山行記録
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2024年11月6日山行記録●日程:2024年10月5日●メンバー:つりし(L)、こば、うえ、たま、はぎ(記)●コースタイム:中沼登山口(5:30)…登山道横断点(6:00)…三ツ折ノ滝(7:10/8:00)…大滝(8:40/10:40)…夫婦滝(12:05)…1180シャワー滝(14:50)…登山道(16:11/16:30)…中沼登山口(19:00)
前夜
先行メンバーが車で一関移動。新幹線組と合流後、焼石岳中沼登山口へ。23:30就寝。
10月5日
予定通り5:30出発し、登山道が尿前川を横切るところで入渓。天気は曇り、ちょっと寒々しいが、入渓したとたんにいい渓相で気分が上がる。バチ効きというわけでもないが、ラバーでいい感じ。
二俣出合の滝
三ツ折ノ滝はセオリー通り、右岸から巻く。大分手前からなので、大きく巻いた。下りは50mロープで懸垂一回。
三ツ折ノ滝
この滝は左岸を巻く
ほどなく大滝に到着。こちらもセオリー通り、右岸手前から登って、落口より少し上からロープを出してトラバース(今シーズン、大滝直登用支点が設置されたらしい?)。待っている間に雨が本降りになり、寒さもひとしおでこんなに雨がふる予報だったっけ、とちょっと切ない。ともあれつりしLの堅実なルート取りのおかげで、掴める灌木も豊富にあって安心して通過することができた。最後は懸垂で沢床に復帰する。
今回、5人いるので時間短縮を図ろうということで、ロープは50m2本、トラバースのフィックスに1本、先に通過した人がもう1本を持って懸垂の支点工作に向かうという算段だった。
大滝
トラバース中
大滝落口の釜へ懸垂
この後は腰上まで浸かる所もあったが、しばらくはサクサク登れる滝が多い。
腰まで浸かる
そして、ナメが現れはじめる。
この滝を左岸から巻くと。。。、
お待ちかねの大ナメ地帯へ!悲しいかな、稜線はガスの中。青い空と太陽の下でキラキラのナメを歩きたかった。けれど、決してお気楽ではない道程を遡ってようやく見ることができた景色だ。みんな写真撮影が止まらない。そして進まない。。。
ナメ
ナメナメ
ナメナメナメ
ナメのどん詰まりにある夫婦滝は水線手前右岸の岩壁を直上して、落口にトラバースする。ロープは出したが、結局トップは途中で試みたものの、支点を取れずにフリーで行ってしまった。。。後続はロープありでありがたく登るが、下の方は傾斜が強く、かつ脆くて嫌な感じだった。実際、トップ登攀中にフットホールドが欠けてヒヤリとした一幕あり。
ナメの終わりは夫婦滝
夫婦滝右岸壁
夫婦滝抜け口
夫婦滝で核心はおしまいか…?
この滝は右岸を巻く。土&草の斜面で個人的に苦手なやつだが、今回各自装備になっていたハンマーで事なきを得る。
個人的に一番嫌いな巻きでした…
こちらの左奥に見えている滝は。。。
右巻きかと思っていたらこばさんがサクサクと中へ。中段からはシャワーを頭から浴びながら奥に入り、残置ハーケンにつけてもらった手がかり用のシュリンゲを最大限引っ張って、右壁を這い上がった。
真ん中にガチシャワー中の人がいます
最後のイベントが終わり、あとは穏やかな源頭を噛み締めながら登山道を目指す。稜線は紅葉が始まっていた。
最後までいい感じです、が奥にみえる滝はヌメヌメ。m社フェルトサンダル最高!
時間的に山頂は割愛して下山する。この道は一般登山道と言っていいのか、だいぶ水々しい道だった。私たちは沢靴だからよいが、普通のトレッキングシューズで来た人は泣きたくなるだろう。最後はヘッデンになったが、無事に下山。朝に出発した感じがしない、濃い充実した1日だった。
***
2年越し、何度計画が出て、中止・転進したことか。雨には降られましたが、ようやく念願叶い遡行することができました。
今回もたいへんお世話になりました。リーダーのつりしさんはじめ皆さま、本当にありがとうございました! [...]
2024年8月16日山行記録日程:2024年8月12日
メンバー:こば(L/記)、うえ、キヨ
コースタイ入渓(7:30)ー2条30m滝上(8:30)ー30m滝上(10:00)ー林道(12:30)ー岩倉川大滝(13:30)ー駐車場(16:00)
飯豊の前川本流を今年の夏合宿に計画していたが、台風が東北地方を横切るということで急遽西へと転戦することになった。さすがに木曽川まで来ると台風の影響はなく、思いっきり晴れ。泳ぎあり滝ありでバリエーションに富んだ美しい沢を心行くまで楽しんできた。
8月11日 東京~南木曾飯豊の予定でいたので時間はたっぷりある。渋滞を避けつつ観光もしながらということで、前日の朝早く東京を出発して木曽路へと向かう。9時半ごろには奈良井宿につき午前中いっぱい観光を楽しんだ。小坂屋漆器店という店があるのだが、ご主人が曲げから漆塗りまで一人でやるという職人さんの店。ちょうど曲げの作業をしているということで、見せていただきながら木曽の檜のことなど、いろいろな話を聞くことができた。曲げのお弁当箱やタンブラーなどついついたくさん買い物をしてしまった。
8月12日 樽が沢遡行国道19号から観光地として人気がある柿其渓谷へ向かう道に入り岩倉林道へ。集落を抜けてすぐ林道ゲートがあり、乗用車5台分くらいの駐車スペースがある。ここで沢支度を整え出発。ゲートから2つ目の橋が樽が沢の入渓ポイント。すでに渓相の良さが感じられる。その先3分ほどでもう一つ橋があり、そちらは岩倉川の本流にかかる橋で脱渓はそちらから。7時30分ごろ入渓。
沢は東向きなので、すでに朝日が差し込み水面がキラキラして気持ちがよい。岩は花崗岩で少しヌメリがあるように感じるが、注意すれば基本ゴム靴がバッチリ効く。少し歩くとすぐに最初の大滝、2条30mの滝が現れる。ガイド本だと水流左を登り、上部はヌメリが強く慎重を要するとのこと。念のためロープを出して取り付く。中断ぐらいまでは水流左が階段状で登りやすい。途中灌木で気休めのランニングを取り登っていく。中段少し上、2本の水流に挟まれたところに乾いた部分がありそちらに向かって水流をトラバースする。そのまま上へ登ることも考えたが、乾いているものの割と傾斜がある。安定したところでピトンを1本打って支点を取り、さらに水流をトラバースして左岸側に渡る。ここからは階段状で簡単。
2条30m 最初は右岸側の水流沿い
上部の乾いたところをだどって左岸側へ
その先もきれいなナメや滝が続き、登れない滝もあるもののしっかりとした巻き道がついていて快適に進むことができる。
この10m滝は登れずに巻いた
950M付近の沢が左に大きく流れを変えるあたりにもう一つの30m滝がある。こちらはキヨがリード。序盤ややヌメリがあり立っている部分もあるが、ホールドスタンスとも豊富で登りやすい。50mロープをいっぱいに伸ばしてフィニッシュ。
30m滝 50mロープいっぱいで完登
その後も快適に滝が続く
その後もたくさんの滝を越え、途中チョックストーンをモグラのようにくぐりながら進んでいく。
滝右側のチョックストーンをくぐる
岩の間を潜り抜ける
樽が沢終盤にかかる3m2条トイ状の滝は、一番右にあるオフィズス状のクラックを登る。水流は2段になっているようだったが、一気に最上段に出る。
多くの記録ではこの後1100mあたりからショートカットして林道に上がっているようだが、勘違いがあり我々はそのまま沢を詰めて林道へ。ガイド本によると、しばらくしばらく河原歩きが続いた後、終盤にナメや滝があるようだったが、行ってみると若干崩壊していたり倒木が多かったりしてあまり遡行価値はないように感じた。林道をたどり下降点に向かう。目印はカーブミラー。近くにテープもあり、踏み跡もしっかりしている。
踏み跡をたどり、傾斜が少し緩んだあたりを左側に下降。やはり踏み跡がある。最初はザレているが次第に沢型がはっきりしてくる。クライムダウンを繰り返しながら下降するとじきに岩倉川本流に突き当たる。
突き当たったところは岩倉川にかかる大滝。なかなかの迫力だ。ここから沢筋に降り大滝から流れ込むきれいな淵を泳いで下る。
岩倉川の大滝 写真では迫力が表現できない
大滝からつながる淵は緑に輝いていた
岩倉川の下降は2か所ほどラッペルしたところもある(後続のパーティはどうやらクライムダウンしたよう)が、それほど難しいところもなく、泳いだり飛び込んだりしながら楽しく下ることができる。最後に出てくる堰堤は右岸をその先の滝ごと巻いて枝沢から本流に出ると、林道の橋のすぐ近くとなる。
16時前に脱渓して行動終了。さっさと行けばもう少しい早く終わっただろうが、せっかくの夏休み沢をとにかくゆっくり楽しもうと、休憩もたくさんとりながらのんびり遡行した。時にはこんな参考もいいものだ。楽しかった。グーグル先生によると道路は渋滞して真っ赤っかだったので、この後もゆっくり温泉につかり、ご飯を食べ、名古屋方面から東名経由で帰京。大した渋滞もなく0時過ぎには東京につくことができた。 [...]
2024年8月10日山行記録日程:2024/8/3~4メンバー:Lきよ、にんべん、あさコースタイム9:09栗原川林道駐車場 → 10:04 栗原川ケヤキ沢出会 → 13:15円覚大膳滝(巻き) → 15:43ツバメ沢入渓 → 16:30幕営地着6:00幕営地発 → 7:57 林道 → 8:23 ケヤキ沢入渓 → 11:20 ケヤキ大滝 → 13:10 栗原川入渓 → 14:10栗原川林道
1日目
栗原川林道の通行止めになっている最奥地まで車で移動栗原川林道は現在廃道となっておりこれより先は行けないようだが現在復旧中なのだろうか、数人作業をしている方がいた
装備を整えて工事中の道の横を通り沢へ向かう
工事用の道を道なりに進み、いい感じで降りられそうな地点で下降ロープなどは不要で簡単に降りられる
あっという間に栗原川へ入渓しばらくは開けた河原となめを歩いていく
今回の遡行で唯一のロープを出す滝登り。右側からロープを出して登る。落ち口が少しだけいやらしいがそこまで難しくはない。少し戻って右側から大きく巻くこともできるようだ。
またしばらくはなめと河原交じりの沢を登っていく。
13:15 円覚大膳滝へ到着登ることもできるようだが、今回は新人もいたので巻くことに
円覚大膳滝を少し戻ると右岸の谷地に踏み後があるのでここから巻く
谷地からトラバースする地点が不明瞭だがよく見ると奥のほうに踏み後があるのでそれを目指していくとよい。その後は地形図を見ながらトラバースする。
昔人が住んでいたらしい場所こんなところにな何で住もうと思ったのだろうか
その後は一度不動沢へ下降するがすぐに脱渓し、ツバメ沢へ向かうco1105の近くを通り尾根沿いの地形が緩やかな個所から下降する(一度ルーファイを失敗し違うところから下降しようとしていた。もっとよく回りを見ないとなと反省)最後の10mぐらいは危なそうだったのでロープを出して懸垂下降でツバメ沢に入渓
下降後、少し歩き、16:30ごろ沢がΩ形になっている部分で幕営
我ながら麻婆豆腐は絶品だった
2日目
5:56幕営地を出発
朝日と小滝が美しい
最後はかなり細い沢になる
8:06特に藪漕ぎもなく少し急なぐらいの詰めを登っていくと林道にでる。
8:23そのまま快適な林道を20分ぐらいあるいていると、ここから入れと言わんばかりに門戸を開いているケヤキ沢が現れる
しばらくは倒木多めのゴーロ帯が続いくが、沢中は非常に歩きづらい沢の横にかなりはっきりした踏み後が続くため、そちらを歩く
たまに出てくるナメに癒される
10mないぐらいの滝は右岸から簡単に巻ける
11:20さらに進むと一気に視界が開け、ケヤキ大滝が現れるこちらは右岸から巻く。トラロープも張ってあり、その通りに進むと少し開けた平地に出る。そこから懸垂下降で降りると、トラロープが張ってある道に下降したのでどこかをトラバースすればきれいにこの道に出られたのではないかと思う。下降地点からさらに懸垂用の捨て縄が掛けられた木があるのでもう1ピッチ懸垂下降する。30mロープでは下までは行けないがクライムダウンで降りられる程度のところまでは下降できる。ケヤキ大滝は圧巻だった。
それからしばらく進むとあれだけあった水量の沢が枯れ沢となる退屈なゴーロ道を歩いていく
しばらく進むと沢の水は復活する
ケヤキ沢から臨む栗原川
栗原川に合流し、ナメを噛みしめながら下る
栗原川の広い河原から脱渓する。工事中の道に土砂が積んであったり、大穴が開いてあったり、急な坂と照り返しにやられつつ14:10栗原川林道の駐車場に到着最後の工事中の道が一番きつかった
栗原川は開けていてナメもきれいで難しくもなくとても良い沢でした。巻き道もそれほど難しくもなく、良いルーファイの練習にもなりそうです。(今回の沢でルーファイが課題だと痛感した)
ケヤキ沢はケヤキ大滝がとにかくすごい!一見の価値はあるかと思います [...]
