビリは大成功。私たちも大満足の一日となった。

袖沢南沢岩穴沢左俣~白石沢スラブ

期日:2017年10月14~15日
場所:奥只見・袖沢南沢岩穴沢左俣~白石沢スラブ
メンバー:つりし(L)ハギ・コバ・うえ・ノリ・つかみ(記)

コースタイム:(前夜泊)
一日目/
奥只見ダム駐車場7:20→ 袖沢~南沢~岩穴沢出合9:20→ 岩穴沢左俣10:00→稜線15:00→BP18:10
二日目/
BP7:00→ スラブ8:00~登攀完了9:00→岩穴沢出合12:50→南沢出合14:20→袖沢出合15:35→奥只見駐車場16:50
→GPSログはこちら

「うわー!凄い!」山の領域で何度も発して来た言葉。
今回もスラブの姿を目にした瞬間「うわー!」と合唱団のように飛び交った。絶好の山日和、と云うよりはむしろ霧付きの曇り天気。それでも「うわー、凄い!」ホントに凄かった。
突如として現れるスラブは、まさに奥只見の秘境である。
ネットで検索しても、このルートを最初に開拓した「トマの風さん」と、次に行った「山登魂さん」の記録しか出てこない。(大いに参考にさせていただき本当に感謝です)
今回挑んだメンバーは6名で内4名が女子、そして今年沢デビュー者2名、このメンバーで未踏に近いルートにチャレンジ。途中、膝の痛みと戦ったハギさん。風邪から体調を崩したうえちゃん。細身の体に重いザックを担ぎながらも、泣き毎一つ言わない明るいノリちゃん。彼女はデビューしたてだが、どんな滝でもスイスイと登って行く。そして今年で四年目になるけど、未だ自立できずにいる私。こんな私達をリーダーが「女子が満身創痍で頑張りました」と評してくれた。なんだか嬉しい。ボロボロになりながらもたどり着き、歩きぬいた未踏(にちかい)ルート。

【前夜泊】

小出ICを降りて、近くにある公園の駐車場にて幕営。この日はつりし車のみで、19時に東京を出発。渋滞も眠気もなく22時前には到着。素早くテントを張り軽く乾杯。明日からの二日間にわたる山行、どうか晴れますようにと願う。曇り時々星空。23時には横になる。なんとも理想的な就寝となった。
一方、コバ車は夜中に出発。予定よりも約二時間も早くに到着した。この日の行動予定を振り返ると、早くに合流出来たことも大きかった。でなければ、藪の中でセルフ付きのビバークになっていたかもしれない。

【一日目】

奥只見ダム駐車場。他に駐車している車はなし。数匹の猿たちがこちらを見ている。10月とは思えない程冷え込んでいる。これから沢に行くと思うと、寒さが一層身に染みる。
さあ、出発。まず袖沢沿いの林道歩き。おしゃべりしながらゆっくりと歩きたい、そんな感じだが、これから向かう未踏の地にそんな余裕はない。時より男子に離されながらもスタスタ進む。

shiraishi01
袖沢沿いの林道

次に南沢のゴロー歩き。大きめな石の上を飛び乗ったり、避けたりしながら進む。単調な動きの連続。帰りもまたここを通るんだなー、とまだ始まったばかりの山行なのに下唇が突き出る。出発から約2時間のアプローチも終了。いよいよ岩穴沢の出合。ここから入渓となる。時間短縮と荷の負担を軽減するため、最初から沢靴で出発。なので差ほどの時間もかからず、装備を整え沢に入る。歩き始めてすぐに、秋の味覚、ぶなしめじを発見。テンションが上がった。

shiraishi02
ブナシメジをみつけました!

