金木戸沢 双六谷 遡行

日程
2022年8月11日〜14日

メンバー
こば(L)、うえ、きよ(記録)

工程
【1日目】5:40双六ダム手前の駐車場より出発→9:12取水堰堤→13:00打込谷出会手前より入渓→15:30幕営
【2日目】6:30出発→8:10センズ谷出会→11:17キンチヂミ→12:30蓮華谷出会→14:41六千尺の滝→15:24幕営
【3日目】7:30出発→8:02双六谷→13:07双六小屋泊
【4日目】4:00出発→5:00双六岳→6:30双六小屋→9:02鏡平小屋→11:15ワサビ平小屋→12:28新穂高温泉下山

1日目

前日は道の駅奥飛騨温泉郷上宝で車中泊をし、双六ダム手前の駐車場へ移動した。

5:40

駐車場より出発し、ひたすら林道を歩く。

道中、アブの大群がコバさんを襲っていた。

うえさんはこの日のために秘密兵器のオニヤンマ君を持ってきていて頭につけていた。

効果はあったようでうえさんの周りにはアブは寄ってこなかったが、後に沢に流されていた。

林道を進む。

9:12

取水堰堤へ到着。

泳ぎに自信のあるPTはここから入渓するようだが、私たちはここは巻くことに。

取水堰堤

取水堰堤を過ぎ、沢沿いに進むルートを行くが、踏み跡が非常に不明瞭であった。

途中から道を見失い、1時間ほど藪漕ぎとなりようやく石積みの道を発見し、ルートに復帰することができた。

どいうやらルートよりかなり下部を歩いていたようだ。

沢から50mほど上部に廃道があるようだ。

13:00

打込谷出会の少し手前から沢へ降りると、壊れた吊り橋が見えた。

入渓準備をして入渓する。

写真は曇っているが、壊れた橋が奥に見える。

アルプスらしいエメラルドグリーンの沢に白い巨石が映える。

アルプスの沢のスケールに圧倒される。

所々急流を渡渉したり、滝を高巻いたりしながら進む。

私はこのような大きな沢の遡行は初めてだったので大きな渡渉や泳ぎを非常に楽しめた。

青空もちらほら。

15:30

打込谷出会とセンズ谷出会の中間のぐらいの位置に良さそうな幕営適地を発見し、ここで1泊する。

夕飯はこばさんが美味しい肉団子スープを作ってくれた。

生姜やスパイス入りの肉団子だったのでとても温まった。

幕営地

2日目 6:30

朝から天気は曇天であったが出発する。

この日は台風が近づいていたこともあり、小雨と曇天を繰り返していた。

8:10

センズ谷出会

小雨の降るセンズ谷出会

11:17

多分この場所が核心部と言われるキンチヂミ。

荷物を担いだまま滝の壺へ向かうも水量が多く上手く取り付けない。

最初は滝壺の方から近づくも取り付けない。

うえさんは写真より右側のチムニーに取り付いていたが苦戦していたようだ。

私は荷物をデポし、更に右側の洞窟のような場所から突破を試みる。

私にとってはかなり窮屈であったがなんとか這い出る。

その後全員分の荷物を引き上げ、コバさんはチムニー部から、うえさんは洞窟から突破した。

12:30

蓮華谷出会

ここを越えるころには水量もかなり減り、渡渉や水線突破も容易になってくる。

蓮華谷出会

14:41

六千尺の滝は右岸に倒れかかっている大木を上手く利用し突破する。

右岸の木を使って登る。

15:24

六千尺の滝から40分ほど歩いたところに巨大なスペースの幕営適地を発見し、1泊した。

この日はうえさんが美味しい麩チャンプルーを作ってくれた。

明日には沢を突破できそうということで、私の担当分の食糧もここで解放する。

焼き鳥缶親子丼と豚なし豚汁を作成した。

夜は雨が降ったり止んだりで天気は安定しなかった。

3日目 7:30

幕営地を出発

この日は晴れ間が覗くことも。

8:02

双六谷に入り、ここから一気に水量が減り岩のぬめりが酷くなる。

ラバーソールだとツルツルとって大変だった。

フェルトサンダルがあれば活躍したかもしれない。

青空に飛行機雲が映える。
たまに曇る。
蝶と双六岳(手前)

しばらく進むと(2400m地点ぐらい?)沢も枯れ、多少の藪漕ぎをしながら進む。

木をかき分ける程度の藪漕ぎ

2470mぐらいになると草原が広がりだし、次第に双六小屋が見えてくる。

背の高い植物は次第になくなる。

綺麗なお花畑を土足で踏み荒らすことに心を痛めながらも双六小屋に詰める。

お花畑の先の双六小屋

13:07

双六小屋に到着。

予約はしていなかったが空き状況を聞くと、個室に宿泊することができた。

4日目 4:00

日の出時間が5時ごろとのことなので4時に双六小屋を出て双六岳へ登った。

全体的に曇ってはいたが、太陽が出てくる部分のみ雲がなく、無事ご来光を拝むことができた。

槍ヶ岳とご来光

ご来光を拝んだ後は一度小屋へ戻り、朝食をいただき、そのまま新穂高温泉へ下山した。

ウメコバ沢

写真(18)_CSの2段滝(F6)

(S)銅親水公園駐車場~松木川~ウメコバ沢(泊)~中倉尾根~中倉山登山口~(G)銅親水公園駐車場

■日  付:2022年7月2日(土)~7月3日(日)1泊2日
■天  候:7月2日(土)快晴→小雨  7月3日(日)快晴→雷雨
■メンバー:こば(L)、うえ、ささじ(記)
■装  備:標準沢装備、8×30mロープ、タープほか沢泊グッズ
■活動概略:
合計行動時間:約12時間/行動距離:16.2km/上り/下り:1240m/1248m(累計)
<1日目>銅親水公園~ウメコバ沢F4(泊)
行動時間:4時間50分(内休憩1時間30分)
距離:7.1km  上り/下り555m/126m

<2日目>ウメコバ沢F4~中倉尾根~中倉山登山口~銅親水公園駐車場
行動時間:7時間(内休憩1時間50分)
距離:9.1km  上り/下り 685m/1122m

■記  録:
7月2日(土)※1日目<5:00>
東京を出発、首都高、東北道を経て7:30に銅親水公園(あかがねしんすいこうえん)駐車場に到着した。
幸い車1台が駐車出来るスペースはあったが、この時期早い時間から駐車場は満車になるようなのでご注意願いたい。ちなみに乗用車約30台、バス4台分程度駐車出来る広さである。

1日目<8:30~11:00>林道歩き
沢靴を履いて銅親水公園駐車場を出発。ゲートをくぐり松木川沿いの林道を歩く。
今年は異例の速さで梅雨明けし、すでに40℃を超える気温を記録した地域もある。
この松木川沿いの林道も例外ではなく、しばらく日陰の無い林道が続き小休憩しながら進む。初日の核心はこの猛暑のなかの林道歩きであったと遡行を終えた今でも感じている。