2024年3月7日山行記録●日程 2023年7月15-16日(沢中1泊)●メンバー つりし(L、記録)、はぎ●コースタイム(一日目は多少ロスはあったが普通、二日目は体調不良でペース上がらず) 〈1日目〉三峰観光道路7:05→和名倉沢入渓7:30→大滝下1020m12:30→大滝上1070m13:30→幕営地1300m16:00着〈2日目〉幕営地1300m7:10発→1380m7:40(エスケープ開始)→1670m登山道9:40→秩父大学登山口13:40
1日目
車を三峰観光道路沿いのスペースに停め、ガードレールの切れ目から大洞川に降りる、道はしっかり付いてあるが大洞川にかかるつり橋が老朽化で通行禁止になっているため大洞川まで降りて渡渉(水深20cm程度)、対岸にピンクテープがあり通常はそこから入り登山道に戻るようだが大洞川そのまま少し下り和名倉沢との合流点から入渓する。
意外にすんなり和名倉沢に入れたので幸先が良いとおもったのもつかの間、いきなり登れないF1、右岸にトラロープが垂れているが垂直に近く重い泊り装備だと登りにくいので一度空荷で登ってから荷揚げなどをしていたら約30分のロス、セオリー通り登山道から入ったほうが早い。
遡行してすこし経つと釣り人2名出現、太公望のルールでは初めに入渓した者が優先である、我々が沢登りであること、滝下の淵などの釣れそうなポイントにはできるだけ入らないことを丁寧に話し先に行かせてもらう。
彼らも朝暗いうちから釣果を期待してきている、その思いはよくわかるので約束したとおりポイントになりそうなところはできるだけ巻いて通過したのだがそのあと彼らは釣れただろうか、ちなみに魚影は全体的にあまり見なかった。
全体的な渓相としては滝は多いがその多くが登れないので高巻きが多い、そして谷が深いため巻きも急ではあるが、踏み後はしっかり残っているため思ったより迷わずに巻ける。
弁天滝は左岸巻き、通ラズは右岸をセオリー通り巻く いずれもしっかりした踏み後があり危険個所にはトラロープがある。
核心は大滝の巻き、左岸のルンゼを登っていく、途中右側にトラロープがぶら下がってはいるが滑りやすそうなスラブ岩をトラロープ頼りのごぼうで上がらないといけないため、そのまま直登する。
最後は急な泥壁になる木の根で支点が取れるのでロープを出した、ハンマーのピックを打ち込みながら登ると安心である。
1箇所釜を持った小滝があり巻きが少し面倒そうなので、少し泳いでから釜から上がったが水から出るときの手足が乏しく苦労した、二度目のトライで突破、ここが一番楽しかった。
良い時間になったので幕営地を探すもいまいち良いところがない、1300mmのところに二人で泊まるなら焚火もできる適地を見つけたのでそこで1日目の行動を終了する。
少し上には2段8m滝があり滝からの風でテントの中でもとても寒かった。
2日目
朝起きるとなにか体の調子が変だ、頭が重く体中の関節が痛いそして寒気がする、いやな予感もしたが昨日の二日酔いと筋肉痛であることを祈り7:10分に出発する。
まずは2段8mの滝を左岸のルンゼから巻く、ルンゼから右に入るところが少し悪かった。
そして山田の体調が確実に悪くなっていく息が上がりスピードが出ない、この先おおきな核心部はないものの、このペースで最後まで沢を詰めるのは本日中の下山が厳しそうなので撤退を決める、1380mから左岸の稜線を使ってエスケープ開始はじめ上部に岩が見えてくるがこれを右に巻きぎみに稜線上にあがると藪漕ぎもなく、とても歩きやすい、ただ私の体調がみるみる悪くなっていくのがわかる、50歩進むと息が続かず小休止を繰り返す、ハギちゃんには私のロープや水など重いものを持ってもらい、ようやく登山道までこぎつける、沢から登山道までの標高差300mを2時間もかかってしまったが、少し安心する。
ただ、あまりにも関節が痛く頭もフラフラしてきついので、ダメもとで解熱剤(イブクイック)をハギちゃんにもらう、
これがものすごく効果がありその後 意外とすんなり登山道を降りることができた。
沢の印象であるが、谷は深いが奥秩父にしては明るい沢だとおもった(隣の井戸沢と比較して)、また巻き道もしっかりしているのでグレードほどの難しさは感じられなかった、ただ昔の林業の残骸(ワイヤーなど)が沢のあちらこちらに放置されていて、それがなんとも残念であった。
後日談
帰宅後2日目にハギちゃんにも同じ症状が出る検査した結果、コロナであったことが判明し2週間の自宅療養、大迷惑をかけてしまい本当に申し訳ない気持ちでいっぱいであったが、谷の底から無事に這い上がり良く下界に帰ってこれたとハギちゃんと山の神様に改めて感謝をした。 [...]
2023年9月6日山行記録●日程:2023年8月26〜27日●メンバー:つりし(L)、はぎ、きむ、たま(記)●コースタイム26日:三条新橋P (7:59)~小室向・道標(8:27)~入渓(9:00)~S字峡入り口(10:45~松尾沢出合い(11:05)~小室ノ淵(12:36)~雨乞ノ滝(13:58)~蛇抜沢出合い※幕営(15:55)27日:幕営地(8:25)~1480m枝沢へ(8:52)~稜線(9:58)~大菩薩峠(10:57)~福ちゃん荘(11:41)~タクシーで三条新橋へ(12:07-12:50 [...]
2023年8月19日山行記録日程:2023年5月3日~4日
メンバー:さぶ(L)、にんべん、もつお
コースタイム5月3日 猿倉駐車場(10:30)…1600mトラバース地点(12:15)…小日向のコル(13:15)5月4日 小日向のコル(4:30)…白馬鑓温泉(6:30)…2774m地点稜線(10:30)…白馬鑓ヶ岳頂上(11:30)…白馬鑓温泉(13:30)…小日向のコル(16:00?)5月5日 小日向のコル(7:00)…猿倉駐車場(10:30)
5月3日早朝に集合し、そこから猿倉駐車場をめざす。特に道はそこまで込み合うことなく、10:00頃に猿倉駐車場に到着。先発の白馬主稜隊のお出迎え。途中で採った山菜のおすそ分けを頂いた(これはその晩、つりしさんにより味噌ナッツ和えにしてもらった)。駐車場で集合写真をとり、10:30頃に出発。歩き始めて比較的すぐに白馬鑓温泉への分岐があったので、そちらに入る。そこからしばらくはスノーハイクが続く。雪はズブズブだが、傾斜は緩くとくに歩きにくいことはなかった。12:15頃に1600m地点のトラバースまでくると、傾斜がきつくなり、アイゼンを着用(私は着用しなかった)。
写真:画像は何故かつぼ足隊ではなく、山スキー隊のハギさん
写真:幕営地の小日向のコル
13:15頃に幕営地の小日向のコルに到着。コルには多くの登山客がいたが、自分達以外には3張程度テントがあるだけで、特に込み合うことはなかった。非常に暑い中早々にテントをたてて、コンパと夕食の準備に取り掛かる。19時ころまで外は明るかったが、やはり夜は冷えたので私はダウンを投入して就寝した。
写真:モルゲンロートに赤く染まりとても美しい。
5月4日は白馬鑓ヶ岳アタックの日。朝は4時?に起床し、朝食はコーヒー等で済ませて4:30には出発(山スキー隊は少し遅れて出発)。早朝であったため、雪面は凍り付いていたため、アイゼンを装着し行動。小日向のコルから南西方面に降りていくと、ところどころ沢が走っておりルートは慎重に選ぶ必要がある。
6:30頃白馬鑓温泉に到着する。テントが数張立っており、どうやらここで泊まった登山客もいるようだ。手前付近で一本をとり、さきを急ぐ。また、鑓温泉へと向かう雪渓上はこの時期となると落石が多く発生するようで、石があちらこちらに転がっていた(幸い自分たちが見た落石は一回程度だった)
つらいつらい登り。鑓温泉より少し先、2050m地点より進路を西に変えて、また長い登りが続く。日差しがとんでもなく強く、雪面からも照りかえす感じで非常に暑い。そして風景がなかなか変わらないのもつらい。
10:15頃稜線に到着。稜線上から頂上までは全く雪がなく、山スキー隊は稜線より少ししたでスキーをデポしていた。
11:30頃、行動開始からおよそ7時間で頂上に到着。スキーを担ぎ上げた他の登山客(スキーヤー)が多かったが、お目当てはここから杓子沢方面への滑降のようだ。上から見ると下が見えないくらいの急角度であり、転がり始めると止まらなくなりそうな急斜面だったが、みな颯爽と滑って行った。
帰りはお楽しみの鑓温泉。とてつもなく熱く、そのまま入り続けることはかなり厳しく、定期的に雪を投入し温度を調整しなければ入り続けることは難しそうだった。ベースキャンプへはおよそ16:00頃に戻った。
最終日の5月5日は下山するだけであったので、少し遅めに7時頃の出発。この日も快晴だったが下降し始めるも、初日のトラバースコースではなく、若干北東よりのコースで降りてきてしまい、雪解けの沢が走っているところで出てしまった。画像は雪に覆われているように見えるが、数十メートル下方は雪が解けておりスノーブリッジ状態となっていた。ここは一人ずつ通過したが、少々冷や冷やした場面だった。
最後は山草採りを楽しみながら、およそ10時頃下山となった。 [...]
2023年5月17日山行記録日程:2023年4月23日メンバー:つりし(L)、ハギ(記)コースタイム扇沢駐車場(7:00)…最終堰堤(8:10)…2550M平坦地(12:40)…マヤクボノコル(13:20)…扇沢駐車場(16:00)
7:00扇沢駐車場発。雪が豊富なときは篭川の右岸を最初からシールで登れるそうだが、今回は登山道経由。いったん車道に出て、少し歩くと左の砂利道へ。奥に堰堤が見える。橋を渡ると雪上歩きが始まるが、スキーは担いだまま行く。堰堤脇のトラバースは雪が硬く、アイゼンで通過した。
最後の堰堤でつりしさんはアプローチシューズをデポ。ここまでで1時間弱、ようやくシール登行になった。行く手には記録によく載っているとおりの針ノ木雪渓とアルプスらしい景色が見えて、テンションが上がる。
登山口。雪がありません。。
しばらくは平坦だが、デブリの末端から傾斜が変わってくる。最初の50mくらいはクトーを付けて登ったが、デブリで登りにくいのと傾斜がキツくなってきて、途中からアイゼン歩行に切り替えた。シールで登れそうな区間も少しあったが、マヤクボ沢に分かれるその先も急傾斜なので、そのまま行くことに。
そんなわけで、スキーで登ったのは往路中、多分1/3?くらいなもので、他はずっとスキーはザックについたままだった。アイゼンじゃないと登れない所にスキーで来たのは初めてだ。硬いし荒れてるし、これ登ったところで自分にはマトモに滑れないだろうなーという揺るぎない確信だけが増した。
増すばかりの確信にボヤきながら稜線手前の2550m平坦地に到着すると、そこから稜線までは綺麗な斜面が広がっていた。雪も適度に緩んでいるようだ。雄叫びをあげながら落ちるような速度で滑ってくる人、気持ちよさそう。その姿に元気をもらってもうひと頑張り、マヤクボノコルまでの登り。
コルの向こう側には大パノラマが待っていた。東北ばかり行っている2人はまったく同定できず、「黒部湖。。だよね?ツルギって。。見えるの?」という体たらくではあったけど、稜線に上がらないと絶対に見れない景色に大感動。来れてよかった。
2550m平坦地より、爺ヶ岳と鹿島槍
針ノ木岳ピークにダイレクトに詰めあげる人々
ワレワレノピーク(マヤクボノコル)
横にそびえる針ノ木岳の山頂を尻目に、滑降に移る(2人とも針ノ木岳に登ったことがないのに、くたくたの人(ハギ)と、山頂に対する興味が薄い人(つりしさん)でどちらも登頂しようと言わない。こんなにいい天気なのに。。。)。
平坦地まで滑って、そこから先は岩場を挟んで左側、登ってきたルートをなるべく荒れてないところを選んで下るが、先の確信通りでキックターンの連投。傾斜が緩んでようやく『楽しい>ビビリ』になる。よかった。
最後は担いだスキーが枝にひっかかるのが嫌で、車道を忠実に歩く。ゲートのバーを、職員の方が持ち上げて通してくれた。16時、扇沢駐車場着。
***
課題満載でしたが、よい汗をかき、天気に恵まれ、アルプスならではの景色も堪能し、充実した1日を過ごせました。つりしさんありがとうございました。 [...]
2023年4月30日山行記録2022/4/9
メンバー:こば(L)、うえ(記録)
ギア類:(2人あわせて)
・50mダブルロープ1本
・クイックドロー6本…中間支点は雪に埋まっていたので多いピッチでも3本程度しか使わなかった
・キャメロット(#0.2〜2)…岩が脆く、フレアしてるので使用せず。6ピッチ目ではカムは有効だと思う。
・スリング、カラビナ、ビレイデバイス等
工程
5:00美濃戸山荘〜9:00文三郎尾根分岐〜9:25主稜取付〜13:30赤岳頂上〜17:30美濃戸山荘
前日夜は美濃戸口の八ヶ岳山荘仮眠室にて前泊し、翌朝、美濃戸山荘まで車で入る。4時台で2℃くらいで暖かい。駐車場まで凍結箇所はなく、スムーズに行けた。
5:00 スタート
準備をして5:00過ぎにスタート。すぐに雪や凍結箇所が出てきたので私は4本爪軽アイゼンを装着。こばさんはツボ足で進む。右岸の急登を登り切ったあとから完全に雪道になるが、行者小屋まではそのままの装備で進む。
7:15~7:50
行者小屋にて大休憩とウェア調整。小屋の前まで日が当たってきてさらに暖かくなってきた。
7:50〜8:50
文三郎尾根を息を切らしつつ登る
9:00〜9:20 アプローチ
文三郎尾根が稜線に向けて角度を変えるあたり差し掛かると、主稜取り付きの長いスリングが見えた。
どこで登山道を外れるか迷った末、傾斜が緩くなったように感じた慰霊碑のあたりから下降しつつトラバースを開始した。1ピッチ目終了点と同程度の高さだったようなので、登りすぎていたと思う。下山中に確認したところ、もっと下からでもトラバースできそうだった。
ルンゼの雪はかなり緩んでいて、下降しながらのトラバースは緊張感のあるものだった。
先頭のこばさんが作ったステップを崩さないように慎重に下降し、吹き溜りやクラストした斜面を何度も横断して、取り付きに到着。
全工程で一番の核心だったように思う。
9:25 登攀開始
1ピッチ目(うえ)
1ピッチ目は有名なチョックストーンなのだが、なんと半分以上が雪に埋もれていて、上部のガバにも手が届く状態だ。ピッケルをしまい、ガバを掴み、ステミングであっさり登れた。
その後は右側に続くルンゼを上り、さらに右に回り込んだ突き当たりの壁に終了点(ボルト×2)があった。チョックストーンすぐ上以外中間支点はない(埋もれていた?)が、特に問題はない。
2ピッチ目(こば)
階段状の広い凹角を上がって、右方向に続く稜線上を進む。
雪稜上の大岩に終了点(ボルト×2)あり。
3ピッチ目(うえ)
リッジを頼りに、右横の雪面を登っていく。
突き当たりの壁に終了点(ハーケン×2)あり
4ピッチ目(こば)
おそらくここが中間の岩場だろう。
ルンゼから階段状を登ると雪稜になる。ロープを伸ばし切った辺りの広いリッジの中に、雪に埋もれた大岩にボルトがあったので、そこを終了点とした。
5ピッチ目(うえ)
広い雪稜の左側に壁が迫ってくる。ブッシュを超えた辺りで左壁に向かい、右方向に大きくカーブした左壁の際を辿りながら右前方のルンゼンを目指す。
左壁が途切れるあたりまで行くと、大きなチムニーから長く垂れ下がった残置スリングが伸びているのが見えた。そこに行くか迷ったが、そのすぐ右に終了点(ボルト×2)を発見した。
左壁の際を辿らずに、雪稜からそのままルンゼに入っていく方が近かったとは思うが、腐り雪ということもあり、ルンゼを避ける形となった。
6ピッチ目(こば)
上部岩壁で出しの岩場
核心と言われているので、先程の残地スリングが伸びる大きなチムニーを登るのか迷ったが、終了点の右奥から小チムニーを登ることに。残地支点が見つからなかったのでフリーで登ったが、ここはカムを使えそうだった。(残念ながら、カムは私が持っていたので使えなかった)
核心の岩場を超えると、岩雪ミックスのリッジになる。リッジ上の大岩に終了点(ボルト×2)あり。
7ピッチ目
初めは岩稜帯だが、次第に雪稜になる。簡単だがかなりな急登でなかなかペースが上がらない。50mロープをいっぱいに延ばした辺りにルンゼが見えるが、ちょうど良い終了点が見つからなかったので、ルンゼ手前の大岩のハーケン一本で終了点とした。
8ピッチ目
狭いルンゼを越えて、広いルンゼを登る。
50mロープを伸ばした所で大岩にスリングをかけて終了点とした。
9ピッチ目
引き続き易しい雪稜が続くが、引き続きスタカットで北峰まで登る。山頂の標識でセルフを取り、肩がらみでビレイ。
3、7〜9ピッチ目はコンテで登る記録を散見したし、実際かなり簡単だったが、コンテに不慣れなのもあり、全てスタカットで登った。
13:30〜50赤岳頂上
山頂で写真撮影と休憩。
多少風はあるが、非常に天気が良い
雪が相当腐っているので、雪崩が心配だ。(前の週に文三郎尾根で雪崩事故があったそうだ)
気をつけて下山。
15:00〜30 行者小屋
休憩と装備解除。ここでうえは4本爪アイゼンに履き替えた。こばさんはそのまま12本歯アイゼンで下山。
雪がぐちゃぐちゃで、歩きにくく、なかなかスピードが上がらない。
融雪は進んでいるのだが、行きと同じところまでは雪が多く、その後傾斜が緩み泥道が出てきた所からはツボ足で。
うえも軽アイゼンを脱いでしまったが、凍結箇所は駐車場まで続くので最後まで軽アイゼンでもよかった。
バテてしまいペースダウンしたが、明るいうちに下山できた。
17:30 美濃戸山荘駐車場
感想
赤岳主稜という人気ルートに快晴の中、貸切で登れた幸運に感謝。
今まで冬のアルパインは3月の阿弥陀北稜、南稜くらいという初心者の我々には、ドキドキする挑戦となった
もちろん4月のとても快晴の日に登ったので、厳冬期のそれとは厳しさが全く違うのだが、阿弥陀より長く、ルートとしても美しく、とても充実感を味わえた。
暖かく快適だったが、その分雪崩のリスクとは常に隣り合わせだと思う。
前の週に文三郎尾根で雪崩があり、当日も気温が高かったので、各小屋が登山者に対して注意喚起していたらしい。一般道でも登山者は大変少なかった。 [...]
