赤岳主稜

1P目。チョックストーンをくぐるカトさん

日程:4月18-19日
参加者:笹田(L)、カト、さぶ
コースタイム
1日目(晴れ):美濃戸~赤岳鉱泉~行者小屋(幕営)
2日目(晴れのち雨):3:00起床 4:30行者小屋~文三郎~6:001P目取り付き~赤岳山頂~11:00行者~15:00 美濃戸

GW合宿のターゲットを前穂北尾根と決めてから、へなちょこリーダーを買って出たさぶは正直びびっていた。以前、夏に北尾根は踏んだことがあるのだが、緊張からか、お腹を壊し、登攀中コルというコルでマーキングするというよくある事態に。。
あれを、アイゼンで行くのかと思うと、またお腹がゴロゴロしてくる。 そこで、笹田師匠にお願いし、赤岳主稜を前トレーニングの場とした。 新宿からいつもの7時発のあずさ2号で旅立つ。車内で熟睡し、茅野駅からバスで、美濃戸へ到着。

南沢の方がアクセスは早いが、北沢の方が景色が綺麗なのと、アルコールを調達したい私のわがままで、赤岳鉱泉経由で行者まで。
アイスキャンディーが解けてしまったからか、赤岳鉱泉は半月前に角田さんとジョウゴ沢に来たときに比べると人がいない。

行者に到着したのが14時半。行者小屋も人が少ない。先客のお隣さんは、横浜の方らしい。
明日は阿弥陀の北西稜に行くとのこと。菊水のふなぐち一番しぼりの1リットル缶をヤッているのをみて、笹田さん、カトさんが
そんな缶あるの!!ってつっこんだら、飲みますか?となり、2人ともいきなり日本酒をごちそうになっている。 「物欲しそうにみてないでください!!記録に書きますよ!」と脅したら、私もご相伴にあづかり、晴れて共犯者に。。日本酒うまーい。

私たちも、さっそく、テントを設営し、ほどなく宴会。
山談義に花が咲き、あっという間に20時になる。楽しい時間がたつのは、早い、明日は3時起きだ。あわてて就寝。

3時起床、4時半すぎに出発。

笹田Lの指示の元、ロープは荷物になるからと、行者小屋から、コンテのセットで行く。

実は、今回、久しぶりの登攀になるので、笹田さんの後をついていき、
岩をアイゼンで登る感覚を呼び覚まそうという魂胆であったが
師匠は甘くなかった。1ピッチ目の核心部のみカトさんがリードし、後のピッチは全てさぶがリードすべしとの指令。
何たること。ドキドキしながら、文三郎を歩く。

行者小屋からほどなく行くと、顕著なチョックストーンへ文三郎からトラバーストレースがうっすらついていた。
ここが取り付き。


トラバース嫌いの私には、結構な斜面だが、雪が締まっているのでコンテで平気だろう、と笹田師匠の言葉で、私-カトさん‐笹田さんの
順に歩いていく。春合宿の五竜GⅡの取り付きのトラバースもかなりの急斜面だったが。。。怖くて、さぶはへっぴり腰。 チョックストーンにつくと、セルフをとって、この1ピッチはカトさんリード。1ピッチ目がこのルートの核心部。。。

のはずが、雪が解けているため、チョックストーンの下がくぐれる、めったにくぐる機会もないとのことで
チョックストーンをくぐるカトさん。2番手私、しんがりは笹田さんが勤めてくれる。

1P目。チョックストーンをくぐるカトさん
1P目。チョックストーンをくぐるカトさん



1ピッチ目はカトさんがピナクルにシュリンゲを掛けて、ビレイしてくれていた。

2ピッチ目からすべてリードせよとの仰せに従い、意を決めて、
右に岩を回り込むと、本来切るべき1ピッチ目の終了点がありその上にピンがある。なんだか、立っているよ~。
1ピン目をとって、2ピン目かけたところで、手詰まり。
師匠~。いけませーーん。カトさん、テンショーン。と情けない事に、早々に泣きが入る。 A0しつつ、一旦、取り付きに降りる。師匠が心配して岩を回り込んで様子を見てくれる。

こっちじゃない?ピンはないが、あきらかに岩の弱点をついていけそうなルートがピンの左に。
素人は目先にとらわれて悪い方に行くという見本品さぶ。

2P目。なんとか、上に上がる。ルーファイがダメすぎ。。。
2P目。なんとか、上へ。心配そうにビレイする笹田師匠。



これならと持ち直して、再び、体を上げる。
たっているけど、フォールド、スタンス共に豊富だ。
ここからは、比較的問題なく上がる。2ピッチ目の終了点もしっかりしている。

3ピッチ目、記憶になし。。。

4ピッチ目。岩稜。立っている場所はあるが、ホールド・スタンス共に豊富。

ビレイをしながら、阿弥陀を見る。スカイラインが北西稜。テントのお隣さんも今頃のぼっているだろうか。

阿弥陀を臨む
阿弥陀を臨む。例年より雪が少ない気が。。。


というか、文三郎尾根から丸見え。指をさしてこちらを見ている人もいる。
悪い事している訳じゃないとは思うが、結構、気まずい。

5ピッチ目、雪稜をゆく。ダブルアックス。しっかり締まっている。草付のところにシュリンゲがあったので
ランニングをとって、その上、もう少したった、雪稜を右の岩を巻くように上にあがるんだろうなと
行こうとしたところ、ザイル残りあと10メートルと笹田師匠からコールが。。。
残りのロープをまったく気にせずに行動してしまった。失敗。

5P目。ロープが足りなくて、うろうろするはめに。。。
5P目。ロープが足りなくて、うろうろするはめに。。。



回りをみても、支点がない。。。きっと、さっきランニングとった立木で切るべきだったんだろう。
そこまで下りるのがちょっと、立っていていやな感じだ。

少しさがったところに、灌木があったのであそこで取ろうと思って3メートルほど降りる。

取ろうとおもった木は下が抜けていて、役に立たない・・・。マジかー。。。
バケツを掘って、ピッケルを雪にバイルで打ち込んだら、雪が締まっているのでよく効く。
それでセルフをとって。座って腰がらみでビレイ。

6ピッチ目、岩を右に回り込むようにして、雪壁を上がる。ダブルアックスなので安心してあがれる。
雪壁終了の岩場にきちんとした支点があり。

7ピッチ目、こちらも一部立っていはいるが、スタンスホールド豊富な岩場。
終了点はペカペカのペツル2個あり。シュリンゲを通し、岩場なので、半マストでビレイ。

8ピッチ以降はコンテで上がる。ハーケンがあるので状況によりスタカットで行く場合もあるのだろう。
特に問題なく、岩場を上がる。

登山道に人がいるのが見える。あきらかに写真をとられている。。。これまた気まずい。
登山道で、お二人と握手。岩、雪共に、よい状態で登りやすく、充実したトレーニングが出来た。
たのしかった!!ありがとうございました!

計画どおり、赤岳山頂経由で文三郎に戻る。

赤岳頂上で写真を撮ってもらい
文三郎を降りる。とりつきあたりで雨が強くなる。

赤岳南峰。よく頑張りました!
赤岳南峰。よく頑張りました!