写真(1)_ゲート

写真(2)_林道
写真(2)_林道

しばらく歩くと第2堰堤が現れる。我々は左側から堰堤を越えた(右側からも越えられるかも。未確認)。堰堤左側はロープも張っており難なく超えることが出来た。

写真(3)_第2堰堤
写真(3)_第2堰堤

写真(4)_堰堤を左から超える
写真(4)_堰堤を左から超える

堰堤を越えた後、対岸に戻り廃林道をしばらく歩く。

写真(5)_対岸へ戻り林道へ
写真(5)_対岸へ戻り林道へ

この辺りからは樹林帯を歩くことが出来る。
ウメコバ沢出合いに到着するまでしっかりした踏み後があるが、所々に崩落した場所があるので注意が必要である。

写真(6)_しっかりした踏み後がある
写真(6)_しっかりした踏み後がある

1日目<11:00>ウメコバ沢出合いに到着
出合いがいきなり10m程度の「F1」である。ここで本格的な沢支度をする。
岩登り要素が多いとの情報だったので、今回は3人ともラバーソール。
結果正解だったと感じている。

写真(7)_ウメコバ沢出合いF1
写真(7)_ウメコバ沢出合いF1

右側にロープが張ってあるラインを各々フリーで登っていく。ホールドはしっかりしている。しかしそれなりに高度があり出だしということもあり緊張しながらの登攀だった。

写真(8)_F1
写真(8)_F1

F1を登るとすぐさまF2?が現れる。直登はせず右側の草付きを高巻く。

写真(9)_F2
写真(9)_F2

この後も小滝が続くが登れる小滝なのであえて濡れながら超えていくスタイルでクールダウン。
しばらく進むと前方遠くにF3の大滝が見えてくる。

写真(10)_F2を越えるとF3が見えてくる
写真(10)_F2を越えるとF3が見えてくる

1日目<12:20>F3に到着

写真(11)_F3
写真(11)_F3

写真(12)_F3水花火
写真(12)_F3水花火

F3は30m程度の滝で水量もそこそこの大滝だが、水が滝つぼに轟音とともに落ちる瀑布ではなく、流水がほどよく岩にあたり日が当たれば綺麗な水花火が拝める静かに落ちる美しい滝である。滝に打たれてクールダウンもできる。ここでしばらく撮影タイムを兼ね大休憩をとった。

やはりF3も直登はできない。右側に沢筋がありそこを少し登り、途中からF3右の岩壁を巻く感じで藪に入り高巻き崖上に出る(黄色のライン)。藪中はよく見ると薄いながら踏み後があるが経験とルーファイ力、そしてやはり感が必要。F3を高巻くとすぐそこにはF4が現れる。

1日目<13:20>F4に到着

写真(13)_F4ルート
写真(13)_F4ルート

F4は50mほどの大滝である。
この滝もF3同様に落差がありどっしりとした大きな滝だが、そこはかとなく優しい感じのする滝であった。これまた美しい。また振り返ると今まで登ってきた壮大な景色が楽しめる。

今回はこの辺りを幕営予定地として考えていた。しかし開けた平の地面は少なく各々が分かれて平の場所で寝ることとなる。まぁいつものことのような気がしたが…
薪は太いものは少ないが、乾燥した薪は不足しない程度に集まった。枝沢はないので本流の水を飲料水として使用することとなる。お腹の弱い方はご注意を。

本日は夕方から雲が出始め小雨が降った。雨宿りするほどの雨ではなかったが雨具の上だけ着ておいしい食事と焚火を楽しんだ。焚火を前にしていると些細なことは気にしなくなる。焚火の魔力か。結局雨はひどくなることはなく、夜には満天の星空を楽しめた。

7月3日(日)※2日目<6:30>F4を出発

他の記録ではF4右側のルンゼ(黄色ライン)から高巻いている。しかし今回我々はテンバ(画像左下)から岩壁を巻くような(赤色ライン)ルートで高巻きを試みた。途中からはルンゼルートと合流することとなる。
赤ラインルートは壮大な景色を眺めながら登ることの出来る解放感のあるルートだ。若干岩登り的な要素が含まれるが技術的に難しいことはなく普通に歩ける場所が多くあるが高度感がある。ルート中には植生もあり高度感はあるものの安心して登ることが出来るルートだったが油断は禁物である。

写真(14)_F4高巻きルート
写真(14)_F4高巻きルート

赤ルートを高巻き中、左側の岩壁に「M字」形の門のような岩が見える。このM字門の先はルンゼルートに合流することが出来るがかなりリスクのあるルートであった(自分のみ確認)。無理して行くルートではないのでM字の門が見えても高巻くルートはまだ先であるので注意すること。

写真(15)_M字門はくぐるな
写真(15)_M字門はくぐるな

高巻きは黄色ラインにしても赤ラインにしてもF4より高い高度を高巻くことになる。F4直上あたりは高度感のあるトラバースであるが足場はしっかりしている。

写真(16)_F4直上トラバース
写真(16)_F4直上トラバース

このトラバースを進むと途中でF4の落ち口に降りることが出来るがF4のすぐ上に滑りそうな滝(F5?)がある。このままトラバースを続けると一緒にF4上のF5?も巻くことが出来る。

写真(17)_F4、F5直上トラバース
写真(17)_F4、F5直上トラバース

2日目<7:10>F4、F5を高巻き完了

F4、F5は40分で高巻くことが出来た。予定していたより早く、また危険なところもなくF4の高巻きも大成功だったと思う。リーダーのルーファイに感謝。

F5を巻いたところで沢に降りることが出来る。
降りた先にCSがあるF6が見える。遠目ではわかりにくいが2段の滝である。F4の高巻きが少し早かったこともあり、ここで20分ほど写真撮影タイムを取ることにした。

写真(18)_CSの2段滝(F6)
写真(18)_CSの2段滝(F6)

写真(19)_F6手前で休憩するリーダー
写真(19)_F6手前で休憩するリーダー

2日目<7:30>F6登り始め

休憩も終わりF6を登り始める。1段目は右側を登る。

写真(20)_CSの2段滝(F6)
写真(20)_CSの2段滝(F6)

2段目のCSはくぐれるかなと期待していたが、登ってみるとくぐれないことが分かった。CS横を登ろうにも岩が立っていることとヌメリが強そうで少し厳しそうだ。そこで右側を見るとルンゼがあるのでそこを登ることとする。一応ホールドもしっかりしているので問題はないかと思うが、念のためリーダーが登ったのちロープを出してもらった。
今回の遡行中、最初で最後のロープの使用であった。

写真(21)_CSの滝2段目
写真(21)_CSの滝2段目

写真(22)_CSの滝落ち口
写真(22)_CSの滝落ち口

このF6をもってウメコバ沢の主要な滝は終了する。
これからはしっかり地図読みしながら1615mあたりのコルを目指して詰め上げる。この山域の特徴は基本的に岩稜帯である。よってひたすら斜面を詰め上げるというよりは、一つ一つは高くないが岩壁を4足歩行でグイグイ登って高度を上げるといった岩登り的な感じで詰め上げることとなる。浮石も多くガレ場もあるので注意すること。