2022年8月23日山行記録日程
2022年8月11日〜14日
メンバー
こば(L)、うえ、きよ(記録)
工程
【1日目】5:40双六ダム手前の駐車場より出発→9:12取水堰堤→13:00打込谷出会手前より入渓→15:30幕営
【2日目】6:30出発→8:10センズ谷出会→11:17キンチヂミ→12:30蓮華谷出会→14:41六千尺の滝→15:24幕営
【3日目】7:30出発→8:02双六谷→13:07双六小屋泊
【4日目】4:00出発→5:00双六岳→6:30双六小屋→9:02鏡平小屋→11:15ワサビ平小屋→12:28新穂高温泉下山
1日目
前日は道の駅奥飛騨温泉郷上宝で車中泊をし、双六ダム手前の駐車場へ移動した。
5:40
駐車場より出発し、ひたすら林道を歩く。
道中、アブの大群がコバさんを襲っていた。
うえさんはこの日のために秘密兵器のオニヤンマ君を持ってきていて頭につけていた。
効果はあったようでうえさんの周りにはアブは寄ってこなかったが、後に沢に流されていた。
林道を進む。
9:12
取水堰堤へ到着。
泳ぎに自信のあるPTはここから入渓するようだが、私たちはここは巻くことに。
取水堰堤
取水堰堤を過ぎ、沢沿いに進むルートを行くが、踏み跡が非常に不明瞭であった。
途中から道を見失い、1時間ほど藪漕ぎとなりようやく石積みの道を発見し、ルートに復帰することができた。
どいうやらルートよりかなり下部を歩いていたようだ。
沢から50mほど上部に廃道があるようだ。
13:00
打込谷出会の少し手前から沢へ降りると、壊れた吊り橋が見えた。
入渓準備をして入渓する。
写真は曇っているが、壊れた橋が奥に見える。
アルプスらしいエメラルドグリーンの沢に白い巨石が映える。
アルプスの沢のスケールに圧倒される。
所々急流を渡渉したり、滝を高巻いたりしながら進む。
私はこのような大きな沢の遡行は初めてだったので大きな渡渉や泳ぎを非常に楽しめた。
青空もちらほら。
15:30
打込谷出会とセンズ谷出会の中間のぐらいの位置に良さそうな幕営適地を発見し、ここで1泊する。
夕飯はこばさんが美味しい肉団子スープを作ってくれた。
生姜やスパイス入りの肉団子だったのでとても温まった。
幕営地
2日目 6:30
朝から天気は曇天であったが出発する。
この日は台風が近づいていたこともあり、小雨と曇天を繰り返していた。
8:10
センズ谷出会
小雨の降るセンズ谷出会
11:17
多分この場所が核心部と言われるキンチヂミ。
荷物を担いだまま滝の壺へ向かうも水量が多く上手く取り付けない。
最初は滝壺の方から近づくも取り付けない。
うえさんは写真より右側のチムニーに取り付いていたが苦戦していたようだ。
私は荷物をデポし、更に右側の洞窟のような場所から突破を試みる。
私にとってはかなり窮屈であったがなんとか這い出る。
その後全員分の荷物を引き上げ、コバさんはチムニー部から、うえさんは洞窟から突破した。
12:30
蓮華谷出会
ここを越えるころには水量もかなり減り、渡渉や水線突破も容易になってくる。
蓮華谷出会
14:41
六千尺の滝は右岸に倒れかかっている大木を上手く利用し突破する。
右岸の木を使って登る。
15:24
六千尺の滝から40分ほど歩いたところに巨大なスペースの幕営適地を発見し、1泊した。
この日はうえさんが美味しい麩チャンプルーを作ってくれた。
明日には沢を突破できそうということで、私の担当分の食糧もここで解放する。
焼き鳥缶親子丼と豚なし豚汁を作成した。
夜は雨が降ったり止んだりで天気は安定しなかった。
3日目 7:30
幕営地を出発
この日は晴れ間が覗くことも。
8:02
双六谷に入り、ここから一気に水量が減り岩のぬめりが酷くなる。
ラバーソールだとツルツルとって大変だった。
フェルトサンダルがあれば活躍したかもしれない。
青空に飛行機雲が映える。
たまに曇る。
蝶と双六岳(手前)
しばらく進むと(2400m地点ぐらい?)沢も枯れ、多少の藪漕ぎをしながら進む。
木をかき分ける程度の藪漕ぎ
2470mぐらいになると草原が広がりだし、次第に双六小屋が見えてくる。
背の高い植物は次第になくなる。
綺麗なお花畑を土足で踏み荒らすことに心を痛めながらも双六小屋に詰める。
お花畑の先の双六小屋
13:07
双六小屋に到着。
予約はしていなかったが空き状況を聞くと、個室に宿泊することができた。
4日目 4:00
日の出時間が5時ごろとのことなので4時に双六小屋を出て双六岳へ登った。
全体的に曇ってはいたが、太陽が出てくる部分のみ雲がなく、無事ご来光を拝むことができた。
槍ヶ岳とご来光
ご来光を拝んだ後は一度小屋へ戻り、朝食をいただき、そのまま新穂高温泉へ下山した。 [...]
2022年7月11日山行記録(S)銅親水公園駐車場~松木川~ウメコバ沢(泊)~中倉尾根~中倉山登山口~(G)銅親水公園駐車場
■日 付:2022年7月2日(土)~7月3日(日)1泊2日
■天 候:7月2日(土)快晴→小雨 7月3日(日)快晴→雷雨
■メンバー:こば(L)、うえ、ささじ(記)
■装 備:標準沢装備、8×30mロープ、タープほか沢泊グッズ
■活動概略:
合計行動時間:約12時間/行動距離:16.2km/上り/下り:1240m/1248m(累計)
<1日目>銅親水公園~ウメコバ沢F4(泊)
行動時間:4時間50分(内休憩1時間30分)
距離:7.1km 上り/下り555m/126m
<2日目>ウメコバ沢F4~中倉尾根~中倉山登山口~銅親水公園駐車場
行動時間:7時間(内休憩1時間50分)
距離:9.1km 上り/下り 685m/1122m
■記 録:
7月2日(土)※1日目<5:00>
東京を出発、首都高、東北道を経て7:30に銅親水公園(あかがねしんすいこうえん)駐車場に到着した。
幸い車1台が駐車出来るスペースはあったが、この時期早い時間から駐車場は満車になるようなのでご注意願いたい。ちなみに乗用車約30台、バス4台分程度駐車出来る広さである。
1日目<8:30~11:00>林道歩き
沢靴を履いて銅親水公園駐車場を出発。ゲートをくぐり松木川沿いの林道を歩く。
今年は異例の速さで梅雨明けし、すでに40℃を超える気温を記録した地域もある。
この松木川沿いの林道も例外ではなく、しばらく日陰の無い林道が続き小休憩しながら進む。初日の核心はこの猛暑のなかの林道歩きであったと遡行を終えた今でも感じている。
しばらく歩くと第2堰堤が現れる。我々は左側から堰堤を越えた(右側からも越えられるかも。未確認)。堰堤左側はロープも張っており難なく超えることが出来た。
堰堤を越えた後、対岸に戻り廃林道をしばらく歩く。
この辺りからは樹林帯を歩くことが出来る。
ウメコバ沢出合いに到着するまでしっかりした踏み後があるが、所々に崩落した場所があるので注意が必要である。
1日目<11:00>ウメコバ沢出合いに到着
出合いがいきなり10m程度の「F1」である。ここで本格的な沢支度をする。
岩登り要素が多いとの情報だったので、今回は3人ともラバーソール。
結果正解だったと感じている。
右側にロープが張ってあるラインを各々フリーで登っていく。ホールドはしっかりしている。しかしそれなりに高度があり出だしということもあり緊張しながらの登攀だった。
F1を登るとすぐさまF2?が現れる。直登はせず右側の草付きを高巻く。
この後も小滝が続くが登れる小滝なのであえて濡れながら超えていくスタイルでクールダウン。
しばらく進むと前方遠くにF3の大滝が見えてくる。
1日目<12:20>F3に到着
F3は30m程度の滝で水量もそこそこの大滝だが、水が滝つぼに轟音とともに落ちる瀑布ではなく、流水がほどよく岩にあたり日が当たれば綺麗な水花火が拝める静かに落ちる美しい滝である。滝に打たれてクールダウンもできる。ここでしばらく撮影タイムを兼ね大休憩をとった。
やはりF3も直登はできない。右側に沢筋がありそこを少し登り、途中からF3右の岩壁を巻く感じで藪に入り高巻き崖上に出る(黄色のライン)。藪中はよく見ると薄いながら踏み後があるが経験とルーファイ力、そしてやはり感が必要。F3を高巻くとすぐそこにはF4が現れる。
1日目<13:20>F4に到着
F4は50mほどの大滝である。
この滝もF3同様に落差がありどっしりとした大きな滝だが、そこはかとなく優しい感じのする滝であった。これまた美しい。また振り返ると今まで登ってきた壮大な景色が楽しめる。
今回はこの辺りを幕営予定地として考えていた。しかし開けた平の地面は少なく各々が分かれて平の場所で寝ることとなる。まぁいつものことのような気がしたが…
薪は太いものは少ないが、乾燥した薪は不足しない程度に集まった。枝沢はないので本流の水を飲料水として使用することとなる。お腹の弱い方はご注意を。
本日は夕方から雲が出始め小雨が降った。雨宿りするほどの雨ではなかったが雨具の上だけ着ておいしい食事と焚火を楽しんだ。焚火を前にしていると些細なことは気にしなくなる。焚火の魔力か。結局雨はひどくなることはなく、夜には満天の星空を楽しめた。
7月3日(日)※2日目<6:30>F4を出発
他の記録ではF4右側のルンゼ(黄色ライン)から高巻いている。しかし今回我々はテンバ(画像左下)から岩壁を巻くような(赤色ライン)ルートで高巻きを試みた。途中からはルンゼルートと合流することとなる。
赤ラインルートは壮大な景色を眺めながら登ることの出来る解放感のあるルートだ。若干岩登り的な要素が含まれるが技術的に難しいことはなく普通に歩ける場所が多くあるが高度感がある。ルート中には植生もあり高度感はあるものの安心して登ることが出来るルートだったが油断は禁物である。
赤ルートを高巻き中、左側の岩壁に「M字」形の門のような岩が見える。このM字門の先はルンゼルートに合流することが出来るがかなりリスクのあるルートであった(自分のみ確認)。無理して行くルートではないのでM字の門が見えても高巻くルートはまだ先であるので注意すること。
高巻きは黄色ラインにしても赤ラインにしてもF4より高い高度を高巻くことになる。F4直上あたりは高度感のあるトラバースであるが足場はしっかりしている。
このトラバースを進むと途中でF4の落ち口に降りることが出来るがF4のすぐ上に滑りそうな滝(F5?)がある。このままトラバースを続けると一緒にF4上のF5?も巻くことが出来る。
2日目<7:10>F4、F5を高巻き完了
F4、F5は40分で高巻くことが出来た。予定していたより早く、また危険なところもなくF4の高巻きも大成功だったと思う。リーダーのルーファイに感謝。
F5を巻いたところで沢に降りることが出来る。
降りた先にCSがあるF6が見える。遠目ではわかりにくいが2段の滝である。F4の高巻きが少し早かったこともあり、ここで20分ほど写真撮影タイムを取ることにした。
2日目<7:30>F6登り始め
休憩も終わりF6を登り始める。1段目は右側を登る。
2段目のCSはくぐれるかなと期待していたが、登ってみるとくぐれないことが分かった。CS横を登ろうにも岩が立っていることとヌメリが強そうで少し厳しそうだ。そこで右側を見るとルンゼがあるのでそこを登ることとする。一応ホールドもしっかりしているので問題はないかと思うが、念のためリーダーが登ったのちロープを出してもらった。
今回の遡行中、最初で最後のロープの使用であった。
このF6をもってウメコバ沢の主要な滝は終了する。
これからはしっかり地図読みしながら1615mあたりのコルを目指して詰め上げる。この山域の特徴は基本的に岩稜帯である。よってひたすら斜面を詰め上げるというよりは、一つ一つは高くないが岩壁を4足歩行でグイグイ登って高度を上げるといった岩登り的な感じで詰め上げることとなる。浮石も多くガレ場もあるので注意すること。
グイグイ詰め上げるとコル直下付近からは植生が増えてくる。時間的に気温も上がり、日差しも強くなってきた。歩きやすい場所を求め植生の中を積極的に進むこととなる。シカの糞が増えてきたら詰め上げ終盤で目標のコルは近い。
2日目<9:30>1615m付近のコルに詰め上げ
疲労と暑さでヒイヒイ言いながらやっと予定していた1615m付近のコルに詰め上げることが出来た。そしてそこには今までのモノクロで岩々した景色が一変し、緑美しいカラーの稜線が待っていた。日光付近の山々は割と近場で、尚且つ低山でありながら美しい景色を見せてくれるので自分的には大好きなエリアである。
しかし先程から気になっていたのだが、雨は降っていないがゴロゴロと雷鳴が聞こえる。嫌な予感。そんな中、とにかく休憩は後回しにして近くの樹林帯の下まで移動し沢装備を解除する。
沢装備を解除し少し休憩の後中倉山方面へ下山をはじめるがやはり来た。「ゴロゴロ」ではなく「ガラガラガラ!!」と近くで落ちている音が聞こえる。この中倉尾根は樹林帯がない見通しの良い稜線であるため、雷が落ちるとすれば高確率で我々に。いったん沢入山ピーク下の樹林帯に入って様子を見ることに。若干雷が落ち着いてきた頃合いを見て下山を再開したが、標高もだいぶ下がったところで雨も強くなりまた雷も近くでなり始めた。結局その日はずっと雷雨。なんだか沢中より濡れた2日目であった。
<13:15>下山、銅親水公園駐車場着
■感想
今年2回目の沢登り。今回は沢登り要素よりクライミング要素が強い沢だったと感じている。何といっても初日の暑さには参った。雨が降らなくても林道歩きには日よけのための傘が必要だと思った。これまた勉強が出来た。ウメコバ沢は決して大きな沢ではない。しかしそれ故に予習と現地での地図読みをしっかりしないと全く違った沢に入り込み、手詰みになってしまう可能性も感じた。何年何回と沢登りを続けてきたが基本の重要性を再確認できた沢だった。
こばリーダー、うえさん今回も大変お世話になりました。 [...]