岩穴沢左俣を遡行。なだらかなナメ床が連続している。うっすらと曇りがちな天気の影もあってか、奥深い大自然の癒しに溶け込んでいく・・そんな感覚。スラブに行くまでのアプローチと思っていたが、想定外の楽しい時間を過ごした。5~6m級のナメ滝がいくつか現れる。お助けロープを何度か出してもらいながら超えてゆく。万が一などあってはならないので、慎重にと神経を集中しているが楽しい。しかし、進むにつれ、徐々に厳しく辛くなっていった。快適だったとは言え、ひざ下は当然濡れてるし、上半身も滝の飛沫などで濡れている。照りつける日差しはなく、体が冷えていく。慎重をきして何か所か、ロープを出す。6名の大所帯。登り終えるまで時間もかかる。
10m程のヌルヌルの滝は右側から必死に潅木を握りしめながら巻いた。
稜線に近くなったところで大滝出現。1段目15m2段目10m3段目35mの3段構えだ。見た目は階段状でも、取りついてみると簡単ではないので全てロープをだす。リーダーが先頭を行き、所処滝の飛沫を浴びながら登って行く。3段目は30mロープでは滝上までわずかに届かず左岸の潅木にフィックス、皆が登り終えるまで結構な時間を費やした。

shiraishi03岩穴沢
shiraishi04大滝

大滝を越し、沢形をしばらくたどると藪の平らな稜線に出た。計画より既に2時間押している。ここから本格的なやぶ漕ぎが始まる。道なき道を進む。離れると何処へ向かえば良いのかわからなくなる。なので必死について行く。30分ぐらい進むと、ちらりと白いスラブが姿を見せた。「うわー!」歓声が飛び交う。
喜びも一入、痩せ尾根や行く手を遮る潅木たち。秋の夕暮れはあっという間で、日がどんどん暮れて行く。稜線900m付近から稜線を外れ、白石沢の方へ降りて行く。17時頃、ヘッテン装着、辺りは真っ暗、励まし合いながら進む。途中落差2m程の岩の段差に遭遇。安全のためロープをだしてもらう。その間にリーダーは、幕営地まで降りるルートを確認しに行った。全員が段差を降りたころには、リーダーの姿は全く見えなくなってしまった。大声で呼びかけると彼方から返答が。何も見えない中、声がした方角を手掛かりに進む。まさにサバイバル。こんな経験したことなかったので、興奮した。リーダーの明かりが見えた。互いに明かりを手掛かりに誘導。無事に到着。予定より3時間遅れての到着。「あーよかった・・」ほっと、安心に包まれながらも、早々に設営開始。通常、薪拾いに時間を要するが、そこら中に薪があったので一時間もかからず、乾杯の席に腰を下ろすことできた。

shiraishi05痩せ尾根
shiraishi06スラブの姿が

【二日目】

日没後の到着となったので、昨夜は気づかなかった。藪から抜け出た場所が、ドンピシャだった。少しずれていたら、斜面が急なスラブ帯で登り返さないといけなかったか、もしくは湖でドボンになったかもしれなかった。
これもまた「うわー、凄い!」さすがだったのか、幸運だったのかいずれにせよ、全て含めて貴重な経験だ。

shiraishi07幕営地

朝7時、テン場を出発。白石沢を進むこと1時間でスラブにたどり着いた。沢を登り詰めた箇所でクライミングシューズに履き替える。少しだけ重くなったザックを背負い、スタスタ登りだす。5分とかからずダイナミックなスラブに囲まれた。
「うわー!凄い、すごーい!」300度に広がる大パノラマ。見渡す限りの大自然。私たちの他は誰もいない。寝っころんだり、ポーズを撮ったりと童心にかえる。ここに来るまでの長い過酷なアプローチが消え去るような錯覚さえ覚える。昨年、計画を立てたが天候に恵まれず断念。一年越しでのトライ。それも6名で。白石沢スラブにいる。快適なスラブ、見事なスラブだ。左ルートをコバさんが偵察に登った。稜線まで距離がありそうだったので、リーダーを先頭に中央ルートを進んだ。岩の表面が浮いてる箇所もあったが、ロープを出さずに1時間程で稜線に到着。そのまま稜線を右側に進む。