写真(23)_詰めのガレ場
写真(23)_詰めのガレ場

グイグイ詰め上げるとコル直下付近からは植生が増えてくる。時間的に気温も上がり、日差しも強くなってきた。歩きやすい場所を求め植生の中を積極的に進むこととなる。シカの糞が増えてきたら詰め上げ終盤で目標のコルは近い。

2日目<9:30>1615m付近のコルに詰め上げ

写真(24)_1615m付近
写真(24)_1615m付近

疲労と暑さでヒイヒイ言いながらやっと予定していた1615m付近のコルに詰め上げることが出来た。そしてそこには今までのモノクロで岩々した景色が一変し、緑美しいカラーの稜線が待っていた。日光付近の山々は割と近場で、尚且つ低山でありながら美しい景色を見せてくれるので自分的には大好きなエリアである。

写真(25)_1615m付近のコルにて
写真(25)_1615m付近のコルにて

写真(26)_コルから出合いがみえる
写真(26)_コルから出合いがみえる

しかし先程から気になっていたのだが、雨は降っていないがゴロゴロと雷鳴が聞こえる。嫌な予感。そんな中、とにかく休憩は後回しにして近くの樹林帯の下まで移動し沢装備を解除する。

写真(27)_稜線風景
写真(27)_稜線風景

沢装備を解除し少し休憩の後中倉山方面へ下山をはじめるがやはり来た。「ゴロゴロ」ではなく「ガラガラガラ!!」と近くで落ちている音が聞こえる。この中倉尾根は樹林帯がない見通しの良い稜線であるため、雷が落ちるとすれば高確率で我々に。いったん沢入山ピーク下の樹林帯に入って様子を見ることに。若干雷が落ち着いてきた頃合いを見て下山を再開したが、標高もだいぶ下がったところで雨も強くなりまた雷も近くでなり始めた。結局その日はずっと雷雨。なんだか沢中より濡れた2日目であった。

写真(28)_おまけ 孤高のブナ
写真(28)_おまけ 孤高のブナ

<13:15>下山、銅親水公園駐車場着

■感想

今年2回目の沢登り。今回は沢登り要素よりクライミング要素が強い沢だったと感じている。何といっても初日の暑さには参った。雨が降らなくても林道歩きには日よけのための傘が必要だと思った。これまた勉強が出来た。ウメコバ沢は決して大きな沢ではない。しかしそれ故に予習と現地での地図読みをしっかりしないと全く違った沢に入り込み、手詰みになってしまう可能性も感じた。何年何回と沢登りを続けてきたが基本の重要性を再確認できた沢だった。

こばリーダー、うえさん今回も大変お世話になりました。

奥穂南稜

日程

2022年5月3日~5月5日

メンバー

コバ(L)、ウエ

1日目

上高地〜岳沢
東京を5:00に出たものの、小仏トンネルからの渋滞が既に調布辺りまで伸びていて上高地に入れたのは12時過ぎ。
岳沢には15時ごろ着。
テントを張り早速取り付きの偵察に向かう。
記録でよく見るルンゼの入り口は数日前の雨で雪が剥がれ落ち、ルンゼの奥にチムニー状の壁が剥き出しになっている。ルンゼに上がるアプローチとしてはここを直登するか、左の斜面にあるバンド状をジグザクにたどるか。
足元がスノーブリッジになっていて、今はそれ以上近づけないため、本番判断とした。
南稜登攀後岳沢に戻るルートとして考えていた前穂高沢も上部まで見えるわけではないので、明日の判断。

奥穂南稜全景:上高地から奥穂南稜全景(赤線は今回のルート)

取付き偵察:南稜取付きルンゼ(実線が実際に登ったルート)

この時間で足元の雪はかなり腐っていて、今日よりも気温が上がる明日にどうなっているか若干心配になりながらテントに戻った。

この計画、計画書では荷物を担いで登り涸沢に抜けることとしていた。しかし岳沢まで登ってきて思ったのは、テン泊の荷物でやろうとするならもっと徹底して減量しなければ我々の体力では無理だと気付き、2つのオプションを持つことにした。
①吊り尾根から前穂高沢下降で岳沢に戻る
雪が安定していて、さらに吊り尾根を通過する時間が必要。
②涸沢に降りて小屋泊にする。
安全なのは②だが、テント回収に岳沢をもう一度登らなければならない。
さあどうなることか。

2日目

4時発。取り付きには4:30ごろ。
先行パーティーがすでに前を歩いている。どうやらルンゼの右(滝沢側)の尾根から取り付くようだ。
スノーブリッジを避けてチムニーに近づいてみるとチムニーの右側の壁が比較的簡単に登れそう。コバがまずはノーロープで登ってみる。ホールドもしっかりあり難なく登れたが、残置ピトンもありロープを出すのが正解か。上は傾斜が緩いがところどころベルグラが張っていていやらしい。落口から少し上がったところにあるピトンを使ってフォローにロープを出して登ってもらう。先に小滝状の岩場が見える。

チムニーの右壁を越える

小滝を越えるところまでウエのリード。右岸側のブッシュ沿いを巻き上がり、小滝上に出る。ここで一旦ロープを仕舞う。
ブッシュを使いながらルンゼを進むと途中から雪壁となる。朝早いので雪は締まりアイゼンがよく効く。快調に登るとルンゼは二手に分かれ、我々は右のルンゼにルートをとる。先行パーティーはそのまま直上するルートを登っていくが、その後いわゆる下の岩壁で合流することになる。
右のルンゼは途中雪渓が切れている。ハイマツやブッシュを使いながらルンゼ状を抜けると再び雪壁登りで岩壁の基部へ。下の岩壁の右に続くハイマツ帯をトラバースしていくと、再び雪稜。右手は滝沢に向かって切れ落ちている。左の大岩に沿うようにして登ると、上部の雪渓が雪庇の壁状に前方を塞いでいる。すでに先行パーティーの影はなく、雪庇を切り欠いたトレースを残してくれていたのでありがたく使わせてもらうこととして、ここでロープを出す。雪庇状の高さは3mほど。まだ雪が締まっていてピッケルもアイゼンもよく効くので難なく乗り越せる。乗り越したところでスタンディングアックスでビレイしウエに登ってもらう。

大岩に沿って雪壁を登る1

大岩に沿って雪壁を登る2

先にトリコニーI峰の取り付きと思われる岩場が見えるので、ロープは仕舞わずスタカットで進む。岩場に入って1ピッチ、記録でよく目にする螺旋状のチムニーに到着。入って右回りに登るとチムニーの上に出るので、さらにチムニーを跨いで先に進むと、トリコニーI峰手前の小岩峰の基部になる。チムニーを跨ぐところで勇気がいる。
小岩峰に登る岩は記録によってはトリコニーの核心とされていて、凹角状4mほどの岩に残置ピトンが1本、なんとカラビナ付きのスリングがぶら下がっている。また、この岩の左奥を覗くとI峰のピナクル手前のコルに簡単に行けそうにも見える。どちらにしようか悩んだ末、リードするウエの判断は核心アタック。1段上がった後がホールド・スタンス共に細かくなり、アイゼンでの登攀では少々厳しく感じた。ここは左に巻くのが正解か。雪が多い年であればもっと手前から左に巻いて雪壁登りでコルに出るのが一般的なようだ。