自分たちが登った稜線を確かめながら行者小屋に降りる。
雨の中、早々に撤収して、今度は南沢経由で下山開始。

ここで、笹田さん、カトさんはノーアイゼンで行くという。
私もイキがってノーアイゼンで下るが途中、凍結箇所が幾度となくでてきて
難儀する。しかし、危険個所はそうないので、訓練と思い、そのまま下る。えらい疲れた。。。先輩二人はスタスタ歩いていく。。。何が違うんだろうか。。。(涙

15時前のバスに飛び乗り、茅野駅の蕎麦屋で打ち上げして帰る。
帰りのあずさは無事にすわれたが、加藤さんが別の団体のご婦人と同席。
どうも、ハイキング帰りのようで、カトさんは、いたくこの御婦人に気に入られておモテになっていたことを最後に特筆しておこう。

GW合宿前のよい訓練になった。つきあってくれた先輩二人に感謝したい。

西丹沢沢旅 記録

  • 場所:西丹沢 モロクボ沢~地蔵平~菰釣山~大栂~浅瀬
  • 日程:平成27年5月2-4日
  • メンバー:こば(L、記)、えび、みどり

行程図行程図

2日(土)晴れ

新松田駅発7時20分のバスに乗る予定が人の多さにびっくり。1時間立ちたくないのでタクシーにする。西丹沢自然教室の先の林道ゲートまで9700円。9時前に入渓。

最初のうちは河原歩き。30分ほどで大きなF1が現れる。直登する人もいるそうで、真夏の暑い日ならばシャワーを浴びながらのクライミングが楽しいかもしれない。今回はまだ濡れたくないので1段目を上がったところで左の壁からチムニー上の岩場を登る。F1を越えるとしばらくナメや小滝が続いて水晶沢の出合となる。沢が左に大きく回り込む広い河原状の場所での合流のため、何となくまっすぐ行くと水晶に入ってしまいそうになるので注意が必要。

OLYMPUS DIGITAL CAMERAモロクボ沢F1

OLYMPUS DIGITAL CAMERAチムニーから顔を出す。

水晶沢出合からはまたしても単調な河原歩きが30分以上続く。しかしモロクボ沢は後半に入ってまた急に楽しくなる。水量は少なくなるがナメ床や小滝が連続し最後まで飽きさせない。最後は適当なところで左岸側に詰め上げて登山道に出る。

OLYMPUS DIGITAL CAMERAとても明るい渓相

OLYMPUS DIGITAL CAMERA小さな滝が続く

OLYMPUS DIGITAL CAMERAモロクボ沢の頭

登山道を畦ヶ丸の方に少し行くとモロクボ沢の頭に着く。少し畦ヶ丸側に降りたところが戸沢への下降点。明るく開けた落ち葉の斜面をサクサク音を立てて下っていく。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA下降開始

OLYMPUS DIGITAL CAMERA新緑の中に花が咲く

OLYMPUS DIGITAL CAMERA戸沢の下降は意外と滝も多く楽しませてくれる。

戸沢が赤沢と合流しバケモノ沢と名前を変えるあたりでビバークをすることにする。まだ明るいがこの先谷が狭くなるため安全を見る。タープを張り食事の支度をする。途中で摘んできたミズをつまみながら酒を飲む。沢の音、鳥のさえずりが何とも春を感じさせてくれる。夜中目を覚ました時に鹿が鳴いていたような気がした。

3日(日)晴れ

5時起き、6時40分発。バケモノ沢の下降は楽しい。2m~5m位の滝がいくつもかかるが高巻きをするほどではない。ネットの記録を読むと3段20m位の滝があるとのことだったが、気が付かずに降りてしまった。急に沢が開けると堰堤があり、左岸側に林を抜けていくと林道に出る。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA小滝1

OLYMPUS DIGITAL CAMERA小滝2

OLYMPUS DIGITAL CAMERA小滝3

OLYMPUS DIGITAL CAMERA堰堤手前の明るい林で休憩

地蔵平から林道を歩き白水沢には市がかかるところで再入渓。この沢も最初は河原歩き。フジモク沢の右股に入ると滝も増え変化に富んだ渓相に変わる。滝を登り、へつり、時々釜に浸かる。午前中とはいえ気温は高く暑い。水もそんなに冷たくなので濡れても気持ちがいい。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA滝が続く

OLYMPUS DIGITAL CAMERAへつって

OLYMPUS DIGITAL CAMERAまた攀じる

詰めは避難小屋のあたりから派生する尾根に向けて藪を漕ぐ。まだ春のためか去年の笹は折れやすく頼りにならない。30分ほど藪漕ぎ急登をこなして尾根上に上がる。菰釣避難小屋には11時前に到着してしまった。予定では避難小屋泊だったがこれではあまりに早すぎる。水場も遠いことから、ここは先に進み大栂の先で谷に降りてビバークすることにした。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA菰釣避難小屋

大栂までは以前水の木沢を遡行するときにたどっているので全く問題なく到着。しかし辿ってみるとこの先の地図読みがなかなか難易度が高い。要所々々にはテープがあり迷わない様にはなっているが、注意が必要。

織戸峠は昔は峠として機能していたであろう名残か、少し道らしいはっきりとした踏み跡が付いている。ここを左側に下降。なかなか急斜面で細かな砂利でガレている。谷底に到着するとすぐに水が出てくる。これで谷が開けてくればビバーク適地が見つかるはず。期待して進むと左から水量の多い沢が合流し、明るい平地が出現する。今夜も最高のテンバ。4時近くなってしまったので急いでタープを張る。丹沢の沢旅最後の夜を楽しみながら眠りについた。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA菰釣山から大栂に向けて尾根を下る。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA今日のテンバ

4日(月)晴れ

天気図では西から低気圧が接近し昼過ぎには天気が崩れてきそうな雰囲気なので、尾根に戻るのはやめて沢を下ることにする。そう長く下らずとも林道が出てくるはずで、早い下山を選択した。というか昨日下降したグズグズのガレ場を登りたくなかっただけか?