2022年5月15日山行記録日程
2022年5月3日~5月5日
メンバー
コバ(L)、ウエ
1日目
上高地〜岳沢
東京を5:00に出たものの、小仏トンネルからの渋滞が既に調布辺りまで伸びていて上高地に入れたのは12時過ぎ。
岳沢には15時ごろ着。
テントを張り早速取り付きの偵察に向かう。
記録でよく見るルンゼの入り口は数日前の雨で雪が剥がれ落ち、ルンゼの奥にチムニー状の壁が剥き出しになっている。ルンゼに上がるアプローチとしてはここを直登するか、左の斜面にあるバンド状をジグザクにたどるか。
足元がスノーブリッジになっていて、今はそれ以上近づけないため、本番判断とした。
南稜登攀後岳沢に戻るルートとして考えていた前穂高沢も上部まで見えるわけではないので、明日の判断。
この時間で足元の雪はかなり腐っていて、今日よりも気温が上がる明日にどうなっているか若干心配になりながらテントに戻った。
この計画、計画書では荷物を担いで登り涸沢に抜けることとしていた。しかし岳沢まで登ってきて思ったのは、テン泊の荷物でやろうとするならもっと徹底して減量しなければ我々の体力では無理だと気付き、2つのオプションを持つことにした。
①吊り尾根から前穂高沢下降で岳沢に戻る
雪が安定していて、さらに吊り尾根を通過する時間が必要。
②涸沢に降りて小屋泊にする。
安全なのは②だが、テント回収に岳沢をもう一度登らなければならない。
さあどうなることか。
2日目
4時発。取り付きには4:30ごろ。
先行パーティーがすでに前を歩いている。どうやらルンゼの右(滝沢側)の尾根から取り付くようだ。
スノーブリッジを避けてチムニーに近づいてみるとチムニーの右側の壁が比較的簡単に登れそう。コバがまずはノーロープで登ってみる。ホールドもしっかりあり難なく登れたが、残置ピトンもありロープを出すのが正解か。上は傾斜が緩いがところどころベルグラが張っていていやらしい。落口から少し上がったところにあるピトンを使ってフォローにロープを出して登ってもらう。先に小滝状の岩場が見える。
小滝を越えるところまでウエのリード。右岸側のブッシュ沿いを巻き上がり、小滝上に出る。ここで一旦ロープを仕舞う。
ブッシュを使いながらルンゼを進むと途中から雪壁となる。朝早いので雪は締まりアイゼンがよく効く。快調に登るとルンゼは二手に分かれ、我々は右のルンゼにルートをとる。先行パーティーはそのまま直上するルートを登っていくが、その後いわゆる下の岩壁で合流することになる。
右のルンゼは途中雪渓が切れている。ハイマツやブッシュを使いながらルンゼ状を抜けると再び雪壁登りで岩壁の基部へ。下の岩壁の右に続くハイマツ帯をトラバースしていくと、再び雪稜。右手は滝沢に向かって切れ落ちている。左の大岩に沿うようにして登ると、上部の雪渓が雪庇の壁状に前方を塞いでいる。すでに先行パーティーの影はなく、雪庇を切り欠いたトレースを残してくれていたのでありがたく使わせてもらうこととして、ここでロープを出す。雪庇状の高さは3mほど。まだ雪が締まっていてピッケルもアイゼンもよく効くので難なく乗り越せる。乗り越したところでスタンディングアックスでビレイしウエに登ってもらう。
先にトリコニーI峰の取り付きと思われる岩場が見えるので、ロープは仕舞わずスタカットで進む。岩場に入って1ピッチ、記録でよく目にする螺旋状のチムニーに到着。入って右回りに登るとチムニーの上に出るので、さらにチムニーを跨いで先に進むと、トリコニーI峰手前の小岩峰の基部になる。チムニーを跨ぐところで勇気がいる。
小岩峰に登る岩は記録によってはトリコニーの核心とされていて、凹角状4mほどの岩に残置ピトンが1本、なんとカラビナ付きのスリングがぶら下がっている。また、この岩の左奥を覗くとI峰のピナクル手前のコルに簡単に行けそうにも見える。どちらにしようか悩んだ末、リードするウエの判断は核心アタック。1段上がった後がホールド・スタンス共に細かくなり、アイゼンでの登攀では少々厳しく感じた。ここは左に巻くのが正解か。雪が多い年であればもっと手前から左に巻いて雪壁登りでコルに出るのが一般的なようだ。
登ってしまった岩峰からちょっとだけ懸垂してコルへ。I峰とII峰の間のナイフリッジを期待していたが、雪が少なくハイマツの稜線が剥き出しになっていた。II峰から先はほぼ雪稜で、Ⅲ峰を左に見るあたりでロープを仕舞う。Ⅲ峰は通過しない。
この先は雪稜と易しい岩場が交互に現れ、特に難しいところはないが、長くて疲れる。
途中一箇所今朝あったような簡単な雪庇状の乗り越しがあったが、今回はノーロープで通過できた。
南稜の頭についた時には11時半になっていた。
出発前のオプションの①は、想定より時間がかかり気温が上がったため雪が腐ってきていること、トリコニーのあたりの滝沢支流で小さな雪崩れがあったこと、2日前に雪が降ったことなどを考慮して危険と判断し、涸沢に降りることにする。これで岳沢をもう一度登ることが確定してしまった。
南稜の頭で岳沢小屋に戻らない旨電話し、併せて涸沢ヒュッテの予約をとった。便利になったものだ。
南稜の頭から奥穂は15分ほど。
穂高岳山荘経由で涸沢着が15時ごろであった。
3日目
岳沢に寄って下山。
タイムレコード
4:00 岳沢テンバ発
4:30 南稜ルンゼ取り付き
5:50 下の岩壁
8:00 螺旋状チムニー
10:00 トリコニー通過
11:30 南稜の頭 [...]
2022年4月11日山行記録【日程】2022年2月26日(土)
【メンバー】もつお(L)(記)、こば、うえ
【行程】5:30こばさん車でメンバーピックアップ…08:45 大丸駐車場 – 11:00峠の茶屋避難小屋 – 11:30 茶臼岳(休憩) – 12:15 峠の茶屋避難小屋 – 13:45 大丸駐車場 ピストン
●2/26:全行程
うえさんともつおをピックアップしてもらい、こばさん車で大丸駐車場を目指します。2、3日前から天気予報と睨めっこしてましたが、この日は概ね晴れの様相で、おそらくアタリの日になりそうです。行きの車中でも遥か遠くの山並み迄見渡せた事で、一安心をしていました。ただ、駐車場に着いて車を降りてから、やはり寒いなぁと思いました。そして、やっぱり人は多そうだなぁと思いました。
※実際に登山客は多く、この日100人以上とすれ違ったような気がします。
9:00頃に行動開始。私は訓練のためメットにハーネスも着けて歩きます。雪は締まっており、とても歩きやすいのですが、積雪が多いせいか外付けしているピッケルが木の枝に引っかかって少々面倒でした。そのため、ストックをやめてピッケルに持ち替えます。歩き始めて40分程度で雪に埋もれた峠の茶屋に到着。ドカ雪から逃げそびれたのか、一台車が取り残されていました。
この先の山の神を超えて木々の間を縫いながら歩いていくと、開けたところに出ます。ここから少し行くと、中の茶屋跡にたどり着きます。ここで本日最初の一本を取り、アイゼンを装着しました。また北方面には朝日岳が聳え立っていて、東南稜を登っているパーティが遠くに見えました。そしてその際コバさんからはしきりに「次はあそこに行くぞ!」と強烈な掛け声がかかりました。
※私はアイゼンの前爪で立つという動作(というかアイゼン自体)に信用できず。。。
アイゼンを装着した後、軽快に登山道を登っていき、11時少し前に峰の茶屋小屋に到着します。
小屋はおそらくオールシーズン開いており、小休憩をとることができます。中で一泊されたかたもいらっしゃったようですが、我々は特に中に入ることはせず、外で小休憩を取った後、先を目指します。稜線に出たことで、心なしか若干風が強くなった感じがしましたが、歩きにくいことはなく、そのまままっすぐ頂上を目指します。
11:10頃お鉢の入り口に到着した後、ここから反時計回りで進み、およそ11:30に頂上に到着しました。
ここで食事を取りつつ遠くを見ると、筑波山が平野部にどっしりと構え、更に遠くを見やると微かに富士山も見えました。
12時頃から下山を開始し、帰りもサクサクと下りていきます。時間的に余裕もあったため、折角なので持ってきたわかんを付けさせてもらいました。ですが、バンドの構造が安っぽく、すぐに外れかけてしまいます。ただそれは前回の谷川で分かっていた事なので、今回ホームセンターで購入したマジックテープを投入してみると、これが効果的面でかなりガッツリと装着することができました。少々乱暴に走っても、全く外れる様子はなく、次回使用する時にもこれは採用していきたいと思っています。
さて、行程的には13:30には無事下山完了。 下山後は、そこから車ですぐの鹿の湯に汗を流しに行きました。この鹿の湯、温泉好きにはたまらないと思います。一言で「趣がある」温泉で、ノスタルジックあふれる古民家のような感じとなっています。ただ、古民家といってもとても清潔感があり、むしろ通の方からは「温泉といったらこうでなきゃ」と言われそうな感じもします。ここまできたのであれば、確実に入ってほしい温泉ですね。
今回、次の山行に向けての雪上歩行技術向上と、前回痛い思いをした靴擦れのリベンジのために、この山域を選ばせて頂きましたが、天候に恵まれて思っていた以上に良い山行になったと思っています。私がリーダーとして計画させて頂きましたが、計画書作成段階からこばさん、うえさんに色々と助言頂けて、とても感謝しています。
この記事を書いている時点では、すでに木曾駒ケ岳山行も終わってしまっていますが、もう一回くらいは雪の上を歩きたいなと思っています。
【おまけ】
天気図を載せておきます。
気象庁|過去の天気図(1日表示) (jma.go.jp)
※24、25日は12時をチョイス
〇温泉について(切れにはご容赦ください)
那須温泉 鹿の湯l千三百年続く静寂と癒しの湯 (shikanoyu.jp)
お風呂で疲労回復したいなら交代浴が良いようです。
㊾ ブームの温冷交代浴を医学で解剖してみると | 【公式】東京銭湯/東京都浴場組合 (1010.or.jp)
〇公共交通機関の場合
今回は小羽さん車で行きましたが、公共交通機関でも行ける感じです。
王子(始発)□■□電車鈍行□■□那須塩原(7:43)/(8:00)―――大丸温泉(9:10)
〇気象について ※少し調べました
(何故那須岳(茶臼岳)は風が強いのか?そしてこの日穏やかだった理由は?)
前述の通りこの日はとても風が穏やかでした。風が強くて有名な那須岳ですが、なぜこの日は風が穏やかだったのでしょうか?
まず、なぜこの山域は通常風がとても強いのかという理由ですが、これは那須連山のおよそ北に位置する飯豊山や吾妻山域と、浅草岳を始めとする越後山脈の間がちょうど風の受け入れ口のようになっており、そこで収束された風が阿賀野川に沿って那須連山に吹き付けるからだそうです。
※そう言われれば、何となく風の通り道になっているような気がする・・・。
このような感じで那須岳は風が強いらしいのですが、ただこの日はあまり強いとは感じませんでした。そこで「冬場は風が強い」ということについて、もう少し調べてみたところ、以下の論文に色々と書かれてました。
03_短報-02/青木・渡来●数式_4C.indd (ris-geo.jp)
『「那須おろし」発生時のスコラー数の特徴』
「何とかおろし」と良く使われる言葉ですが、東日本では冬シーズンに山の方から強い風が吹くということで、本稿では那須に焦点を当てて説明がされていました。で、いろいろと難しいことが書かれている中で、3ページの棒グラフ「那須高原」を見てもらうと、この那須おろしの出現率は2月はおよそ40%と、12月と1月と3月に比べて、少し低い出現率となっている感じでした。つまりは(強引にまとめると)、確かに冬場は強い風が吹くのですが、2月は少し落ち着くことが多いということがわかりました。※那須高原を参考にしてもよいのかは不明
また、この論文の冒頭にも「主として西高東低」と書かれているように、当たり前ですが西高東低の気圧配置でこの山域も風が強くなります。で、この日の気圧配置をもう一度振り返ってみますと、等圧線が日本付近で東西に寝ている状況となっていました。
等圧線の向き、高気圧から噴き出す風、朝鮮半島付近の低気圧への流れ込み。そこからこの日の風向きとしては、おそらく西風だったのではないでしょうか?(しかも低気圧も高気圧も那須から少し離れており、弱まった風が届く程度か。)この西風が吹く場合、先ほどの加工画像にあるとおり、越後山脈が壁になって那須連山に風が届きにくくなるのかなぁと思われます。
逆にこの高気圧がもう少し北よりを東進した場合、おそらく等圧線は若干縦向きとなり、更に東日本で線が込み合いはじめ、高気圧の前面では大荒れとはならなくとも、強風が吹く可能性はあったのではないかと思われます。
〈まとめ〉
・冬シーズンの中で、2月は他の月よりも風が落ち着いていることが多い
・やはり西高東低の気圧配置だと風が強く、北、西北西、北北西の風は危ない
・高気圧が来てても風が強い可能性があり、どれくらいの緯度を東進するかで変わる
信憑性のご判断はお任せ致します。 [...]