トリコニーⅠ峰へ続く岩場の取付き。奥にモノリス岩が見えている。

らせん状チムニー。中に入ると右に折れ、右壁を登ってこの上に出る。

小岩峰へのルート。ピトンが一本

ちょっとだけ懸垂してⅠ峰のコルへ(手前のピナクルがⅠ峰、奥はⅡ峰)

登ってしまった岩峰からちょっとだけ懸垂してコルへ。I峰とII峰の間のナイフリッジを期待していたが、雪が少なくハイマツの稜線が剥き出しになっていた。II峰から先はほぼ雪稜で、Ⅲ峰を左に見るあたりでロープを仕舞う。Ⅲ峰は通過しない。

Ⅰ峰からⅡ峰へ。雪のナイフリッジはなかった。

上部からトリコニーを見下ろす(左からⅠⅡⅢ峰)

この先は雪稜と易しい岩場が交互に現れ、特に難しいところはないが、長くて疲れる。
途中一箇所今朝あったような簡単な雪庇状の乗り越しがあったが、今回はノーロープで通過できた。
南稜の頭についた時には11時半になっていた。

雪庇状の雪壁を越える。

雪と岩のミックスを丁寧に通過する

南稜の頭

南稜の頭から奥穂を見上げる

出発前のオプションの①は、想定より時間がかかり気温が上がったため雪が腐ってきていること、トリコニーのあたりの滝沢支流で小さな雪崩れがあったこと、2日前に雪が降ったことなどを考慮して危険と判断し、涸沢に降りることにする。これで岳沢をもう一度登ることが確定してしまった。
南稜の頭で岳沢小屋に戻らない旨電話し、併せて涸沢ヒュッテの予約をとった。便利になったものだ。
南稜の頭から奥穂は15分ほど。
穂高岳山荘経由で涸沢着が15時ごろであった。

3日目

岳沢に寄って下山。

タイムレコード

4:00 岳沢テンバ発
4:30 南稜ルンゼ取り付き
5:50 下の岩壁
8:00 螺旋状チムニー
10:00 トリコニー通過
11:30 南稜の頭

那須岳

【日程】2022年2月26日(土)
【メンバー】もつお(L)(記)、こば、うえ
【行程】5:30こばさん車でメンバーピックアップ…08:45 大丸駐車場 – 11:00峠の茶屋避難小屋 – 11:30 茶臼岳(休憩) – 12:15 峠の茶屋避難小屋 – 13:45 大丸駐車場 ピストン

●2/26:全行程

うえさんともつおをピックアップしてもらい、こばさん車で大丸駐車場を目指します。2、3日前から天気予報と睨めっこしてましたが、この日は概ね晴れの様相で、おそらくアタリの日になりそうです。行きの車中でも遥か遠くの山並み迄見渡せた事で、一安心をしていました。ただ、駐車場に着いて車を降りてから、やはり寒いなぁと思いました。そして、やっぱり人は多そうだなぁと思いました。
※実際に登山客は多く、この日100人以上とすれ違ったような気がします。

登山開始

9:00頃に行動開始。私は訓練のためメットにハーネスも着けて歩きます。雪は締まっており、とても歩きやすいのですが、積雪が多いせいか外付けしているピッケルが木の枝に引っかかって少々面倒でした。そのため、ストックをやめてピッケルに持ち替えます。歩き始めて40分程度で雪に埋もれた峠の茶屋に到着。ドカ雪から逃げそびれたのか、一台車が取り残されていました。

逃げ遅れた車

この先の山の神を超えて木々の間を縫いながら歩いていくと、開けたところに出ます。ここから少し行くと、中の茶屋跡にたどり着きます。ここで本日最初の一本を取り、アイゼンを装着しました。また北方面には朝日岳が聳え立っていて、東南稜を登っているパーティが遠くに見えました。そしてその際コバさんからはしきりに「次はあそこに行くぞ!」と強烈な掛け声がかかりました。
※私はアイゼンの前爪で立つという動作(というかアイゼン自体)に信用できず。。。

朝日岳

アイゼンを装着した後、軽快に登山道を登っていき、11時少し前に峰の茶屋小屋に到着します。

峰の茶屋小屋

小屋はおそらくオールシーズン開いており、小休憩をとることができます。中で一泊されたかたもいらっしゃったようですが、我々は特に中に入ることはせず、外で小休憩を取った後、先を目指します。稜線に出たことで、心なしか若干風が強くなった感じがしましたが、歩きにくいことはなく、そのまままっすぐ頂上を目指します。

山頂方面

11:10頃お鉢の入り口に到着した後、ここから反時計回りで進み、およそ11:30に頂上に到着しました。

頂上

ここで食事を取りつつ遠くを見ると、筑波山が平野部にどっしりと構え、更に遠くを見やると微かに富士山も見えました。

12時頃から下山を開始し、帰りもサクサクと下りていきます。時間的に余裕もあったため、折角なので持ってきたわかんを付けさせてもらいました。ですが、バンドの構造が安っぽく、すぐに外れかけてしまいます。ただそれは前回の谷川で分かっていた事なので、今回ホームセンターで購入したマジックテープを投入してみると、これが効果的面でかなりガッツリと装着することができました。少々乱暴に走っても、全く外れる様子はなく、次回使用する時にもこれは採用していきたいと思っています。

さて、行程的には13:30には無事下山完了。 下山後は、そこから車ですぐの鹿の湯に汗を流しに行きました。この鹿の湯、温泉好きにはたまらないと思います。一言で「趣がある」温泉で、ノスタルジックあふれる古民家のような感じとなっています。ただ、古民家といってもとても清潔感があり、むしろ通の方からは「温泉といったらこうでなきゃ」と言われそうな感じもします。ここまできたのであれば、確実に入ってほしい温泉ですね。

今回、次の山行に向けての雪上歩行技術向上と、前回痛い思いをした靴擦れのリベンジのために、この山域を選ばせて頂きましたが、天候に恵まれて思っていた以上に良い山行になったと思っています。私がリーダーとして計画させて頂きましたが、計画書作成段階からこばさん、うえさんに色々と助言頂けて、とても感謝しています。

この記事を書いている時点では、すでに木曾駒ケ岳山行も終わってしまっていますが、もう一回くらいは雪の上を歩きたいなと思っています。

 

【おまけ】

天気図を載せておきます。
気象庁|過去の天気図(1日表示) (jma.go.jp)
※24、25日は12時をチョイス

〇温泉について(切れにはご容赦ください)

那須温泉 鹿の湯l千三百年続く静寂と癒しの湯 (shikanoyu.jp)

お風呂で疲労回復したいなら交代浴が良いようです。
㊾ ブームの温冷交代浴を医学で解剖してみると | 【公式】東京銭湯/東京都浴場組合 (1010.or.jp)

〇公共交通機関の場合

今回は小羽さん車で行きましたが、公共交通機関でも行ける感じです。

王子(始発)□■□電車鈍行□■□那須塩原(7:43)/(8:00)―――大丸温泉(9:10)

〇気象について ※少し調べました

(何故那須岳(茶臼岳)は風が強いのか?そしてこの日穏やかだった理由は?)
前述の通りこの日はとても風が穏やかでした。風が強くて有名な那須岳ですが、なぜこの日は風が穏やかだったのでしょうか?