shiraishi08白石沢スラブ
shiraishi09みんなでポーズ

快適だったスラブとはうってかわり、稜線上は所々しっかりした藪漕だった。30分ぐらいしてから、しとしと雨が降りだして来た。霧雨近い雨だったが、止むことなく最後まで降り続けた。雨の中のスラブなど想像を絶する。ギリギリセーフだった。約4時間弱の稜線歩き、それから岩穴沢左沢を下降し(懸垂を4回くらいした)来たルートを戻って行く。

shiraishi10スラブの稜線
shiraishi11岩穴沢下降
shiraishi12南沢

出発も1時間遅れていたら。いや30分遅れていたら。方角がわずかにずれていたら。真っ暗闇の中ヘッテンの明かりで進んだ・・等々、一歩違いで大変なことになっていたかもしれない、今回の山行。こんな経験は滅多にない。あちこちにぶつけた痣や擦り傷。だけど、無事に終え逞しくなった気がする。それもこれも、的確にみんなを引っ張ってくれたリーダーつりしさんや、しっかり皆を支え見守ってくれたコバさんに感謝。そして、貴重な体験を共にした仲間たち、みんなにありがとう!

【装備】
・お助け紐:10m ・ロープ8㎜30m
・カム(使わなかった) ・ハーケン ・ハンマー
・沢靴(フェルト) ・クライミングシューズ

大源太川 北沢本谷

 

日程:2017年8月27日
メンバー:こば(L)、うえ、つかみ(記録)
ロープ:8㎜ 30メートル お助けロープ

コースタイム:(前夜泊)6:15大源太山登山口駐車場~7:15入渓地~7:50七つ小屋裏沢出合~9:20三又~12:40大源太山頂上~ヤスケ尾根~15:35大源太山登山口駐車場

8月最後の週末、北アルプスを楽しむ予定だった。
こばさんとうえちゃんは畳尾・飛騨尾根登頂。そして私は常念から蝶が岳を縦走。しかし、天候が崩れそうなので転進することになり、そこに私も参加させてもらった。晴れそうな地域の沢登りへ。前日の夜、登山口駐車場へテントを張って翌日に備える。標高800メートル程の駐車場。半袖一枚では少々寒い。夏が過ぎ秋の気配を感じてくる。それでもランタンによってくる虫たち。空には一面の星空。やっぱりいいなー。何度繰り返しても山の領域には癒される。
5時に起床。外で珈琲を頂いていると、車が一台。また一台と次から次へとやってくる。あっという間に10台ほど停められる駐車場は満杯になった。登山者の方が圧倒的に多く、沢装備をまとったパーティは一組(5名)だけだった。先に越されたくないなー、と思ったが先に出発。ゆっくりしていたが、私たちも予定より早めの出発となった。
今回の沢は大きく3つに分けられる。入渓地から三俣までの前半。三俣から大源大山頂上までの後半。そして、下山となるヤスケ尾根である。

先ずは、前半。
駐車場と登山口は同じ敷地内にあり、登山ポストに計画書を入れスタート。歩きやすい登山道を進むと崩落した箇所に梯子がかかっている。しかしこの梯子も崩壊の箇所あり。注意しながら登り、2回目の徒渉地点が入渓地。既に沢装備を整えて出発しているのですんなり通過。最初に2条4mの滝。すんなり突破。次いで4条6mの滝。先に出発した五人組のパーティが、左側からロープを出して登っていた。確かにガイド本には左とある。しかし、リーダーは右から登り始めた。確かめながらあっという間に登り切る。お助けロープに繋がり、私たちも後に続く。思ったよりすんなり登れた。やはり人数が少ないと早く先に進む。あっという間に七つ小屋裏沢出合い。その後に続く小滝。いやらしいものもあり、気が抜けない。7mの滝は右側の壁から取りつく。そして10mの斜滝のクラック。左側のクラック沿いを登る。小さなものでもぬめりがあるので、気が抜けない。水流があったり、滑っていたりし、「どうかな?」と、思う箇所には必ずお助けロープを出してもらった。たまに、「いけそうかな」と、強気に思う場所も、このお助けに繋がれているから、そう思えたんだなーと、今更ながらに思う。