2022年3月8日山行記録【日程】2022年1月9日
【メンバー】セキモ(L)、にんべん、ささけい、もつお(記)
【行程】8:25佐久平バス停集合…09:45 車坂峠(中コース) – 11:05 トーミの頭 – 11:25 黒斑山 – 11:45 蛇骨岳 (休憩) – 12:00 仙人岳 – 12:30 鋸岳 – 15:40 車坂峠 ピストン
●1/9:全行程
朝から快晴で、行きの新幹線から浅間山がよく見える。頂上付近にも白煙は見当たらず、風も強くはなさそうだった。
この日は佐久平バス停に集合。天気が良いためバスは混み合うかと思いきや、あまり登山客は多くなく、のんびりと座ることができた。路面が凍結しているとの事で、途中チェーンを装着するため少しタイムロス。
車坂峠に到着後、入山口の広場で装備をつける。峠という事もあり、風を遮るような場所がないため、風が強い日には装備が飛ばされないよう注意した方がよさそうだった。
9:45に行動開始。一応わかんも持ってきていたが、雪は締まっており踏み固められていたため、アイゼン歩行とした(全行程アイゼン)。樹林帯を暫く歩き、11時頃トーミの頭に到着。眼前に浅間山の全貌が広がる。
少し休憩を取った後、先へ行くと間も無く黒斑山頂上となる。黒斑山までのスノーハイク客が多いようで、頂上付近で写真を撮っている方が多かった。そしてここからおよそ2.30分程歩くと蛇骨岳となる。
このあたりまで来ると、風に吹き飛ばされたためか、あまり雪がない。その代わりに岩が多く露出しているため、これまでに比べて若干歩行しにくく、躓く回数も多くなった。蛇骨岳で小休憩を取った後、ここからストックをピッケルに持ち替えて先に進む。所々、浅間山側がスパッと切れ落ちている箇所があり、注意が必要だ。
12:00頃、予定より少し早く仙人岳に到着することができた。
快調に歩みを進められたことで、時間も余っていたため、少し先の外輪山先端付近まで歩いてみる。
ここで写真休憩を取ったのち、来た道を引き返す。帰りも登ったり下ったりの繰り返しだが、歩き始めて少ししたところで、右足の踵に違和感が出始める。「あれ?」と思ったが、どうやら靴擦れを起こしてしまったようだ。こうなったら最早どうしようもない。痛みがある箇所に触れないように歩こうとするのだが、そんな簡単にはいかず、途中から痛みに耐えながら下山後のお風呂のことばかりを考えていた。15:30頃無事(ではなかったが)車坂峠に下山。近くの高峯高原ホテルでお風呂に入るが、この時も強烈に痛かった。
風が強いことが多い浅間山ですが、この日はとても穏やかでのんびりと雪山を楽しむことができました。特にトーミの頭から見る浅間山は圧巻の一言で、山というものをこんなにも大きく感じたことは今までありませんでした。次は前掛山まで行ってみたいです。
リーダのセキモさんありがとうございました。
【おまけ】
天気図を載せておきます。
(気象庁|過去の天気図(1日表示) (jma.go.jp)) ※7、8日は12時をチョイス
【その他リンクなど(リンク切れにはご容赦ください)】
浅間山登山のご案内/小諸市オフィシャルサイト (komoro.lg.jp)
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2021年12月6日山行記録2021/11/14 (日) 晴
メンバー:きよ(L・記録)、わだ、せきも
星穴岳へ登った翌日、同じく妙義山の相馬岳北稜へ行ってきました。
相馬岳北稜は妙義山のバリエーションルートの中でも有名なルートで、12の小ピークを越えながら進むルートです。
各ピークはP1〜P12と表記され、特徴的なものからいつの間にか通過しているものまで様々な様相を見せてくれます。
ルート自体は非常に長く、今回は入山地点に戻ってくるまで11時間ほどかかりました。
ルートファインディングや懸垂下降、基本的なクライミング能力を必要とし、岩稜歩きや細尾根などバリエーションルート入門として総合的な能力が試されるルートとなっています。
4:30 入山
真っ暗な中わずかな踏み跡を見つけ入山します。
ヘッドライトの光を頼りに急登を登っていきます。
5:05 あたご社看板
突如現れるあたご社の看板は倒木に隠れ気味だった。
6:24 御来光
丁度開けた場所へ登り上がったらご来光がお出迎えしてくれました。
6:44 P4-P5のコル
P4までは他の小ピークをいつの間にか通過し、P4-P5のコルも通過。
6:59 P5
尾根沿いに進んでいくとP5で行き詰まります。
行き詰まったところから数m戻ると、西側斜面に赤いテープが貼ってあるのでここから下降します。
コルへ降りたったら、P6へはⅡ〜Ⅲ級程度のクライミングポイントがあるので、フリーで登っていきます。
ホールドは豊富なので特に苦労することはなく突破。
P6へ登った後、さらに進むとまた行き詰まります。
付近を探すと懸垂下降の支点があるのでP6-P7のコル方面へ向けて下降します。
P7へはⅢ級程度のクライミングでロープを出して登ります。
終盤が泥と腐った潅木だらけで非常に悪いく嫌らしいルートでした。
8:30 P7
しばらくは快適な尾根歩きを経て、P11へ。
9:25 P11
P11のピークは急登の先にあり、ピーク付近に懸垂下降の支点があります。
古い残置しかなかったので捨て縄を新たに足してコル方面へ下降。
P12へはⅤ級程度のクライミングだが、鎖が下がっています。
支点は古いハーケンが2本打ってあるだけなので、キャメロット#1を極めて登ります。
鎖は細い木に巻いてあったのであまり体重をかけない方が良さそうでした。
10:39 P12
P12からは微妙な踏み跡を辿っていきます。
しばらく尾根沿いに進んでいくとまた行き詰まるので、左手側を見ると下降点があります。
懸垂下降の終了点は最初のテラス部分で、それより下部の開けたところまで降りると登り返す羽目になってしまうので注意。
テラス部から先に微妙な踏み跡があるのでそこをトラバースします。
トラバースからは明瞭な踏み跡と岩稜を進んでいき仙人窟の手前のアーチの上に出てくるので頑張って降ります。
11:54 仙人窟
仙人窟で休憩を取り、ハサミ岩方向へ。
ハサミ岩付近までは微妙な踏み跡をルーファイしていきます。
ハサミ岩は基部を向かって左側の岩を乗り越えて巻きます。(一度右側を巻こうとして失敗)
ハサミ岩を越えると明瞭な踏み跡が続き相馬岳までひたすら歩きます。
13:19 相馬岳
数多の苦難を乗り越えて、ついに相馬岳へ登頂!
帰りは旧国民宿舎裏妙義方面への波線ルートから下山します。
下山途中でかっこいい天然額縁を発見!
15:07 旧国民宿舎裏妙義へ下山
少し休憩し、車をデポした取り付きまで1時間ほど歩いて戻りました。
バリエーションルートの入門ルートにしては非常にボリューミーで、色々な力を試すことができる満足のいく山行になりました。
2日間、妙義の奇岩群に触れ合え幸せな時間を過ごすことができました。 [...]
2021年12月6日山行記録2021/11/13 (土) 晴
メンバー:きよ(L・記録)、わだ、せきも
妙義山のバリエーションルートの星穴岳へ行ってきました。
気持ちの良い秋晴れの中、空中懸垂を楽しむことができました。
8:45 中之嶽神社駐車場発
中之嶽神社の長い階段を登っていきます。
道なりに登っていき、最初の鎖場が出てきます。
鎖場を登った先に相馬岳方面と金洞山への分岐があるので、ロープを越えて金洞山方面へ進みます。
しばらく道なりに歩くとⅡ〜Ⅲ級程度の簡単な岩場やトラバースする箇所が出てきます。
一応ロープを出し、確保しながら進みます。
さらに尾根沿いに進んでいくといつの間にか西岳を過ぎ、右手に下降の支点があるのでそこから懸垂下降をします。
渋滞で30分ほど待った後、50mダブルロープ2本を使い40m程の下降をしました。
その後道なりに進んでいくと懸垂支点がありますが、一旦スルーして星穴岳山頂へ向かいます。
ここでもロープを出して登ります。
12:36 星穴岳山頂
Ⅲ級程度の岩場を登って10m程進んだ先で山頂に到着。
星穴岳からは懸垂下降で降り、通過した射抜穴への懸垂下降地点へ向かします。
バエる南側から空中懸垂で降ります。
13:50 射抜穴
射抜穴で休憩してさらに懸垂下降で降ります。
次は50m弱のロング懸垂下降です。
下降後にロープを引き抜くのが重くて苦労しました。
15:30 下山
その後は特に危険箇所もなく秋の妙義山をテープを頼りに下山しました。
星穴岳は渋滞が短いルートですが、色々な要素が凝縮された楽しいルートでした。
空中懸垂などのバエるコンテンツもあり、バリエーション初心者にはとても楽しめると思います。
渋滞が一番の敵でした。 [...]
2021年9月10日山行記録【日程】2021年8月28-29日
【メンバー】こば(L)、ささじ、もつお(記)
【行程】
・8/28:白州観光尾白渓谷駐車場
・8/29:矢立石駐車場…入渓(7:30)…鞍掛山コル(11:30)…日向山(13:00)…矢立石駐車場(14:30)
●8/28:白州観光尾白渓谷駐車場
前日夕方頃集合し、こばさんの車で道の駅はくしゅうへ向かう。ここで前泊とする予定だったが、スーパーマーケットが併設されており、人も多そうだったので「白州観光尾白渓谷」の駐車場で、この日は一泊とした。トイレもあって、広々とした駐車場であった。
●8/29:矢立石駐車場…入渓(7:30)…鞍掛山コル(11:30)…日向山(13:00)…矢立石駐車場(14:30)
翌日は4時に起床し、矢立石駐車場へ向かう。前日夜から入っている登山客もいるようで、狭い駐車スペース(10台程度は駐車可能)が、そこそこ込み合っていた。
5時頃から行動開始し、すでに廃道のようになっている道を1時間半程度歩く。途中トンネルが3本ほどあったので、事前にヘッドライトを携行していたが、この日はとても天気が良かったため、暗くて歩きにくいことはなかった。
3つ目のトンネルを超えて、少し進んだところで、谷底へと垂れているフィックスロープがある。ここから降下となるが、若干急であり足場はよくない。
7時15分入渓、ここで装備を整えて遡行を開始する。遡行を初めて比較的早い段階で、夫婦の滝が現れる。ここは滝の左側を登るが花崗岩のツルツルな岩肌で、フェルトソールの私は、かなり苦戦をしながらお助けロープを出してもらい、冷や冷やながらなんとか登ることができた。逆にラバーソールは激効きのようであった。
その後もツルツルのナメを登りつつ、この沢の美しさに酔いしれる。空は青く、白い岩肌、グリーン色の沢。こばさんが言っていたが、とてもやさしい沢である。
順調に行程を進められていたため、途中、釜で泳いだり(ささじさんは飛び込んでいた)したが、この日は気温も高く、ずぶ濡れの状態で風に吹かれても心地よいくらいであった。途中テント場となりそうな箇所がいくつかあり、のんびりと山中一泊を入れてもよさそうだ。ただ、この行程の中では魚影はみられなかった。
休憩を取りながらナメの滝をいくつも超えた後、9:30頃に鞍掛山方面へと登る分岐の滝(5~6m×2段)が右側に現れる。
ここを登ったあたりから、アザミが現れ始めるが、ガイド本に書かれている「アザミ地獄」というほどではなかった。ただ、チクチクして少し痛い。滝を2,3超えると、つめの様相を見せ始め、気づくとあたりは笹原となっていた。
11時半ころ、鞍掛山のコルに到着。ここで装備を外し、日向山へ向かう。ここから日向山へはほぼほぼ通常登山道と変わらず、道はわかりやすく迷うことはなかった。こばさんはキノコを採取しつつ、都度都度説明をしてくれたが、残念ながら私にはほとんど区別することはできなかった。
13時ころ突然道がひらけて、真っ白な日向山が目の前に広がる。正に「天空のビーチ」と言われるだけあって、本当に白く砂浜を歩いている感覚になる。
ここから歩いて10分ほどで日向山頂上に到着する。頂上には他の登山客もちらほら見受けられ、手軽なハイキングコースとなっているためか、丈の長いスカートで来ている人もいた。ここで3~40分程度休憩し下山を始める。結構沢で遊んでいたので、下山が思ったよりもきつく、車を止めていた駐車場についた時には、かなり足がガタついていた。
帰りは事故渋滞に巻き込まれ、予想以上に時間がかかった。
***
一言でフレンチのフルコースのような沢山行でした。廃道、白と緑の渓相、笹草のつめ、天空のビーチ。誰かにおすすめの沢を聞かれたら、ここを教えてあげたくなる、そんな沢でした。
こばさん、ささじさんありがとうございました! [...]
2021年7月13日山行記録2021/6/20 (日) 雨のち曇り
メンバー:こば(L)、きよ(記録)
谷川岳の東尾根へ初心者向けのバリエーションルートに行ってきました。
天気予報ではみなかみ町は曇りのち晴れ予報でしたが、登山中は小雨や霧で晴れ間のない空模様でした。
谷川岳の気象は難しいですね。
岩は基本的に濡れていて滑りやすい状態でしたので一歩一歩確実に進みました。
4:50
谷川岳の駐車場で準備を終えて、マチガ沢出合へ向けてスタート。
5:13
マチガ沢出合の看板を横目に厳剛新道登山口へ到着。
厳剛新道を登っていきます。
前日に小雨が降っていて登山道が沢になっていないか心配していたましたが、小さな沢程度にしかなっておらず一安心。
6:00
第一見晴に到着。
ここで装備を整え小休止を取り、マチガ沢に下降します。
降りた先でアイゼンを装備できる場所があるかどうか不明なため、ここで軽アイゼンを装着します。
6:20
マチガ沢を登上開始。
雪渓を進み、大滝へ到達すると、大滝は少し露出していたのでアイゼンを外して登ります。
しばらく登るとまた雪渓が出てきたので再びアイゼンを履いて登ります。
6:42
シンセン沢出合に到着。
ここからは雪渓がなさそうだったのでアイゼンを脱いで進みます。
右俣ルートを登っていきます。
かなりの傾斜の中、笹漕ぎと雨で滑りやすい岩を登っていきます。
7:39
シンセン沢を登り詰め、シンセンのコルで小休止。
第二岩峰へ向けて進みます。
この辺から小雨と霧が交互に現れ、眺望は殆どなく、ただ目の前に現れる岩を登っていく作業になります。
傾斜は緩やかになるが、岩肌が濡れているので一歩一歩慎重に進むのに精神がすり減らされます。
8:00
第二岩峰
第二岩峰はコバさんがリードで登り、私がセカンドで登らせてもらいます。
岩峰の出だしにハーケンが1つ残置としてあるのみで、そこさえ越えてしまえば特に問題なし。
ビレイは安全を確保できる開けた場所で腰がらみのビレイをしていました。
その後もガスが晴れることもなくただひたすらに進みます。
この辺から風も強くなってきたので写真を撮る余裕もなくなってしまい記録があまり残ってません…。
途中の観倉台付近で雨のため岩場を避け右側に巻いた結果、ツルツル岩とドロドロ土の難所に突入してしまいました。
そこではロープを出すスペースもなかったのでお助け紐とカムで確保しながら登り、何とか突破。
ここから先頭を私に任せてもらい、ルートファインディングに苦戦しながらも何とか進みます。
10:04
ナイフリッジに到着
ツルツルのナイフリッジを慎重に進みます。
10:15
第一岩峰に到着。
ここでは私がリードし、コバさんをビレイします。
右奥の方に残置ハーケンがあったので、そこから若干ハング気味の岩を上がるルートを登っていきます。
ガバが多めですが、足元は滑りやすいです。
核心部を登ってすぐの場所で腰がらみでコバさんをビレイしたが、もう少し先にもっと開けて安全な場所があったので周りを見ないといけないなと反省。
第一岩峰を越えれば最後にちょっとした崖を乗り越え、お食事中の登山客のすぐ脇を通り抜けオキの耳へ!