まず、なぜこの山域は通常風がとても強いのかという理由ですが、これは那須連山のおよそ北に位置する飯豊山や吾妻山域と、浅草岳を始めとする越後山脈の間がちょうど風の受け入れ口のようになっており、そこで収束された風が阿賀野川に沿って那須連山に吹き付けるからだそうです。

※そう言われれば、何となく風の通り道になっているような気がする・・・。

このような感じで那須岳は風が強いらしいのですが、ただこの日はあまり強いとは感じませんでした。そこで「冬場は風が強い」ということについて、もう少し調べてみたところ、以下の論文に色々と書かれてました。

03_短報-02/青木・渡来●数式_4C.indd (ris-geo.jp)
『「那須おろし」発生時のスコラー数の特徴』

「何とかおろし」と良く使われる言葉ですが、東日本では冬シーズンに山の方から強い風が吹くということで、本稿では那須に焦点を当てて説明がされていました。で、いろいろと難しいことが書かれている中で、3ページの棒グラフ「那須高原」を見てもらうと、この那須おろしの出現率は2月はおよそ40%と、12月と1月と3月に比べて、少し低い出現率となっている感じでした。つまりは(強引にまとめると)、確かに冬場は強い風が吹くのですが、2月は少し落ち着くことが多いということがわかりました。※那須高原を参考にしてもよいのかは不明

また、この論文の冒頭にも「主として西高東低」と書かれているように、当たり前ですが西高東低の気圧配置でこの山域も風が強くなります。で、この日の気圧配置をもう一度振り返ってみますと、等圧線が日本付近で東西に寝ている状況となっていました。

等圧線の向き、高気圧から噴き出す風、朝鮮半島付近の低気圧への流れ込み。そこからこの日の風向きとしては、おそらく西風だったのではないでしょうか?(しかも低気圧も高気圧も那須から少し離れており、弱まった風が届く程度か。)この西風が吹く場合、先ほどの加工画像にあるとおり、越後山脈が壁になって那須連山に風が届きにくくなるのかなぁと思われます。

逆にこの高気圧がもう少し北よりを東進した場合、おそらく等圧線は若干縦向きとなり、更に東日本で線が込み合いはじめ、高気圧の前面では大荒れとはならなくとも、強風が吹く可能性はあったのではないかと思われます。

〈まとめ〉
・冬シーズンの中で、2月は他の月よりも風が落ち着いていることが多い
・やはり西高東低の気圧配置だと風が強く、北、西北西、北北西の風は危ない
・高気圧が来てても風が強い可能性があり、どれくらいの緯度を東進するかで変わる

信憑性のご判断はお任せ致します。

浅間山 外輪山

【日程】2022年1月9日
【メンバー】セキモ(L)、にんべん、ささけい、もつお(記)
【行程】8:25佐久平バス停集合…09:45 車坂峠(中コース) – 11:05 トーミの頭 – 11:25 黒斑山 – 11:45 蛇骨岳 (休憩) – 12:00 仙人岳 – 12:30 鋸岳 – 15:40 車坂峠 ピストン

●1/9:全行程

朝から快晴で、行きの新幹線から浅間山がよく見える。頂上付近にも白煙は見当たらず、風も強くはなさそうだった。

この日は佐久平バス停に集合。天気が良いためバスは混み合うかと思いきや、あまり登山客は多くなく、のんびりと座ることができた。路面が凍結しているとの事で、途中チェーンを装着するため少しタイムロス。

車坂峠に到着後、入山口の広場で装備をつける。峠という事もあり、風を遮るような場所がないため、風が強い日には装備が飛ばされないよう注意した方がよさそうだった。

9:45に行動開始。一応わかんも持ってきていたが、雪は締まっており踏み固められていたため、アイゼン歩行とした(全行程アイゼン)。樹林帯を暫く歩き、11時頃トーミの頭に到着。眼前に浅間山の全貌が広がる。

トーミの頭

少し休憩を取った後、先へ行くと間も無く黒斑山頂上となる。黒斑山までのスノーハイク客が多いようで、頂上付近で写真を撮っている方が多かった。そしてここからおよそ2.30分程歩くと蛇骨岳となる。

蛇骨岳

このあたりまで来ると、風に吹き飛ばされたためか、あまり雪がない。その代わりに岩が多く露出しているため、これまでに比べて若干歩行しにくく、躓く回数も多くなった。蛇骨岳で小休憩を取った後、ここからストックをピッケルに持ち替えて先に進む。所々、浅間山側がスパッと切れ落ちている箇所があり、注意が必要だ。

12:00頃、予定より少し早く仙人岳に到着することができた。

仙人岳

快調に歩みを進められたことで、時間も余っていたため、少し先の外輪山先端付近まで歩いてみる。

鋸岳

ここで写真休憩を取ったのち、来た道を引き返す。帰りも登ったり下ったりの繰り返しだが、歩き始めて少ししたところで、右足の踵に違和感が出始める。「あれ?」と思ったが、どうやら靴擦れを起こしてしまったようだ。こうなったら最早どうしようもない。痛みがある箇所に触れないように歩こうとするのだが、そんな簡単にはいかず、途中から痛みに耐えながら下山後のお風呂のことばかりを考えていた。15:30頃無事(ではなかったが)車坂峠に下山。近くの高峯高原ホテルでお風呂に入るが、この時も強烈に痛かった。

風が強いことが多い浅間山ですが、この日はとても穏やかでのんびりと雪山を楽しむことができました。特にトーミの頭から見る浅間山は圧巻の一言で、山というものをこんなにも大きく感じたことは今までありませんでした。次は前掛山まで行ってみたいです。

リーダのセキモさんありがとうございました。

【おまけ】
天気図を載せておきます。
気象庁|過去の天気図(1日表示) (jma.go.jp)) ※7、8日は12時をチョイス

【その他リンクなど(リンク切れにはご容赦ください)】
浅間山登山のご案内/小諸市オフィシャルサイト (komoro.lg.jp)

 

相馬岳北稜

2021/11/14 (日) 晴
メンバー:きよ(L・記録)、わだ、せきも

星穴岳へ登った翌日、同じく妙義山の相馬岳北稜へ行ってきました。
相馬岳北稜は妙義山のバリエーションルートの中でも有名なルートで、12の小ピークを越えながら進むルートです。
各ピークはP1〜P12と表記され、特徴的なものからいつの間にか通過しているものまで様々な様相を見せてくれます。