二条4Mの滝で先行パーティに追いつく
斜め滝のクラック

予定より早く三俣の出合いに到着。
ここからは後半。
七つ小屋沢から流れ落ちる30mの滝は迫力があった。見晴ノ沢も崖から勢いよく流れる。そして出合いにかかる8mの滝は右壁を渡り、次いで2段15mはそのまま高巻く。草木を握りしめながらトラバース。先が見えなくなくなる所もあり、緊張する。次の2段7mはあっという間に過ぎ、チムニー滝へと差し掛かる。今までお助けロープのみで進んできたが、リーダーは30mのロープを取りだした。ザックを背中から腰へと位置を変え、ロープをつけて進んで行った。なんとビレーなしで。「エッ!?」一心不乱でみていると、壁と体がフィットしている。ねじりなら、つっぱりながら快調に進んで行った。最後の詰め上げ部分がシャワークライムになっており、そこが少々難しそう。それでも、無事突破。次に、クライマー女子のうえちゃん。小柄ながらもかなりの男前。怯むことなく進んで行く。足のスタンスを確実にとりながら、慎重に進むので安定感がある。するすると最後の詰めに差し掛かるも、足をしっかり決めての突破。華麗である。そして私の番が来た。ハーネスにロープをしっかり結びトライ。しっかり見ていた通り、チムニー部分は何とか進めたものも、張りだした岩の登り詰め。思ったより水圧がかかる。力を振り絞りトライ。次の瞬間、ずり落ちた。どうしよう・・それでも、何でも、どうにか、上がるしかない。再度チャレンジ。ロープに全体重を乗せ踏ん張ると、隙間にお腹が引っ掛かった。両足で壁を蹴飛ばしどうにか突破。
あーよかった。

三俣の滝が見えてきた
チムニー滝

その後は、徐々に沢は枯れ、スラブ状になってくる。乾いていてもコケなど付着し滑っていたりし、かなり厳しい。一か所、脇の潅木帯に逃げ込む。足場が定まらず手こずりながら、かなり苦労した。どうにかこうにか、ヤスケ尾根の稜線にでた。そこから頂上までは、ほんのわずかで到着。

草付きのスラブ状斜面を登る
下山途中のヤスケ尾根から大源太山

大源太山山頂。抜群の展望、越後の山々など近間からみることが出来た。「うー素晴らしい!」
山頂でしばし休憩をとり、ヤスケ尾根を下って行く。上越のマッターホルンとささやかれるだけあって、尾根の両脇は際立っている。足元はしっかりとしているので、全く問題はない。展望を楽しみながら、樹林帯の中に。下り一片の登山道。足を痛めないようゆっくりと下っていった。

小滝や三又の大滝。そしてシャワークライムのチムニーに、緊張スラブとスリル満点だった。
沢の水は適度に冷たく、木々の隙間からは光が溢れる。見上げる空は青。絶好の沢日より、満喫した一日に感謝。

裏銀座~雲ノ平

【日程】2017年8月14日~2017年8月17日
メンバー:サブ(L)、エビユミ、アズ、ジャンヌ、サクラ(記)

【行程】
移動日/13日・・・22:30竹橋(夜行バス)

DAY1/14日・・・4:30 七倉ダム(タクシー)→6:00 高瀬ダム→6:30 北アルプス裏銀座登山口→ブナ立尾根→10:20 烏帽子小屋到着・幕営→烏帽子岳ピストン→13:40 烏帽子小屋戻り

DAY2/15日・・・4:00 烏帽子小屋出発→7:30 野口五郎岳→10:40 水晶小屋(悪天候のため水晶ピストンは中止)→12:30 祖父岳→14:00 雲ノ平キャンプ場到着・幕営

DAY3/16日・・・6:30 雲ノ平キャンプ場出発→10:00 薬師沢出会→13:30 太郎平小屋到着(悪天候のため小屋泊に変更)