10:25
谷川岳 オキの耳到着
オキの耳で小休止を挟んだ後、下山開始。
途中で雪渓があったので軽アイゼンを履きつつもあっという間に下山。
12:00
谷川岳ロープウェイ天神平駅 下山
今回の谷川岳東尾根では雪渓の歩き方や、ルートファインディング、岩のリード・ビレイなど学ぶことが多く大変勉強になる山行になりました。
特にルートファインディングはコバさんに頼りっきりになってしまっていたので、もっと精進しないといけないですね。 [...]
2021年4月20日山行記録【日程】2021年4月9-10日
【メンバー】つりし(L)、ハギ(記)
【行程】
・4/9:栂池高原スキー場ゴンドラリフト終点(10:00)…天狗原(13:10)…振子沢…蓮華温泉(15:20)
・4/10:蓮華温泉(07:15)…角小屋峠(10:20/10:50)…木地屋(13:00)…栂池高原スキー場第2駐車場
白馬栂池高原から蓮華温泉を経て糸魚川の木地屋に抜ける。
山スキーのクラシックルートの一つとして有名なルートに、小屋の混雑を避け(宿泊人数制限でそもそもがゆったりでした)平日絡めて行ってきました。
●4月9日(晴→曇→雪)
10:00、栂池高原スキー場のゴンドラリフト終点から出発。
ポイント券1枚(40ポイント)で、ちょうど2人分のゴンドラリフトとリフト1回分になる。わたしたちはリフトに乗らずにコース外に出て、林道をショートカットして直接成城大学小屋に向かうルートを取った(1本さらにリフトに乗ってからトラバースしてきたパーティもいた。ちなみに栂池ロープウェイはこの時は土日運行)。
予報に反して青空が顔を覗かせ、途中振り返ると、栂池自然園の雪原がよく見えた。
天狗原の直下は、傾斜が少々増してくる。
少し前からシールが引っかかる気がしていたのだが、なんだか効かない。平坦地に戻って確認すると厚さ5cm超の雪団子になっていてびっくり。削り落としてクトーを装着して登る。その後、つりしさんのシールワックスを借りて塗ったが、なんやかんや、わたしのシールトラブルで30分は無駄にしてしまった。
ともあれシールワックスのおかげで雪団子からは解放された。これは有効、買っておかないと。
天狗原に着くころには視界は効くものの、ガスと風も出てきた。
できれば白馬乗鞍にも…なんて言っていたけど、時間的にもまた次回。まずは2072Mの平坦地を目指そうと、天狗原を横切り、滑走用意をして振子沢に入った。
沢に入るといい斜面、最初は固めメインのモフ雪ミックスという感じ。つりしさんはヒャッホー、わたし的にはあまりヒャッホーでなく慎重に。
地形図では読み取りにくい細かい沢型がちょこちょこ入るが、ルートを示すピンクテープが随所にあり、迷うことはない。
左岸側に寄りつつトラバース、1632M付近で尾根を乗り越えて隣の沢を下っていくと橋が見え、蓮華温泉に至る林道に合流。
辿ると、テントがみえてきた。正規(夏季)のキャンプ場はロッジから600m離れているそうだが、この時期だけの臨時キャンプ場ということだ。
そしてその向こうに…ありました!今宵のお宿、白馬岳蓮華温泉ロッジ。
有名な野湯にもいってみたいと思っていたが、雪の中を片道20分スキー靴で歩く気にもならず、内湯だけにした。タイミングよく貸し切りでゆったり浸かる。ご飯もおいしくビールはワンコイン、綺麗でよい山小屋だった。
●4月10日(晴)
7:15発、今日は大快晴。真っ白な山々を背に、名残り惜しい気持ちで蓮華温泉を後にした。
先に出た方々のトレースは林道を離れ天狗原方面へ登っていく。わたしたちは新潟側の木地屋方面へ、ヤッホー平経由ではなく、昨日の新雪でまっさらになった林道を行く。
林道の屈曲部にかかる橋の手前、20Mほどのカリカリに新雪が乗ったトラバース。スリップするとそのまま沢側にスポーンと落ちそうで、つりしさんは慎重に一歩一歩スキーで通過したが、トラバース苦手なわたしは速やかに断念、スキーを担いでアイゼンでザクザク通過。アイゼンを持っていくか迷ったのだが、あって良かった。橋の先は陽当たりが良いのか側壁の雪が崩壊していて、崩壊の瞬間に居合わせるとよろしくない感じ。
少しすると地形が広がってのどかになり、林道をまったりスキーを滑らす。誰もいない。
栂平から林道を外れ、角小屋峠へ、今日唯一の登りらしい登り。乗り上げポイントは本来笹藪帯のところ、丁寧に刈払いがされていた。
刈払いの所はスキーを担いで、角小屋峠到着。解放的な景色の中で大休止し、シールを外した。
ウド川の上流側に気持ちよく滑り込み、右岸へ渡る。
しばらくはピンクテープに従って高い位置をトラバース三昧。下には楽しそうな段丘があるというのに…、そこを滑ってしまうと尾根を跨ぐのが大変になる。
トラバースが終わってようやく緩やかな疎林になると、あとはそこそこ楽しみながら滑ったり漕いだり、で林道に合流。ゆるい起伏はあるものの、シールをつけるほどではなかった。
13:00、木地屋の除雪終了点に到着、予約していたタクシーで栂池高原スキー場に戻った(約12000円)。
***
スキーという道具を使って山の中を自在に移動した(ツアー看板やピンクテープがなければこんな風にはルートを描けないと思う)、という印象の今回の山行。
よい山旅になりました。つりしL、計画していただきありがとうございました。 [...]
2021年4月7日山行記録2021/3/7(日)曇り時々晴
メンバー:うえ(L)、こば、きよ(記録)
妙義の木戸壁右カンテへクライミングへ行ってきました。
うえさんの怪我が回復し、そのリハビリも兼ねて簡単なマルチピッチの山行です。
今回は3人でのマルチピッチなので終了点ごとにリードを交代しながら登って行きました。
岩はフリクションのよく効く岩でしたが、一部緩んでいる箇所もあったので注意は必要です。
8:30
準備を整えて旧国民宿舎裏妙義を出発。
丁須の頭の方向へ看板通りに進み、歩き易いアプローチを進みます。
黄色い←と↓の矢印が出てきたらそこを右に曲がります。
鎖場が出てきたら行き過ぎです。
分岐から10mほど歩くと取り付きの目印のピンが上の方にある。
9:30
装備を整えてクライミング開始
■1P リード:うえ 15m (トポ表示 25m グレード:5.6)
フェースを直上して登っていきます。
脆そうな見た目の岩に恐る恐るでしたが、良い手も足もありサクサク登れました。
終了点は3人が丁度入りきれるくらいの広さ。
■2P リード:きよ 20m (トポ表示 25m グレード:5.6)
トポでは核心は4ピッチ目だが、個人的にはここが一番の核心に感じました。(リードだったから?)
スラブ状の壁を右上の方へ少し登り、小ハングを超え、その後はバンドを左に登ったところに終了点がありました。
終了点はここも3人が丁度入り切れるくらいの広さでした。
■3P リード:こば 20m (トポ表示 25m グレード:5.6)
コバさんは久しぶりに5.6と言うグレードに張り切って登っていました。
緩やかなフェースを右上に登り、ルンゼを登るピッチでとても簡単でした。
終了点は大きな松の木が右手に生えているテラスでとても広い終了点でした。
■4P リード:うえ 20m (トポ表示 20m グレード:5.7)
核心ピッチはうえさんがリードで登ります。
テラスから右上の方へ登り、フェースを登っていきます。
核心ピッチでしたがそこまで難しくなく登り切りました。
終了点はとても狭くロープの付け替えが大変でした。
■5P リード:きよ 10m + 20m (トポ表示 25m + 15m グレード:5.5/5.4)
最終ピッチ。
5ピッチ目はトポで示されている5P/6Pをリンクして登りました。
これまでのピッチでは至る所にピンが打ってありましたが、ここから先は簡単なこともあってか?ピンの数が激減していました。
緩やかなフェースを登っていくとすぐに5P目の終了点があり、そのまま6P目へ。
6P目も優しいがピンが少ないのでランナウトは大きくなりスリル感はありました。
最後の終了点への右から回り込むルートにピンがあったようですが、私は見逃して砂まみれのルンゼを直上してしまいました。
終了点はとても広く、3人ぐらいが座るスペースは十分にありました。
12:00
登頂
トップで表妙義の壮大な風景をみながら小休止。
12:40
下降開始
下降は6P/5P、4P、3P/2P/1Pの計3回懸垂下降で降りていきました。
最後の懸垂下降は地面まで3mほどロープが足りませんでしたが、クライムダウン出来そうだったので途中で解除して降りてきました。
14:20
下降終了
15:10
下山
木戸壁は去年から行ってみたくて相談してましたが、ついにいくことができました。
私のような初心者でも登りやすく、とても楽しくクライミングすることができました。
うえさん、コバさんありがとうございました! [...]
2021年3月25日山行記録日時:2021年3月20日(土)天候、晴れ
メンバー:つりし(CL)、ハギ(SL)、ツノ(記)
3月19日(金)21時 圏央道、白岡菖蒲ICでツノ合流し一路、西那須野IC経由で南会津町、道の駅「番屋」にてテント設営し入山祝いの宴会。
20日(土)5時起床、朝食。「下大戸沢岳スノーシェッド」側の駐車スペース(883m)から7時出発。
残雪が残る大戸沢から東尾根に取り付く。右側に三岩岳を見てやや急斜面を30分ほど登り気持ちの良いブナ林から1,553mの小ピークに到達。
山頂雪原を約2時間かけ12時に山頂に到着し乾杯。少し風があり寒いが尾瀬、燧ケ岳と会津駒ケ岳を望む。先行者は二人、途中でボーダーも含め5~6名と出会う。
シールを外し、いよいよご褒美の滑降へHere we go!
それぞれのスキースタイルで斜面を堪能(笑)
下山コースに注意し、途中の急斜面も問題なく通過する。
13時50分駐車スペースへ到着。
「小豆温泉」の熱い風呂で汗を流し「番屋」にて会津そばで締める。
つりしさんとハギさんは先週の菅平、根子岳に続いて晴れた山スキーを楽しみ、私は1年振りの山スキー、1年間の放蕩生活で体力が落ち勉強しました。
それぞれが違った道具を使い、登り下りをする山スキーも楽しい山旅です。 [...]
2021年1月19日山行記録メンバー:コバ(L)、うえ、きよ(記録)
日時:2020/12/28~2020/12/30
2020年最後の山行に農鳥岳に行ってまいりました。
当初の予定は初日に農鳥岳の稜線まで出て1泊し、翌日農鳥岳・間ノ岳にアタックする予定でしたが、入山前に雨が降っていたため、大門沢小屋に拠点を置き農鳥岳を往復する山行に変更しました。
12/28 11:05
奈良田の発電所の先に車を止め、雨が止むのを待つこと数時間、ようやく雨が止んだため、山装備に着替え出発します。
しばらくは林道を歩きます。
11:55
登山口に到着。
登山口からすぐに立派な吊り橋を渡ります。
綺麗で歩きやすい雪道を歩きます。
雪は締まっていて前駆者のトレースも薄ら残っていて歩きやすい道が続きます。
木の橋を渡る所は木が凍っていて滑るので這って進みました。
15:39
大門沢小屋の手前に氷瀑がありました。
15:53
初日最後の核心部。
ツルツルの木の橋をうえさんが這って進んでいるのを見て、私は横切る川の水量が少なかったため渡渉しました。
16:03
大門沢小屋に到着。
小屋の中にテントを張り、拠点とします。
夕方の微睡タイム。富士山が綺麗に見えます!
夕飯はコバさんがニンニク醤油味の鶏鍋を作ってくださりました。
写真は撮り忘れましたがとても美味しかったです!
12/29 3:00
起床。
朝食は各自インスタント麺を食べ、準備します。
4:35
真っ暗闇の中、農鳥岳に向けて出発します。
6時ごろには辺りが明るくなってきます。
6:55
富士山の左肩あたりから日が昇りました。
8:29
樹林帯を抜けると視界が開け、同時に膝下程までの雪が現れます。
9:54
稜線に出るとアルプスの壮大な景色と強風が迎えてくれました。
稜線上は風で雪が飛ばされているのか、岩肌が見えている箇所も多々ありました。
雪山の経験がほとんどない私は、慣れないラッセルと強風、薄い空気に苦戦しペースが落ちてしまいました。
農鳥岳の山頂付近は岩稜地帯になっており、先週実施したアイゼントレーニングが生かされます。
11:03
ついに農鳥岳登頂!
相変わらず強風は吹いていますが、天気も良く、とても気持ち良い山頂です!
11:46
体力と時間の問題から西農鳥岳への登頂は断念し、下山を開始します。
私は慣れない雪歩きに足を取られ、登り以上に苦戦してしまいました。
森林限界に入った後はアイゼンとピッケルを捨て、ストックを出してようやくペースが出てきました。
14:59
ようやく大門沢小屋に降りてきました。
2日目の夕飯はうえさんがカレー鍋を作ってくださりました。
12/30 5:00
起床。
本日は下山だけなのでゆっくりご飯を食べて用意します。
8:30
気温は暖かく、天気は雪から雨に変わっていました。
下山を開始します。
雨に打たれ、雪はぬかるみ始めています。
10:45
下山。
奈良田に到着。お疲れ様でした!
人生初の冬山3000m級農鳥岳、辛く長い道のりでしたが登頂したときの喜びは格別でした!
私自身雪山に慣れていない事もあり、お二方の足を引っ張ってしまう事も多かったと思います。
まだまだ技術も体力も忍耐力も未熟なので、今後精進して行きたいと思います。
コバリーダー、うえさんありがとうございました! [...]
2020年11月1日山行記録【日程】2020年10月3日- 4日
【メンバー】つりし(L)、ハギ、ワダ、セキモト(記録)
9/26-27で企画していた沢登り。雨天順延にて再チャレンジ! 良い天気に恵まれました。
10/3
7:14 奈良俣ダムより先の奈良俣トンネルを抜け右に進むと、数台車が停車可能な駐車場・林道入口ゲートがあリます。ここから長い林道歩きが始まります。
7:45 じわじわと最初は登りが続き、少し暑い。林道は秋めいて少し紅葉が始まっています。きのこがいたるところに生えており、ペースが上がらず 笑。食べられるもの、食べられないもの、私はよく分からずですが、楽しいです。
9:22 さらに進むと山葡萄があちこちに、全く進まず.. つりしさんからひと房いただき、食べながら歩きます。後ろに見えるのはヘイズル沢。
10:44 狩小屋沢を渡るところ、ここから入渓し少し下ります。
10:51 奈良俣本流です。ここから遡行を開始します。美しい沢ですね。
11:36 いい感じのナメ滝が続きます。
12:16 水も澄んでおりとても綺麗です。自然の堤防を渡り、左岸から進みます。
12:52 本流と前深沢・後深沢にいく分岐です。右に行きます。
この場所の写真がないですが、前深沢への分岐を左にいき、7-8mほどの大きな赤い滝にたどり着きます。
傾斜的には問題ないですが、滝が非常にヌメっており1段足をかけたところでスリップ.. 安全をとり左から巻きました。。
13:13 先ほどよりもゴツゴツした滝が続きます。
前深沢への分岐と中深沢の分岐に到るまでの間で、比較的平らなエリアを発見、良い時間にもなってきたので皆でテント探し。同時に食べられそうなきのこをつりしさん、ハギさんがゲット 笑
14:30頃、右岸に少し高台になる平らなエリアを見つけます。テント場として完璧な場所ではないですが寝床を確保。
河岸に場所を確保し焚き火開始。山行中に確保した山の幸できのこ汁、山葡萄のバーボン割りと美味を堪能 !