しかしこの法行沢と言うやつもなかなか綺麗。高巻きを余儀なく所もあるがなかなか楽しい。谷の上を通る橋をくぐるとすぐに大きな堰堤が現れる。下をのぞくとまだ楽しそうな沢が見えるがどうもこの堰堤を越えるのは手間がかかりそうということで林道に上がることにする。遡行時間1時間弱。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA OLYMPUS DIGITAL CAMERA小滝が連続する

まだ8時前。ここからは長い長い林道歩きになってしまった。浅瀬の林道ゲートを越えて丹沢湖バス停到着が10時30分。橋のたもとにある落合館は入浴可。3日分の汗をさっぱりと洗い流し丹沢を後にした。

南アルプス 北岳 記録

  • 場所:南アルプス 北岳 池山吊尾根ルート(奈良田から)
  • 日程:平成27年3月28-30日
  • メンバー:こば(L、記)、えび、けんた

27日(金)

東京を20時ごろ出発し車を飛ばして22時30分ごろ奈良田温泉の駐車場に到着。思っていたほど寒くない。軽く酒を飲んでさっさとお休み。

28日(土)

この日は朝から快晴。天気図によると29日の昼くらいまでは移動性高気圧の支配下で南アルプスは晴れそう。今日登れるところまで登っておけば、明日の登頂の可能性がぐんと高くなる。

朝5時に起き準備開始。奈良田の林道ゲート前には東京電力の駐車場があり、そこまで5分のドライブ。やはりゲートは閉まっていた。最初の核心部。

ゲートを越えて長い林道歩きの開始だ。所々にある滝を見物しつつ退屈をしのぐ。長ーいトンネルを越えるともうすぐあるき沢橋。ここまで約3時間の行程。今日はここからどれだけ登れるかが勝負。

OLYMPUS DIGITAL CAMERAあるき沢橋

それにしても雪が無い。もう春。サクサクの落ち葉を踏みしめて気持ちのよい急登を行く。道ははっきりしていないがテープがたくさんあり迷うことは無い。少し雪が出てくると道は凍ってくる。安全をみて早々にアイゼンを履く。途中池山御池の小屋を越える頃にはすっかり雪山の景色になっていた。池山御池が2000mちょい。ここから城峰を越え砂払いの手前約2600mまでこの日のうちに登っておきたい。今丁度12時。15時までには着けるか。

時折見える間ノ岳や農鳥岳に励まされながらぐいぐい高度を上げる。15時を過ぎたころ眺めの良い比較的なだらかな場所を発見しテンバとする。

OLYMPUS DIGITAL CAMERAテンバ近くから間の岳方面

29日(日)

朝3時に起床。やはり山の上はまだ寒い。時折強い風の音がする。しかし外に出てみると星が出ている。今日もまずは快晴だ。

準備を整え4時30分ごろ出発。まだ若干暗いのでヘッデンを点けて行動開始。5時過ぎには森林限界を越える。前方に北岳以外の白根三山、後ろには甲斐駒、鳳凰、八ヶ岳そして富士山がシルエットで浮かび上がる。だんだん明るくなるに従い山々が赤みを帯びてくる。ボーコンの頭を越えたとき、目の前に突如として巨大な北岳が現れる。しかも真っ赤なモルゲンロートに輝いて。これには感動した。ボーコンの頭から八本歯までは快適な稜線漫歩。南アルプスの主峰たちを眺めながらの縦走はまさに天上の気分。

OLYMPUS DIGITAL CAMERAシルエットの富士

OLYMPUS DIGITAL CAMERA北岳のモルゲンロート

八本歯は今回の核心。岩交じりのやせ尾根を急下降する。少しいやらしい所は躊躇なくロープを出す。ロープを使うのも僕らには練習なのだ。少し緊張感のある下りが終わると八本歯のコル。大樺沢を登る夏道と北岳山荘に向かうトラバース道の分岐。僕らは当然まっすぐ北岳に向かう。ここで6時半。なかなかのペース。このまま予定通り進めば天気の安定している9時ごろまでには登頂し、午前中にはテンバに戻れるだろう。気を引き締めて先に進む。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA池山吊尾根を振り返る

OLYMPUS DIGITAL CAMERA八本歯の下り

OLYMPUS DIGITAL CAMERA北岳に光が当たる

7時半ごろ間ノ岳へ向かう稜線との分岐に到着。標識には北岳山頂まで20分とある。もう登頂したような気分。もうすぐだ。しかしここからが以外にも悪い。夏道をたどって進んだが、頂上直下のつづら折りの登りは冬は雪壁と化している。ここは意を決して直登。ピッケルを突き立てアイゼンを蹴りこんで一歩づつ登る。雪は固く締まっていて、アイゼンが良く効く。不安はあまりないが緊張しつつ登りきるとその少し先に北岳山頂が見える。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA山頂直下のトラバース

8時15分ごろ登頂。結局あと20分が45分になってしまった。こんなものか。後で他の人の記録を見ると稜線とおしに登っている人もいてそちらの方が安全かもしれない。とはいえ無事登頂。風もあまり強くなく、目の前に広がる完璧なパノラマをゆっくり楽しむことが出来た。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA山頂にて

OLYMPUS DIGITAL CAMERA甲斐駒ケ岳

下山も直下の雪壁が核心。一歩一歩注意して下る。天気も何とかもってくれた。ボーコン沢の頭まで戻ってきたころ雪がぱらつき始め景色が見えなくなっていく。間に合った!って感じでした。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA直下の下降

OLYMPUS DIGITAL CAMERA直下の下降2

テンバに戻り11時。あまりに早いので少し休憩した後で池山避難小屋まで下ることにした。下りは早い。13時半には小屋に到着。誰もいない綺麗な小屋を3人で独占し、14時くらいには早速宴会開始。7時ごろには寝てしまいました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERAライチョウ

30日(月)

この日は下山。低気圧が通過したあとは天気も回復し朝から暖かな日差しが差し込んでくる。充実した山行を与えてくれた山と森に感謝しつつ南アルプスを後にした。

那須朝日岳東南稜 記録

  • 場所:那須朝日岳
  • 日程:平成27年1月4日
  • メンバー:こば(L、記)、えび、けんた
  • 記録

少し登山のレベルを上げていきたいと、夏頃から暖めていた計画を実行に移した。短く難易度も低いが、東京から日帰りで行ける岩混じりのバリエーションということで、初チャレンジの僕らにはちょうどいいルートに思えたのだ。登ってみると危惧していた那須の強風もそれほどではなく、茶臼を眺めながらの楽しい登山となった。

8時半頃県営大丸駐車場に到着。鹿の湯の少し上からチェーンを履いたが、途中にスキー場があることもあり、道路の整備状況はよい。
準備を整え9時頃出発。登山口脇にはトイレがあり、右脇が登山道なのでトレースがなくても道はすぐわかる。この日は先行者が多くトレースバッチリ。しかし前日も吹雪だったとの情報もあり、さすがに雪が多い。峠の茶屋まで深いところでは膝上くらいのラッセルとなる。先行者がいないときはわかんが必要かもしれない。ハイカーたちはスノーシューの人が多かった。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA峠の茶屋から歩き出す


峠の茶屋から峰の茶屋避難小屋に向かう登山道を20分くらい歩くと、例の「こんなところに高山植物」の看板がある。目の前に切り立って見える尾根が東南稜。末端の左側のガレ場に取り付く計画。見るからに雪はまだ少ない感じ。または風で飛ばされているか。見ると東南稜の右側から1パーティー取り付いているのが見える。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
看板から朝日岳 真ん中の尾根を登る

2

取付きに向かう

とにかく取り付きに向かう。看板の目の前の雪を被ったルンゼ状を真下に見える手前の沢の堰堤めがけて下る。堰堤から上がった尾根を少し登るように越えて、取り付きに。ここで最終の準備を整える。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA最初はこんなガレ場を登っていく