DAY4/17日・・・3:40 太郎小屋出発→薬師岳ピストン→8:40 太郎小屋戻り→(朝食後)9:50 太郎小屋出発→13:00 折立ヒュッテに下山(バス)→富山駅(新幹線)→東京

 

8月14日

天気 曇り
「女子限定とは言っていなかったが、なぜかこうなった」という、3泊4日の女子山行スタート。先が長いので、ムリせず1時間に1回の規則正しい休憩を取りながら進む。烏帽子小屋にて幕営後、空身で烏帽子岳ビストン。雲が多いものの、雨に降られることなく楽しく歩いた。夕食はサブさんの塩豚丼。2~3日塩漬けにしてから冷凍したという豚バラ肉は、ちょうど良い具合に解凍され、絶品!夏の縦走においても、初日ならではのメニューがあるのだと勉強になった。

烏帽子岳
絶品塩豚丼

8月15日
天気 雨ときどき曇り
この日だけは晴れて欲しいと願っていたが、ヤマテンの予報が悪いほうにはずれてしまい、風景が見えない中を黙々と歩く。しかし、景色が見えなければ足元の花々を楽しむというポジティブな気持ちの切り替えは、みんなさすが。雲ノ平に到着すれば、もうひとつのお楽しみ「アズちゃんとの合流」というイベントが待っている。幕営後にサブさんがアズちゃんを迎えに出る。その間、残ったメンバーは水汲みと食事の準備。ほどなくして無事に合流!日本最後の秘境で感動の再会。

歩いてきた稜線を振り返る
雲ノ平、高山植物のお花畑

8月16日

天気 雨ときどき曇り・一瞬の晴れ間
終始雨の中の雲ノ平となり、いつかリベンジしたいと願いつつ太郎平に向かう。太郎平到着のタイミングで今回初めての青空を見るも、またすぐに雨模様。サブさんが「雨の中を無理して幕営せず、小屋に素泊まりしよう」と提案してくれたのは、3泊4日の縦走初体験の私に配慮してくれたのかもしれない。夜になると星空がキレイだったので、明日は3時に起床して最後の薬師岳に懸けようということになる。

薬師沢
太郎平に到着

8月17日

天気 晴れときどき曇り
やったー、晴れた。大急ぎで身支度を済ませて3時40分には小屋を出発。みんな子どものようにはしゃぎまくり、何十枚と写真を撮り、今日までのすべての疲れを吹き飛ばした。今回の縦走で最初に登った烏帽子岳は男性的な山であったが、最後の薬師岳は対照的な山容で、改めて縦走の楽しさを実感した。折立に下山後、富山駅近くの「劔の湯」にて4日分の汗を流す。

登山道から見る雲海と朝焼け
薬師岳山頂

 

最後に・・・出発前日は「大自然の奥深くで、3泊4日を過ごす」ということに多少の緊張があったが、過ぎてみれば下山するのが惜しいほどの楽しい時間だった。サブさんの的確な判断力はカッコいい。エビユミちゃんにはテント生活を快適にする工夫を教えてもらい、アズちゃんの豊富な知識と山歩きの体力に感動し、ジャンヌさんお手製の乾燥野菜とキノコの煮物に舌鼓を打った。山は本当に楽しい。私もひとつずつ経験を積んで、もっといろいろな山に行きたいと心から思った。メンバーの皆様に心から感謝。ありがとうございました。

以上

北アルプス 大キレット

メンバー:トン(L・記録)うえ(SL)ミナザエモン・ササジ
日程:2017年8月11~13日

11日 平湯駐車場~上高地~明神~徳沢~横尾~槍沢ロッジ~ババ平(幕営)
12日 ババ平~大曲~槍ヶ岳山荘~槍ヶ岳(往復)~中岳~南岳小屋(幕営)
13日 南小屋~大キレット~北穂高小屋~涸沢~横尾~上高地