ルート自体は非常に長く、今回は入山地点に戻ってくるまで11時間ほどかかりました。
ルートファインディングや懸垂下降、基本的なクライミング能力を必要とし、岩稜歩きや細尾根などバリエーションルート入門として総合的な能力が試されるルートとなっています。

4:30 入山
真っ暗な中わずかな踏み跡を見つけ入山します。

真っ暗だったため、下山後の写真

ヘッドライトの光を頼りに急登を登っていきます。

5:05 あたご社看板
突如現れるあたご社の看板は倒木に隠れ気味だった。

あたご社が何なのかは結局わからないままだった。

6:24 御来光
丁度開けた場所へ登り上がったらご来光がお出迎えしてくれました。

御来光が綺麗

6:44 P4-P5のコル
P4までは他の小ピークをいつの間にか通過し、P4-P5のコルも通過。

深い切れ込み

6:59 P5
尾根沿いに進んでいくとP5で行き詰まります。

P5の行き詰まり

行き詰まったところから数m戻ると、西側斜面に赤いテープが貼ってあるのでここから下降します。

数m戻ると赤テープがある

下降はそれほど悪くないのでフリーで

コルへ降りたったら、P6へはⅡ〜Ⅲ級程度のクライミングポイントがあるので、フリーで登っていきます。
ホールドは豊富なので特に苦労することはなく突破。

P6へはフリーで

P6へ登った後、さらに進むとまた行き詰まります。
付近を探すと懸垂下降の支点があるのでP6-P7のコル方面へ向けて下降します。

P6の下降点

P6-P7のコルへの下降中

P7へはⅢ級程度のクライミングでロープを出して登ります。
終盤が泥と腐った潅木だらけで非常に悪いく嫌らしいルートでした。

P7への登り出だし部分はホールド豊富

P7への登り上部は乾いた泥壁

8:30 P7
しばらくは快適な尾根歩きを経て、P11へ。

P7から先は快適な尾根歩き

ハサミ岩と奥に相馬岳

9:25 P11
P11のピークは急登の先にあり、ピーク付近に懸垂下降の支点があります。
古い残置しかなかったので捨て縄を新たに足してコル方面へ下降。

P11の下降点は古い残置しかなかった

P12へはⅤ級程度のクライミングだが、鎖が下がっています。
支点は古いハーケンが2本打ってあるだけなので、キャメロット#1を極めて登ります。

P12へのクラック。

鎖は細い木に巻いてあったのであまり体重をかけない方が良さそうでした。

10:39 P12
P12からは微妙な踏み跡を辿っていきます。

昨日登った星穴岳が見えます。

しばらく尾根沿いに進んでいくとまた行き詰まるので、左手側を見ると下降点があります。

下降点は分かりやすいが終了点が分かりにくい

懸垂下降の終了点は最初のテラス部分で、それより下部の開けたところまで降りると登り返す羽目になってしまうので注意。
テラス部から先に微妙な踏み跡があるのでそこをトラバースします。

ここをトラバースする

トラバースからは明瞭な踏み跡と岩稜を進んでいき仙人窟の手前のアーチの上に出てくるので頑張って降ります。

アーチ上部から降りる際、変な場所から降りてしまったため少し怖かった。

11:54 仙人窟

仙人窟から

仙人窟で休憩を取り、ハサミ岩方向へ。

ハサミ岩付近までは微妙な踏み跡をルーファイしていきます。
ハサミ岩は基部を向かって左側の岩を乗り越えて巻きます。(一度右側を巻こうとして失敗)

ハサミ岩を越えると明瞭な踏み跡が続き相馬岳までひたすら歩きます。

13:19 相馬岳
数多の苦難を乗り越えて、ついに相馬岳へ登頂!

相馬岳山頂へ!やったね!

帰りは旧国民宿舎裏妙義方面への波線ルートから下山します。

登ってきた相馬岳北稜が見える

下山途中でかっこいい天然額縁を発見!

かっこいいよね

15:07 旧国民宿舎裏妙義へ下山
少し休憩し、車をデポした取り付きまで1時間ほど歩いて戻りました。

 

バリエーションルートの入門ルートにしては非常にボリューミーで、色々な力を試すことができる満足のいく山行になりました。
2日間、妙義の奇岩群に触れ合え幸せな時間を過ごすことができました。

星穴岳

2021/11/13 (土) 晴
メンバー:きよ(L・記録)、わだ、せきも

妙義山のバリエーションルートの星穴岳へ行ってきました。
気持ちの良い秋晴れの中、空中懸垂を楽しむことができました。

8:45 中之嶽神社駐車場発

中之嶽神社の長い階段を登っていきます。

道なりに登っていき、最初の鎖場が出てきます。

腕試し

鎖場を登った先に相馬岳方面と金洞山への分岐があるので、ロープを越えて金洞山方面へ進みます。

しばらく道なりに歩くとⅡ〜Ⅲ級程度の簡単な岩場やトラバースする箇所が出てきます。
一応ロープを出し、確保しながら進みます。

最初の岩場

難しくはないが落ちたら死んじゃいそうなトラバース

さらに尾根沿いに進んでいくといつの間にか西岳を過ぎ、右手に下降の支点があるのでそこから懸垂下降をします。
渋滞で30分ほど待った後、50mダブルロープ2本を使い40m程の下降をしました。

その後道なりに進んでいくと懸垂支点がありますが、一旦スルーして星穴岳山頂へ向かいます。

ここでもロープを出して登ります。

星穴岳への岩登り

12:36 星穴岳山頂
Ⅲ級程度の岩場を登って10m程進んだ先で山頂に到着。

星穴岳の可愛い看板

星穴岳から相馬岳方面と裏妙義を望む。

星穴岳からは懸垂下降で降り、通過した射抜穴への懸垂下降地点へ向かします。

射抜穴への懸垂下降支点

バエる南側から空中懸垂で降ります。

空中懸垂がバエる

13:50 射抜穴
射抜穴で休憩してさらに懸垂下降で降ります。

射抜穴は結構広い

次は50m弱のロング懸垂下降です。

長い懸垂下降

下降後にロープを引き抜くのが重くて苦労しました。

15:30 下山
その後は特に危険箇所もなく秋の妙義山をテープを頼りに下山しました。

ふかふかの落ち葉の上をまったりハイク

 

星穴岳は渋滞が短いルートですが、色々な要素が凝縮された楽しいルートでした。
空中懸垂などのバエるコンテンツもあり、バリエーション初心者にはとても楽しめると思います。
渋滞が一番の敵でした。

尾白川 鞍掛沢~乗越沢

【日程】2021年8月28-29日
【メンバー】こば(L)、ささじ、もつお(記)
【行程】
・8/28:白州観光尾白渓谷駐車場
・8/29:矢立石駐車場…入渓(7:30)…鞍掛山コル(11:30)…日向山(13:00)…矢立石駐車場(14:30)