稜の左は少し登るとすぐにガレ場となる。ガレは凍結して安定してるし、傾斜もさほどではない。徐々に岩混じりとなるが、大きな岩場を右に左に巻いていけば難しいところはない。やがて目の前に「門」が現れる。この向こう側が今回の一つ目の核心であるギャップがある。「門」の右側をトラバースするように回り込むとギャップに出る。

4門に向かう

先行パーティがちょうど懸垂下降したところで、登り返しの準備をしている。少し待って様子をみるが、彼らはロープなしで登っていく。
先行パーティーを行かせてから僕らの番。下降点には立派なボルトとチェーンが設置されているので訳ない。エビがロープをセットし、コバが最初に下降する。岩は階段状になっていて、クライムダウンも出来そう。7m位か。
ケンタ、エビが下降している間に登り返しの偵察をする。下からみると若干被っている感じでランニングをとるような場所はない。先行パーティーの様子からも、あまり難しくなく越えられるのかもしれないが、僕らは念のため、一段登ったところにあるピナクル状の岩にスリングでランニングをとり、最悪下まで落ちていく事の無いよう安全をみる事にする。ケンタのビレーでコバがトップで登る。最初が少し嫌らしいが、少しずつ上がると右手にガバがあり、そのあとは結構簡単に登れる。登ったところにも新しいボルトが2本打たれていて、これで後続をビレーできる。

5ギャップを乗り越す

OLYMPUS DIGITAL CAMERA裏から見た門と茶臼岳

ここからはなかなか快適な稜線歩きとなる。多少ガレ場はあるが、ほぼ稜線上を歩け、適度に雪があったりして気持ちがいい。目の前の朝日岳がどんどん近づいてくる。振り返ると茶臼岳の大きな山体が迫る。高度感もなかなかで、バリエーションルート故の楽しさを味わいながら進む。

7もうすぐ頂上

するとあっという間に頂上直下へ。目の前には切り立った壁があり、その左側がネット上の記録によく出てくるスラブ状。一見ここも悪そうに見えるがこれを越えれば頂上。ここはエビに最後の核心のリードを任せる。と、意外にもすんなり行ってしまう。続くケンタも。実はとりついてみると一枚岩でもなく、スタンスも結構ある。ここも気持ちよくクリアすることが出来た。この上はもう山頂。約3時間の楽しい時間が終わってしまった。振り返ると登ってきた東南稜が茶臼に向かって鋭く落ち込んでいる。一気に気持ちが高揚してくるのを感じた。緊張してたんだなあ。実に充実した一日でした。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA頂上直下の一見スラブ状の岩

9来た方を振り返る

11下山途中 朝日をバックに


今回、これまで冬季バリエーションを経験したことのない3人が、初めて短いながらバリエーションに挑んだこの冬前半の目標。自分達なりに準備をし、なし得たことは少なからず自信になったと思う。何事も最初の一歩からだ。

 

上州武尊記録

上州武尊(前夜発日帰り) 2015年3月15日(日)

【行程】

リフト乗車 8:10 ― リフトトップ出発 8:40 ― 剣ケ峰山 9:10 ― 武尊山 10:35 ― リフトトップ 12:20

【メンバー】

サイトウ(L)、タカタカ、カオリ、トヨ(記)

前夜、車で川場スキー場に向かう。通常は関越経由だが、関越で事故があり、東北道経由となる。川場スキー場の駐車場5階で仮眠。

リフトが8時運行とのことで、翌朝7時過ぎに、7階リフト券売り場へ向かう。

リフト券購入時に登山届(車の駐車階、車種、ナンバーを記載)を提出すると、リフト券と共に人数分の登山届提出済証を渡される。リフトに乗車する際、リフト券とこの登山届提出済証を提示し、下山時、リフト券売り場にこれを返却することで下山を確認するシステムとなっている。

ゲレンデに出ると、山の上の方は少しガスがかかっていたが、予報では午後に向かって天気がよくなるとのことだったので期待する。

8時過ぎに運行を開始した桜川エクスプレスとクリスタルエクスプレスの2本のリフトを乗り継ぎ、リフトトップへ。ゲレンデを区切るロープを越えたところで、アイゼンをつけ身支度を整える。徐々にガスがあがり、白と黒のまだら模様となっている剣ヶ峰山の山腹が見えてくる。

8:40 出発。目の前の斜面を登り、尾根にとり付く。

尾根にあがり、しばらく進むと、数メートルに渡り狭いクラックが走っている箇所があった。今回は視界もよくはっきり認識することができたが、視界不良時や雪で隠れてしまうと怖い。尾根自体は幅があるので、あまり右にルートをとらない方がよいと思われる。それ以外は特に危険個所もなく進む。暫くすると徐々に傾斜がきつくなり、剣ヶ峰山への登りとなる。

9:10 剣ヶ峰山到着 スタート時より更に青空が広がる。この後は本日のルートの核心、剣が峰の下りだ。それほど長くはないが、高度感も傾斜もあるので慎重に進む。

剣が峰山から先は、緩いアップダウンを繰り返し、武尊へ向かう。危険個所もなく、ベイマックスもどきのスノーモンスターの間を縫って行く。

やや傾斜のきつい武尊への登りを越えて、10時35分山頂到着。雪の白と青空とのコントラストが美しい。360°のパノラマの中、山の山座同定を暫く楽しんだ後、下山を開始。

途中、谷川岳方面にかかっていたガスがきれ、天神尾根、西黒尾根、一の倉の岩壁等がジオラマのように認識できたのには感激した。

帰路は気温の上昇と共に雪がゆるみ、アイゼンに付着しやや歩きにくかった。

12:20過ぎにゲレンデトップに戻る。

以上

雲取山山行報告

雲取山

2014年11月15~16日

メンバー:カオリ(L)カト・タカタカ・トン(記)

11/15(土) 奥多摩駅(8:30)—タクシーにて出発(9:20)—登山口(10:05)—堂所(11:54)—

ブナ坂(13:43)—奥多摩小屋幕営地(14:30)

11/16(日)  奥多摩小屋幕営地(7:02)—雲取山頂上(8:00)—雲取山荘(8:30)—

芋ノ木ドッケ(10:05)—お清水平(11:35)—三峰神社(13:30)

11月15日(土)

とうとうきた。人生初の雲取山。遠くて近い、憧れてきた雲取山。夏に会の山行で七ツ石山に登ったときも遠くから、あの頂に・・、と思っていました。

新宿駅6:33分発のホリデーおくたまに乗車。天気もよいので車内は大混雑。もたもたしていたら座席取りに失敗。奥多摩まで立ってく羽目になりました。電車は8:13分奥多摩駅に到着。カトさんとタカタカさんと合流。そこでカトさんからの衝撃の告白が!