8月11日㈮

仕事を終えて帰宅しAM1:00自宅近くでササジさんにピックアップしてもらう。ササジさんとはこの時初対面。ミナザエモンは既に乗車。この後、うえちゃんを乗せ一路松本へ。
お盆休みということで高速は渋滞。SA、PAは大混雑で駐車も厳しい状態だった。うとうとしていたので定かではないが、途中で仮眠を取った。
平湯に車を停め、シャトルバスに乗り上高地へ。
身支度を整え歩き始める。明神、徳沢、横尾と休憩をとりつつ進む。横尾から本格的な登山道に。槍見河原から槍の穂先は全くみえなかった。槍沢ロッジでビールを買いババ平のテン場へ。値段は張るがやはりビールは最高だ!
テン場は混雑していたため、河原にテントを張り宴会。夕食はミナザエモン作のカレー。山で食べるカレーは最高に美味しい。途中から北鎌隊のケンさんとキム兄も合流。19時頃には切り上げ爆睡。

ババ平

8月12日㈯ 3:00起床 4:30出発

ババ平のテン場を出発し大曲へ。大曲~水俣乗越、東鎌尾根にでるコースも検討したが、体力温存のため槍沢をボチボチ登る。今日は雨が、降ったりやんだり、微妙な天気。天狗原分岐あたりで、やっと槍の穂先が見えた。
槍が岳山荘到着後、ザックをデボし山頂へ。時間も早かったので、1時間で往復出来た。
槍ヶ岳はガスっていた。
槍が岳山荘に戻って来たら、かなり雨が降ってきた。雨が止んだのを見計らって南岳小屋へむかう。途中、雷鳥の親子が見えたのは幸運だった。
テン場にテントを張り宴会。夕食はうえちゃんの油麩丼は、つゆだくで、美味しく頂く。明日の天気を気にしつつ、20時、眠りにつくが、寒くてあまり眠れなかった。

彼方の槍ヶ岳
槍ヶ岳

8月13日㈰ 3:00起床 5:00出発

夜にちょっと雨が降ったようだが、朝は星も見え晴れている。いい天気のようだ。支度を整え出発。大キレット展望台から、大キレットの全貌を見ることが出来た。
まずは、一気に下る。くさり、梯子を使い一気に下る。両手両足を使い、慎重に下る。最低鞍部からは稜線歩き。○×かペンキで、しっかりとマークされているので間違えなく進む。
Hピークとペンキで書いてあったので、ここが長谷川ピークと確認。左右切れ落ちて、高度感がありスリル満点だった。A沢のコルで休憩。真上が絶壁なので、落石に注意が必要。それなのに、大きな石を落石させた人がいた。後は垂直に近い、北穂高を登って行く。飛騨泣きは、どこかわからないうちに通過してしまったようだ。
北穂高小屋が、だんだん近づいてきた。あっという間の三時間だった。天気も良く、大キレットを満喫出来た。
小屋で休憩後、みんなで写真を撮った。そして、ここまで苦楽を共にしてきた、うえちゃん、ささじさんとお別れ。ミナザエモンと共に涸沢へと下る。

大キレット
大キレットを行く

涸沢は見えているが遠い。途中、鎖、梯子ありで、いやらしい下りである。
涸沢で休憩後、横尾を目指す。上高地はまだまだ遠い。涸沢を目指す登山者が多く、すれ違いに苦労した。

下山に苦労

横尾でバスと電車の時間を確認。
徳沢、明神で休憩、急ぎ足で上高地を目指す。
やっと上高地到着。バスターミナルに向かうが、はるか手前から長蛇の列が延びている。嫌な予感が。恐る恐る聞いて尋ねると、沢度行のバス待ちの列。急いで新島々行のバスチケット売り場の列に並ぶ。18:45発最終バスまで、空きがなかった。このバスでは最終のあずさに間に合わない・・今日中に帰れない。絶望。せっかく急いで来たのに・・・。
タクシーの列も2時間待ち。するとミナザエモンがタクシーを捕まえたと!?
松本までタクシーで行く、単独の女性が相乗りさせてくれるとのこと(この女性は2時間タクシー待った)超ファインプレー!!ミナザエモンに感謝。松本市内が渋滞しているので、塩尻駅まで1人5,000円で乗せてくれた。塩尻駅で、大阪に帰る単独女性と別れ、あずさで帰京。大混雑のためデッキにずっと、立ちっぱなしだった。