●8/28:白州観光尾白渓谷駐車場

前日夕方頃集合し、こばさんの車で道の駅はくしゅうへ向かう。ここで前泊とする予定だったが、スーパーマーケットが併設されており、人も多そうだったので「白州観光尾白渓谷」の駐車場で、この日は一泊とした。トイレもあって、広々とした駐車場であった。

●8/29:矢立石駐車場…入渓(7:30)…鞍掛山コル(11:30)…日向山(13:00)…矢立石駐車場(14:30)

翌日は4時に起床し、矢立石駐車場へ向かう。前日夜から入っている登山客もいるようで、狭い駐車スペース(10台程度は駐車可能)が、そこそこ込み合っていた。

5時頃から行動開始し、すでに廃道のようになっている道を1時間半程度歩く。途中トンネルが3本ほどあったので、事前にヘッドライトを携行していたが、この日はとても天気が良かったため、暗くて歩きにくいことはなかった。

トンネル

3つ目のトンネルを超えて、少し進んだところで、谷底へと垂れているフィックスロープがある。ここから降下となるが、若干急であり足場はよくない。

降下開始

7時15分入渓、ここで装備を整えて遡行を開始する。遡行を初めて比較的早い段階で、夫婦の滝が現れる。ここは滝の左側を登るが花崗岩のツルツルな岩肌で、フェルトソールの私は、かなり苦戦をしながらお助けロープを出してもらい、冷や冷やながらなんとか登ることができた。逆にラバーソールは激効きのようであった。

夫婦滝

その後もツルツルのナメを登りつつ、この沢の美しさに酔いしれる。空は青く、白い岩肌、グリーン色の沢。こばさんが言っていたが、とてもやさしい沢である。

やさしい沢

順調に行程を進められていたため、途中、釜で泳いだり(ささじさんは飛び込んでいた)したが、この日は気温も高く、ずぶ濡れの状態で風に吹かれても心地よいくらいであった。途中テント場となりそうな箇所がいくつかあり、のんびりと山中一泊を入れてもよさそうだ。ただ、この行程の中では魚影はみられなかった。

休憩を取りながらナメの滝をいくつも超えた後、9:30頃に鞍掛山方面へと登る分岐の滝(5~6m×2段)が右側に現れる。

分岐

ここを登ったあたりから、アザミが現れ始めるが、ガイド本に書かれている「アザミ地獄」というほどではなかった。ただ、チクチクして少し痛い。滝を2,3超えると、つめの様相を見せ始め、気づくとあたりは笹原となっていた。

11時半ころ、鞍掛山のコルに到着。ここで装備を外し、日向山へ向かう。ここから日向山へはほぼほぼ通常登山道と変わらず、道はわかりやすく迷うことはなかった。こばさんはキノコを採取しつつ、都度都度説明をしてくれたが、残念ながら私にはほとんど区別することはできなかった。

13時ころ突然道がひらけて、真っ白な日向山が目の前に広がる。正に「天空のビーチ」と言われるだけあって、本当に白く砂浜を歩いている感覚になる。

天空のビーチ

ここから歩いて10分ほどで日向山頂上に到着する。頂上には他の登山客もちらほら見受けられ、手軽なハイキングコースとなっているためか、丈の長いスカートで来ている人もいた。ここで3~40分程度休憩し下山を始める。結構沢で遊んでいたので、下山が思ったよりもきつく、車を止めていた駐車場についた時には、かなり足がガタついていた。

帰りは事故渋滞に巻き込まれ、予想以上に時間がかかった。

***

一言でフレンチのフルコースのような沢山行でした。廃道、白と緑の渓相、笹草のつめ、天空のビーチ。誰かにおすすめの沢を聞かれたら、ここを教えてあげたくなる、そんな沢でした。

こばさん、ささじさんありがとうございました!

谷川岳 東尾根

2021/6/20 (日) 雨のち曇り
メンバー:こば(L)、きよ(記録)

谷川岳の東尾根へ初心者向けのバリエーションルートに行ってきました。

天気予報ではみなかみ町は曇りのち晴れ予報でしたが、登山中は小雨や霧で晴れ間のない空模様でした。
谷川岳の気象は難しいですね。

岩は基本的に濡れていて滑りやすい状態でしたので一歩一歩確実に進みました。

4:50
谷川岳の駐車場で準備を終えて、マチガ沢出合へ向けてスタート。

5:13
マチガ沢出合の看板を横目に厳剛新道登山口へ到着。

▲厳剛新道登山口の看板

▲ガスの奥にそびえる谷川岳

厳剛新道を登っていきます。
前日に小雨が降っていて登山道が沢になっていないか心配していたましたが、小さな沢程度にしかなっておらず一安心。

6:00
第一見晴に到着。
ここで装備を整え小休止を取り、マチガ沢に下降します。
降りた先でアイゼンを装備できる場所があるかどうか不明なため、ここで軽アイゼンを装着します。

▲眼下に広がる雪渓がマチガ沢

▲結構な急斜面を下降するが、踏み跡も明瞭でロープは不要。

6:20
マチガ沢を登上開始。

▲雪渓に降り立った直後

雪渓を進み、大滝へ到達すると、大滝は少し露出していたのでアイゼンを外して登ります。

▲雪渓から大滝へ登った後にアイゼンを外す。

しばらく登るとまた雪渓が出てきたので再びアイゼンを履いて登ります。

▲すぐにまた雪渓が見えてきた。

6:42
シンセン沢出合に到着。
ここからは雪渓がなさそうだったのでアイゼンを脱いで進みます。

▲完全に雪渓はなくなっている。

▲結構な急傾斜で息が上がる。

右俣ルートを登っていきます。
かなりの傾斜の中、笹漕ぎと雨で滑りやすい岩を登っていきます。

▲草付きまでくるとあとは体力勝負。

▲もはや壁。

7:39
シンセン沢を登り詰め、シンセンのコルで小休止。
第二岩峰へ向けて進みます。

この辺から小雨と霧が交互に現れ、眺望は殆どなく、ただ目の前に現れる岩を登っていく作業になります。
傾斜は緩やかになるが、岩肌が濡れているので一歩一歩慎重に進むのに精神がすり減らされます。

8:00
第二岩峰
第二岩峰はコバさんがリードで登り、私がセカンドで登らせてもらいます。

岩峰の出だしにハーケンが1つ残置としてあるのみで、そこさえ越えてしまえば特に問題なし。

▲リードで登るコバさん

ビレイは安全を確保できる開けた場所で腰がらみのビレイをしていました。

その後もガスが晴れることもなくただひたすらに進みます。

▲ガスでどこがどこだか分からない。

この辺から風も強くなってきたので写真を撮る余裕もなくなってしまい記録があまり残ってません…。

途中の観倉台付近で雨のため岩場を避け右側に巻いた結果、ツルツル岩とドロドロ土の難所に突入してしまいました。
そこではロープを出すスペースもなかったのでお助け紐とカムで確保しながら登り、何とか突破。

ここから先頭を私に任せてもらい、ルートファインディングに苦戦しながらも何とか進みます。

10:04
ナイフリッジに到着
ツルツルのナイフリッジを慎重に進みます。

▲淵の部分を掴みながら進み、途中から右にも抜けられるようだった。

10:15
第一岩峰に到着。
ここでは私がリードし、コバさんをビレイします。
右奥の方に残置ハーケンがあったので、そこから若干ハング気味の岩を上がるルートを登っていきます。
ガバが多めですが、足元は滑りやすいです。
核心部を登ってすぐの場所で腰がらみでコバさんをビレイしたが、もう少し先にもっと開けて安全な場所があったので周りを見ないといけないなと反省。

▲第一岩峰の写真は取り忘れたので上から。

第一岩峰を越えれば最後にちょっとした崖を乗り越え、お食事中の登山客のすぐ脇を通り抜けオキの耳へ!