なんと、カオリリーダーが遅刻とのこと。9:14分に到着予定とのこと。バスで行くよりタクシーで登山口まで行く、との提案がカトさんよりあり、リーダーが来るまでに、タクシーを手配してくれました。タクシーだと登山口まで直接乗りつけてくれる、ということ。鴨沢バス亭から登山口までは30~40分かかるのでラッキー。災い転じて福となす。とはまさにこのこと。9:14分、無事カオリリーダーと合流。タクシーに乗り、登山口に。

登山口で準備を整え10:05出発。

カトさんとカオリリーダーは歩荷で、私とタカタカさんはハイキング。カトさんは25㎏の歩荷。ザックをちょっと持ってみました。かなり重かったです。ご苦労様でした。

カトさんを先頭に紅葉の中をどんどん登って行きます。天気もよく登山道は整備されていて、とても快適でした。途中の休憩時、タカタカさんがストカーみたいなランナーにからまれ「僕のブログを見てくださ~い。」とか言われていました。仕方がないので下山後、私が彼のブログを見てあげました。夏に会の山行で七ツ石山に行ったとき、みどりさんも、うるさいおっさんにからまれて怒っていました。この山域は変質ハイカーが多いのだろうか・・・?

 

IMG_3698

14:30分。無事に幕営地到着。

テントを張り、天気がいいので外で宴会スタート。カトさんが歩荷で運んでくれたビールで乾杯。そして、この日のために、カトさんが調理して来てくれた、牡蠣の燻製オリーブ漬けと白ワインをいただく。普段、自ら好んで牡蠣を食べない私でもかなり美味しい。大粒でミルキーで今まで食べたことのない味で感動です。

IMG_3704

寒くなってきたので、テントの中に入って宴会はさらに続きました。

次はタカタカさんが、密かに用意してきた鮭のちゃんちゃん焼きをいただく。みそ味の鮭がとても美味しかった。密かに持って来て、おいしいところを持っていくあたり、さすがタカタカさんです。

最後は、カオリリーダーのおでんを日本酒でいただく。おでんの種が豊富で、きんちゃく、味付玉子、カレーつくね、お腹いっぱい食べました。好き嫌いの多い私のために皆様気を使わせ、申し訳ない思いです。皆様のご配慮、ありがとうございます。

久しぶりに、結構飲んだのでヘベレケになり就寝しました。

11月16日(日)

5:30分起床。寒くて何度も目が覚めました。ちょこっと二日酔い。昨夜の皆さんの食事に、見劣りする私の調理した玉子雑炊を食べ7:20分出発。

皆様の粋な計らいで、雲取山初登頂の私が、先頭を歩くことになりました。気温もだんだん上昇し、山頂に着くころには、汗だくで二日酔いもすっかりぶっとびました。

8:00無事に山頂に。天気もよく富士山、南アルプス、北アルプスが見えました。

IMG_3717

8:30分雲取山荘。ここで山荘の方から、奥多摩の花、鳥、動植物の話をいろいろと聞きました。鳥のカケスの羽を、いただきました。保護した子熊の話も、してくれました。

山荘を出発し、三峰神社に向けて歩きました。芋ノ木ドッケ10:05。私は先頭なのでペースに気をつけて、道を間違わないように、緊張しながら歩いていましたが、タカタカさんとカオリリーダーの二人は道中ずっとしゃべりっぱなしでした。聞き耳を立てていた訳ではありませんが、声が大きく、山なので丸聞こえでした。(ポップコーンの話やら、パンケーキの話やら、たいした内容ではなかった)

そんなこんなで、13:30分三峰神社に無事下山しました。

IMG_3722

 

 

 

温泉に入り汗を流し、バスで西武秩父駅に。バスは満員で座れませんでしたが、車窓から見える紅葉がとても綺麗で、立っているのが苦になりませんでした。

西武秩父駅でお酒を買い込み、急いで電車に乗り込み、帰路につきました。

二日間とも天気に恵まれ、とても楽しい初雲取山山行でした。

メンバーの皆様、本当にありがとうございました。

追伸:この山行で私がホモといろいろ疑惑がありましたが、断じてそのようなことはありませんので、よろしくお願い致します。

割引沢山行記録

山行報告(141019 割引沢~ヌクビ沢~三嵓沢右俣)

【行程】

10月18 日(土) 赤羽駅 発14:30 ― 桜坂駐車場下、夕方着。

10月19 日(日) 起床5:00、駐車場 発 6:30 ― 割引沢~ヌクビ沢~三嵓沢右俣~ニセ巻機山12:00(直登組)、高巻組と合流12:40、下山開始13時~(登山道)~15時前 駐車場

【メンバー】

コバ(L)、エビ(SL)、イタ、ハギ、アズ、キム兄(記)

【報告】

10/18土曜日

赤羽駅に集まってイタさんの車一台で出発。まだ明るいうちに桜坂駐車場付近の空き地に到着。4-5テンを張ってその前で車座になり宴会開始。たき火がないから寒い。コバ隊長が用意してくれた前菜はおやきなど、メインディッシュはトマトカレー。

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小柄な女性が多いのでテントはスカスカだったが、何故かコバ隊長とキムは外で寝る。放射冷却して寒いが、満天の星は見事だった。

10/19日曜日

五時ころ起床、雲一つない好天だがやはり冷え込んでいる。お湯だけ沸かして各自食事を摂る。俺のコンビニのカップみそ汁は熱源としては一過性らしく身体は全く温まらない。カップラーメン派を横目で羨望する。

桜坂駐車場に移動すると朝っぱらから満車状態。少し戻って路肩に駐車した。好天で紅葉の時期なので混むのも当然か。

沢の準備を整え、登山道へ。過去の記録にある入渓点が不明瞭でウロウロしてしまう。結局分からず登山道が沢と交わるところまで行って、入渓。

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大きく開けた雄大な沢だ。しばらくは登山道とちらほら交わったり平行したりしながら進む。一般登山道もスラブがあったりして結構大変。

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この時期、水は冷たくできれば濡れたくない。いや触りたくもない。ドボンなんてとんでもない。飛沫と闘いながらも何とかびしょ濡れにはならずに滝をクリアしていく。

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上部の日向に出ると暑いくらいで上着を脱ぐ。沢はどんどん狭くなってくる。ぷちゴルジュを登るのは面白いが目の前に冷たい水がジャージャー流れて少々ヒルむ。

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トドメはここ。絶対濡れないと登れない小滝。無邪気なお子様チーム(エビ・アズ・キム)は登ったが、大人チーム(コバ・イタ・ハギ)は左の明確なトレースを高巻く。

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直登お子様チームはその後もどんどん現れる小滝でメチャ楽しむ。濡れて手がかじかむ前に登らないといけない制限時間付きRC。

一方高巻オトナチームはなかなか沢に戻れない。かなりスリルのあるスラブなどに出くわすも、お子様チームがロープを持って行ってしまったので、無駄に苦労する。

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お子様チーム、沢を詰め挙げると真っ青な空と雄大な山並みが美しい。巻機山

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そのままちょっとした笹を漕いだだけで登山道に出る。ニセ巻機山のピークを踏んだりしながら待つこと40分。携帯電話もつながり、高巻オトナチームと無事合流。

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下りは一般登山道。美しいブナ林などを眺めながら秋の山を満喫、ニセ巻機の風格が見事だった。

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巻機山山行記録

巻機山

2014年11月1~2日

メンバー:コバ(L)つかみ(記)