3日間の夏休みでしたが、天気にも恵まれ、素晴らしい山行でした。
大キレットは、また行きたいなー、と思う場所でした。
力不足のリーダーでしたがみなさんに支えられ、感謝いたします。
ありがとうございました。

霧来沢 鞍掛沢

●期間:2017年7月15〜17日
●メンバー:ハギ(L/記)、つりし、コバ
●CT
(7月15日)東京発(6:00)…御神楽岳登山口(11:40)…もうがけ沢出合BC(12:30)
(7月16日)BC発(6:20)…鞍掛沢出合(6:40)…二俣(8:00)…30M大滝(9:15)…登山道(12:20)…御神楽岳管理舎(12:45)…BC(14:50)
(7月17日)BC発(5:45)…御神楽岳登山口(6:25)

本当はBC方式で、去年10月中止にした霧来沢もうがけ沢と2本立ての予定だったのだが、16日夕方からの大雨で17日のもうがけ沢遡行は中止。鞍掛沢のみの遡行になった。

(7月15日)
西那須野ICから下道を、晴れの関東から小雨予報の奥会津方面へ。でも、良い方に外れているみたいで晴れ間がみえ気分は上々。只見川沿いに走るようになると、鉄橋が分断されている線路が視界に入る。2011年から部分的に運休している只見線、未だこんな状況なのかと、当時の災害を思う。
林道の本名津川線に入り、御神楽岳登山口まであと3分、林道仕様の車でないのによくぞここまでというところで駐車。もう少し手前には比較的広いスペースがある。

御神楽岳登山口から八乙女ノ滝の上の入渓点までは登山道を行く。登山道からよくよく見ると、八乙女ノ滝の左壁に残置ロープらしきものが垂れているのが見えた。ちょっとした鎖場を下って滝上で入渓。
霧来沢本流は本流らしからぬ水の少なさ、ゆるやかな流れで平和そのもの。明後日遡行する予定のもうがけ沢出合まで行き、もうがけ沢に入って少し先を見るが、出合手前の適地より良い場所はなさそうなので戻ってBCを設営した。
蒸し暑いので各自、腰掛けによい岩を水流の中に見繕い、足を冷やしながら早々にビール解禁・素麺タイム。BCまでほとんど歩かないということで、各自酒もつまみも多めだ…夕方、焚火を始める頃にはあらかたお腹も膨れていたが、コバさんの牛すじ煮込みと米3合がするりと入ってしまう人体の不思議。宴会開始が早かったせいで、いつもより早めに就寝。

川の中で宴会開始

 

 

(7月16日)
5時起床、6時15分出発。歩き出してほどなく、左岸に並走する登山道から釣りのグループが降りてきて挨拶を交わす。本流をずっと行く訳ではないと告げるとホッとされた様子。こちらもほんの少しだけ彼らより先行していたのでホッとした。少しすると「八丁洗板」という、広々としたナメが広がり、幸せな気分でヒタヒタ歩く。沢床の岩盤が白っぽいので余計に綺麗だ。晴れていればもっと…。

八丁洗い板のナメ

鞍掛沢は左岸から小さく出会う。15分ほど歩くと先がモヤモヤとしていて、やはりスノーブリッジ登場。短くしっかりしており、下を通過。斜滝は問題なく登る。その先がモヤってるんだよなぁ…次に現れた雪渓は覗いても真っ暗で上に上がるのも苦労しそう、少し戻って右の泥壁を3mほど登り、平坦な段丘に上がって巻く。水に戻ったところでウドを採る。ナメ滝を気持ちよく歩き、少しすると左から10M滝が落ちているのが遠望できる。枝沢の滝かと思っていたら、左俣だった。右俣にも少し奥に滝があり、綺麗。出合の滝を右から巻いて登り、左俣に入る。フリーで登れる小滝が続いた。そしてゴーロの奥にはまた…。本日一番大きな雪渓だ。