10:25
谷川岳 オキの耳到着

▲登頂!やったね!

オキの耳で小休止を挟んだ後、下山開始。
途中で雪渓があったので軽アイゼンを履きつつもあっという間に下山。

12:00
谷川岳ロープウェイ天神平駅 下山

今回の谷川岳東尾根では雪渓の歩き方や、ルートファインディング、岩のリード・ビレイなど学ぶことが多く大変勉強になる山行になりました。
特にルートファインディングはコバさんに頼りっきりになってしまっていたので、もっと精進しないといけないですね。

蓮華温泉 山スキー

【日程】2021年4月9-10日
【メンバー】つりし(L)、ハギ(記)
【行程】
4/9:栂池高原スキー場ゴンドラリフト終点(10:00)…天狗原(13:10)…振子沢…蓮華温泉(15:20)
4/10:蓮華温泉(07:15)…角小屋峠(10:20/10:50)…木地屋(13:00)…栂池高原スキー場第2駐車場

 

白馬栂池高原から蓮華温泉を経て糸魚川の木地屋に抜ける。
山スキーのクラシックルートの一つとして有名なルートに、小屋の混雑を避け(宿泊人数制限でそもそもがゆったりでした)平日絡めて行ってきました。

●4月9日(晴→曇→雪)

10:00、栂池高原スキー場のゴンドラリフト終点から出発。
ポイント券1枚(40ポイント)で、ちょうど2人分のゴンドラリフトとリフト1回分になる。わたしたちはリフトに乗らずにコース外に出て、林道をショートカットして直接成城大学小屋に向かうルートを取った(1本さらにリフトに乗ってからトラバースしてきたパーティもいた。ちなみに栂池ロープウェイはこの時は土日運行)。

予報に反して青空が顔を覗かせ、途中振り返ると、栂池自然園の雪原がよく見えた。

天狗原の直下は、傾斜が少々増してくる。
少し前からシールが引っかかる気がしていたのだが、なんだか効かない。平坦地に戻って確認すると厚さ5cm超の雪団子になっていてびっくり。削り落としてクトーを装着して登る。その後、つりしさんのシールワックスを借りて塗ったが、なんやかんや、わたしのシールトラブルで30分は無駄にしてしまった。
ともあれシールワックスのおかげで雪団子からは解放された。これは有効、買っておかないと。

天狗原に着くころには視界は効くものの、ガスと風も出てきた。
できれば白馬乗鞍にも…なんて言っていたけど、時間的にもまた次回。まずは2072Mの平坦地を目指そうと、天狗原を横切り、滑走用意をして振子沢に入った。

白馬乗鞍を横目に天狗原をいく

沢に入るといい斜面、最初は固めメインのモフ雪ミックスという感じ。つりしさんはヒャッホー、わたし的にはあまりヒャッホーでなく慎重に。

地形図では読み取りにくい細かい沢型がちょこちょこ入るが、ルートを示すピンクテープが随所にあり、迷うことはない。

左岸側に寄りつつトラバース、1632M付近で尾根を乗り越えて隣の沢を下っていくと橋が見え、蓮華温泉に至る林道に合流。

辿ると、テントがみえてきた。正規(夏季)のキャンプ場はロッジから600m離れているそうだが、この時期だけの臨時キャンプ場ということだ。

そしてその向こうに…ありました!今宵のお宿、白馬岳蓮華温泉ロッジ。

有名な野湯にもいってみたいと思っていたが、雪の中を片道20分スキー靴で歩く気にもならず、内湯だけにした。タイミングよく貸し切りでゆったり浸かる。ご飯もおいしくビールはワンコイン、綺麗でよい山小屋だった。

●4月10日(晴)

7:15発、今日は大快晴。真っ白な山々を背に、名残り惜しい気持ちで蓮華温泉を後にした。
先に出た方々のトレースは林道を離れ天狗原方面へ登っていく。わたしたちは新潟側の木地屋方面へ、ヤッホー平経由ではなく、昨日の新雪でまっさらになった林道を行く。
林道の屈曲部にかかる橋の手前、20Mほどのカリカリに新雪が乗ったトラバース。スリップするとそのまま沢側にスポーンと落ちそうで、つりしさんは慎重に一歩一歩スキーで通過したが、トラバース苦手なわたしは速やかに断念、スキーを担いでアイゼンでザクザク通過。アイゼンを持っていくか迷ったのだが、あって良かった。橋の先は陽当たりが良いのか側壁の雪が崩壊していて、崩壊の瞬間に居合わせるとよろしくない感じ。

写真では別に〜という感じですが。。

少しすると地形が広がってのどかになり、林道をまったりスキーを滑らす。誰もいない。

見切れていますが雪倉岳?

前方が角小屋峠

栂平から林道を外れ、角小屋峠へ、今日唯一の登りらしい登り。乗り上げポイントは本来笹藪帯のところ、丁寧に刈払いがされていた。

角小屋峠を越えると、ずっと見えていた後ろの雪山たちともお別れ

刈払いの所はスキーを担いで、角小屋峠到着。解放的な景色の中で大休止し、シールを外した。

ウド川の上流側に気持ちよく滑り込み、右岸へ渡る。

帽子をふっとばし滑走するリーダー(隊員が回収しました)

しばらくはピンクテープに従って高い位置をトラバース三昧。下には楽しそうな段丘があるというのに…、そこを滑ってしまうと尾根を跨ぐのが大変になる。


トラバースが終わってようやく緩やかな疎林になると、あとはそこそこ楽しみながら滑ったり漕いだり、で林道に合流。ゆるい起伏はあるものの、シールをつけるほどではなかった。

水芭蕉が咲き始めていました

13:00、木地屋の除雪終了点に到着、予約していたタクシーで栂池高原スキー場に戻った(約12000円)。

***

スキーという道具を使って山の中を自在に移動した(ツアー看板やピンクテープがなければこんな風にはルートを描けないと思う)、という印象の今回の山行。
よい山旅になりました。つりしL、計画していただきありがとうございました。