11/1(土) 桜坂駐車場(8:30)—巻機山避難小屋(11:30)

11/2(日) 避難小屋(7:30)—巻機山頂上—米子沢の頭手前コル—避難小屋(12:00)

—桜坂駐車場(14:30)

紅葉が真っ盛りの秋の三連休。織姫伝説が伝わる、巻機山へと向かう。

麓の塩沢町は古くから機織が盛んで、巻機山を機織や養蚕の神として崇拝してきた。そして山中で機を織っている美女を見かけたという伝説も伝えられている。ほんとかどうか首を傾げてしまうが、頂上付近はなだらかな山肌を覗かせ、当に女性的な雰囲気に包まれる。

初日は雨でのスタートだった。桜坂駐車場から巻機山頂上(1967m)まで、標高差1373m、距離は7.9キロ。8時半頃スタートし、12時には巻機山避難小屋に到着。雨に濡れた体は冷え、とにかく寒かった。ガスを炊き、暖かいお茶(酒)を体に流し込み、シュラフに半分包まりながら・・のんびり過ごした。

しばらくすると、若者3人組のパーティが来た。昼飯を食べ、元気に下山していった。夕方近くになると年配2人組のパーティも来た。こちらは物静かで泊まりだ。あまりにも大きなザックなので、何処から何処へ向かうのか気になったが挨拶以外の言葉は交わさなかった。避難小屋は大きく二階部分もある。年配の2人は二階に陣をとり、私たちは一階部分。お互い気を使わずに過ごすことが出来た。今回始めてビールを持参した。足りずにコバさんが作って来てくれた葡萄ウイスキーを頂く。つまみも焼いたり煮たり、ここが避難小屋だと言う事を忘れてしまうぐらい、立派なものだ。飛び跳ねるベーコンの脂がコバさんのシュラフに降りかかる。まったく気にしてない。私はまだその聖域まで達していないので、羨ましかった。いつか慣れるのだろうか?それとも永遠に気にし続ける人でいるのだろうか?大事なことは直に忘れ、こんなちっちゃいことを鮮明に覚えている。自分で言うのもなんだが、この先大丈夫なのだろうか・・。

アルコールのせいか、到着直後は寒かったが、就寝時は寒さ感じず熟睡。

翌朝5時半まで深い眠りに就いた。

巻機13

 

 

 

 

 

前日の雨のおかげで空気が澄んでおり、近隣の山々が綺麗に見える。念願叶って八海山頂上部分の、ギザギザを見ることが出来た。帰省する新幹線からは見ることが出来なかった場所だった。また一歩、想いが塗りつぶされていく。

来年には越後三山行って・・谷川の馬蹄形も、国境稜線も・・。いやいや来年の前に雪の白根山、皇海山・。次から次へと、山への意欲で話は尽きない。

コバさんは、独自の色を持った人なので、雑誌や山行本などに、毎度登場するものはノーサンキュー。有名な山は山でも、ルートやつなぎ方など独自のものに変える。それに喋りが上手く、どの山行も興味がそそわれて仕方がない。

今回もまさにそうだった。当初は、白毛門からスタートし、朝日岳から藪漕ぎで進み、巻機山へ。藪で全身ボロボロ状態で挑み・・やっとこさっとこ抜けて・・そこには雄大な草原が!池塘が点在しすばらしい展望!いっぺんに苦労が吹き飛ぶ・・何なんだこの充実感、爽快感、達成感、感、感、感じる大自然、感じる~!が待っていた。このような展開を描いた山行計画だった。

しかし、天候が悪化し初日が雨。そのあともどうなるか、不安定な予報。ましてや藪漕ぎ経験なしの同伴者。思案した結果、巻機山に的を絞った井戸尾根コースのピストン。が、しかし、王道コースでは終わるわけがない。朝日岳を繋ぐ稜線上での藪漕ぎ体験付だ。

巻機9

 

 

 

 

 

さあ、それでは藪漕ぎについて。久々に両足に激痛の走る程の筋肉痛を与えてくれた藪漕ぎ。初体験であった。字の如く藪の中を歩く、ではなく漕ぐのである。具体的には平泳ぎの手つき、時には握り締めかきわける。足はラッセル時に負けず劣らずの腿上げ。踏みつけても藪は必死に起上る。こちらもパワー全開で踏み倒す。しかし容易ではない。腰まですっぽり埋まる。時には全身すっぽり埋まってしまう。先頭をコバさんが進んで行く。その後をぴったり付いて行けば、いくらか楽なんだろうけど、すぐに遅れを取ってしまう。まごまごしていると藪に囲まれ、コバさんを見失う。何度か「コバさーん」と叫ぶ。ちゃんと待ってってくれる。しかし、打ち付ける藪に何度も負けそうになる。ぶつぶつ唱える。精神的に安定していると「よっこいしょ、~よっこいしょ」イライラしてくると「くっそー、何なのよ!」テンションがあがってくると「ファーイト、ファイト」こんな感じだ。

それでも、これでもか、これでもか・・藪は続く。笹を見ていると・・

(あーここは新潟、笹団子が名物。これだけ笹がある。余るほど笹がある。かつて笹団子を作り出した先人はこんな藪を歩き、笹団子たるものを思いついたのだろうか・・。決して好かれないだろう藪笹。だけども、笹団子の生みのきっかけかも知れない。そっかー。凄いんだ、この笹。)

そんなこと想像していたら、ちょっこっとだけ、愛おしく感じたりもした。

石楠花地帯に突入。市になると石楠花が売られている。何千円もするものもある。そんな石楠花を踏みつけている。(あーいけないんだ、いけないんだ〃)

ハイマツがちらちら現れる。(ちょっと、じゃま、なんでこんなところに、生えてんだ!)など等・・藪では笹、石楠花、ハイマツが、ひしめき合っていた。

巻機33

 

 

 

 

 

 

進むにもかなりの時間をかけてしまっているのに、何度も靴紐が解けてしまう。藪に靴紐が引っかかるのだ。そう、藪ではスパッツは必要不可だったのだ。何度縛り直したか数えられない位、縛りなおした。一回につき3分程度はかかった。すくなくても30分は無駄にした。それに、どんなに雨の中を歩こうが濡れなかったパワー靴が、びしょ濡れになった。あ~、恐るべき藪道であった。

米子沢ノ頭手前のコルまで行き、また巻機山へと戻った。4時間半の藪漕ぎであった。楽しい?否、辛かった。だけども藪漕ぎ山行、また行きたい。やりたい。挑戦したい。時間の許す限り藪漕ぎを楽しんだ。思いっきりはじけ、心底楽しんでいるコバさん。反対に辛い思いに支配される私。それなにに嫌いになれない藪漕ぎ。コバさんに影響されたからだと思う。楽しい感情が伝染されるのだ。辛いが快感に変化する。山に対していつも楽しそう。楽しんで、楽しいを伝染する。コバさんは不思議な人だ。気分が乗らず低迷していても、コバさんにかかれば、弾けること間違いなし。