距離が長いのでヘッドライトを着ける。抜けた先は、どうやら核心の大滝30mの基部だ。庇状になって頭上に大きく被さっている雪渓末端の落雪の影響を受けないよう、ルートの右ルンゼを途中まで登った。途中からコバさんがリード。縦一列だったがうまい具合につりしさんがいる所にセルフが取れる灌木があった。しっかりしている残置ハーケンが一箇所。テラス状になっている岩壁に突き当たった所で切って、上げて貰う。岩壁には残置が2つ。ラストのつりしさんがそのままロープを引いて落ち口へのトラバースルートを探りにいく。左上し、最後は枝にぶら下がりながら滝の落ち口のすぐ上に降りることができた。

大滝手前の雪渓

大滝上の15m滝は上部が微妙と感じて補助ロープを貰った。CS(下から見るとそう見えたが…造形?)滝は右のグズグズを一段上がって岩の隙間を登るがホールドが遠く離陸に難儀。

大滝上の15M滝

詰めは水の消えた沢を淡々と登る。途中でワラビの群生があり、今晩のつまみ用にせっせと摘んだ。迷うこともなく、わずかな薮こぎで登山道に合流する。
東京から遠路はるばる来たので、せっかくなので本名御神楽岳の山頂を踏むつもりだったのだが、少し前からしとしと雨とガスで真っ白。どうせ何も見えないので、そのまま下山することにした。
すぐに現れた御神楽岳管理舎で休憩をとってからBCへ向けて登山道を下山。下の方で、キクラゲをレジ袋一杯に採った。先ほどのワラビと、雪渓の近くで採集したウドと、少しだけだけどヒラタケもある。BCなのでタープの下は乾いているし、薪も昨日のうちに、今日の分集めてあるのですぐに酒宴の準備から入れる。今夜も楽しくなりそうだ!だったのだが。

16時くらいから本格的に降り出した雨。昨日、日中の宴会時に使った本流の中の岩が隠れていく。でもここは安全…なはず。とタープの下で山菜を頂きながら酒を飲み、余裕の目で「すごいね、増水結構早いね」と眺めていたのもつかの間。沢の色が茶色になり、サンダルで行き来できていた本流が荒々しい様相に変貌していった。その岩が隠れたら移動と定めたラインを越えたので、荷物をまとめて2-3m高い段丘に避難。土砂降りの中タープを張り直しテントを張り直し、男性陣が最後に薪まで移動させてきて、タープの下の焚火を復活させた。
沢のゴウゴウいう音に混じり沢の中を岩が転がる音だという低く鈍いゴロゴロとうなるような音が絶え間なく続き、なんとなく落ち着かない。0時すぎに焚火のそばでゴロ寝した。

川の中では宴会不可

(7月17日)
4時少し前に消えかけた焚火を熾していたら、全員なんとなく起床。もうがけ沢は中止決定にした。あれだけ降って岩がゴロゴロした後なので、遡行可能な程度に減水したとしても浮き石等が多そうなのと、林道の車が無事に国道に出れるのかも気になるところ。3時くらいにも雨脚が強まっていたので心配だったが、明るくなってから確認すると、水は相変わらず茶色に濁っているが水位は大分下がっていて、渡渉可能だった。撤収して6時前に出発、入渓時は八乙女ノ滝の上からBCまで沢を歩いたが、今日はBC対岸からすぐ登山道に入る。こういう時はありがたいロケーションだ。車まで戻り、順調に国道まで出れた時はほっとした。7:30からやっている大塩温泉の共同浴場でゆっくりと体をほぐす。昨日の大雨が嘘のような太陽の眩しい晴天になっていた。天気だけいうなら文句なしの沢日和…。もうがけ沢のまぼろしの大滝はまぼろしのまま終わったが、また、次の機会に!