ハギ先輩の肉だんご鍋も絶品でお酒の進む宴会となりました 笑
10/4
7:30 飲みすぎた次の日は早めに準備をして沢に向かいます。テント場より先は釜のあるナメ滝が続きます。
最初の滝は右壁の上を進みます。少し右奥では、立木を掴み進みますが届きづらい部分がありシュリンゲで確保します。
釜が深い滝を進んでいると、常に岩魚が.. すぐに隠れてしまいますが、たくさんいます。
8:33 ここあたりからぱったり、水が少なくなり途中で涸れ沢に.. このまま終わるのかと不安に。
9:48 いえいえ、再び水が復活してきました。いい感じのナメ滝が続きます。
10:53 小滝の連続のあと少し全体が開けてきます。
11:47 ナメのいい感じから、だんだん黒い岩が増えてきます。最後の核心となる7-8mのジェードル滝。水に濡れながら進みます。水が流れている滝の中に良いホールドがあり足場とします。
12:04 その後水は枯れ、ひたすらガレガレの岩場を進みます。岩を落とさぬ様そおっと進みます。
13:36 やっと稜線に出ました。霧で隠れていた稜線がよく見えてきました。青空も見えいい感じ。
14:15 至仏山山頂に到着。
15:27 登山道から、良い感じで秋めいて来ました。
16:02 鳩待峠に到着です。お疲れ様でした!
***
【雑感】
ナメ滝が印象的な沢でした。きのこに山葡萄と自然を満喫したい良い沢旅でした。つりしさん、ハギさん、ワダさん、ありがとうございました! [...]
2020年8月18日山行記録2020/8/9-11
メンバー:つりし(L)、ハギ、キム(記)
中央アルプス、木曽駒ケ岳へ突き上げる細尾沢を遡行した。
①日目
早朝東京を出発し、中央道を利用し伊那ICで降り、コガラ登山口Pへ。見覚えがあると思ったら北稜60周年記念で行った中央アルプス縦走の下山口だった。
9:10 行動開始
登山道から逸れる沢へのアプローチルートに、“沢コース”なる道標。おお、何だか市民権を得た沢なのか⁇
細尾沢へのアプローチは正沢川を辿る。このパートは沢登りというより川歩きと言った趣。
10:25 入渓。水量は多いが、流されたりするところはない。
12:45 細尾沢出合の二俣到着。テンバ候補はここと、更に進んだビバーク地点。今回は余裕のある3日プランのため、快適性を重視し、こちらで幕営することに決定。
テンバは二俣下流の右岸および二俣の間にあるが、焚火リラックススペースが開けた前者を選択した。
早く着いたおかげで、超のんびりできた。
メンバーの内、2人は自立ツェルト。1人はここ↓でタープを張った。以外に寒く、全員熟睡は難しかったようだ。良く考えたら標高1900m!
②日目
7:15 行動開始
細尾沢からはもちろん沢登り。
7:45 すぐに現れる大滝は左岸側の隣の沢型から高巻く。難しくは無いが結構な高感度があり、初心者が居たらロープを出すべきだろう。
8:25 高巻きの沢型と大滝の間に現れるルンゼ上部をトラバースして本流に復帰、休憩。
その後もフリーでガンガン登れる小滝が続く。
9:05 ビバーク地点到着。4-5人用のテント一つ程度の広さでやや傾斜している。二俣から2時間弱ということになる。
やがて木曽駒ケ岳山頂を奥に臨むカスケード帯に突入。日本アルプスならではのスケールの大きい眺望に歓声を上げる。珍しく記念撮影したりしてしばし足を止める。
「登っちゃうのがもったいない」とはハギ隊員談。
振り返ると、60周年山行中央アルプス隊、最後の山となった茶臼山。
沢は予想より早く涸れ、ゴロゴロしたガレ場を詰める。沢の水が冷たかったので水源は雪渓かと思っていたのだが雪は全くない。
ここの詰め上げが難しい。浮石、動く岩だらけでホールドが何も信用できず、慎重に慎重を重ねてじわじわと登る。これちょっとおかしいだろうとGPSを見ると、避けなくてはならない予定であった頂上直下の崖の中にいることが判明。やっちまった…
今さら戻れないのでジワジワ登攀を継続し、最後は腰くらいまでのハイマツ帯を突破。
山頂付近の人が見える。彼らはナニあの人たち… みたいな感じでこちらを見ている。こっぱずかしい心境だったが、まるで狙ったかのように寸分たがわず山頂に突き上げた。
木曽小屋の様子を見つつ、トラバースして頂上山荘のテンバへ。奥に宝剣岳が見える。
付近には北アルプスから持ってこられた(隊長情報)ライチョウがウヨウヨ。足に識別票をしており、ヒトに慣れているようだ。可愛らしい鳴き声にヘンにハマった隊長を横目にテンバ確保に急ぐキム隊員。
13:25 テンバ到着
小屋で受付を済ませ、ヤレヤレと宿泊準備をしていると、小屋での食事はコロナ影響下でできない、とのショッキングな情報が!!(HPで確認して100%アテにしていた我々は食料を持っていない)
ビール(500ml):800円を飲みつつ、併せて買ったカップラーメン(小):500円や、ワインハーフボトル:2000円を見つめながら、こんなハズでは… と一同の口は重い。
(しかもビンもカンも全て持ち帰り… 荷物増えるってどゆこと??)
昨夜、我々は寒くて余り睡眠を取っていない。今日更に1000m登り、計算では6.5℃低下する。ひもじく寒風に耐えなくてはならない状況下で、7合目避難小屋まで下らないかとの案が出されるが、議論のタイミングが少々遅すぎた。
甲斐駒や南八ッの夕景も俺たちの慰めにはならなかった…
③日目
悲しくも全く予想通りほとんど睡眠を取れない眠い目をこすりながら、
4:00 起床
5:00 行動開始。一晩中吹いて未だ止まない強風でバーナー使用ができず、食事も諦める。
5:30 玉ノ窪小屋で風裏に入り、さて改めて朝食だというタイミングで何故かバーナーの調子が悪く、湯が沸かない。隊長は屈辱の500円カップラーメン(小)を恨めしそうに睨んでいる。テンションは低いまま諦めが肝心、と下山を続ける。
朝、寒くて寒くて全て着込んだまま下山していたが、陽が当たると一気に暑くなりヒィヒィ言いながら脱衣する。さっきまで震えていたのに今は日影がありがたい。
8:00 7合目避難小屋着。とてもキレイで2階もあるし狭くはない。トイレもあり、一応飲用不可となっているが水もある… やはりコッチが正解だったか…?
その後は日影に入り、気温は最適。しかしやっぱり1500m強の下りっぱはナカナカ膝に応えた。
10:30 駐車場に無事帰還。
帰路、天神温泉 国民宿舎 清雲荘に立ち寄るもコロナ影響下で県民以外の入浴は禁止。
国道19号に出る交差点の左にある“水車家”さんでは、コシとボリュームのあるお蕎麦が頂けます。
【所要時間】
以下の図の通り。
【シューズ】
フェルト2人、ラバー1人。比較は難しいが、一日目の乾いた岩歩きが多かったのと、下山も兼ねられるためラバー有利か? [...]
2020年3月23日山行記録日程2020年1月25日
メンバー こば(L)、うえ、たま(記)
天気晴れ 風やや強い
駐車場8:40スタート
峠の茶屋9:10
四番の看板9:55
10:00東南稜取りつき
雪が少ない
門で懸垂下降
登り返し
相変わらず雪は少ないが風がとても冷たい
山頂までもう少し
朝日岳山頂12:35
下山中、東南稜を眺める
峰の茶屋跡避難小屋13:14
峠の茶屋13:43
駐車場14:08
天気が良く気持ちよい山行になりました。 [...]
2020年1月28日山行記録【日程】2019年12月28日-30日
【メンバー】コバ(L)、ハギ、ツリシ、ウエ、セキモト(記録)
【装備】ワカン、スノーシュー、ストック or ピッケル、アイゼン使わず
年末の寒気で、前日に大雪警報。どうなることかと思いましたが、アタック日大変良い天気に恵まれ、素晴らしい景色と共に素晴らしい登山となりました。
12/28
9:30 尾瀬戸倉スキー場出発
先日からの大雪はないものの、冬型の天候が続く初日。舗装道路の上に積もった雪道を延々と進みます。
20-30cmほどに積もった雪道がひたすら続き、雪が降る中を単調に進みます。本日はアプローチの為、雪道歩きが大半となります。コバさんが持ってきてくれたスノーシューが大活躍。坂道には向きませんが、単調な平たい道には最適で1パーティーに1名いるとかなり重宝します。(ありがとうございましたm(_ _)m)
13:20 鳩待峠分岐
4時間弱ひたすら進み、分岐までやってきました。津奈木橋を渡るとすぐに標識が見えます。水上方面へと緩やかな登り坂を進み、取付きを探します。
13:45 津奈木橋先取付き
左に林が見えてきます。200-300mほど進んだところで小至仏方面へ入っていきます。時間も遅くなってきたので、テント場を探しながら進みます。
14:30 テント場
1-2名用のテントと4-5名用のテントを2つ設置。スペースも大きく取れ、とても良いテント場です。(←写真は後ほど) 夜はコバさんが、絶品しゃぶしゃぶを作ってくれ明日に向けて英気を養いました。
12/29
6:30 出発
アタック日。雪がやみ、青い空がキレイです。風もほぼありません。雪の量は多いので、ラッセル開始です。
7:13 朝日
朝日が青い空に映えます。
10:04 深雪ラッセル
津奈木橋先取付きから稜線までは、坂道が続きます。私の初ラッセルとなりとても良い訓練になりました。腰まで埋まる深雪をかき分けながらひたすら進みます。
ラッセルは大変ですが、天気がとにかく素晴らしい。昨日の単調な道とは異なり、元気が出ます。
深い雪が続きます。坂道より平らな道になるとコバさんのスノーシューが大活躍。スノーシューの後続につくと、女性陣は快適に進むのですが、私はどうしても雪に深く沈んでしまいます・・ダイエットが必要ですね 汗
綺麗な樹氷の林道を進みます。思ったより雪が深く稜線に出てもアイゼンの出番はありません。。頂上までは難しいと判断し、景色が良さそうなオヤマ沢田代まで進むことに。
12:45 オヤマ沢田代
途中からスキーヤーの踏み跡もあり、スピードアップ。素晴らしい景色が見渡せるオヤマ沢田代へ到着しました。
一面の銀世界です。この下に湿地帯が埋まっています。
いきたかった小至仏山、また次回ですね。
素晴らしい尾瀬ヶ原の景色。
樹林帯と山麓のコントラストが素敵です。
素晴らしい景色を堪能した後、帰路につきます。帰りは私たちの踏み跡が残っており、とにかく早い早い。
13:50 登山道(林道)から離れ、テント場へ。
往路は、5時間半。帰りは2時間。あっという間でした。結構な傾斜がありよく登ってきたものです。坂道はやはりワカン ですね。
15:17 テント場
広々としたテント場に到着。ゆったりと過ごせる良いテン場です。
落ち着いたところで、宴会開始。テント生活に大切な水を作成しながらお酒タイムです。2日目は、ペミカン風豚汁をウエさんが作ってくれました。プラス、帆立とイクラの海鮮丼(!) 山ではありえません。超美味な食事を楽しみ2日目の夜は終了です。
12/30
7:05 出発
今日は再び単調な舗装路を進みます。朝から雪が降りアタック日のみ最高の天気に恵まれました。2日前につけた踏み跡があるので楽チンです。
8:53 スノーシェッド
スノーシェッドで小休止。こちらでワカン(スノーシュー)を外します。
最後は雪の降る中をひたすら進みます。
10:00 尾瀬戸倉スキー場到着
テント場まで、往路は6時間。復路は2時間。かなり短縮できました。
〈雑感〉
天気に恵まれた素晴らしい山行でした。私以外は、経験豊富な皆さんなのでへばることがなく無事に着いて行けて、実はほっとしました。ラッセルやテント場での整理整頓等、教えていただくことばかりなので早く役に立てるよう経験を積んでいきたいです。山岳会に入り始めての冬休み、みなさんと色々な話もでき有意義な時間でした。ありがとうございました!
(記録:セキモト) [...]
2020年1月2日山行記録2019/10/05〜06
メンバー:ウエ(L)、タマ、あず(記録)
新年あけましておめでとうございます。
この山行へ行ったのはもう3ヵ月も前のことですが、写真整理中にPCが故障してしまい、年を越した今やっと筆を執った次第です。
さて、言い訳はほどほどにして、さっそく記録に移っていこうと思います。
10/05
09:30頃 白毛門登山口
今回は車を出せるメンバーが居ないので、電車で土合駅へ。
天気もそこそこ良いので、他にも同じ沢へ入渓するパーティがあるのではないかと思っていたのですが、登山口で沢の準備をしているのは自分たちのみ。それほどマイナーな沢ではないと思うんですが…。
前日の10月4日は、台風18号から温帯低気圧となったものが雨を降らせていたため、増水を懸念したのかもしれません。
09:45入渓
登山口からほんの少し白毛門方面へ入山し、東黒沢と出合ったあたりですぐ入渓となりました。本当にほんの数分で入渓なので、入渓準備は登山口の駐車場で済ませてしまった方が楽です。
心なしか、水が笹濁りしています。
もともと少し茶色いのか、雨でそうなったのか。この時点ではそこまで増水しているようには思えませんでした。
ハナゲの滝までのナメは、フェルトだと少し登りにくい場面もあるかもしれません。ただ、東黒沢上部やウツボギ沢はコケもあるので、ラバー遡行によほどのこだわりがない限りはフェルトで良いと思います。
それにしても、低気圧通過の反動か日差しが非常に強く、影も濃いので写真は少し撮りにくいです…。見えずらくて申し訳ない限りです。
笹濁りも琥珀のようできれいですね。
そんなことを言っていられるのもここまでですが。
10:08 ハナゲの滝
水量増量中なので、とても立派なハナゲです(?)