地図を一度もみようとも、広げようともしなかった愚か者ですが、最後まで見捨てず、また色々な事を教えて頂き感謝いたします。朝日岳から巻機山までの果てしなく続く藪漕ぎ山行。来年の紅葉の時期、トライしたいと思います。

一味違う、新感触の山行ありがとうございました。

以上

虎毛沢山行報告

山行報告(140920-22 湯の俣沢遡行~赤湯又沢下降~虎毛沢遡行~虎毛山)

【コース】

19 日(金)亀戸駅出発21:00 ― 25 時頃、鶴巣PA 泊

20 日(土)鶴巣PA 発5:00 ― 下山ポイントに自転車をデポ ― 湯の俣沢入渓点(650m)8:05 ― 登山道 ― 稜線(1100m)赤湯俣沢下降点 ― 二俣 ― 野営場(700m付近)15:45

21 日(日)野営場 8:00 ― 虎毛沢出合(530m)― 野営場(700m付近)13:00

22 日(月)野営場6:50 ― 虎毛山(1432m)― 赤倉沢林道終点13:00

【メンバー】

コバ(L)、エビ、キム兄(記)

【報告】

9/19金曜日-0日目

21時、亀戸駅に3人集まってコバ隊長の車で出発。24時過ぎ、エビさんが運転を交代して鶴巣PAで仮眠。

9/20土曜日-1日目

早朝、再び走り出し下山ポイントの赤倉沢林道終点に折り畳み自転車を組んでデポ、草むらに隠す。さらに湯の俣温泉へ。湯の俣沢に入渓(8:05)。

入渓点で既に熱い枝沢が流れ込んでいる。今夜の風呂が楽しみだ。噂のナメ床はのっけから始まった。なんと歩きやすいのだろうか。

いかにも水で磨かれた、という感じの河床は曲線的で美しい。(ナメばかりではないのだが普通の箇所は写真がない…)

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今回、3つの沢(湯の俣沢・赤湯又沢・虎毛沢)を歩いたがそれぞれ特徴があった。1つ目の湯の俣沢の特徴はこの幾何学模様。

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コバ隊長がヒラタケを少し獲得するも、シロウト目に分かるキノコは割ると根元が黒いツキヨタケ(毒)ばかり…

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最後は少し藪を漕いで、稜線に出る。(10:30)

 

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しばらく歩いてアプローチ地点を発見、5分休憩。(11:10)

下降してゆくとすぐに沢が始まった。ミズコブが所々に見つかったので捕集し、不要な葉を剥きながら歩いていると危ないことに気づいた(今更)ので、立ち止まって処理することに。結果的に5分休憩。(12:00)

 

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しかし良い天気だ。キラキラ光る明るい沢を歩くのは気分が軽い。

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と、なだらかな沢を平和な気分で歩いていると、突然の落石!そしてガサガサッという音を立てて大きな動物が顔を出す。熊!? ギャー!! ・・ん? カモシカだった。

 

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なんだカモシカかよ、と気を抜いた途端、故意か無意識かこいつがドカドカ大きな石を沢に落としてくる。どうやら歓迎されていないらしいのでソソクサと逃げる。

2番目の赤湯又沢の特徴は、温泉。13:35到着。

 

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あとは飲料水確保のための枝沢と野営場を見つければいいのだが中々見つけることができず、結局温泉から離れてしまった。(エビさんが腕だけ浸かったのみ)

沢から少し上がった草地にまあまあ平らな場所を見つけ、腰を据える。(15:45)

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酒とコバ隊長の手料理でゆっくり心と体を休める。一応食担の私は得意の手抜き料理(ミネストローネ)でお茶を濁す。

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9/21日曜日-2日目

2日目の行程は短い。6:00起床、8:00出発。引き続きの赤湯又沢は今日も平和に流れている。

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間もなく後ろから男女2人のパーティーが来た。夕べは温泉に泊まったという。「ドロドロでした・・」と聞いて、無理に入らなくても良かったナ、と安心。

なおも進んでゆくと、虎毛沢との出合。

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この沢に温泉は無いようで、水が澄んでいる。3つ目のこの沢の特徴は、造形と色と模様が美しい河床。目が覚めるこの白さ。

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地元のオジサン2人連れが下ってくる。夕べは舞茸とイワナをサカナに飲んだという。「舞茸なら右岸側のナラの木に生えてるよ!」とのこと。周囲はブナやミズナラの森。我々も寄り道して探してみるも、そんな簡単に見つからない。(10:20)

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広い河原歩きや峡谷もある変化に富んだコースをのんびりと楽しみながら進んでゆく。水がきれいだから思わず泳ぐコバ隊長。

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ここで突然キム、持っていたホールドが抜け、どぼん。

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この後、ぷちゴルジュなどで難所を迎える。フェルト靴の2人どぼん。落ちてからのリカバリーも難しい。三者三様のルートでじわじわ攀じっていく。必死の余り、しばし「・・・ 」無言状態が続く。ちらっと見ると他の二人もぷるぷるしながらセンチ単位で進んでいる。登り終えた後、あの静けさを思い返して三人で爆笑した。

その他の歩きやすいナメでは、美しい青い河床や赤い虎毛を眺めながらのんびり歩いた。

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野営地決定。(13:00)

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9/22月曜日-3日目

最終日は5:00起床、6:50出発。

 

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今日も平和な沢あるき、 ・・と思いきや、

 

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すげー倒木の嵐。その後はキムの登りが不安なため2回ほどロープを出してもらいつつ沢を詰め(9:00)、稜線に出る(9:30)。虎毛山頂上に至ったのは、10:10。

 

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頂上直下の高層湿原をしばし散策し、10:50下山開始。

 

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フェルト底が大変滑るようでコバ隊長は苦労を強いられる(エビさんはゴム底、キムは履き替えた。)。慎重に下る本隊から離れ、キムが先行する(11:40)。

キム下山(12:40)、ここから激チャリで車を回収し、すでに下山して待っていた本隊と無事合流した(13:30)。お疲れ様でした~。

(この後、蔵王の野口ペンションへ。新旧の山の話を伺い、大変なおもてなしを頂きました。若手も一度宿泊することをオススメします!)

9/23火曜日-4日目(おまけ)

起床・朝食(7:30)。出発(9時過ぎ)。北とぴあ到着(14時過ぎ)。

かもしか山行(奥多摩)

かもしか山行(奥多摩)

2014年10月17~18日

メンバー:サイトー(L)・みどり・たかたか・ケン・ミチ(記)

武蔵五日駅22時30分、かもしか山行メンバー五人が次々に集合。

同じ電車に乗っているはずなのに、会わなかった。(もしも、会えていたならば・・)

奥多摩方面はほとんど行った事がない。鉄道に関して疎い者にとっては、中央線の複雑な種類に困惑される。各駅・快速・中央特快。青梅特快に通勤快速・通勤特快。わけが分からない。事前に武蔵五日市までのルートを調べ印刷物を持参していたにも関わらず、はやめに新宿に到着。せっかちで、我慢出来ず、予定よりも早い電車に乗った。

混雑していた。当然座れない。車内は週末のざわめきとお酒の匂い。そして、あまり聞き取れないアナウンス。途中で通勤快速乗り継ぎの案内だ。

予定より早めに乗車した電車より、予定していた電車が先に立川へと到着する。

(あっつ・・)焦った。ただ乗り換えればよいだけの話しなのに焦った・・・。

快速の停まる駅?通勤快速は何所で?時間は間に合うのか?・・新宿から乗り換えた国分寺駅迄、そのことしか頭になかった。確認方法はチラチラ映る車内のTV画面だけだった。やはりスマートホーン、ネット見放題に変えた方がよさそうだ・・。

無事に、国分寺で乗り換え、立川駅に予定通り着くことが出来た。

ここから先は、初めて利用する五日市線だ。

仲間のK氏がこの付近に住んでいる。どんな所かなーと窓を覗いてみるも真っ暗でよく分からない。ただ、月2回ある集会に王子からここまで足を運んでいる。そう思うと、思わず合唱。

何だかんだで、集合場所駅に到着。改札を出るも誰も居ない。オロオロしかけた直後、サイトーさんが登場。一気に安心した。これが冒頭の(もしも、会えていたならば・・)に繋がる。メンバーと合流できていたら、長い間、緊張せずいられた。

まーしかし、緊張と引き換えに、ちょっとした冒険を味わうことが出来たのだった。

さて、本題のかもしか山行。

メンバー全員が揃い、タクシーにて登山口になる、白木野バス停へ。

タクシーに五人。体格、体重順だと完全に私は3人乗車の後部座席と思っていた。しかしながら、肩幅順ということになり、それでも後ろに乗り込もうとしたら前の席になった。しかし、(あっ・・)納得。彼女はスレンダーだが、私よりうんと肩幅はたくましい。そして羨ましい。何故ならば、目指す憧れの容姿を具えている。それだけじゃない、

「タフ」である。優しい顔をしているが、多少のことでは根をあげない。

タフに関しては、彼女のみならず、北稜の女子はみなタフである。ガッツがある。

よく飲むし、食べるし。何所でも寝れるし、はしゃぐし。そしてよく喋るし、笑うし。そう、何でもありだ。想い出していたら、可笑しくなってきた。そんな事を思いながらタクシーに揺られるのであった。

30分程で到着。

準備を整え、柏木野出発。

熊除けの鈴をチリンチリンならし、わいわい騒ぎながら歩いた。民家が数件あり、その音に反応してか犬が、ワンワン吠え出した。民家地帯が遠くなるまで、音は休止。寝ているであろう、時間帯。「皆様、ご迷惑をおかけいたしました。」

反省しながら、歩いていくと、徐々に町の明かりポツリと遠くに見える樹林帯の中。鈴はもちろん、大音量で歩きたくなるほどの、静けさ。ケンちゃんを先頭に、私、みどりさん、たかちゃん、サイトーさん。一番後ろを歩くサイトーさんだけが、かもしか経験者である。

先頭を歩くケンちゃんはつい先週、ハセツネCUPでこのルートを走っている。奥多摩山域71.5km。気の遠くなる距離だ。24時間以内に到着すればよいとの事だが、それをナント12時間でゴール。快挙である。来年も参加するとのこと。凄い。本来ならばスイスイ進みたいであろうに、私たちに足並みを揃えてくれた。つま先歩行。これまた凄い。次なるレースに向けての筋肉強化。本格派アスリート。「さあ、ケンちゃんに続け!」と、テンションはあがっていく、のであった。

出だしは元気が良かったが、徐々に静かになり、ついに沈黙。蛇行歩行状態。眠いのだ。思考回路ゼロ。足先が二重、三重に見える。感覚がない。歩き始めて4時間半。浅間峠で、私はついにダウンした。申し訳と思いながらもベンチで横になった。20分位寝た。寒い中、ほかのメンバーは快く見守ってくれた。お陰で、体力が回復した。さあ、行くぞ!と張り切って出発はしたものの、2時間足らずで、またもやダウン。笛吹峠で、バタンキュ~。枯れ枝の上に倒れ込んだ。みどりさんが、サイトーさんの上着を私に掛けてくれたのを最後に、記憶が途切れている。20~30分深い眠りについてしまった。

「コーヒーどうぞ」そんな優しい、ケンちゃんの声で起こされた。サイトーさんがコーヒーを入れてくれた。あったかい。ありがたい。みなが心配してくれた。この先のルート、私の調子で進む様子。ほんと申し訳ない。二度のダウンで、自信がなくなっていたが、回復した感覚が走る。「三頭山までは行こう!行きましょう。」

思いやりに包まれながら、朝日を眺めながら一行は、三頭山へと目指した。

この時点でスタートから7時間が経っていた。

今回の「かもしか山行」とは、夜間眠らずに歩くことらしい。だから夜に強い人向け?と言う事ではない。体験して思ったことは、体力・気力を十分に備えていないと駄目だ。私以外のメンバーは、寝ることなく、勿論倒れることなどなかった。実力を思い知らされた。かもしか山行じゃない、トホホ山行だった。ほんと情けない。

タフな人になれるのだろうか・・そんな果てしない理想を抱いていると・・、幻か、いや目の前にいる。格好いい。たかちゃんだ。

昔TVでやっていた「キャッツ・アイ」というマンガの女怪盗。3人姉妹で次女の主人公に見えた。子悪魔的な怪しい雰囲気・・確かに似ている。スレンダーな体には、ストレッチの効いたぴったりの装い。小さめのリュック。そして極めつけはヘッテン。ライトが眩しい。忍ぶように歩く様は、まさに恋焦がれた、キャッツ・アイ。

かもしか、ならではの暗闇が、たかちゃんを通じて、憧れの原点を思い出させてくれた。

歩き始めてから約12時間。三頭山到着。見晴らしもよく雪化粧の富士山も見えた。山頂は広く観光チックだった。サイトーさんが持って来てくれたコーラーで乾杯。美味い!徹夜山行なのに、頑丈なメンバーは疲れが出てない。頂上にいる今朝、登ってきたかなと思われる綺麗な登山者に負けないほど、綺麗だ。

計画では、三頭山からヌカザス尾根を通り、小河内神社に向かうコースだった。

しかし、バス時間も考慮し檜原都民の森へ下山することに。通過した鞘口峠コース、通称ブナの路では49名のパーティとすれ違った。驚きだ。広い山頂もあれだけの人数が到着したら、街化してしまう。すれ違いで助かった。

そんな危機を回避し、無事下山。トータル13時間に及ぶ山行だった。

かもしか山行。暗闇を歩くわけだが、思ったより怖くなかった。月明かり、街明かり、そして、ケンちゃんのパワーヘッテンの明かりは大活躍。それに、メンバーが離れることなく終始一緒にいた。登山道もアップダウンの繰り返しだが、キツイ傾斜など差ほどなく、歩きやすかった。ただ、蛇行歩行を続ける、私の後ろを歩く、みどりさんには怖い思いをさせた。ごめんなさい。そしてみなさん、ありがとうございました。

また、次なるかもしか山行よろしくお願い致します。