名前はひどいですが、迫力のある良い滝です。
人が写っていないのでわかりにくいかと思いますが、全長約50m、幅30mほどの大滝だそうです。
ここは水流脇左を登っていきます。
ハナゲの滝の上は、下流と似たようなナメが続きますが、流心が狭まったため水圧が増し、渡渉するのも少し勇気がいります。
上の写真の小滝も、水中へ足を入れると吹き飛ばされそうになるので、右へ渡って小巻き気味に回避。
10:30 白毛門沢出合
左から白毛門沢が入ります。
今回は東黒沢をこのまま詰めるので右へ。
沢が右へ大きく曲がっている部分です。この水路の先にも小滝があります。
この付近でタマさんがコンパスをなくしたらしく探しはじめますが、結局見つからなかったので仕方なくスルー…。
右から枝沢の滝が入る、出口に5mほどの小滝を持った小ゴルジュ。
右から小さく巻き、小滝手前で左へ移ります。
小滝も水量のせいなのかヒョングっていました。
きれいな水路状のゴルジュでした。
盛大にヒョングっていますが、ここは右から簡単に登れます。
ヒョングリ滝の後は、天国のナメ帯へ入っていきます。
ナメ滝も美しいです。
11:40 ナメ帯中間地点で小休止。
ナメの合間に多段の滝も入ります。
日当たりも良好なのでここで一息。
そのあとも快適な滝とナメが続き、すっかり東黒沢の虜に。
快晴の空と茶色の沢床のコントラストが美しいです。
この後は何故か写真もなく記憶も彼方へ行ってしまったので不明ですが、14時台のうちに丸山乗越へ到達。
乗越へ近づくほど沢は狭まっていき、滝も小さくなっていきますが、ちょっとしたテクニックや工夫を要求されたような覚えがあります…。
(だから文字だけでも先に起こしておけとあれほど…)
乗越は少し笹薮になっていますが、それほど時間もかからずウツボギ沢の枝沢へ入ることができました。
15:00 ウツボギ沢本流
そろそろ日が傾き始めた15時頃、ウツボギ沢本流へ降り立つことができました。
下降中はいくつか滝もありましたが、どれも易しく簡単に降りてこられます。
15:40 幕営地
本流へ出てから、上流へ行ったりナルミズ沢方面へ下ったりと宿探しに奔走しましたが、結局下降してきた枝沢の出合から少し下った先の右岸にある砂地に幕営しました。あまり高台ではありませんでしたが、ここが一番快適そうです。
他にもナルミズ沢出合付近に2ヵ所確認できましたが、釣り師の常宿だったりタープが張りにくかったり人臭かったりで、あまり私たち好みではありませんでした。
シーズンも終わりに差し掛かる10月だからか、薪を集めるのも一苦労。これは人気のナルミズ沢とお隣である弊害かもしれません。
薪拾いも大変でしたが、タープの形状との相性が悪く、設営にも少し苦労。
食担はウエさんで、おいしかったのは覚えているのですが、メニューが何だったかはこれもまた記憶の彼方です…。
10/6
07:45 遡行開始
ちょっとゆっくり気味に遡行開始です!
天気は曇り。少し肌寒いので雨具を羽織って防寒していきます。
ウツボギ沢は、東黒沢とはまた変わった雰囲気の沢です。
岩質は似ているような気がしますが、東黒沢より滝の比率が多く、しっかりとした釜を持つ滝も見られます。
2日間で色々な渓相を見ることができるのも、継続遡行の醍醐味ですね。
08:10頃、遡行開始早々この沢のハイライトともいえる20mの逆くの字滝へ到達します。
絶賛水量増量中なので水線がはっきりとして、紅葉し始めた樹林と相まって純日本的な美しさを感じます。
写真では見えませんが、右手前にあるバンドから中段へ移り、右の小尾根から小さく巻きました。巻きのきれいな踏み跡を見つけられなかったので、落ち口への下降に少し手間取りましたが、それほど時間をかけずに突破できました。
ウエさんはしきりに上段右壁を観察していましたが、水量が多く私からすると直登は考えにくい状況でした。普段はアルパインクライミングがメインのウエリーダーなので、クライマーの血が騒いだのでしょうか…。
その後も、昨日の笹濁りとは打って変わって、美しい緑色の釜を持つ滝が私たちを迎えてくれます。
滝は尽きることがなく、どんどん高度を稼いでいきます。
水量も減っていきますが、割と最後の方まで滝があって楽しめた印象です。
詰めは高度を上げすぎる前に左からの枝沢へ入り、笠ヶ岳と白毛門の間の登山道へ出るのがセオリーですが…。
私たちはその枝沢をスルーしてしまい、かなり上の方まで詰めてしまいました。
途中で気付いてリカバリーできましたが、危うく笠ヶ岳に登頂してしまうところでした。
今思うとここだったのかな?という枝沢はありましたが、非常に細く、ありえないだろうと思い込んでしまっていたのかもしれません。
11:45頃 登山道
笹薮のような細い沢筋から抜け出すと、そこには草紅葉が広がっていました。
天気はあまり良いようではなく霧がかかってはいますが、それもまた一興です。
草原を少し登って左方向へ移動していくと、すぐそこに登山道が見つかり、遡行終了。
装備を解除していると、笠ヶ岳方面からナルミズ沢遡行のパーティと湯檜曽川本谷遡行のソロ遡行者の下山と出会いました。
下山中も、尾根は終始霧の中でしたが、色付き始めた紅葉と霧の白が美しい情景を作り出していました。
大きく天気が崩れることもなく、無事遡行できたことをお天道様に感謝しながらの下山となりました。
コースタイム
10/05
09:30白毛門登山口-09:45入渓-10:08ハナゲの滝-10:30白毛門沢出合-15:00ウツボギ沢本流-15:40幕営地
10/06
07:45遡行開始-08:10逆さくの字滝20m-11:45登山道 [...]
2019年12月11日山行記録2019年11月17日(日)岩レスキュー
コバ(L)、ウエ、ツリシ、ハギ、トヨタ、キム、ササジ、たま、ノダ、キヨ(記録)
丹沢モミソ谷出合の岩場セルフレスキュー訓練を行いました。
コバさん、ウエさんが中心となりご指導していただきました。
訓練内容は以下のとおり。
•ビレーからの脱出
•懸垂下降からの停止、仮固定、登り返し
•介助懸垂下降
•1/3引き上げシステム
•ザックを使用した搬送方法
•ヒューマンチェーン
•横引きを用いた急登の搬送
また、以下のロープワークを使用するがここでの説明は割愛する。
・エイトノット
・ミュールノット
・フリクションノット
−クレイムハイスト
−オートブロック
また、今回の岩講習ではダイニーマがフリクションには適していないかという議論があったが、
これには諸説あるようで明確な答えは見つからなかった。
以下、岩講習の詳細。
●ビレーからの脱出
リード者が負傷し、意識がない時に自分がビレーから抜け出し助けを求めに行く際の想定でのレスキューとなっている。
1.支点が確保できそうな場所まで行き、ミュールノットでビレー中のロープを仮固定する。
ミュールノットが作成できたら両手を離しても問題ない。
バックアップを取ることを忘れずに。
2.支点を流動分散で作成する。(ボルト2つでレスキューに耐えうる支点というイメージ)
3.ビレイデバイスからリード側のロープにスリングでクレイムハイストを作り、機能しているかを確認する。
4.フリクションノットと作成した支点を環ビナで接続し、クエイムハイストを持ち上げて支点とロープにテンションがかかる位置まで引き上げる。
5.ビレイを解除してクレイムハイストの下方にエイトノットを作り流動分散した支点にバックアップを作成する。
ここで救助を呼びにいく。
6.固定を解除する時はバックアップを外し、ビレイデバイスにロープをセットし、ミュールノットを結び、クレイムハイストを外し、ミュールノットをゆっくり解除する。
●懸垂下降からの停止、仮固定、登り返し
1.懸垂下降中のロープ2本を使いミュールノットで仮固定をする。
2.ミュールノットより上方でスリングでフリクションノットを2つ作る。
ここではオートブロックでもクレイムハイストでも好きな方のフリクションノットで結ぶ。
3.上のフリクションノットに自分のハーネスに固定しているスリングを接続する。
4.下のフリクションノットに環ビナとスリングを接続する。
このスリングは足を掛けて登るためのスリングになるができるだけ短い方が登る効率が良い。
身体の柔らかさと相談である。
5.上方のスリングをギリギリまで持ち上げ下方のスリングを足が届く範囲まで持ち上げる。
6.足でスリングに乗り、体を持ち上げる。
7.上方のスリングをギリギリまでもちあげる。
8.上方のスリングに体重を預けて下方のスリングを持ち上げる。
9.以下、6〜8を繰り返して登り返していく。
●介助懸垂下降
1.ビレイデバイスの環ビナ側に約3:7の割合で結んだスリングをかける。
2.短い方を要救助者側、長い方を自分のハーネスにそれぞれ環ビナで固定する。
3.要救助者と自分のハーネスをクイックドローで固定する。
4.ビレイデバイスの下方にクレイムハイストでバックアップを作成する。
5.懸垂下降で降りていく。この時、懸垂下降なので膝は曲げないこと。
●1/3引き上げシステム
1.支点2つにアッセンダーや滑車のようなものを取り付ける。
2.支点と支点の間に写真のように環ビナにフリクションノットを取り付ける。
3.引き上げる側からロープを引っ張り、クレイムヘイストの位置をずらしながら引き上げていく。
写真はシステムの説明なのでリングボルトを支点として使用しているが、破断の危険があるため必ず複数のボルトから流動分散等で支点を作成すること。
●ザックを使用した搬送方法
これはハーネスを装着していることが前提の搬送方法である。
1.ザックの両方のショルダー部分にクイックドローをつける。
2.クイックドローを交差して要搬送者のハーネスの腰部分に装着する。
3.ザックを背負い、周りの介助を借りて立ち上がる。
●ヒューマンチェーン
これは短距離の要救助者の移動を複数人で安定して行いたいときに用いる。
今回は5人で要救助者を運んだ。
1.要救助者を仰向けで横たわらせる。
2.3人と2人に分かれ要救助者の左右に交互に立つ。
3.要救助者の下から手を伸ばしお互いの手首を握り、そのまま立ち上がり安全な場所へ移動する。
●横引きを利用した急登の搬送
1.搬送者の上方に支点を作成する。
2.スリングにアッセンダーや滑車のようなもの、なければ環ビナを2個交互にかける。
2個使う理由は、ロープを引く際に少しでも摩擦を減らし軽くするためである。
3.ロープの片方を搬送者に装着し、もう片方を視点から真横に引く。
以上が今回の岩レスキューでの講習内容となる。
非常に有意義な講習でしたが、実際に使う機会がないことを祈りたい。
この日のために準備をしていただいたコバさんうえさん、この場を借りてお礼申し上げます。
また、丁寧に補足等していただきご指導していただいた参加者の皆様ありがとうございました。 [...]
2019年12月10日山行記録【日程】2019年3月9日-10日
【メンバー】ハギ(L)、つりし(記録)
【コースタイム】
9日…土樽駅6:45→毛渡橋登山口7:10→タカマタギとの分岐7:25→群馬大避難小屋9:30/9:40→北尾根取9:50→1182m11:50→1495m幕営地14:10
10日…1495m幕営地6:20→1627m6:55→シッケイノ頭7:35→仙ノ倉山頂8:50→シッケイノ頭9:35→1495m幕営地10:30/11:40→1182m13:00→群馬大避難小屋14:30→毛渡橋登山口16:05
1日目
前夜土樽駅前で車内泊、駅前は車6台ほどしかのスペースがなくすでに満車、我々の横の車は7名パーティー、聞くと我々と同じ目的地、前日にだいぶ雪が降ったとのことで、かなりのラッセルになるのではないかと時間的にもタイトになりそうなので明日は6時出発とのこと、リーダーとおぼしき方の話に気が引き締まる。
しかし明朝、我々は結局6時45分出発、登山口につくと踏み跡多数、新雪が深く心配していたがトレースは意外としっかりついている、しかし大方タカマタギに行くパーティーのようで、歩き始めてから30分ほどの鉄塔を左に曲がる分岐からは踏み跡が少なくなりワカンを装着。
川沿いの平らな林道を2時間ほど歩くと群馬大学避難小屋に到着、昨夜土樽駅で話した7人パーティーに追いつく、北尾根にとりつくのはどうやら我々だけのようだ、いままでつけてもらったトレースにお礼を言い、今度は先に出発する。
橋を渡って真正面にある小高い台地をあがるとすぐに稜線の取りつき、木には赤いペンキ目印がある。
はじめからなかなかの急勾配が続く、股下までのラッセルをはぎちゃんと交互に行う。
息がだいぶあがってきたところで、先ほどのパーティーのうち男性陣4人が追いつき「一緒にやりましょう」と声を掛けてくれる、以後この即席ラッセル隊で幕営地付近まで共に進軍した。
先頭でのラッセルを終え隊列の最後方につくと楽になるその間に体力を温存し息を整える、そして15分ほどすると再び自分に先頭が回ってくる、「よし!」と気合を入れる、急こう配な登りに腰まで潜るふかふか雪、太陽がじりじりと照り付け汗が噴き出る、膝で手前の雪を固め足場をつくる、息があがり速度が落ちてきたところで、後ろの人から「そろそろ交代しましょう」との声、後続を先に行かせるため横にずれるのも辛い、「お疲れっす」「グッドジョブ!」などと横を通る隊員たちに声を掛けられる。
隊列の最後尾に回りこみ、ふと顔をあげると目標とする稜線は真っ白な新雪、雲一つない青空、遠い山々から来る風が気持ち良い、やりきった満足感もあり至福のひと時である。
そんなことを繰り返し14時過ぎまで、すでに全員へろへろ、一番長いこと先頭で頑張ってくれていた20代とおぼしき男子は足が攣って痛そうである、ほんと感謝しかない。
明日は今日来た道を下降する我々は幕営地を1500m付近に、向こうへ抜けて交通機関で土樽に戻る彼らの幕営地は1600m付近にどちらも1時間ほどの土木工事は必要ではあったが、甲乙つけがたい稜線上の眺望のよい素敵な幕営地でした。
2日目
幕営地に荷物をデポし6時20分出発、7人パーティーはすでに出発しており遠くに見える、本日も先行していただいた。
昨日ほどではないが、それでも所々深い雪になっており、苦労のあとがうかがえる。
今日も雲ひとつない晴天、稜線の勾配が緩急がはっきりしていて、見事な自然の造形美がひろがる。
しっけいの頭の下は雪壁とまではいかないくらいの急斜面になっていて、今回はロープを出してはいないが雪質、力量によっては出したほうが安全、支点で使えそうな灌木もじゅうぶんあった。
しっけいの頭からは傾斜も緩やかになり雪面も適度にクラストしているので歩きやすい、空荷の我々はこのあたりで先行パーティーに追いついたのだが仙ノ倉山頂まではあと少し、ここまでトレースをつけてくれた彼らに敬意を表し休憩をいれて彼らの登頂を待つことにした。
8時50分 仙ノ倉山に登頂、先行パーティーにお別れの挨拶をして、すぐに元来た道を下る。
下山は我々がつけた踏み跡を下るので楽ちんかと思いきや、気温も上がったため雪が腐り始め、あちこちで踏み抜く、太陽も照り付け季節外れの熱中症状態に陥る、これは平標に抜けたほうが良かったなどと、最後はぶつぶつ言いながら下りましたが、へとへとの体になりながら無事登山口に着いたときは気持ちの良い達成感に満たされました。
ちなみに我々が到着したときには7人パーティーの車はすでに無くなっていました。
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終わりに、天気に恵まれ眺望も素晴らしく、また記憶に残る山行になりました。
前日降った大雪に苦労はしましたが、大所帯のパーティの方々のおかげで敗退せずにすみました。
たぶん我々だけであったら、最後まで行けていなかったかもしれません。
ただ、できれば北稜山岳会のパーティーだけの力で突破できたら、もっとよかったとも思いました。
はぎリーダーさま、お世話になりました。
毎年恒例になっている越後シリーズ、次はこの隣の尾根ですかね、ありがとうございました。
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